奥穂西穂縦走登山(敗退) 平成24年9月22日(土)-23日(日) Y山(単独)
ようやく厳しい残暑も終わり、秋めいてきたところで久々に幕営縦走登山に行ってきた。
ルートは一般登山道では最難関と言われている奥穂・西穂の縦走路↓
新穂高温泉→白出沢→穂高岳山荘(幕営)→奥穂→ジャンダルム→西穂→新穂高ロープウェイ→新穂高温泉
幕営縦走登山自体は約1年半ぶりとなる。前回の幕営縦走登山は昨年5月のダイヤモンドトレイル1泊2日縦走だった。
ダイヤモンドトレイルの時は軽量化を全く無視して臨んだが、今回は最難関の岩稜ルートということもあり、極力軽量化する為テントではなくツエルトでの幕営にすることにした。
軽量化しつつも、落石が多そうなルートの為、最低限の装備としてヘルメットは装備から外せない。
台風一過、予想天気図を毎日観察していたが、今週末は天候が安定していそうなので決行!
金曜夜、仕事を終えて新穂高無料駐車場に到着すると、ほぼ満杯だった(汗)登山ブームやね~。
土曜早朝に駐車場を出発。
今年4月末の雪山槍ヶ岳山スキー以来のルート。
白出沢は2年ぶりかな?前回は槍穂縦走で下ってきたルートだが、結構な急登なので、幕営装備だとザックが重く、体力を消耗しそう(汗)
予想通り、長い登り一本調子の急坂に体力を消耗・・・
秋だというのにまだ残雪が・・・昨シーズンは雪が多かったしなぁ。
軽量化したにも関わらず、メチャしんどい。
穂高岳山荘の石垣が見え始めてからも相当長い・・・
富士登山でも3,500mを越すまでは空気が薄いと感じることが無かったのに、今回は2,500mほどでも空気を薄く感じる(苦笑)久々の幕営装備を担いでいるせいか?
あえぎつつも、ゆっくり前進し、何とか穂高岳山荘着。
いや~しんどかった!
時間は昼前で余裕もあり、あわよくば翌日の行程に備えて行ける所まで行こうかとも思ったが、いざ奥穂西穂縦走路に踏み込んでしまうと天候が悪化した場合にエスケープできないので、あっさり却下(笑)
受付で幕営の申し込みを済ませ、最新の天気予報を見ると明日は曇りで降水確率40%だった。金曜の時点で見た予報だと晴れで降水確率は20%だった気がするので、予報が悪い方に変わったようだ。
明日のことは明日起きてから観天望気で考慮することにして早速幕営。
ツエルト幕営は久々だ。
とりあえず張ってみた。
まぁこんなもんかな・・・とテキトーに設営を済ませ、コーヒーを沸かして、涸沢や前穂北尾根、奥穂への取付きを眺めてまったりする♪
時間が有り余っていたので、ツエルト設営の微調整を繰り返し、最終的にファイントラックのツエルトの特性を活かして、縦にもテンションを効かして随分綺麗に設営できた♪
完全に自己満足だが、これで明日は悪天候で奥穂西穂を縦走できなくてもいいか・・・と一体何の為の山行だったのか分からなくなる(笑)
午前中の急登でのアルバイトの為か、行動食を摂取しているにも関わらず腹が減って仕方がないので、早めに夕食を採って早めに就寝することにする。
夕食のラーメンを作っていると、ガスがかかり始め、天気予報通りになりそうだった。
そして二日目早朝未明。午前3時半過ぎにそろそろ起きて朝食の準備でもとまどろんでいると、ツエルトをたたくアラレ混じりの雨音で目覚める。
予報通り降り出したかと思いつつも、とりあえず朝食を採ってから本日の行動を決めることとする。
ファイントラックのツエルトは、HPでの謳い文句通り結露も無く快適だった。ただし雨が降り出すまでは・・・
雨が降るとツエルトだとどうしようもない。雨が内側に染み出してきて、朝食を終える頃には雨漏りし始めた。これは堪らないと、さっさと出発の準備を整えてツエルトを撤収することにする。
朝食を採っている段階で雨は止みそうになく、山荘のまわりはガスに包まれており視界は10mくらい。
気温は約4℃で風速は3~4m/sほどの微風だが、稜線で雨に濡れながら且つこの条件ではかなり厳しい。低体温症に陥る危険性があるのと、岩稜帯の縦走で濡れた岩場は危険極まりない。
ってことで撤退を決断。
決断を下すには早過ぎるかな?とも思ったが、幕営許可証を山荘受付に返却に行った際に最新の天気予報を見ると、降水確率が午前午後ともに50%に上昇しており、天候の回復は午後以降とのことだったので、自分の出した結論は正しいことを再確認。
まだ薄暗い早朝5時半前に山荘を出発。
雪渓の辺りまで下るとガスを抜けたようで視界が効くようになったが、山頂方面は依然ガスの中。
濡れた岩場を慎重に下っていき、4時間弱で新穂高温泉無料駐車場着。
昨日は6時間弱で山荘まで登ったんで、やっぱり登りは体力的に厳しい。下りは膝に厳しいが・・・
それにしてもコースタイムが登り9時間って多過ぎやね。メチャゆっくり登ったのに、コースタイムを3時間も縮めてるなんて(汗)
結局下山してからも山頂付近はガスがかかったまま。麓もシトシト雨が降り続いていたので撤退判断は正しかったかなと自己満足(笑)
温泉でゆったり汗を流し、いずれ奥穂西穂はリベンジするかと思いつつ帰神。
縦走は晴れた日にしたいですね
雨が降るとフライシートがないとツエルトが濡れてきますね
風が吹くとツエルトごとどっかに飛ばされますね
またよろしくお願いします