2018.12.29-2019.1.1
長野県 木曽山脈 空木岳・南駒ヶ岳の記録

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こんにちは、新人の岩瀬琢海(以下岩瀬た)です。
年末年始に3泊4日で中央アルプス空木岳・南駒ヶ岳北沢尾根経由のピストンをしました。
大晦日と元旦と素晴らしい天候に恵まれ、約7年続いていた雨男の僕が、今年からはついに晴れ男としての山登り人生が始まると確信の持てる大変幸先の良い山行となりました。
皆様、何卒今年も宜しくお願い致します。

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以下、山行記録です。

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◎メンバー

パーティ:
岡島(リーダー・会計)
I(サブリーダー)
浦本(食料)
前田(装備)
岩瀬た(記録)

パーティ外:
岡島娘(写真を撮って頂きました)


◎行程概要

空木岳(伊奈川ルート)

・12/29【集合〜2100m地点C1】
曇り時々晴れ
気温-7°〜ー15°
風有り弱い
6:30 恵那SA集合・出発
9:00 伊奈川ダム手前駐車地 出発
11:00 登山口
14:30 2100m地点C1到着・テント設営
16:30 夕食(豚汁、白ごはん)
18:00就寝

・12/30【C1〜C2〜2719mピークピストン】
曇り後晴れ
気温−12°〜−22°
風有り上部時折強風
4:00 起床・朝食(アルファ米、味噌汁)
6:30 C1撤収・出発
10:00 2600m地点C2到着・テント設営
12:00 トレース付け開始
13:00 2719mピーク到着・トレース付け終了
14:00 C2テント到着
16:00夕食(具沢山カレーうどん)
18:30就寝

・12/31【C2〜南駒ヶ岳・空木岳〜C2】
晴れ
気温−10°〜−17°
稜線上時折風強い
4:00 起床・朝食(年越しそば)
6:00 C2出発
6:30 2719mピーク通過
7:45 南駒ヶ岳 到着
8:30 赤梛岳 到着
10:00 空木岳 到着
10:30 下山 開始
11:30 赤梛岳 到着
12:45 南駒ヶ岳到着
14:00 C2到着
16:30夕食(鮭雑炊・麻婆春雨)
18:30就寝

・1/1【C2〜下山】
気温−7°〜−13°
晴れ
微風
4:00 起床・朝食(ラーメン)
6:00 C2撤収・出発
7:45 C1到着
9:00 登山口到着
11:00 伊奈川ダム手前駐車地 到着
19:00 帰神
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◎行程詳細

・1日目(12/29、駐車場〜C1)について

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駐車予定地だった伊奈川ダム奥の駐車場は道路崩壊のため、6kmほど手前から通行止めになっていたので予定よりも少し手前で駐車し、装備を整えて出発。そこから見える山々にまだ雪は無く、この先どこから雪が始まるのかなとワクワク気分で一歩を踏み出しました。
昼前に登山口に着き、崩れた箇所などある樹林帯の登山道を歩き、1700mくらいを過ぎたあたりから所々足首までの雪道に。Iさんを先頭に進み、宿泊予定地の少し手前、2100m地点に小広いスペースがあったので休憩。Iさんが先の偵察に行くもあまり良い箇所は無かったようで、予定よりも少し手前のこのスペースをC1としました。
僕は複数人でのテント泊が初めてだったのもあり段取りがよくわかっておらず、見よう見まねと先輩方のアドバイスに従ってテント設営や水作りを行う。
夜ご飯(食事などについては後述)を食べ、酒を舐め、明日からの天候やラッセルのことを想像しながら就寝。


・2日目(12/30、C1〜C2〜偵察)

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C1を撤収し先へ進む。さしあたって迷う箇所があるような地形ではないので、まずは僕が先頭を行かさせてもらい、わかん装着でひざ下ほどのラッセルでしばらく進み、一息ついたところで交代しながら歩みを進め、昼前にこの日の宿泊予定地の2600m地点に到着。小さなピークに挟まれた鞍部で、程よく這松などもあるためか意外に風もあたらない。C2設営。
温かいお茶を作ったりして休憩してから、明日のアタックに備えてトレース付けに空身で全員で出かける。
先頭のIさんがスノーシューで道を作り、他はアイゼンでの壺足歩行で膝〜太腿までのラッセルをして雪を踏み固める。
2719mピークまで行ったところで正面の南駒ヶ岳やガスの晴れ間に見える空木岳を見て、トレース付け終了。引き返す。
夕飯を食べ、岡島さん持参のラジオで天気予報を聞き、どうやら明日は天気が良さそうだということがわかり、期待に胸を膨らませて就寝。
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・3日目(12/31、C2〜南駒ヶ岳〜空木岳アタック、ピストン)

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前日につけたトレースは良く締まり、足が進む。2719mピークに着くころには夜が明け、晴れた空に時折吹く風は澄んでいて冷たい。
そこから多少の岩稜が始まり、Iさんを先頭に傾斜のあるトラバースをしたり岩の隙間を縫ったりしつつ、とても勉強になるルートどりで一つ目の目標だった南駒ヶ岳山頂に到着。そこで少し休憩し、その先の赤梛岳や空木岳を眺める。
なだらかで美しい白い稜線にポツポツと顔を覗かせる黒い岩。
晴れていて暖かいといえどもジッとしているとやはり寒いので、休憩もそこそこに浦本さんを先頭に歩みを進める。ゴツゴツとした斜面を降りきると、程よく氷化してアイゼンがよく効く雪面が待っていました。
目の前の赤梛岳を過ぎ、空木岳を目前にいくつかの小ピークを過ぎる中で一箇所だけ若干危険なところ(後述します)がありましたが、午前10時、今回の山行の目標だった空木岳に全員登頂することができました。
登頂を喜び合いながら景色を眺め、穏やかな天候に感謝しつつ30分ほどワイワイとして、元来た道を折り返し。
南駒ヶ岳に登り返す途中、斜度の強い雪面でヒヤリとすることもありましたが、嬉しい気持ちでいっぱいになりながらC2まで無事帰還。
朝から良かった天候は更に良くなり、風も収まって眩しい太陽が降りそそぎ暖かい。テントの外でお湯を沸かしてお茶を飲み、歩いた稜線を眺め、のんびり夕飯の準備をしたり、写真を撮ったり、遠望できる南アルプスの山々や御嶽山、富士山まで見えることに驚いたりして、酒をチビチビしながらリラックスした時間をすごし、冬山とは思えない平和なひと時を過ごしました。
岡島会長もこの笑顔。
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・4日目(1/1、C2〜下山)
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この山行中、天候が荒れることが無かったのでトレースがしっかりと残っていて、初日の出を背に受けながら下山。
予定よりも早い時間に降りることができ、暖かい温泉施設でゆったり汗を流し、お昼ご飯を食べて、帰神しました。



◎テント生活について

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今回6テンに5人で泊まりました。
恐縮ですが、個人的な備忘録を兼ねて設営から撤収にかけての流れの様子を記します。
キャンプ地到着。
整地した後、即テント設営にとりかかる。テント下に身近にあれば落ち葉などでクッションを敷き、その上に大きなビニール袋など敷くとテントが汚れなくて良い。なおテントを取り出した収納袋が風で飛ばされたりしないように十分注意する。
アイゼンやピッケルなどのギアを風に飛ばされたり無くさないようにわかりやすい場所に置き、荷物・ウェア・靴の雪をタワシで丁寧に払って、中に入る。テントシートを敷いて、コンロと鍋用意。
待ってる人は雪袋に雪を詰めておく。
まずは茶を作り暖をとる。
茶を飲んでる間、食事の準備をしながら湯を沸かす。
食事。
食事が終わったら、また茶を作り団欒しつつ、翌日の朝食用・行動用の水を作る。
荷物を整理し、寝る準備をする。寝袋の下に持ってるものをたくさん敷くと暖かい。
就寝。
起床。
寝ぼけていても、もはやまだ眠っていたとしてもとにかく寝袋から出て寝袋や敷いてたものを無言で片付けてコンロ用意。前日作った水を沸かせて、茶を飲み朝食を食べる。この辺でようやく自分の目が覚めてることに気づき、自分以外の存在にも気づき、喋り始める。
朝食を食べたら服や荷物を整えて外へ。待ってるととにかく寒くて凍死するので素早くテント内を空にして、真っ先にテントをたたむ。
どんなに事前対策していてもポールの継ぎ目は凍るもので、手でこすったり息を吹きかけたりしてポールが折れない程度に素早く無理やり折りたたみ収納袋に収納。
手分けして外張りとテント本体もたたむ。収納袋に収まらないことも往々にしてあるので、テントを担ぐ担当はそのことを考慮しておく。
各自、自分の荷物を再整理、ギアを身につけて出発。

設営と撤収は戦争である。
少々の強気は先輩も見逃してくれるようです。(メンバーによると思いますが、今回はみなさん優しかったです。ありがとうございます!)
水作りや食事作りは貴重なトークタイムでもあり、楽しいひと時でした。
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◎食事について

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当初は山村さんも参加予定で、食事メニューと必要な食材を考えてくださってましたが体調不良のため参加断念。集合前にマスク姿でレシピと本人の調達担当になっていた食材を渡してくれました。ありがとうございます。
山村さんの食事計画とレシピを元に、男5人であーだこーだと言いながら作る食事は毎回結構美味しくでき、手間暇かけて炊いた米も美味しくでき、作り過ぎたと思われた雑炊もペロリでした。
僕が調達担当だった生卵、絶対割らないぞと思いタオルで包んでコッヘルに入れて運んでいましたが、どうやら寒さで中身が凍って膨張してしまったようで割れてしまいました。無念。
皆様、凍った生卵を見たことがあるでしょうか?殻を剥いてスプーンでつるんと取り出せば、なかなか洒落たデザートのようです。凍ってるので液漏れなどはしません。

食事に関して衝撃が走ったことが2つあり、一つ目は浦本さんが持ってきた年越し蕎麦用のニシンの巨大さ。誰もが「デカすぎるだろ」と心の中で思ったかと思います。まるでステーキのようでした。美味しかったです、ありがとうございました!
もう一つは、
「サルモネラはいません。貴重なカルシウムですよ〜。」
と言いながら卵の殻をパリパリ食べる前田さん。さすがの岡島会長も感心しているように見受けられましたが、僕は少しだけ(ほんの少しです)引いてしまいました。まだまだ修行が足りません。
今後、前田さんと山行するときに食料計画に生卵があるときは、調達担当は卵を洗ってから持って行くほうが無難かと思います。少しだけ(ほんの少しです)前田さんの食あたりが心配になります。

毎回楽しい食事作りでした。

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◎危険箇所での行動について

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31日の南駒ヶ岳〜空木岳に行く途中、その景色に浮かれて僕が先頭で意気揚々と歩いてると、小さなピークを巻いて氷化した雪面をトラバースするべきか稜線を通して岩稜帯を行くべきか少し悩む箇所があり、どちらも同程度の危険度のように思えたところがありました。
すぐ後ろには前田さんがいて、後続のメンバーはしばし待つくらいの距離に。
待つと言っても5分もかからない距離だったので待って相談するべきだったのですがつい待ちきれずに進んでしまい、稜線の岩稜帯を選択。
三級も無いかと思いますが、いやらしい箇所があり、乗り越しに失敗すれば事故という具合でした。
そこを乗り越し、しばらく進んで空木岳手前で一息ついて他のメンバーと合流したときに、やはり皆その箇所はちょっと危ないと感じていたようで、補助用ロープを持っていたのは僕だったのに、後ろに続いていた前田さんの「ここちょっといやらしいよ〜」の言葉にもあまり何も考えずに勝手に先に進んでしまいました。
事故がなかったので良かったですがもっと危険に対して注意して、先頭で歩くときの後続との距離感も込みで、事故の可能性を少しでも減らすようにしないといけなかったと反省します。多人数での行動においての大変良い勉強になりました。

帰りはIさん先頭で岩稜帯は巻きトラバースして、固まって帰りました。

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以上、山行報告でした。

山岳会に入り、人と山行するようになり、何をするにも学ぶことが多くまた身について行ってる実感がありとても楽しいです。
1人で7年歩き、岩壁登攀をしたいと思い昨年からクライミングを初めて、最初は工夫して1人でクライミングしていましたが、一緒にクライミングしようと誘ってくれた吉岡さんや山岳会のいろんな人と登れるようになってとても充実した2018年でした。
僕の夢みてる山行は、見たことのない村を通り過ぎながら長いアプローチを荷を担いで歩き、そびえる岩壁を登り、澄み切った稜線の先にある頂上から美しいシュプールラインを描いて街に滑り降りるという、そんな場所あるのか・できるのかというものですが、少しでもその理想に近づけるようにジャンルを問わず今年もたくさん山登り・クライミングに行きたいと思います。
皆様、本年もよろしくお願い致します。

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