2019.6.3 大峰 下多古川本谷
奈良県 大峰山 吉野川水系 下多古川本谷 琵琶ノ滝 の記録

IMG_0454


こんにちは、岩瀬た(以下、岩瀬た)です。
先週に引き続き、吉岡さんと大峰の沢に行ってきました。
個人的な目標として、今回は釜や淵があったらへつりや飛び石を減らして、できるだけ泳いで全身水没の寒さや荷物の防水に関する経験をしてみようと思いながらの入渓でした。
ぼちぼち泳ぐこともできましたが、最終的に1番印象に残っているのは琵琶ノ滝の登攀でした。


以下、遡行記録です。

---------------------------------------------

◎メンバー
吉岡(L)
岩瀬た(記録)


◎行程概要
IMG_0473

・6/2(前夜車中泊)
22:30 神戸出発

・6/3
1:30 駐車地到着
6:00 起床
7:00 出発
7:30 10m滝
9:00 琵琶ノ滝
10:00 登攀開始
12:30 敗退・撤退開始
13:50 琵琶ノ滝を見ながら大休止
15:00 駐車地到着・下山完了


◎行程詳細

駐車地から林道に入り、適当なところで入渓。
下多古川本谷は、会の過去の山行報告など見ているとどうやら下部はゴルジュが多く、上部は滝や淵の見所が多いようだ。
今回は上部だけの計画で入りました。


不慣れな泳ぎの練習も兼ねて、少し深い釜があったりすればとりあえず泳いでみるというのを繰り返しながら進む。
IMG_0461

ギアなどの重みで泳ぐのに苦労するかなと思っていましたが、少しの距離なら平泳ぎで問題無く泳げることができて、苦手意識があった泳ぎもひとまずひと安心。

いくつかの小滝を越える。
IMG_0429

IMG_0463


IMG_0426

越えるの失敗
IMG_0427



程なくして10m滝に出くわしたので、しばしルートを考えてからとりかかる。
滝の右側を直登できればと思いながら取り付くも、プロテクションがうまく取れなかったので中段のテラスから巻きに逃げる。
IMG_0462

ハーケンを2枚落として無くしてしまった。あぁ。
以後ハーケンを打つときはアルパインヌンチャクで確保してから打つことにする。


またしばらく進んで角を曲がると、巨石と木の間から琵琶ノ滝が姿を現わす。
IMG_0454

まるで映画のジュラシックパークのワンシーンのよう。

琵琶ノ滝を前にしばし休憩。
計画段階では特に登るつもりではいなかったけれど、鑑賞しているうちに
「なんか行けそうですね。」
となってきて、装備的にも問題無さそうだったので様子を見つつ登ってみることにする。

希望的観測を持って滝の右側の緩傾斜からノーロープで1段上がると、釜を挟んで素晴らしいクラックが走っていました。
IMG_0434



登攀開始。

・1P目 、27m
IMG_0439

リード吉岡、フォロー岩瀬た
各種ハーケンとカム1セットを持って吉岡さんのリード。
出だしは10m程のクラック。水が流れていてシャワー。なかなか寒そう。
1セットだけのカムをうまいこと使い回してプロテクションをとったり前進用エイドとして使ったりしながら登って行く。見ていて安心できる安定感で無事にクラックを突破して、乗っ越して右岸の木立まで行ってビレイ。
フォローで続いて僕も登ろうとするも、取り付く直前でツルリと滑って釜にドボン。間抜けなスリップだった。
笑ってくれる人もいない中で地味に焦りつつも、クラックに取り付く。
ハンドジャムサイズのクラックで、ビシッと決まると楽しい。フットジャムもよく決まる。
名張でクラッククライミングの練習していて良かった!と1手1手進み、少々悪いところには吉岡さんがセットしてくれたお助けスリングもあって、「お!なんと嬉しい心遣い!」と思いながらありがたく使って、クラック突破。
乗っ越し部分に残置のハーケンが打ってあったので、たびたび登られているようです。
クラックを越えてスラブを通りビレイ点へ。

・2P目、15m地点で敗退
IMG_0457

リード岩瀬た、フォロー吉岡
ビレイ点から滝を観察。途中に残置のスリングが見える。
次のピッチで滝上まで行けそうだ。
よーし頑張るぞと思いながらスリップに気をつけつつスラブを進むと、登攀ライン候補だったリッジ部分は思いの外立っていたので、第2候補だった残置スリングのラインに移る。
ビレイ点から見えた残置スリングの箇所は、真新しいリングボルトが2つ打ってあり被っていて難しい。

フリーでは上がれ無さそうだったので、リングボルトにスリングをかけて簡易アブミにして乗っ越す。
ここで行けるか行けないか判断に迷う。
状況の説明が難しいけれど、プロテクションが取れないうえに
"滑らなければ滝上まで行けるかもしれないけれど、80%くらいの率で滑って落ちるだろう。"
みたいな草付きのスタンスが少し遠くにある。
悪くないけど良くもない角度のガバホールドもあるけれど、タワシでこすってもヌメヌメして使うのに躊躇する。
ハーケンを打って手掛かりにして進もうと思ってリスを探す。なかなか打てるところが見つからない。
どうにか浅決まりのハーケンが打て、引っ張ってもギリギリ外れ無さそうだったので、よしやってみるかとハーケンに体重をかけて足を踏み出そうとした直前にキンという音ともにハーケンが抜けた。
落ちはしなかったけど、ビビってしまって心が折れてしまいました。
その後も何回か打ち直してみるも、どうにもうまく決まらず、断念。撤退を吉岡さんに伝える。
この部分で1時間ほどかけてしまった。ビレイしてくれてる吉岡さんはさぞ寒かったであろう。申し訳無かった。

リングボルトの下まで戻って(戻るのも結構緊張した。。。)、ビレイ点を作ってフォローに上がってもらう。


残置のリングボルトとスリングを使って懸垂下降で2P目のビレイ点まで下降。
IMG_0456


IMG_0443


そこから2回の懸垂下降で右岸の平坦地に降り、滝下へ。
IMG_0446



あとちょっとだったのになぁと思いながら吉岡さんの起こした焚き火にあたる。
IMG_0447
小さいながらも温かい。

時間も折り返し予定の時間を過ぎていたので、降りることにする。
遊歩道を歩いたら一瞬で駐車場に戻りました。

下山完了。

---------------------------------------------

以上、遡行報告でした。


下山してから琵琶ノ滝の登攀について調べてみると、記録があり、核心と思っていた部分は"ヌメヌメカンテを身体を放り出して乗り上がった"と書いていました。
僕にはできなかったな、、、
振り返って考えると、スリングを投げ縄にしてどこかに引っかければプロテクション取れたんじゃないかとか、もっとリスを探したら打ち込める場所があったんじゃないか、ハーケンへの荷重を下じゃなくて横にかけてたら外れなかったんじゃないか。そもそもリッジ部分をもっとよく研究すべきだったんじゃないか。と、キリなくいろいろ思い浮かびますが、登攀技術というよりも、精神的な部分で登れなかったような気がするので経験を積んでいつか再訪したいと思います。

とはいえ、滝の登攀だけにこだわっていてもいつか事故するし、そもそもちゃんとした(?)沢登りはできるようにならなさそうなので、いろんな要素のある沢にたくさん行かないとなと思います!!!

IMG_0460


IMG_0431
(参考までに今回の登攀ライン)