こんにちは。林です。

今回は、マレーシアにあるキナバル山に登ってきました。初めての海外登山、初めての4000m峰ということもあり、ネットや口コミを参考に手軽に?登れる山として選考しました。

9月初旬に肺炎で寝込んでいたこともあり初めての高度障害に悩まされましたが、無事に登頂して帰ってくることができた。


以下、山行記録参照。

 

◎メンバー 林、芦田、若林(会外友人)

 

◎行程概要(2019.9.169.20

Day1

関空よりクアラルンプール経由でコタキナバル空港へ

コタキナバル市街地散策後、ホテル泊

 

Day2

5:30 起床

6:30  タクシー移動

8:00 パークヘッドクォーター着、ID・メディカルチェック後、登山口へ移動

8:50 ティンポホンゲート(1866m)着、申請後、入山

11:30 ラヤンラヤン(2702m)で昼食

13:30 ラバンラタ(3272m)小屋到着,フリータイム

16:30 夕食

20:00 就寝

 

Day3

2:00 起床・朝食①

2:40  ラバンラタ小屋出発(3272m)

5:03 ローズピーク(4095m)登頂、ご来光待ち

6:00 下山開始

7:40  ラバンラタ小屋(3272m)帰着、朝食②、休憩

9:00 ラバンラタより下山開始

11:10 ティンポホンゲート着

11:30 パークヘッドクォーター着 登頂証明交付

12:00 昼食

13:00 コタキナバル市街地へタクシー移動

14:40 ホテル着、休憩後街中散策

19:00 夕食、ナイトマーケット散策

 

Day4

コタキナバル発、クアラルンプール、台湾桃園空港経由で関空へ

 コタキナバル市内前泊入山

 

◎山行詳細(2019.09.1819

 

キナバルDay1 (2019.09.18

 

6:30コタキナバル市街地よりタクシーでホテル前に迎え

ドライバーは1時間45分くらいで着くよ。と笑顔で話し、ぼくらはハイエースに乗車した。

ハイエースには、僕らのほかに日本人2人が乗車。

海沿いや、朝日に照らされたモスクを眺めながら快適に進んでいく。徐々に建物も少なくなり、郊外にでるとドライバーが豹変したようなあおり運転を繰り広げ、囚われたアジア人の気持ちとなり、震えたが、無事にパークヘッドクォーターにつくことができた。

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8:00 パークヘッドクォーターで入山チェック。

名前、パスポートNo、緊急時連絡先、体調についての確認事項を記載して、入山許可のIDカードを交付される。ここで、今回の同行してくれるガイドとご対面となる(キナバル山はガイド登山が絶対条件)。彼はラシュスといい、1週間に2回のキナバルガイドをこなし7年目の大ベテラン。初の海外登山では安心感しかない。ただ、彼の服装は、Tシャツ、短パン、ワーク〇ンで売っていそうな靴に、ピンクのナップサック。昨日、コタキナバルにも似たような人がいたな。一抹の不安をかかえながら、登山口へ向かうタクシーへ乗車。


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8:50 タクシーに揺られること15分ほどでティンポホンゲート(1866m)へ到着。ガイドよりルート説明があり、登山者リストへサインして入山。

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登山道は整備されており、枕木が組まれた階段と土道で快適。

道標・休憩地点は約1km0.5km毎に設置されており、立派な東屋に水洗トイレ、ゴミ箱。

レストポイントとなるところには、リスがよってきて、食料を狙っている。

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9:20 登山はじめは、曇ってみえなかったキナバルの岩壁を目視。その後、再度樹林帯へ。

 

樹林帯の中は、風は吹かなくても案外涼しく、速乾素材の長袖に長ズボン程度で十分であった。

ラシュスは半そで・半ズボンにピンクのナップサックで快適そうだ。

途中、日本人男性とすれ違い、「山頂は寒かったけど、景色がよくて綺麗でした!頑張って!」と激励され、さわやかな笑顔に鼓舞された。

 
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11:30ラヤンラヤン(2702m)で昼食

蒸し野菜、炭焼きもも肉、ゆで卵、パン、リンゴ、行動食

ガイドより昼食を早く食べてと、なぜか急かされる。。

 

考えうる理由:

  山行時間短縮

  ぼーっとしていると、飯をリスに奪われるため?

→芦田さんはリスに行動食の襲撃を受ける。

  早く、小屋で寝たい。→途中でよく寝ていた。

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1200ラヤンラヤンを過ぎると、土道と枕木階段が減り、歩きやすい花崗岩に変化していく。

 

標高2500mを過ぎても森林限界に入ることなく、サヤサヤの木や日本では見たことがない名前がわからない熱帯植物も豊富にみとめた。あとで他の登山者に聞くと、ウツボカズラ(ビーナス フライ トラップ)もちょこちょこあったようであるが、確認できず。

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12:30キナバルの岩壁が近くに。ローズピークは明日以降にしかみられない位置にあるとのこと。

このころ(標高2800m前後)、人生初の高山病の頭痛と、肺炎をみとめていた部位(右中肺野)の疼痛が出現してきた。山小屋まで残り1時間ほどであったことと、食事・水分摂取は十分に可能な状態であったため、登山を継続した。

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13:30休憩:7回(小休憩6回、昼食休憩1回)を経て、ラバンラタ(3272m)小屋到着しチェックイン。

ラシュスより夕食、就寝時間、明日の行動について説明があり、フリータイム。

 

詳しい山小屋の特徴は後述。

ぼくらが泊まった部屋は2段ベッドが2組あり4人部屋でした。

あと一人同室者がいると聞いていたので、どんな人かと3人で想像しながら過ごしていると、まさかの日本人!そして、若くて美人な女性で単独行。

後に分かった事実で、最年少7大陸最高峰制覇した南谷真鈴さんでした。

はじめての海外登山で、偉大な人物に会えたことに素直にうれしかった。
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14:20 部屋で荷物整理と着替えを済ませて、小屋周辺を散策。インスタ映えを狙って、写真を撮りまくる。

小屋に戻って、日の当たる食堂にはテラスも併設されており、雲海と夕日をみながら、ビール(3人で1缶)とおつまみで乾杯。控え目な言葉で表現すると最高でした。

 

そのころ芦田さんが、ずーやんは時差ボケで眠そうだと言っていた。もともと眠そうな顔のため、たいして変わらないようにも思う。林は動くとすぐに息があがって、軽い頭痛がしていた。

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16:30夕食 ビュッフェスタイル

肺炎で寝込んでいる間、アマゾンプライムで多くの山岳映画をみた(春を背負って、劔岳 点の記、メルー、クライマーパタゴニアの彼方へなど)。その中で、映画「岳」の島崎三歩は「大盛りのスパゲッティを食べていてよかった」と話していた。そのおかげで人を背負って降りることができたと。僕は人を救ったりしないけど、自分の体調を悪くしないためには飯をくうことが大事と思って、死ぬほど食べた。ということもあるが、シンプルに山小屋の飯がうますぎた。


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20時就寝

寝る前に南谷さんの人生史とデナリ登頂についてのリアルな話を聞くことができた。

消灯後、みんなの寝息を聞きながら僕はほぼ寝ることができなかった。

高山病の指標には睡眠障害もある(日本では除外されている)。安静にしているにも関わらず、頻脈だ。

僕は、明日無事に登頂できるのか、みんなに迷惑をかけるぐらいならここにとどまろうとも考えていた。

後々、振り返って考えてみると、夕食で食べ過ぎた影響で頻脈となって、それが気になって眠れなかったのかもしれない。

高所環境で、スパイスや食べ過ぎは、あんまりよくないのかもしれない。単細胞であったことを反省した。

 

山行時間4h30m、獲得標高1406m、距離6km

 

 

 

 

キナバルday2 (2019.09.19)

 

トイレや外に風を浴びに行ったりしながら、結局ほとんど眠れず。

夜中、外で一緒に過ごしてくれた若林くんが「のぼりましょう。」と言ってくれた言葉には励まされた。

ただ、その前にいろいろといい話をしてくれていたような気がするが、あまり覚えていない。

 

2:00起床・朝食

15分で朝食をすませろとガイドより説明があったが、うますぎるビュッフェのせいで、10分程時間オーバー。

ガイドは笑顔であったが、たぶん呆れていたと思う。

あんまり眠れなかった割には、体調はいい。

 

ラシュスの恰好が、見違えるような姿になっていた。昨日までは、市街地にいるおっちゃんだったのが、今日は完全に登山家。もはや、かっこいい。ここから先の行程が険しくなることが容易に想像できた。

 

2:40 出発

3:30 出遅れたスタートであったため、ラシュスの焦りか、相当なハイスピード。

最後の方にスタートしたにも関わらず、全てのパーティを置き去りにして、トップでサヤッサヤッハット(3688m)へ。入山時に受け取ったIDカードを提示しなければ、この先登山を継続することができないようになっている。

ここでIDカード提示する意義を知った。

以前、この地域で起きた大規模地震の影響で多数の死者がでて以降、登山者の管理をするための意向措置だそうだ。

僕は自立した登山者となりたいがために、ガイド登山は好きではなかったが、このような対応については賛成だ。自然災害は避けようがないこともあるが、事故を起こさない努力、起こった時のことも含めた行動をすることの大事さを、改めて教えてもらったような気がする。

 

サヤッサヤッハットの上部は、花崗岩の巨大な一枚岩のフェイスを登ることになる。

山頂までのルートには、何キロもの長いFIXロープが張られていた。明らかに今までの登山道とは毛色が変わっている。登山靴で歩くにはフリクションもよく、浮石もなく快適に上ることができたが、雨の日に登るとロープを頼らなければ、相当気持ち悪そうだ。

 

5:03なかなかな斜度に苦しんだが、頭痛もなく集中して登ることができた。

ぐんぐん高度を上げていき、無事にローズピーク(4095m)登頂

ぼくらより、一足早くついた南谷さんと一緒に登頂の喜びをわかちあえた。

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強くはないが風が吹いており寒くて防寒着を着用し、岩陰に隠れたりして過ごした。

山頂で、芦田さん持参の酸素飽和度を測定。頭痛はなく、気分も悪くないが、明らかに数字は低く、肺炎の影響は否めない。ずーやんは、毛がボーボーで測れなかった。芦田さん・若林くんは、安定の強さを発揮。


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ラシュスから「ここで朝日がでるのをまとう。」と言われる。

つたない英語を駆使して、寒いし朝日をみずに、モルゲンロートに染まるローズピークを見てみたいと交渉したが、なぜか拒否された。寒さを紛らわすため、いろんなポーズで写真を撮った。

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ずーやん朝日待ち


遊んでいる内に、日の出の時刻。しかし、朝日は雲に隠れてみられず。なんとも言えない気持ちになった。ただ、ラシュスは満足そうだ。

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6:00下山開始

朝日がさして、やっと自分たちが歩んできた道のりや景色が、くっきりと見える。

暗闇に隠れていたサウスピーク、セントジョーンズピークなど、見える景色が岩と空しかなかった。

広大な岩の草原と岩峰の数々は、日本では決して見られることのできない景色で鳥肌がたつほどにかっこよかった。

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ローズピーク


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サウスピーク

それにしても、岩のフェイスの下りは足への負担が大きい。細かく歩を進めて、安全に下山。

 

7:40  ラバンラタ小屋着、2度目の朝食 最後の晩餐ばりにビュッフェを食べまくった。

9:00  ラバンラタより下山開始

11:10 小休憩を3回はさみ、ティンポホンゲート着

11:30 ビジターセンターで登頂証明交付

 

山行時間7h20min、獲得標高823m、下山標高差2229m、距離2.58.5km

 

以上、山行記録。

 

今回、初の海外登山と体調のことが不安でたまらなかったですが、3人の支えもあり無事に楽しく登山をすることができました。ラシュスにチップを渡しそびれる失態を犯してしまいましたが、安心してキナバルを登ることができた。また、山と山がつながっていくように、国境を越えた先でも出会いをもたらしてくれる山の奥深さに感動しました。また、機会があれば、南谷さんとも登りたい。多くの学びをありがとう、キナバル山。

 

 

◎気づきとメモ

●服装について

初日はTシャツか長袖で十分な気温。山小屋から山頂は防寒着、手袋、ビーニーなどあれば安心です。過ごしやすい環境であるが、熱帯高所環境のため、湿度が低く、乾燥しているので、意識的に水分をとることが必要。

 

●食事・行動食について

ガイドから昼食、行動食、水分(500ml)の配布もあり、食事の準備としては少量の行動食と+5001000ml程の水分の用意でいいと思う。そのほかの食事についても、ラバンラタ小屋のおいしいビュッフェで十分。

 

ガイドの特徴

ガイド登山が絶対条件。

今回は、ガイドが先導してくれたが、後ろからついてきてもらうことも可能で、自分のペースで山行をすることも可能。

今回はベテランがついてくれたが、かなり若いガイドも多数いた。

 

●コースについて

整備された(されすぎた?)登山道

短い区間で、休憩所、避難所があり、天井には担架の設置、休憩所・避難所意外にもレスキューポイントの設置が23km毎に認めた。緊急時対応も迅速に対応可能と考えられる。

山頂付近は花崗岩の岩場を歩くため、足への負担が大きい。

雨など濡れているとかなりスリップのリスクありストレスとなる。

 

 

ラバンラタ(3272m)小屋について

受付・食堂

日中はスピーカーから音楽が流れている

小屋限定グッズなどの販売は一切していなかった。ヘリを利用せず、人力での歩荷スタイルのため、食料、水など最低限のものしか売っていなかった。

水や酒、軽食の販売あり。

 

食事

ビュッフェスタイルで種類豊富でとにかくうまい。

生野菜が多い、牛乳が飲める歩荷が豊富だから?

 

部屋の特徴

3200m以上の小屋で2段ベッドの4人部屋

バスタオル配布

充電設備完備

 

そのほか

男女別の水洗トイレ、シャワーあり

外廊下は24時間電気

1日に入山できる人数が150と制限があり、必然的に山小屋に宿泊できる人数にも制限がかかり、食堂やテラス席など含めて比較的ゆったりと過ごすことができる。

 

●メディカル

高所環境では、体調を万全にすることは大事。

スパイスと食べ過ぎはよくない。

AMS(高山病)スコアに照らし合わせて、山行継続について、体調のマネジメントができた。酸素飽和度の数値と体調は相関しないが、あると便利。

 

山行費用、今回は個人交渉のみで行ったため111万前後(通常は1530万程度?)

往復送迎費(ホテルキナバル公園ティンポホンゲート)、ガイド料、山岳保険料、キナバル公園入園料、入山料、ラバンラタ宿泊料、初日の昼弁当と行動食と500mlペットボトル、小屋のご飯(夕食、アタック前ご飯、朝食)、下山後レストランの昼食、登頂証明書