【山 域】赤石山地(四国)
【ルート】吉野川水系 銅山川 瀬場谷
【種 類】沢登り
【期 間】2026年5月23日(前泊)~5月24日
【タイム】AM7:40~PM4:10(距離5.5km、標高差522m)
【天 候】 曇りのち晴れ
【メンバー】谷口(L)、川、寺嶋、山中(記)
天候が定まらないなか、俺たちはどう生きるか。 東洋のマチュピチュよりさらに奥深い幽谷、瀬場谷へと向かった。 5月23日 週6日の仕事を終え、仲間を順番にピックアップしてスーパーで買い出しをする。 明日の山行に支障が出ないように、計画的かつ適正なアルコール量を谷口さんと綿密に打ち合わせ、新居浜の幕営地へと車を走らせる。 ようやく辿り着いた新居浜インター近くのコンビニで、谷口さんが「酒の予備、どうします?」と聞いてきた。 宴会計画書は提出済だったはずだか…。 !! ああ、なるほど。山ヤ……いや、沢ヤたるもの、常に予備を確保しておくのは当然の心得だったか。 「いっときましょう!」 4人で始まった宴会だったが、いつの間にか明日を見据えた川さん、酒を呑まない寺嶋さんの2人が寝静まった。
しっかり予備を買い足し、準備を怠らなかった二人だけがとり残され、深夜2時過ぎまで山やインドについて語り合ううちに、ランタンの光と影が相まって、谷口さんの佇まいがどこかパシュパティナートで出会ったサドゥーに重なって見えてきた。 今年インドへ渡る予定のこの人は、もしかしたらすでに求道者なのかもしれない。 5月24日 5時過ぎ起床、睡眠3時間。
7時40分、吉野川最長の支流であり、吉野川水系の一級河川の銅山川へ落ちる瀬場谷へ出発。

駐車場から少し歩いて瀬場登山口近くで入渓。


沢登りの谷と言わしめるだけあって、すぐに泳ぎを要する釜と3段10mの段瀑が現れる。 見るからに2段目まで難しそうで、吉岡本のトポでも「巻き」とされているポイントだ。 5月の朝一番ということもあり、水はかなり冷たい。「巻くのかな」と思っていると、隣にはやる気満々の沢ヤが一人。 「やっちゃるわい!」という掛け声とともに、半身を釜に浸かりながらへつって滝へ取り付く。

滝の右側から直登を開始し、ハーケンを打ちつつ水線をトラバースして登っていく。

ほどなくして上部から雄叫びが聞こえ、見事に突破した。

登攀を見てるだけでもドキドキしていたが、実際にセカンドで続くと想像以上の悪さだった。岩のヌメリがひどく、手足のホールドも乏しい。数時間前までお酒を飲んでいたとは思えないリードに感心しつつ、なんとか後を追った。

4人パーティのため突破には時間を要したが、全員が登り切ってしばらく歩を進めると、美しい大釜を持つ4mの直瀑が現れた。

先ほどの谷口さんのリードに触発され、自分も「リードするぜ!」という強いモチベーションが湧く。遠路はるばる愛媛まで来たからには、ただの呑兵衛で終わるわけにはいかない。 右岸をへつり、滝の右側から直登ルートを選ぶ。

左右の足の置き場となるラインをあらかじめ決めてタワシで岩肌をゴシゴシと清掃し、ひどいヌメリを落としながら、ハーケンとカムでプロテクションを構築しながら慎重に高度を上げていった。

滝をトップアウトすると、初見リードならではのなんとも形容し難い満足感と安堵感が同時に押し寄せてくる。
コールを送って後続をビレイしながら迎え入れ、心地よい感覚で再び水流に沿って歩みを進める。
ほどなくすると4段15mの綺麗な渓流瀑あらわれ、ここは右岸を巻いて行った。

その後は小滝をいくつか越えたり巻いたりしながら高度をかせぎ、やがて辺りは開けて八間滝に光が差し込む。


立派な分岐瀑を眺めながら少し休憩して、右岸のルンゼを巻き登る。


途中何の鉱石か分からないがさまざまな鉱石があり、流石は住友財閥の発展の地と言うべきか。
詰めて行くと岩壁が立ちはだかり、右側にトラバースして行くと切れ落ちて行き詰まる。 行き詰まる少し手前に戻り、坑道が見える位置からクラックというかチムニーと言った方が良い岩が見え、そこに向かって谷口さんがリードする。

ステミングで体を突っ張り、立ち木を掴みながら体を押し上げ、チムニーを抜けるとふいに視界が開けた。 ルーファイも悩ましく、なかなかの高巻きを終えて沢に復帰したあとは、次々と小滝がでてくるのを巻いたり直登しながらすすむと、釜を持つ裏見の滝が現れる。


実際は滝を浴びながら右から左へバンドを通過するのだか、フリーで進むとどん詰まりからの直登がいやらしく、一抹の翳りが差し込みロープを出して本日2度目のリードをする。
ハーケンを打って慎重に登ると右手にガバがあり、分かればさっと行けるが見つけるまでは痺れっぱなしだった。
この後、水流の強い滝を谷口さんがフリーで水線を突破するも残りの3人は無言で巻き道へ消えた。
15時10分、登山道にぶつかる頃には時間切れで遡行は終了となった。 まだ谷は続いていた。

駐車場に戻り濡れたギアを広げながら見上げると、空はすっかり晴れ上がっている。 さぁ、夏だ。 追伸 谷口さん、計画ありがとうございました、学び多き山行でした!いつかガンガー遡行しながら宴会しましょう(笑) 川さん、2回目のリードのとき近くまで来てもらってサポートありがとうございました! 寺嶋さん、鮮烈な沢デビューおめでとう御座います!
【ルート】吉野川水系 銅山川 瀬場谷
【種 類】沢登り
【期 間】2026年5月23日(前泊)~5月24日
【タイム】AM7:40~PM4:10(距離5.5km、標高差522m)
【天 候】 曇りのち晴れ
【メンバー】谷口(L)、川、寺嶋、山中(記)
天候が定まらないなか、俺たちはどう生きるか。 東洋のマチュピチュよりさらに奥深い幽谷、瀬場谷へと向かった。 5月23日 週6日の仕事を終え、仲間を順番にピックアップしてスーパーで買い出しをする。 明日の山行に支障が出ないように、計画的かつ適正なアルコール量を谷口さんと綿密に打ち合わせ、新居浜の幕営地へと車を走らせる。 ようやく辿り着いた新居浜インター近くのコンビニで、谷口さんが「酒の予備、どうします?」と聞いてきた。 宴会計画書は提出済だったはずだか…。 !! ああ、なるほど。山ヤ……いや、沢ヤたるもの、常に予備を確保しておくのは当然の心得だったか。 「いっときましょう!」 4人で始まった宴会だったが、いつの間にか明日を見据えた川さん、酒を呑まない寺嶋さんの2人が寝静まった。
しっかり予備を買い足し、準備を怠らなかった二人だけがとり残され、深夜2時過ぎまで山やインドについて語り合ううちに、ランタンの光と影が相まって、谷口さんの佇まいがどこかパシュパティナートで出会ったサドゥーに重なって見えてきた。 今年インドへ渡る予定のこの人は、もしかしたらすでに求道者なのかもしれない。 5月24日 5時過ぎ起床、睡眠3時間。
7時40分、吉野川最長の支流であり、吉野川水系の一級河川の銅山川へ落ちる瀬場谷へ出発。

駐車場から少し歩いて瀬場登山口近くで入渓。


沢登りの谷と言わしめるだけあって、すぐに泳ぎを要する釜と3段10mの段瀑が現れる。 見るからに2段目まで難しそうで、吉岡本のトポでも「巻き」とされているポイントだ。 5月の朝一番ということもあり、水はかなり冷たい。「巻くのかな」と思っていると、隣にはやる気満々の沢ヤが一人。 「やっちゃるわい!」という掛け声とともに、半身を釜に浸かりながらへつって滝へ取り付く。

滝の右側から直登を開始し、ハーケンを打ちつつ水線をトラバースして登っていく。

ほどなくして上部から雄叫びが聞こえ、見事に突破した。

登攀を見てるだけでもドキドキしていたが、実際にセカンドで続くと想像以上の悪さだった。岩のヌメリがひどく、手足のホールドも乏しい。数時間前までお酒を飲んでいたとは思えないリードに感心しつつ、なんとか後を追った。

4人パーティのため突破には時間を要したが、全員が登り切ってしばらく歩を進めると、美しい大釜を持つ4mの直瀑が現れた。

先ほどの谷口さんのリードに触発され、自分も「リードするぜ!」という強いモチベーションが湧く。遠路はるばる愛媛まで来たからには、ただの呑兵衛で終わるわけにはいかない。 右岸をへつり、滝の右側から直登ルートを選ぶ。

左右の足の置き場となるラインをあらかじめ決めてタワシで岩肌をゴシゴシと清掃し、ひどいヌメリを落としながら、ハーケンとカムでプロテクションを構築しながら慎重に高度を上げていった。

滝をトップアウトすると、初見リードならではのなんとも形容し難い満足感と安堵感が同時に押し寄せてくる。

コールを送って後続をビレイしながら迎え入れ、心地よい感覚で再び水流に沿って歩みを進める。

ほどなくすると4段15mの綺麗な渓流瀑あらわれ、ここは右岸を巻いて行った。

その後は小滝をいくつか越えたり巻いたりしながら高度をかせぎ、やがて辺りは開けて八間滝に光が差し込む。


立派な分岐瀑を眺めながら少し休憩して、右岸のルンゼを巻き登る。


途中何の鉱石か分からないがさまざまな鉱石があり、流石は住友財閥の発展の地と言うべきか。
詰めて行くと岩壁が立ちはだかり、右側にトラバースして行くと切れ落ちて行き詰まる。 行き詰まる少し手前に戻り、坑道が見える位置からクラックというかチムニーと言った方が良い岩が見え、そこに向かって谷口さんがリードする。

ステミングで体を突っ張り、立ち木を掴みながら体を押し上げ、チムニーを抜けるとふいに視界が開けた。 ルーファイも悩ましく、なかなかの高巻きを終えて沢に復帰したあとは、次々と小滝がでてくるのを巻いたり直登しながらすすむと、釜を持つ裏見の滝が現れる。


実際は滝を浴びながら右から左へバンドを通過するのだか、フリーで進むとどん詰まりからの直登がいやらしく、一抹の翳りが差し込みロープを出して本日2度目のリードをする。

ハーケンを打って慎重に登ると右手にガバがあり、分かればさっと行けるが見つけるまでは痺れっぱなしだった。

この後、水流の強い滝を谷口さんがフリーで水線を突破するも残りの3人は無言で巻き道へ消えた。

15時10分、登山道にぶつかる頃には時間切れで遡行は終了となった。 まだ谷は続いていた。

駐車場に戻り濡れたギアを広げながら見上げると、空はすっかり晴れ上がっている。 さぁ、夏だ。 追伸 谷口さん、計画ありがとうございました、学び多き山行でした!いつかガンガー遡行しながら宴会しましょう(笑) 川さん、2回目のリードのとき近くまで来てもらってサポートありがとうございました! 寺嶋さん、鮮烈な沢デビューおめでとう御座います!