縦走

2023.8.11-13 剱岳縦走

2023.8.11-13 剱岳 池ノ平 真砂沢 室堂 の記録

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こんばんは、岩瀬た です。久々に縦走をしてきました。
去年天候不良で断念し、それからもなんとなく縁のない剱岳でしたが今回は天気予報に反して終始天気が良く、有名な尾根や岩壁を見ることもできてようやく地理の感じが自分の中に入ってきたように思います。
剱岳から北方稜線経由での劔沢ぐるり一周。

以下、山行記録です。
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◎メンバー
岩瀬た


◎装備
・ツェルト
・寝袋
・アイゼン
・アックス(不使用)
・ストック
・ロープ20m(不使用)
・食糧など


◎行程概要
・8/11 晴れ-曇り-晴れ
6:45 馬場島 出発
11:00 早月小屋 テン泊

・8/12 晴れ
1:00起床
2:15 出発
4:50 剱岳山頂
6:30 三ノ窓
7:15 小窓ノ王 ここからルートミス
8:50 縦走路復帰
9:30 小窓
11:00 池ノ平山荘 休憩
12:30 出発
16:00 真砂沢ロッジ テン泊

・8/13 晴れ
2:30 起床
4:15 出発
6:30 劔沢小屋
7:45 劔御前小屋
9:50 室堂


◎行程詳細
・8/10
仕事を早上がりさせてもらって家に帰って準備。電車に乗って23時頃に上市に到着。駅前のファミマの駐車場が広く、なおかつ人もいなかったので邪魔にならなさそうなところで野宿。

・8/11
5時に起床。
昨夜、旭タクシーの人に6時に1名の予約が入ってると聞いていたので、その時間に合わせてタクシー乗り場に行き、馬場島への乗り合わせをさせてもらう。快く受け入れてもらえて良かった。
7時前に馬場島に着いて入山!
早月尾根は日陰も多く気持ち良い。

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(早月小屋)

11時頃に早月小屋に着く。思いの外早く着いたので、先に進んでしまおうか迷いつつ居合わせた人と喋ったりしてたらガスが湧き始めてあっというまに真っ白になったので今日はここでツェルトを張って寝ることとする。
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(ガスってきた)

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(今日の寝床)

ガスったものの雨は降らず、夕方頃には晴れて綺麗な夕暮れを見ることができた。
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(夕暮れ)


・8/12
今日は昼から天気が崩れる予報だったので、早朝(というか夜中)出発とする。
起きれるかなぁと不安だったけれど、スッと起きれた。
1時に起き、ご飯を食べて撤収し、2:15出発。
ちょうど日が昇る5時前に剱岳の山頂に着いてしばし休憩。良いくらいに寒くて良いクールダウンとなった。
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(山頂)

さて、一応ハーネスなどつけて準備を整えて、北方に向けて進む。踏み跡がしっかりある。
写真撮影しにきたという人に挨拶などしつつ、八ツ峰を見ながら歩いてまずは長次郎の頭。
基部に沿ってザレたところを登ると残置ロープが垂れていたのでそこを登る。
バンドに上がってバンド沿いに東側をぐるっと回って長次郎の頭はおわり。
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(長次郎の頭の残置ロープ終了点)

またしばらく歩いて八ツ峰を右に見ながら池ノ谷乗越から池ノ谷ガリーを覗き込む。
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(八ツ峰)

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(池ノ谷ガリー。見てみたかった場所だ。)

ポロポロと落石しながら降りる。

そして正面には小窓王南壁が聳える。
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(小窓王南壁)

少し前の話だが、劔尾根を登ろうと思ってOKDさんと友人と馬場島まで来て、結局天気が悪そうだったので僕たちは中止してとんぼ返りした。
その時に駐車場で少しお話した方が行くだけ行ってみるということで「お気をつけて」と見送ったけれど、小窓王南壁の登攀中の事故で亡くなってしまった。
その時のことを考えつつ手を合わせる。

三ノ窓まで降りると、何人か人がいて、ちょうど撤収中。快適そうな場所だ。
あとでSNSなど見ると関西の山岳会の方達だったよう。
チンネを見ながらしばし休憩。
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(チンネ)

池ノ谷をさらに少し降りて、小窓王南壁の基部沿いに、「発射台」と呼ばれるザレた斜面を登り返して小窓尾根に乗り上げる。
振り返ると劔尾根だ。
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(劔尾根)

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(小窓王基部から振り返る。左のルンゼが池ノ谷ガリー。)

次の冬シーズンこそR4に行きたいなと思いながら眺める。(R4は見えないが。)

さてあとは小窓まで行って雪渓を降りるだけだと思いながら進む。
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(小窓と池ノ平山)

小窓の王の基部沿いに何も考えずに降りていったら思いっきりルートミスしていて、トラバースしたりなんやかんやして、やっちゃったなぁ、、、と思いながらハイマツや岩をグワッシグワッシと掴みながら小尾根を登る。日も当たって暑い。熱中症なるでこれ。。。。と思いながらどうにか縦走路に復帰。
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(間違えて変なところ降りてきてしまった。復帰まぁまぁキツかった。)

小窓まで行くと涼しい風が谷から吹いてきて、素晴らしく気持ちよい。

アイゼンをつけて照り返しが眩しい小窓雪渓をテクテク降りて行き、右岸に滝が見えるところあたりで人に出くわし、左岸の縦走路の入り口を教えてもらう。完全に見逃していた。危ない危ない。
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(小窓雪渓を下降。)

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(この滝が目印になるみたい。立派な滝だ!)


こんなところによく道作ったなぁ、、、と思う道を歩いて、11時、池ノ平小屋に到着。
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(池ノ平小屋)

今日はここで泊まる予定にしていたけど、雨が降りそうな感じは全然しない。先に進むかどうしようかなぁと思いながら、梅ソーダをいただく。
氷が入っていてめちゃくちゃ美味しい。最高だ!
暑さでだいぶやられていたので生き返った気分。
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(梅ソーダ。最and高)


OKDさんの知り合いが働いてると聞いていたので挨拶してみようと思って小屋の人に聞いたら、どうやら出かけているようで会えなかった。残念。もしかしてさっき道を教えてくれた人かな?
居合わせた人と少し話したりして、しばらく休憩したのちにもったいない気もしたけれど明日の天気がどうなるかよくわからなかったので少しでも進むべく真砂沢に向けて出発することにする。
池ノ平小屋のテント場は芝生でとっても気持ちよさそうだったので名残惜しい。また今度ゆっくり来よう。

下の方に見える劔沢目掛けてズンズン降りる。
暑い。暑すぎる。天気が良く景色も良くて素晴らしいが、ぶっ倒れそうだ。
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(剱岳の稜線が良く見える。)

2時間ほどでようやく沢床に着き、二又の橋の袂でじゃぶじゃぶ。
生き返るー!
雪解け水が非常に冷たく、一気にクールダウンだ。気持ち良い。
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(沢 最アンド高)


気持ちの良い沢水に後ろ髪を引かれながら真砂沢までもう2時間弱歩いて、16時、真砂沢ロッジに到着。さすがに結構バテた。久しぶりの歩きにしてはよく頑張った。
とても落ち着いた雰囲気の小屋で、人もそんなに多くなくなかなか良い場所でした。
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(真砂沢ロッジ)

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(テント場もゆったりしてて良い感じ。)

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(今日はタープっぽくしてみた。)

ツェルトを張って、小屋でビールを買って一人乾杯。くーうまいぜ。
ご飯を食べてると、上流の雪渓に熊が出た。
遠望ではあるけれど、初めて熊を見ることができた。

明日の天気はどうだろうなぁと思いながら就寝。

・8/13
今日は暑くなる前に室堂についてやろうということで、2時半に起き少しゆっくり準備して4時に出発。
昨日の熊に出くわしませんように、、、と思いながら劔沢を詰める。
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(劔沢)

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(長次郎谷)

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(平蔵谷)

長次郎谷や平蔵谷を見ながら歩いて6:30、劔沢小屋に到着。
テント場はテント村になっていて、連休って感じだ。お洒落な人もたくさん。しばらく休憩する。
水を飲んで日焼け止めを塗って、劔御前に向けて出発。
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(劔沢小屋より剱岳)

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(劔沢キャンプ場)

途中の分岐で別山や立山を経由して室堂に行くか少し迷ったけれど、まぁまぁ足も筋肉痛になっていたし、なによりもこの日差しで登るのはちょっとキツいなぁと弱気になったので素直に劔御前から雷鳥沢に降りて室堂に行くことにする。
立山に向かって登って行く人もたくさんいたので、あっぱれだ。


雷鳥沢もカラフルなテント村になっていて、それを横目に最後の長い階段をバテバテで登って10時、ようやく室堂に到着。
たくさんの人!
みくりが池温泉でゆっくり汗を流して、ブルーベリーソフトクリームを食べて終了。
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(ブルーベリーソフトクリーム)



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以上、山行記録でした。

全く雨に降られず、良い天気の中で歩けて良かったです。
北方稜線は想像していたよりも難しくなく、道もはっきりしていたので(とはいえ小窓への降りを間違えましたが、、、笑)天気が良ければとっても気持ちの良い縦走路でした。
よいお盆休みでした。

帰りのバスで暇だったので、電子書籍で高野秀行著「西南シルクロードは密林に消える」を読み始めたのですが、まだ読み終えていませんがなかなか面白くて、すっかり旅に心を奪われ始めています。
シルクロードを歩いてみたい!

2023.3.03〜04 六甲縦走路ナイトハイク

歩き慣れた六甲縦走路をナイトハイクしてきました。

メンバー:野間、長野、小林、OKD(記)


集会後、軽く食事を済ませて須磨浦公園へ移動。

23時スタート。

今回の課題は「ヘッデンは極力使わないこと」。

視覚に制限を設けることで他の感覚が研ぎ澄まされるかもと思いスタートしたが、すぐに気づいたのは雪原や稜線なら明るさも一定して目が慣れるんだろうけど、縦走路だと木の陰で明るい場所と暗い場所が交互に入れ替わり、いつになっても全く目が慣れないということ。下りなんかは、奈落の底に吸い込まれるみたいな感覚になる。

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木の根や段差に躓きながらストックで探り探りしてヨチヨチで進むが、馬の背手前でさすがに危険となって早々にヘッデンを使うことになった。

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最大の敵は睡魔だった。

歩き始めからみんな既に若干眠気を感じていて、暗闇と眠気のせいで自分が目を開けてるのか閉じてるのかも定かじゃなくなってくる。

高取山の広場でトイレ休憩を兼ねて腰を下ろした瞬間に意識はシャットダウンしていた。

その後も菊水山で仮眠した。この日は思いのほか気温も低くガタガタと震えながら仮眠し、毎日登山の方達の話し声で目覚めた時には周囲は明るくなっていた。

あいにくの薄曇りで日の出は見れなかったが、おおむね天気も良さげ。眠気もスッキリして再出発。

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そのあと鍋蓋山を登り返し、大龍寺まで来たところで野間ちゃんが所用のため離脱、再度山で長野くんも離脱した。

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僕と小林君は「正午までに六甲山頂に着かなければ下山」と決めて再出発したけれど、記念碑台を過ぎたあたりで1145分頃になり(仮眠しすぎたか?)これは間に合わないねと話してその後は文明の力をフルに使って下山となりました。


〜あとがき〜

「ヘッデンを使わない」という目的はすぐに諦めることとなったが、夜の山は想像以上に暗く、ヘッデンのありがたみを身に染みて感じることになった。

今回はスタート時間が遅くて夜間に歩く時間が少な目になってしまったので、次やる時はスタート時間を早めて尚且つ仮眠をしっかり取ってからスタートした方がいいなと思いました。でも1人で歩くのはちょっと怖いかも。。。

野間ちゃん、長野君、小林君、お付き合いありがとう!

2022.7.16-17 剱岳 早月尾根-室堂

こんにちは。野間です。

716.17日に岩瀬たさんと剱岳に行ってきました。ブログのアップが遅くなりましたが、その記録編です。


今回元々は早月尾根〜剱岳〜池ノ平小屋〜室堂の2泊3日の予定でしたが、2日目の天候が悪かったため早月小屋で一泊し、剱岳山頂から別山尾根ルートで室堂に下山しました。


○コースタイム

7/16 (晴れのち雷雨)

5:40 富山電鉄 上市駅 タクシー乗車

6:40 馬場島 中山登山口 入山

11:30 早月小屋 到着 テント泊


7/17 (曇り,時々,,時々,晴)

2:00起床

3:40 テント撤収、出発

6:50 剱岳山頂 到着

9:50 剣山荘

11:10 剱御前小屋

13:00 みくりヶ池温泉 休憩

14:40 室堂ターミナル バス乗車 下山完了


1日目

電鉄富山駅からの始発電車で下市口駅に向かい、予約していたタクシーに乗車。3日間ほぼ雨予報ではあったが、馬場島に到着しても一切人影がないことに驚いた。準備をして6:40ごろに出発する。登山口横には有名な「試練と憧れ」の碑があった。

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740m(登山口)から2224m(早月小屋)への約1500mアップと、北アルプス三大急登を前にビビっていたが、岩瀬たさんは初めからハイペースで飛ばしていた。私は息を切らして着いていくのがやっとで、それもそろそろ限界がきた頃に、飛ばし過ぎたからゆっくり行こうと言ってもらえて安堵する。その後は1時間に300mのペースで高度を上げた。

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早月尾根は一部で急な木の根の階段や梯子が出てくるので、下りだと怖いだろうが、その分登りはぐんぐんと高度が上がるので気持ち的には楽に登ることができた。

登っているうちに他の登山者も見かけ始めたのだが、トレランで日帰りピストンの方が多く、今の山の主流はトレランなのかもしれないなぁと改めて思った。

11:30頃、約5時間掛けて早月小屋に到着。

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テント場には雪渓が残っていたが、その横の乾いた場所にテントを張ることができた。

小屋で受付をした後は、岩瀬さんにコーラを奢っていただき、優雅な休憩時間を過ごしていたのだが、快晴だった空は一気にガス模様に変わってきてしまった。汗に濡れたシャツを乾かそうと思っていたのに、、なんて思っていると、15:00ごろからは雨が降り始め、夕食時には雷の轟音が鳴り響く大雨になった。私は以前から、夏のアルプスでは午後の雷を恐れて出発時間を深夜にしたりしてきたのだが、大抵ガスが出るだけで、実際に遭遇したのは今回がほぼ初めてだった。特に近くに落ちると、下界よりも無防備な感じがしてかなり怖く、逃げ場のない剱岳の稜線でこんな雷雨に遭遇したら、と想像するだけでゾッとした。

一方岩瀬さんは雷は落ちても死ぬ確率低いらしいよ〜と、あまり怖がっておらず、さすがだなと思った。

次の日も大気は不安定で、天気予報には朝から雷マークが付いていたので、プランとしては早月尾根を引き返すor天気が良ければ北方稜線or別山尾根から室堂へ降りるの3つの選択肢が出たが、結論は出ず、朝の天気を見てから判断しようということになった。


○2日目

2:00起床。起きた時は雨が降っていたが、出発する頃には止んでいた。馬場島へ引き返すのか、剱岳方面へ進むのかの判断は、岩瀬さんはどちらでもいいよと言ってくださったが、早月尾根を濡れた状態で下る方が怖かったので、山頂に行くことにした。

出発後、予報に反して雨が降る気配は一向に無く、空は曇りつつも明るかった。

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2600mを超えたあたりから岩場になっていったが、難しいところはなく、途中雪渓で鎖が埋もれている部分はあったが、固定ロープにプルージックをかけて登ることができた。

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6:50山頂に到着。視界が悪く、その後の天気予報も悪いということで、今回は室堂に降りることにした。登山者の方に祠の前で写真を撮っていただき下山。

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下りは岩が濡れていたこともあり、ヒヤッとする場面がいくつかあった。特にカニの横ばいは、高度感もあり、鎖にパスをかけて通過したから良かったものの、一歩滑ったら即座に谷底に消えるような場面だったので非常に怖かった。ハーネスを付けていない登山者の方を何人か見かけたが、どういうことだったのかと疑問が湧くばかりだった。

一服劔に着く頃には晴れ間も見え始め、日差しが暑く感じた。汗を流しながら剣山荘に着くと、手洗い用の沢水がとめどなく流れ、そこで登山者の方が気持ち良さそうに顔を洗っていた。やっぱり水が豊富な小屋は豊かな感じがして、とてもいいなと思った。

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剱御前小屋までは雪渓歩きが続いたが、ステップが丁寧に切られていたのでアイゼンなしで歩くことができた。かなりの距離だったので、整備して下さったであろう周辺の小屋の方の苦労はものすごいものだと思う。

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その後は雷鳥沢キャンプ場を経由して、13:00ごろにみくりが池温泉に到着した。みくりが池温泉はいつか行ってみたいと思っていたが、山の上にあるとは思えないほど快適で、源泉掛け流しのお湯も気持ちよく、カフェのブルーベリーソフトもとても美味しくて大満足だった。カフェではサイフォンコーヒーや氷出しコーヒーもやられていて、お洒落なキッチンが気になりずっと見いってしまった。

思わずゆっくりしてしまい、バスの時間がギリギリになり焦ったが、その後は電車を乗り継ぎ無事帰宅の途に着いた。

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今回は個人的反省が多い登山となった。特に反省すべきは装備の軽量化で、岩場に行く意識がゼロの、縦走気分で来てしまっていた。私の持っている装備は、大学時代から使っているもので、とにかく安い代わりに重くてデカいものばかりである。岩瀬さんからは、まずは45Lのザックを買って、そこにしまえるような装備を揃えた方がいいとアドバイスをもらったので、今後こういった岩場に行く機会には揃えていきたいと思う。

また、水や行動食に関しても学生時代の固定概念に囚われており、水は夏には12L以上は持っていき、行動食は食べ切れないのにカロリー計算した分は持ってくるようにしていた。これは熱中症や低体温症を考えた際には安全サイド傾くが、岩場ではその逆になる。長期山行を行う場合には体のコンディションを維持する上で重要かもしれないが、今回のような12日では、多少削ったとしても体への影響は少ないと予想されるので、次回試してみることにする。


今回は雨予報ではあったものの、行ってみないとわからない、と決行を決めた結果、行動中は雨に降られず快適な山歩きができて良かったと思う。初めての剱岳を早月尾根から行けたことが嬉しかったし、色々と反省を持ち帰ることができて良かった。北方稜線はまたリベンジしたいと思う


おまけ(短い花の季節を楽しめました。)

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2022.7.16-17 剱岳 早月尾根-室堂

2022.7.16-17 剱岳 早月尾根 室堂 の記録

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こんにちは、岩瀬た、です。

次の残雪期に、劔尾根R4に行きたいと思っているのですが、これは実は3年前くらいにアイスクライミングを始めてから買った、冬のクライミングのガイドブック「新版 アイスクライミング」に載っているカラー写真がカッコよく、「かっけぇ!いつか行けたらいいなぁ!」と思ってから、何度もその写真を見ているうちに気づけば1つの目標となっているルートです。
そろそろ現実的にトライしても良いんじゃないかと思えるようになってきたので、いっちょ偵察に行ってみるかということで、早月尾根から剱岳を経て池ノ平へ、そして劔沢を通って室堂にぐるりと回る計画をたてる。
小窓の頭あたりから正面にR4や下降路のR2が見えるはずだ。他にもチンネやクレオパトラニードルも間近に見えるはず。
劔沢の雪渓歩きでは、八ツ峰や長次郎谷や源次郎尾根を確認することができるだろう。これらも剱岳でのクライミングエリアの華型なので見ておきたい。
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(剱岳周辺)

今回の山行は、いつのタイミングか失念しましたが、北方稜線に行ってみようと思ってることをノマさんに話したことがあり、ノマさんも興味があったようなので一緒に行くことになりました。
結果としては悪天候を懸念して、早月尾根から室堂に降りる1泊2日となり、悪天候と言いつつ、仮に晴れてたとしても荷物が大きくて結構しんどかっただろうなぁという結果でもあったので、計画をブラッシュアップしてまたそのうち行こうと思います。
縦走はちょこちょこしてるつもりでしたが、思いの外体力が続かないシーンもあったりして、ムムムな結果でもありました。
巷では、"女子供にも容赦ない"と恐れられる私ですが、今回はノマさんに追いつけないシーンがあり、「きっと僕のザックが重いからや。まぁしゃあない。」と思いながら、ザックの重さを手で測ってノマさんのと比べてみると同じような重さだったので、唖然としてしまったことを先に白状しておきます。
鍛えなあかん。

前置きが長くなりましたが、
記録はノマさんが書いてくれるとのことなので、僕は交通手段や金額のメモと簡単な振り返りにしようと思います。

◎交通費、時間
大阪駅から富山駅
約3時間、自由席8,800円
富山駅から富山電鉄上市駅
約30分、610円
上市駅から馬場島登山口 タクシー
約40分、8900円

室堂から美女平、立山駅経由で富山駅
約1時間、4350円


◎時間
・7/16 晴れのち雷雨
5:40 富山電鉄 上市駅 タクシー乗車
6:30 馬場島 中山登山口 入山
11:50 早月小屋 到着 テント泊

・7/17 曇り,時々,雨,時々,晴
2:00起床
3:40 テント撤収、出発
6:50 剱岳山頂 到着
9:50 剣山荘
11:10 剱御前小屋
13:00 みくりヶ池温泉 休憩
14:40 室堂ターミナル バス乗車 下山完了


◎次のためのメモ
・ザックはコンパクトにする。
今回は、僕が65L、ノマさんが70L+10Lのザックだったが、剱の稜線を軽快に歩くためには45L程度のザックにしたほうがよさそう。
計画段階で、夜ご飯を鍋などでパーっとしたものにする計画を立てていた。とっても美味しかったので嬉しい晩御飯だったけれど、振り返ってみるとやはり鍋系は3人以上かベースを張れる時向けかもしれない。食事は贅沢は諦めて軽量化に全フリしたほうが良いだろう。フリーズドライとジェットボイルだけで良い。小屋の喫茶も使う計画で良いかもしれない。
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(晩御飯、豚汁。必要なものは鍋、水、ガス、バーナー、具、個人用コッヘル、ハシスプーン。美味しかった、ありがとう!)

住居は天気が良いならツェルトでいいだろう。
今回はノマさんのカミナドームはめちゃ快適だった。カミナドーム最高!
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(カミナドームにツェルトを被せた。)

3000m級の夏山の温度感を忘れていたけれど、ドライで風が凌げればテント内は夜間でもそこまで寒くなかった。シュラフを厚めにするか防寒着を厚めにするかは人それぞれな感じ。完全な晴予報じゃ無い限り着替えは削れない。

・水
早月尾根は水が汲めないので担ぎ上げる必要がある。
その他の場所は水場がある。

・天気
北方稜線を行く日は初見では晴れじゃないと怖いだろう。
そのほかの日は雨でもまぁどうにかできると思う。とはいえ、剱岳山頂から室堂までの一般登山道も濡れている状態ではまぁまぁ怖かったし、小雨だったので大丈夫だったけれど土砂降りだったらまた少し印象は変わっていただろう。
雷は要注意。いわゆる「大気が不安定」な時は入山しないのが無難(当たり前か!)。
今回、早月小屋でテント泊した夜、小窓尾根方面に何回も落ちる音がした。もはや気にしても手遅れだったのでそのままテントで夜ご飯を食べていたけれど、その判断が妥当だったかどうかは微妙。
天候予測は、やはり難しい。僕はどっちかというと多少天気が悪くても歩き山行などでは行け行けゴーゴーで突っ込むタイプ。その時の実際の雲行きをこの目で見て、一線は越えないようにだけしている。明らかに雨風が強ければ辞める。特に風。
しかし、「誰かと一緒」または「誰かに教える」となると天気の読み方は少し変わる。無論山登りは安全第一なので、予報が良くない時は辞めとくべきと言うけれど、実際のところどこまでの悪天候に耐えられるかは人それぞれなので、それを加味すると判断に非常に迷う。一緒に行く人が怖がらずに動けるかどうか、行けたとして楽しめるのかどうか。
判断を理詰めするには自分自身の理解が足りて無いので勉強が必要だし、勉強したことを忘れず正確に記憶しておかなくてはならない。記憶力に難ありの僕なので、普段SCWやwindyなどを見て判断して、その結果と照らし合わせて記録していくのは大事なことのように思う。ほとんどの場合行ってしまえばどんな予測だったかは忘れている。それをどうにか改善したいけれど、、、良い方法を考えて実施することから始めなければならない。
日頃からのコミュニケーションとメンバーで踏んだ山行経験によってもどんな天気で行くか行かないかは変わってくるだろう。

・雪渓
年によるとは思うけれど、7月はやはり随所に雪渓あり。8月後半、9月が妥当な感じ。
とはいえ、雪渓があることで水を担ぐ必要性が変わってくる。今回は早月小屋のテント場にはたっぷり雪が残っていたので、水は行動分だけでも良かった。


以上です。
ノマさん、2日間ありがとうございましたー!
僕は勉強になった2日間でしたが、ノマさんはどうだったでしょうか???

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