山行記録

年越し!高島トレイル

三重嶽手前



メンバー 松本智圭・須川雄司(記録)

 ■はじめに

滋賀県高島市にある山の道「中央分水嶺・高島トレイル」。琵琶湖と若狭湾を同時に望むことができる、自然豊かなロングトレイルに大先輩の松本さんと須川で縦走してきました。高島トレイルはマキノの愛発越えから今津の山を経て、朽木の三国岳に至る80㎞のロングコース。藪に埋もれていた古道や山道を地元の方が整備して2007年に開通しました。自然に囲まれた未舗装のトレイルを長く歩けるのが魅力です。一般的に夏路で6日かかるコースです。

 本来であれば、愛発越えから朽木まで南下するのが通常コースですが、お正月に朽木までのバスが運休していることと、後半のエスケープルートを考えて朽木から愛発越えまでの、逆コースで計画しました。

  

0日目 12月29日

29日の仕事納めの後に急いで家に帰り、忘れ物がないか最終確認して、2230分の京都発JR湖西線で安曇川駅まで。駅近くの公園でテントを張らしてもらい、前夜祭の祝杯を上げる。

 

1日目 1230

739分   安曇川発バス

930分   桑原橋

1143分 三国岳

138分   岩谷峠

1533分 地蔵峠

1619分 休憩舎着

739分安曇川駅発のバスで朽木支所まで、そこから市バスで高島トレイル終点の桑原橋まで。市バスの運転手さんが「今年は近年まれにみるほどの雪が少ない」と教えてくれる。

桑原橋には全く雪がなく、年末年始も暖冬の予報。桑原橋から三国岳までは急な登りが続く。久しぶりに重たい荷物を担ぐので、ザックのベルトが肩に食い込んで痛い。天気は良くブナ林が一面に広がり気持ちよい。地蔵峠から40分ほど下った休憩舎の東屋の下が今日のキャンプサイト。予報では今晩から全国的に雨。食事は味気ないが、夜はアルファー化米と袋麺で朝は棒ラーメンと餅が一つで全日通した。19時頃から雨が降ってきたが、東屋のおかげで快適に眠ることが出来た。

 IMG_9901

 

■2日目 12月31日

650分   休憩舎発

813分   クチクボ峠

118分   おにゅう峠

1251分 百里ヶ岳

1355分 木地山峠

1446分 桜谷山

164分   与助谷山着

昨日の夜からの雨が続く。気温は高いので寒くはない。雨対策をして出発。小雨になったり本降りになったり、青空が見えたりと山の天気は目まぐるしい。三国岳からナベクボ峠までは「高島トレイル」と書かれた黄色いテープはないので、ルートファインディングに集中しなければ、すぐにルートを外してしまう。眺望もない雨の中を無心に歩く。高島トレイルは80㎞あるが、1000メートルまでの低山ばかりでアップダウンは比較的少ない。百里ヶ岳山頂で一瞬の晴れ間がでて、虹がかかり癒される。予定では水場のある木地山峠で泊まる予定だったが早く着いたので距離を延ばす。木地山峠で水を汲み与助谷山まで行き山頂でテントを張る。雨は降り続き、風も出てきてテントの中もビチャビチャに濡れてしまう。
IMG_9905 (1)

 

3日目 11

650分    与助谷山発

745分    駒ヶ岳

108分    横谷峠

1340分  桜峠

1541分  二ノ谷山

17時    水坂峠着

天気予報では朝には雨が止むはずだが、その気配はない。雨の中を駒ヶ岳へ、このあたりから雨からみぞれに変わってきた。13時ごろにやっと天気が回復し若狭湾が見える。横谷峠から桜峠までの間で送電線を超える箇所があるが、工事中のようで通行止めになっている。迂回することもできないのでそのままロープをまたぎ通過させてもらう。桜峠でいったん集落まで降りる。二ノ谷山から歩いていると、急に立ち眩みのような揺れがあり目の前がくらくらする。後でこの揺れが能登半島地震であったことを知る。朽木からこの辺りは携帯電話が入らないので、ラジオを持っていくことをお勧めする。暗くなる一歩手前で水坂峠に到着。隣に小川が流れており、すぐに水が汲める。雨は止んだが、濡れたままの寝袋の中に横たわり、眠れない夜を過ごす。ここでやっと高島トレイの中間点。

 IMG_9924

 

■4日目 1月2日

640分    水坂峠発

950分    武奈ヶ嶽

1333分  三重嶽

156分    大日尾根

1650分  大御影山着

水坂峠から武奈ヶ嶽まで、いきなりの急登を登る。このあたりから雪が積もっている。日本海に近い今津の山になるので、雰囲気は一変する。雪は20cm位しか積もっていないのだが、ラッセルが辛い。雪で足が上がらず体力が消耗し歩行スピードが極端に落ちてしまう。疲労も限界で、松本さんに遅れてしまう。松本さんは重荷力もあり、強く頼もしい。今日は天気が良く、日本海の若狭湾がすぐ近くに見える。
IMG_9971 (1)




晴天の雪山登山でテンションは上がるが体が追い付かない。抜土まで行く予定だったが、大御影山の山頂で日が暮れだしてしまう。夏なら抜土まで行かないと水場がないのだが、雪は豊富にあるので水にすることが出来るので大御影山山頂でキャンプとする。夕日が美しい至福の時間。

 IMG_9994








5日目 13

740分     大御影山発

915分     抜土

1050分   大谷山

1147分    寒風

1320分    マキノ高原温泉さらさ着

ラッセルに時間がかかるので、高島トレイル始点の愛発越えまでの予定は諦めて、マキノ高原温泉さらさまでのルートに変更する。この辺りは、琵琶湖と日本海が同時に見えて眺望が最高。ブナ林の葉も落ちて遠くまで見渡せる。途中で熊?ような足跡が続いている。大谷山手前に石庭という場所があり琵琶湖の水蒸気が雲海を作り絶景。寒風について、やっと自分たち以外の登山者に出会う。ここからは、雪もない道をマキノ高原温泉さらさまで快適に下る。温泉で5日分の疲れを癒して湖国バスでマキノ駅まで行き。新快速で神戸まで帰る。

IMG_0029





■おわりに

最近はクライミングや沢登りなどばかりで、荷物を担いで長期で山に泊まることはなかった。今回のロングトレイルでは衣食住を全て担いで歯を食いしばりながら、日の出から日の入りまでひたすら歩いた。一歩一歩の小さな積み重ねでどこまでも進むことができる。久しぶりに山で生活することによって、登山という行為は、なんでも自分でやらないと生きられない「シンプルな遊びだな」と改めて感じた。雨が降っても雪が降っても地図とコンパスを頼りに、目標に向かって進む。生き抜くために知力と体力をフル活用して行動する。努力するからこその感動がある。登山は奥が深く人生そのものだ。

 

今回、ご一緒くださった松本さん。30年近い付き合いだが、久しぶりに一緒に山に入ってみてやっぱり山仲間は一生の財産だと感じた山行でした。ありがとうございました。また山に行きましょう!

2024.1.1-2 北岳バットレス(行けず)

2024.1.1-2 北岳

DA0FECF4-54FE-49A8-B428-E1F6A0859D80


こんにちは、岩瀬たです。
なかなか騒がしい年明けですので、あけましておめでとう。とは少し書きづらいですが、今年もよろしくお願いします。

さて、年末年始は会外の友人と北岳バットレス第4尾根に行く予定でしたが、31日の天気が悪く、日をずらして年明けた1日に入山、2日にアタック、3日に下山。の予定で入山するも、2600m近辺の森林限界まで行って、携帯の電波が入ったので天気予報をチェックすると、どうも天気がイマイチだったので、一泊して何もせず降りてくるという結果でございました。
アプローチどえらい長かったのにな、、、残念だ。

思い返してみると山行記録を書くのも何ヶ月ぶりかというくらいで、その間これといった山に行っておらず、腑抜けた身体にちょっぴりカツを入れることができたのはせめてもの救いと思っておくことにします!

気づかぬようにしているけれど、少しずつ山に対する夢中な感じが減ってきている気もする。
もう今年で34歳になるけれど、それなりに仕事も忙しいし結構やりがいも感じたりしてて、例えば今までならジムに行ってたであろう時間を勉強に費やしたりしているフシがなくはない。
これでもし恋人でもできようものならますますシティボーイになってしまうだろう。(その予定は全く無いので無用な心配だが。)

なにはともあれ、トレーニング不足はまさしく気持ちを弱くするということです。
もう少し気持ちを強く持って、年も明けたし気持ち新たにまずはまたトレーニングから始めましょうかね!
山に行くのはカッコいいことだが、山にも行って仕事もできる方がもっとカッコいいはずですからね!!
今年も一年頑張ろう!

2B7B7F71-53A9-49CD-B455-8336FBCD9AC7
(池山小屋前の池)

DD93F9EC-2251-4452-91AD-4A6C8D50B207
(森林限界手前のテント泊地)

D2DB46C3-1278-4CFE-AF3D-8EF1374A74AD
(ひたすら荷物重たかった!)

鬼ヶ牙クライミング

IMG_9182






 こんにちは須川雄です。晴天の秋空の中、鬼ヶ牙にクライミングを楽しんできました。

鬼ヶ牙は三重県亀山市の石水渓谷にある巨岩を積み上げたようなゴツゴツした岩肌が特徴の488mの低山です。最近は新名神高速道路から一望できますが、古くからクライミングゲレンデとして楽しまれていたようです。

 IMG_9140







■メンバー 長野・須川雄(記)

 

108

8:00        石水渓キャンプ場発

8:10     取付き

1200   クライミング終了

1230   鬼ヶ牙ピーク

1400   石水渓キャンプ場


 IMG_9142











 早朝に神戸を出発する。第二阪奈道路の宝来ICから地道で行くと2時間半ほどで安く行ける。石水渓キャンプ場の駐車場に車を停めて10分ほど歩くと鬼ヶ牙ルートの取付きに着く。老夫婦の先行パーティーがいるが、先に登らせてもらう。
 
 IMG_9175











 1
ピッチ目は須川リード。ゆるいスラブでフリクションが良く効き快適に登れる。岩の表面が風化している箇所があるのでスリップには注意。ハンガーボルトの中間支点が整備されているが、中にはグラグラな支点もあるので注意が必要。このピッチは複数ラインがあるが、今回は一番右側を登った。
 IMG_9197











 2
ピッチ目は長野リード。今回の核心ピッチだ。出だしが2ルートあり左側はA0、右側は少しハングしているのでアブミがある方が登りやすい。今回は右側のルートを登る。中間支点は連打されているが、ハンガーボルトはどれもグラグラでリングボルトの方がしっかりしている。久しぶりのアブミを使ったエイドクライミングなので、回収やレストに戸惑ってしまう。エイドクライミング慣れてきたところで、小ハングが終了しスラブになるが、急にフリークライミングになるので頭の切り替えが難しく緊張する。

IMG_9151











 3
ピッチ目は須川リード、徐々に傾斜がきつくなるスラブを登る。ハンガーボルト通りに行くと、上部で少しテクニカルな箇所がある。A0であれば容易に超えられるがしっかりしたハンガーボルトがあるのでフリーで超える。

45ピッチ目は長野リード。ここからはブッシュ交じりの簡単なクライミングで上部は木登りや木の根っこを持ちながら進む。60mいっぱい伸ばし、5ピッチ目の途中からはコンテで通過。落石防止のワイヤーが出てくるので、ワイヤーを持ちながら登る。

IMG_9182






  
6ピッチ目は須川リード。このあたりから強風が吹き出す。風の通り道なのか晴天でも風は強い。ふらついてバランスを崩さないように1つ目のピークを目指す。ロケーションも最高で伊勢湾まで見渡せる。ピークを直登しようとしたが難しく、直下を左に巻く。ロープが屈折し重くなるので、登り終えたらロープをピーク直下から流れるように動かした方が良い。

IMG_3170






 このピークでクライミングは終了。東峰までは、ロープ不要だが、滑落に注意しながら進む。途中フィックスロープが張っている箇所をトラバースするなど気は抜けない。東峰からは登山道になるので急に歩きやすくなる。鬼ヶ牙ピーク手前の展望地で景色を楽しみながら昼食をとる。下山は駐車場まで30分ほどだが、一般登山道にしては急斜面の悪場が続くのでスリップには注意が必要。石水渓谷はボルダリングも楽しめる岩場が沢山あるが、連日の寝不足であくびが止まらないので、早々に神戸まで帰る。
  ※鬼ヶ牙は以前から行きたいと思っていたルートでした。マルチピッチ・支点がしっかりしている・アプローチ近い・ロケーション最高という素晴らしい好ルートでした。一緒に登ってくれた長野さん。ありがとうございました。

※ヌンチャクはパーティーで10本は必要。カムは使うところ無し

楊梅の滝 大滝登攀

楊梅の滝 大滝登攀

 

こんにちは須川雄です。最近、急に肌寒くなってきましたが比良の楊梅の滝にOKD、岩瀬た、須川雄の3人で行ってきました。比良山の楊梅の滝は、滋賀県で一番落差のある滝で雌滝(15m)、薬研の滝(21m)、雄滝(40m)の3つの滝で構成されています。1554年に足利義輝が楊梅の滝(ヤマモモノタキ)と名付けました。今では音読みで(ヨウバイノタキ)と呼ぶのが一般的です。沢登り歴は長いですが、初めての大滝登攀で緊張しましたが痺れるクライミングができましたので報告します。

IMG_8509

 

■メンバー OKD、岩瀬た、YS

 

108

8:00      北小松登山口駐車場発

8:10    楊梅の滝

13:00    獅子岩

14:30    北小松駐車場

早朝に神戸を出発し、JR北小松にある大津市比良げんき村の奥にある北小松登山口に駐車。沢装備を整えて出発。登山道を5分ほど歩くと雌滝に到着、アプローチが短く体が温まっていない。雌滝は15mと短いが、傾斜もありスタンスも少なくヌルヌルして登れる気がしない。自分の判断基準なら迷わず巻く滝だが、岩瀬たさんがリード。釜を数メートル泳いで取り着く、左岸を登るが出だしに足がかりがないので難しい。木の根っこを掴みながら上る。私はセカンドで登るがフェルト靴が滑り手も足も出ない。腕力で何とか登りきることができたが、予想していたより難しく前途多難で意気消沈する。

IMG_3071

 

雌滝を超えると薬研の滝に続く。事前情報によると熟練者ならロープ不要と聞いていたが、それは水線から外れた左岸を進んだ場合。水線を進むとホールドスタンスともに乏しく難しい。セカンドでも登れず、ユマーリングで手がかりを作りながら、何とか突破するしかなかった。

IMG_3075

 

お次が、本沢のメインの雄滝。ここでOKDさんがリードを交代。最近雨が降っていないので、水量は少なめだが40mの滝の迫力は凄まじい。左岸から取付く。途中でリングボルトが数か所入っている。出だしはスタンスもあり、雌滝や薬研の滝よりは登りやすい。滝の中央を直登するルートをとっているので、全身ずぶ濡れになりながら登る。途中から右岸にトラバースする。このトラバースがいやらしい。水線から外れてクラックを超えて、立木のあるテラスへ。このピッチはセカンドであれば何とか登れるグレードで楽しめた。しかし水量が多ければ手も足も出ないと思う。季節的にかなり寒かったが、大滝をシャワークライミングしながら登る快感は今までになくクレイジーだがクライミングハイ状態になり興奮する。

IMG_8521

 

大滝最終の雄滝2ピッチ目、岩瀬たさんがリード。立木のテラスまで登ってきているので、水線まで横切るのが困難。このまま巻いてしまうルートもあるようだが、逃げないで水線まで戻り、果敢に挑戦を選ぶ。トラバースがスタンスもホールドも少ないうえに、ツルツルと滑るので困難を極める。寒さと恐怖で震えながら、岩瀬たさんのリードを見守る。危なげなく一歩一歩着実にスタンスを決めていき、途中で足を大きく上げてヒールフックで登るなど信じられないムーブで超えていく。落ち口直下も、支点もなくホールドも無い中で、冷静に一歩一歩着実に進んで行く姿は頼もしい。ここをリードできるメンタルはすごい。強い男で尊敬する。

IMG_3086

 

雄滝の2ピッチ目をセカンドで登るが、出だしのトラバースで思いっきり滑落してしまう。左足が岩に挟まったまま右足がスリップしてしまったので、前のめりになったまま落ちてしまう。セカンドなので滑落距離は短く怪我はなかったが、テンションは下がってしまう。落ち口近くの上部もスタンスも乏しくツルツルで、足に立ち込めている自信がなく、またもやユマーリングで通過する。自分の沢靴はフェルトだが、今回はラバーの方がよさそうだった。金たわしも必携なので、来期は揃えたい。

 

IMG_3066

楊梅の滝を超えると、獅子岩に着く。岸壁の上部に獅子に見える岩があるので獅子岩。3ピッチあるが、ルートを選べば簡単。沢靴からクライミングシューズに履き替えたので、フリクションが全然違うので快適だ。ここはリードさせてもらい、3ピットのところを2ピッチで超える。獅子岩の頭に着くと琵琶湖が一望でき壮大な景色を楽しめる。このあたりから雨が降ってきたが、アプローチが短いので、森林の傘の下ほとんど濡れずに下山することができた。

IMG_3116

 

今回初めての、大滝登攀を経験した。今まで大滝は登れないので巻くものと思っていたが、最近の会の記録を見て興味があった。実際登ってみて、難しさを知った反面、全く手が出ないとは思わなかった。これからもトレーニングを積んで挑戦して行きたいと思う。新たな山の楽しみ方を教えてくれたOKDさん、岩瀬たさんに感謝します。


2023.9.22-24 立合川

2023.9.22-24 大峰 笠捨山 立合川 遡行

AE55D2D7-D785-4A70-B8ED-24E675007D5B


こんにちは、岩瀬た です。
立合川に行ってきました。
山菜図鑑とキノコ図鑑をそれぞれ2冊持ち込んでの植生調査。
行きの169号線が雨量制限の通行止めになっていて一時はどうなるかと危ぶまれましたが、なんやかんやで無事に入渓することができ、数々の雨後のキノコを見ることができ、泳いで登って巻いて、楽しい遡行ができました。

以下、山行記録です。

---------------------------------------------

◎メンバー
岩瀬た
OKD


◎装備
40mロープ x1
カムx5
タープx1
山菜図鑑x2(内1電子書籍)
キノコ図鑑x2(内1電子書籍)


◎行程概要
・9/22
9:30 駐車地 出発
16:20 第5ゴルジュ手前 幕営

・9/23
7:20 出発
14:20 八丁河原の奥の右又 幕営

・9/24
6:30 出発
8:15 傘捨山 山頂
11:00 上葛川 バス停 山行終了


◎山行詳細
・9/22
2時に神戸出発、3時に大阪で合流し、5時ごろに上北山村役場のあたりでカーナビがぐるりと168へ迂回するルートを示し、道路上の電光掲示板で169号線がこの先で通行止めになってる旨を表示していたので、ひとしきりどうするか2人で相談した後にひとまず睡眠を取ることに決まる。
7:30頃に目が覚めると通行止めが解除されていたのでホッと胸を撫で下ろして立合橋まで移動。

9:30、駐車地に着いて準備をし、橋桁の巡視路なのかハシゴがかかっていたのでスルリと降りて入渓。

まずは第1ゴルジュ。
水は冷たく無いのでジャバジャバと気持ち良い。
黄蓮谷を思い出させる黄色がかった水だ。
C937DD4B-EA1B-45A2-BB05-51036575E16B
(黄色がかった水。雨の影響もあるのかもしれない。)

水の気持ち良さに気を良くしながら側壁に生える植物を見ているうちに、しばらく進んで気づけば第1ゴルジェは終わっていた。ウォーミングアップという感じだろうか。

続けて第2ゴルジュ。
90FEB484-9178-44DE-AA59-F9C2C3990C23
(35m大滝)
まぼろしの滝と言われてる35m大滝を巻く途中でキノコを見つける。第一キノコだ!
61C88799-CD31-4616-92C1-8096AFC468DD
(チチタケでしょう)
E9380D13-98AA-4874-A942-1AA0D08F5910
(チチタケでしょう)
1B8339BA-E7AC-40D0-B906-51EB4A570E4C
(違う個体。チチタケでしょう。)
DF95FD2F-75F9-4FBD-910D-88FCCCCA7D95
(違う個体。チチタケでしょう。)
図鑑を見つつツンツンつついてみると白い液体が出てきた。
・チチタケ
傘:窪んだ饅頭型から平らから浅いろうと状。
柄:上下同大の直生。
ヒダ:密
。。。これはずばりチチタケだ!

続いて OKDさんも見つける。すでに知っているキノコだったようで、「ムラサキシメジ!」と言う。
・ムラサキシメジ
傘:内側に巻いた饅頭型から老生すると開いた汚褐色。
柄:傘と同色からやや淡色。ささくれ状。
ヒダ:湾生し密。
6AB25F2C-EA1E-4F21-8598-D3420F94E38C
(ムラサキシメジ?)
60933DF9-A6BE-4B1A-8B15-3AA212642484
(ムラサキシメジ?)
写真では白く見えるけれど、若干ムラサキがかっていたので8割型ムラサキシメジだろう。
いくつか写真を撮ったけれどピンボケしてたりでちゃんと記録に残せていないので同定に確信が持てない。接写で写真を撮る練習も必要だ。

他にも、赤いヒョロヒョロが特徴的なキノコを見つける。カエンタケかと思ってビビったが、そうではなくてベニナギナタタケだった。
8DC5B569-42EB-4D49-9248-A7FFE713D816
(ベニナギナタタケ)


さて第3ゴルジュ。(あまりよく覚えていない。)
小滝の釜が深い。今にも吸い込まれそうな深淵がこちらを覗いている。
D5D08DD7-87AF-4D6C-BDAF-E2846CDC6913
(あなたが釜を覗くとき、釜もまたあなたを覗いている。)

次に第4ゴルジュ。(あまりよく覚えていない)
淵があった。
8BE6BC4D-40B5-4F5D-870F-F32CDA890BBE
(淵)

このあたりから少し疲れてきて、ぼちぼち泊地を探す。
その道中で、沢100の遡行図でいうところのうしお滝に遭遇。
AE55D2D7-D785-4A70-B8ED-24E675007D5B
(うしお滝)
水量も多く迫力ある。パワーって感じで好きだ。So Good。

さてキノコも捗る。
これはツルタケダマシ?
5D5B506E-A94F-4FD7-954E-787670D4F717
(ツルタケダマシ?)
DB1F15DA-1943-47B5-B72A-EB28DC6A889D
(ツルタケダマシ?)
・ツルタケダマシ
傘:褐色から淡灰褐色で中央部暗色。
ヒダ:やや密やや疎。
柄:上下同大から下方やや太い。上部に白色から淡灰色の薄いツバを垂らし上部にはヒダに連なる条線がある。
どうだろうか。

これはなにかわからずじまい。
A4529D6B-087B-47A2-9241-82FF9DF52848
(これなんですか)
AC92AB0D-CE9B-4F3B-A98D-2F35F6C6B021
(これなんですか)

そうこうしているうちに第5ゴルジュ手前で幕営としました。
道中、キノコばかりではなく山菜も探しながら歩きましたが、見つけられたのはウワバミソウだけで、少しだけでした。山菜も詳しくなりたい!
そしておまちかねの夜ご飯はOKDさんのSU KI YA KI!!
山で(沢で)すき焼きを食べる日が来るなんてなぁとしみじみ思いながら、2回転お腹いっぱい美味しくいただきました。



・9/23
さて今日は八丁河原の辺りまで。
この傘の裏がスポンジっぽくなってるのは、、、キイロイグチなのかな?違うかも。
BA1B49E7-EE9A-43F9-8742-A37787191765
(むむむ)
4B6EE104-B240-4D43-89FD-DC0DF253F892
(ピンぼけひどい。)
・キイロイグチ
傘:饅頭型から平らに開き表面は黄色い粉に覆われて触れると付着する。表皮は鮮黄色で成長すると中央部から褐色を帯びる。
管孔:ほぼ離生し淡黄色から暗褐色。
うーん、なんか違う感じする。写真もピンぼけでなんともだ。

第5、6、7、8とゴルジュと河原を繰り返し歩き、八丁河原まであともう少しというところの17m滝が狭いゴルジュの中の凶悪な滝でなかなか良かった。暗くて水飛沫だらけだったのでまともに写真が撮れず残念。巻く。
BA38280D-6164-4829-B275-9D8F42DDD1FE
(17m滝)
FD3170E8-0CDD-442C-B1C1-C12611DCA082
(ステミングステミング)

それを越えると広々とした八丁河原に着き、水が伏流。
さらに進んで奥の右又の水が復活したところで幕営。
464DA063-3E25-4555-A223-8601A44BB33F
(八丁河原。もっと進むと水が復活。)

今晩の夜ご飯は僕の担当。高野豆腐の麻婆豆腐。
高野豆腐でうまくできるかなぁと思いながら作ったけど案外うまくでき、これからは山の麻婆豆腐は高野豆腐で作ることに決める。
酔っ払ってタープも張らずに就寝。


・9/24
今日は詰めて下山だけだ。しかし上葛川集落で乗る予定のバスが12時40分頃と17時ごろの2本しか無いので早々に起床して笠捨山へ向かう。
ヒーコラ言いながら詰め上げて8時に笠捨山の山頂に到着。
612600DB-0CE7-45C7-8EEE-0716803A095A
(OKD)

CE35433C-8E99-45AB-A1C3-00741F0FCCE1
(岩瀬た)

9B61CD2A-85E2-478A-BF3A-70162C88F0FE
(記念写真)

曇り空で風も吹いてて冷えるので早々に下山開始。
下山途中でもいくつか。
これは何かわからない。
D2C80D43-1693-448D-A973-EA62046F15E1
(これなんですか)
EC736EEA-15BA-42C8-9B1C-35F90E9608FC
(これなんですか)

これはニシキタケか?
A670DF0F-E9F7-4560-AA35-17CD19F60234
(ニシキタケなのかな?)
4CA13D89-0C54-4119-A6F6-75C9B5B918D2
(ニシキタケなのかな?)
・ニシキタケ
傘:饅頭型から中央が窪んだ平らに開き湿時粘性がある。朱色、橙黄色、黄色などが不規則に混じりやや班状。成熟すると周囲に短い粒状線が現れる。
ヒダ:ほぼ離生し、やや密やや疎。初め白色のち淡黄色。縁は濃い黄色。
柄:表面は白色のち淡黄色を帯び、下方が濃色。しわ状の条線に覆われ内部は髄状。
どうだろうか。

そうこうしているうちに11時、上葛川集落に着いて、濡れたものを乾かしたりしてからバスに乗り、14時に駐車地到着。
下山完了。

---------------------------------------------

以上、山行記録でした。

覚えているのはキノコのことばかりのような記録になってしまいましたが、緩急のある沢で、噂通りの気持ちの良い沢登りができました。寒く無いのもとても良かった!
そして今年は僕はたぶんこれにて沢納めなので、来シーズンはもっと山菜やキノコについて詳しくなりたいです。
余談ですが、I上さんが何年か前に「キノコ狩りはアルパイン。」と言っていて、当時の僕はなんのことか全く理解できずただのジョークだと思っていましたが、今なら少しわかる気がします。事前に勉強をして準備をし、計画を立て、実際に行ってこの目で見る。時にはズルズルの泥壁トラバースの途中や、懸垂下降の最中、ゴルジュからの脱出のために取り付いた複雑に入り組むグラの中など、そんなところにキノコが生えていることも多かったです。これがアルパインといわず何と言うのか。なぜ今まで気づかなかったのだろう。
新しい扉が開いたような気持ちです。

さて夏が終わるということは、冬が近づいてきているということでワクワクです。寒くなるまでの間、フリーで身体を鍛えるぞ!

記事検索
月別アーカイブ
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

プロフィール

kobe_alpine

  • ライブドアブログ