2008年09月

2008年09月19日

格闘技 無用の用5

格闘技をやっております。ブラジリアン柔術という競技です。
それをやって何になるのか? よく訊かれる質問です。
もういい歳ですから選手になろうなんて気は毛頭ない。ケンカに使うのか?
とんでもない。格闘技をやればやるほど、うかつにケンカなどできないと悟ります。
じゃあ、腕ひしぎ十字固めだとか、送り襟絞めだとかを練習する意味は何なのか? 

うまくは答えられませんが、「体を使った教養」を学んでいる、というのが私の感覚で言うと府に落ちます。そうです。教養なのです。
この教養を身につけていると、いつかどこかで何かの役に立つ、と信じています。
はなはだ不確実な信念ですが。

kodomobushido at 15:04|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 番頭の独り言 

2008年09月18日

武士の呼び方4

昔の人、とくに武士は相手の名前を呼ばなかったそうです。
織田信長を「信長様」と呼ぶ人はいなかったということです。
信長であれば、「上総ノ介」とか「弾正」とか「尾張守」とか、「岐阜殿」とか「安土殿」とか「右府(右大臣)様」とか、そういう風に呼ばれたわけです。
相手の名前を呼ぶのは失礼という意識が当時はあったようですね。

落語の世界でも(またお前は落語の話か、と言われそうですが)、先代桂文楽は上野黒門町に住んでいたので、「黒門町」または「黒門町の師匠」と呼ばれました。黒門町ってのがかっこいいですよね。「多摩プラーザの師匠」じゃ、何だかねぇ。


kodomobushido at 13:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2008年09月17日

善行伝染5

電車の中で空き缶がゴロゴロゴロと転がっているときがあります。
正直、自分の足元に転がってこなけりゃいいな、と思ってしまいます。
こんなとき、あるご婦人が自分の足元に転がってきた空き缶をヒョイっと拾いました。どうするのかな、と見ていたら次の駅で降りて空き缶をゴミ箱に入れていました。
空き缶を捨てるために降りたのではないでしょうが、次の駅で降りるから空き缶も拾って降りちゃおう、という了見でも素晴らしいと思います。なかなか真似できません。
空き缶をたったひとつ拾って捨てただけですが、その行為は電車の中で目撃した全ての人に爽快感を与えてくれたはずです。
いいもの見せていただきました、という思いです。
小さな善行でも、それだけの効果があります。空き缶をひとつ片ずけたという事実以上の行為対効果があります。
今度は私もそうしてみようと思います。善行は伝染しますね。

※「行為対効果」は造語です。

kodomobushido at 19:51|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 番頭の独り言 

2008年09月16日

町の名前4

私、散歩が好きであちこちよく歩きます。
すると町の名前の由緒などが気になります。私のおります「築地」は、その名のとおり地を築いた土地、つまりそもそもは埋立地だったことが分かります。
そこで潮を留めた(海をせき止めた)「汐留」は、いまの東新橋ですね。
「赤坂見附」の「見附」とは「見附櫓」、つまり見張り場所のこと。
「御茶ノ水」は、将軍様がお茶を飲むときの水をここから採ったため。
「溜池」は、文字通りそこに貯水池があった。
「新宿」もその名の通り、新しい宿場町。
「紀尾井坂」は、徳川御三家の紀伊候、尾張候、そして大老の家柄井伊家の屋敷があって、その三家の頭文字から「紀尾井坂」。
などなど。
由来を知ると散歩が楽しくなります。
他にもいろいろありますが、本日はこの辺で。

kodomobushido at 20:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 番頭の独り言 

2008年09月12日

呼気と吸気のバランス3

これはたしか高岡英夫さんが言っていたことだと思うんですが、「呼気と吸気のバランス」というのがあるんですね。
ずーっと自分の話ばかりする人いますね。こういう人は呼気の強い人。で、こういう人は吸気が弱い(他人の気を吸わない)から、他人の思惑を無視する傾向が強い。間断なく喋り続け、喋り疲れたらそこから去ってしまいます。いわゆる空気の読めないタイプ。
逆に、呼気が弱く、吸気が強い人というのがいます。他人の話ばかり聞いていて、自分の意見があるのに言わない。周りの空気を読みすぎて損をするタイプです。

なかなか、この呼気と吸気のバランスがよい人というのはいません。こういう人と話していると楽しいですね。

武士道とは関係なさそうに聞こえますが、相手の気を読んで量るということで言えば、武士の心得は現代にも生きているのですよ。

kodomobushido at 14:48|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2008年09月11日

武士道って何なの?4

単刀直入に聞かれて、困ってしまうことがあります。
切腹すること? 
いえいえ、違います。

私の浅学の知識で申し上げてよろしいのであれば、

「行動の美学」ではないかと思います。

どんなによい考え・思想を持っていてもそれを行動に移さないと意味がありません。いま行っていること、これから行うことが、美しいかどうか。
常に美しい行いをしたのが、まことの武士だったのだと、和の助は考えています。


kodomobushido at 12:00|PermalinkComments(0)TrackBack(0) こども武士道解説ページ 

2008年09月10日

菅原伝授手習鑑「寺子屋」4

学問の神様として有名な菅原道真。
平安時代の政治家・学者・歌詩人でもあります。右大臣まで昇りましたが、左大臣藤原時平に讒訴され、大宰府に左遷され失意のうちにかの地で没しました。そのことで朝廷に不吉なことがつづいたため、道真の霊を天神として祀りました。

新渡戸稲造著『武士道』でも解説している歌舞伎の「寺子屋」は以下のようなお話です。

道真が亡くなったにも関わらず、藤原時平は道真の一族を根絶やしにようと企みます。そして厳しい探索の結果、道真の家臣・武部源蔵の寺子屋に、道真の若君が匿われていることを突き止めます。
時平は、源蔵に道真の若君の首を差し出すように命令します。
源蔵は悩みます。
誰か身代わりにはできないか? しかし、源蔵の寺子屋には田舎育ちの子どもばかりで若君の身代わりになれるような子はいません。若君の首を差し出す期限が迫り、源蔵は絶望します。

そのとき、若君と年恰好も同じで整った顔立ちの子どもが、上品な母親に連れられて、源蔵の寺子屋に入門してきたのです。
源蔵は意を決して、この子どもを犠牲にすることにします。
時平方の役人がやってきます。
源蔵は、「これが道真公の若君の首でございます」と、犠牲になった子どもの首を差し出します。ばれたらどうしよう? そのとき源蔵は、役人に斬りかかり己も自害して果てる覚悟までしていました。
ところが、役人は「若君の顔はよく見知っている。間違いなくこれは道真公の子だ」と、ニセモノの首を持って帰って行ったのです。

その夜。
我が子の帰りが遅いと、犠牲になった子の母親が寺子屋にやってきます。
源蔵は、母親もろとも殺すしかないと観念します。源蔵は母親に斬りかかります。
「お待ちくだされ。うちの子は役に立ちましたでしょうか?」
母親のこの一言に源蔵は戸惑います。
そして母親は源蔵に真実を打ち明けるのです。

この母親の夫も実は道真の家臣で、自分の子が若君に似ていたため、若君の犠牲になるべく自分の子をこの寺子屋に連れてきたのです。
真実を知って、源蔵は愕然とします。
あの子はそれを承知でここにきたのか。それで首を討つときも覚悟が定まっていたのか。
そこに、犠牲になった子の父親もやってきます。
源蔵は驚きます。その父親こそ、自分が首を差し出して、「たしかに若君の首である」と言った時平方の役人だったのです。
父親は、自分は道真公の若君の顔を見知っているので首実検をやらせて欲しいと、時平方の役人に志願していたのです。そうして、わが子を若君の身代わりにすべく、源蔵の寺子屋に送ったのでした。
父親も源蔵に尋ねます。
「あの子の最期はどうでしたか? 泣いたり喚いたりしなかったでしょうか」
源蔵は答えます。
「立派でございました。私がなぜ首を刎ねるか打ち明けると、すすんで首を差し出しました」と。
夫婦はたまらず泣き出します。
「九つのくせに、利口なやつ、立派なやつ、健気なやつ」と自分の子を褒め称え、「よくぞ討ってくれた」と源蔵にも礼を述べるのです。

勘三郎の松王丸(父親)、海老蔵の源蔵で、この話を観たことがあります。
真実が明らかになる件には、涙が止まりませんでした。
悲しい話です。でも悲しいだけではないのです。
武士の忠義とはこれほどのものだった。そこに胸を打たれるのです。

もちろん現代で、こんなことが起きるわけがありません。
社長のお子さんの身代わりにうちの子の命を差し出す、なんてありえません。バカげています。

では、この話は現代人にとって全く意味のない、共感性のない話なのかというとちょっと違うと思うのです。
かつて日本の武士は、これほどの覚悟でこれほどのことをしたのです。この話から往時の武士の精神性の高さを推し量るだけでいいと思うのです。
昔の武士にはそういう崇高な精神があったのです。そういう崇高な精神を持った武士という存在がかつてあった。その存在を誇る気持ちを持つことで、この話から悲劇ではない、違う位相を感じとることができると思います。


kodomobushido at 15:25|PermalinkComments(0)TrackBack(0) こども武士道解説ページ 
和の助
番頭和の助
  • 性別:男性
  • 血液型:O型
  • 出身地:東京
  • ■みんなへの一言!
  • ブログの管理人をしております番頭の和の助でございます。
    「かずのすけ」ではなく「わのすけ」です。
    柔術をたしなんでおりますが、まだ白帯なのでございます。
  • 最新コメント