高岳堂Blog

上方落語を愛す

きょう7月14日のNHKテレビ「演芸図鑑」の出演は、ナイツ、柳家さん喬、対談は水谷豊。
さん喬師は「長短」。
登場人物には「長さん」と「たんしっつあん」という具体名がある。
歯茎についた饅頭を手を使わずに取る仕草や煙草の葉らしきものが口につく様子は細かい演技。こだわりがうかがえる。

7月7日のNHKテレビ「演芸図鑑」の出演は、大木こだま・ひびき、古今亭文菊、対談は水谷豊。
文菊師は、出てくるところからイマドキではない、古風が真骨頂。話口調には圓菊師のテイストも感じられる。噺は「熊の皮」。
技量は確かだし、イマドキに迎合しない態は貴重だし、この風合いを極めていくと一家をなせると思われる。いずれ師匠の跡までも視野に入ることだろう。

5月12日放送のラジオ関西「ラジ関寄席」をタイムフリーの録音で聴く。
まず笑福亭松五で「田楽喰い」。古典の「先年・・・」の前に「新幹線・・・」など新規の言い立て。
後半は笑福亭伯枝師で「替り目」。昨年末から体調を崩し、進行性直腸がんステージ3だったとのこと。手術後退院し、酒好きなのに禁酒中で、酔えるのは噺の中だけというのは気の毒。「お馴染みの『悪酔い』」と言ってサゲる。

5月19日放送のラジオ関西「ラジ関寄席」をタイムフリーの録音で聴く。
まず楽屋インタビューで桂福矢。福團治師修業時代のアルバイトの話。舞台のマクラはトリの笑福亭鶴志師の話。噺は「牛ほめ」。手堅い。
商店街情報のあと、後半は笑福亭純瓶で「平の蔭」。さてこの手紙の差出人と中身は何であっただろう。

5月19日のABCラジオ「日曜落語なみはや亭」をタイムフリーで聴く。
「第117回上方落語をきく会」夜の部での桂吉弥師「試し酒」。入船亭扇遊師から習ったという。
五升酒に挑戦するのは近江屋の下男・久蔵。達成できなかった場合の主人の弁済の責任から「表へ出て考えてもよいか」。
一杯めは息もつかずに一気呑み。のどがなるのを数えてみると23〜4息で一升。映像は必須。

5月12日のABCラジオ「日曜落語なみはや亭」をタイムフリーで聴く。
ABCラジオ落語ライブラリーから、桂米朝師の「東の旅」の「発端」から「七度狐」までを3週に亘って放送の最終回。1973年6月の録音。この日は煮売屋から逃走して木の芽和えを食すところからスタート、「煮売屋」の件り。
笑いどころ満載で、後進の佳きお手本。テキストや演出が定本とは言え、クスグリには聴衆によってウケ方の度合いが違うことも知らせてくれる。個人的に好きな「顔見せな、そこへ行てほべたねぶる」の文句がなかった。

因みに本日はこのブログの丸14年め。初心忘るべからず。

4月14日放送のラジオ関西「ラジ関寄席」の録音を聴く。
まずは笑福亭飛梅で「米揚げ笊」。
定本どおりのテキストだがあちこちにちょいちょい訛りあり。地方の訛りというより現代に発生している訛りのよう。テキストは伝統的な言い回しだから訛りも伝統的でなければならない。
次に笑福亭喬若で「手水廻し」。
落語の世界で田舎言葉の訛りは、これはこれで定型化されている。しかし丹波の宿屋の女中お清や長い頭の市兵衛は訛っているが、宿屋の主人や番頭は訛っていない。都会資本の宿屋業者が地方に進出し、使用人は現地採用ということなら整合性がとれるが、主人は大阪に行ったことがない設定なので、地方訛りはあくまで強調の産物ということになる。
市兵衛のパフォーマンスはラジオのため不明。

5月5日放送のラジオ関西「ラジ関寄席」の録音を聴く。笑福亭鶴志師で「長短」。
マクラで取り上げていたこともあってか、気の短い男は六代目の如し。
饅頭を食す様子は、ラジオのため、音だけでは興趣が半減で残念。煙草を喫う仕草も同様。火玉が袂に入ったことは音では描きようがない。

きょう5月5日のNHKテレビ「演芸図鑑」の出演は、マギー審司、瀧川鯉昇、対談は市川猿之助。
鯉昇師は「粗忽の釘」。
引越しの経緯を手早く簡略に説明。
ほうきが鉄製で家宝の扱い。「金の斧」の寓話をもじる。重いので丈夫で長い釘を打ってくれとの要望。
隣家の人は向かいでのやりとりを見て事情を知っている。釘は仏像の頭の上を通過。
サゲは「お宅の仏壇、うちに売ってくれませんか」。
フレキシブルな対応は師の真骨頂だが、客席がついてこれるかやや心配。

4月28日のABCラジオ「日曜落語なみはや亭」をタイムフリーで聴く。
ABCラジオ落語ライブラリーから、桂米朝師の「東の旅」。「発端」から「七度狐」までを3週に亘って放送するらしい。1973年6月の録音。この日は煮売屋に入るところまで。
五十手前の充実感が溢れる余裕の高座ぶり。定本のテキストとして使える。叩きも然り。

きょう4月28日のNHKテレビ「演芸図鑑」の出演は、東京太・ゆね子、桂吉弥、対談は神田松之丞。
吉弥師は「花筏」。
提灯屋の徳さんが大関に扮することになった経緯から千秋楽に至るまでを5分ばかりでまとめる。取組前の土俵入りでは、現代のように力士紹介をしたり、お茶漬けの懸賞を挙げたりの工夫がおもしろい。ベテランの余裕を感じさせる。
スペシャル対談の松之丞は先週からの続き。
講談が好きなので、他人のものをイヤホンで聴いて覚えるのが苦にならないと言う。
学校寄席などで一生懸命熱を持って演ると聴いてくれると言い、既に「弟子入りの予約」が3人いるらしい。
将来の夢は、常設の講談場を増やし、30〜40年後には講釈師を200人の陣容にしたいと言う。ちょうど文枝師が入門した頃以降の近代上方落語史を参考にするというのには「なるほど」。真打昇進が大きな節目になるだろう。期待が膨らむ。

4月21日のNHKテレビ「演芸図鑑」を録画して観る。出演は、なすなかにし、古今亭菊之丞、対談は神田松之丞。
菊之丞師は「愛宕山」。
前段のごちゃごちゃはなく、早速のかわらけ投げ。「来月八日に大会があって、塩せんべいで的に当てる人がいる」反対に重い小判を投げる、という趣向。
舞台は京都の愛宕山で、同行の芸妓は京都訛り。喋り口調は軽快で、どことなく志ん朝師に似ている。短い時間にも十二分に聴かせる高い技量。さすが。
スペシャル対談の松之丞は、ナビゲーターの文枝師にさわりをさせられる。「源平盛衰記 扇の的」。
持参の釈台はタニマチの寿司屋さんの作だとか。
質問は入門の経緯から。NHKラジオの「ラジオ深夜便」で円生師の「御神酒徳利」を聴いて興味を持ち、談志師の高座で震撼し、書物を読むうち講談の存在を知って松鯉師の門を叩く。次週に続く。

溜まっているのは早く聴かなければ。3月3日のABCラジオ「日曜落語なみはや亭」の録音を聴く。
先日亡くなった笑福亭松之助師の追悼。2005年12月23日録音の「死神」。80歳の高座。
死神との最初の出会いがいまひとつ不明瞭で、また死神にとって大事な玉を回収できたことに対する礼の重要性、根拠が不確か。
合間に、橋下や小泉、安倍を揶揄する政治ギャグとか地球温暖化に関するクスグリ。ストーリーテリングやセリフ廻しにはアバウト感が強い。「ふ、ふ、ふ」と含み笑いでサゲ。

先週4月15日のABCラジオ「桂りょうばの落語トラベル」を録音して聴いてみる。
放送3回め。パートナーは河島あみる。
本日のメインテーマは「上方のうどん文化」。ゲストが「道頓堀今井」の今井社長。「讃岐うどんは刺し身で大阪うどんは煮物」は至言。
「りょうばの寄り道」のコーナーでは、枝雀家での内弟子との関係の話。もっと濃い話(表に出ていない話)が聞きたい。

4月21日のABCラジオ「日曜落語なみはや亭」は、桂あおばの「動物園」。「第117回上方落語をきく会」の録音。
就職斡旋の仲介者はなく、動物園関係者とアルバイト希望者の会話でスタート。着ぐるみの前チャックや毛皮の匂いでクスグリ。後の仕事は定型どおり。
早く終わって、ABCラジオ落語ライブラリーの、SPレコードから五代目笑福亭松鶴「貧乏花見」。四つに分割されているようだ。雑音が多く聴きづらいが、他の噺のギャグが混合したり、噺の構成など、資料価値が高い。

4月14日のABCラジオ「日曜落語なみはや亭」は、桂雀五郎の「初天神」。「第117回上方落語をきく会」の模様で、既に聴いていた。
その後のトークゲストは桂りょうば。
彼は枝雀師の長男・一知さん。幼少の頃は日常に落語があって、門前の小僧で落語は喋れていたが、長じては「外からの刺激」である音楽や映像の世界で活動。
40歳手前で15年ほど聴かなかった落語を聴いて「じんわり入ってくるおもしろさ」を再発見し桂ざこば師に入門したという、「毛色の変わったサラブレッド」と言える。
トークの目的は4月から担当する新番組の告知。タイムフリーで聴いてみよう。

4月14日のNHKテレビ「演芸図鑑」の録画を観る。出演は、ハマカーン、春風亭三朝、対談は浅丘ルリ子。
三朝師は「洒落番頭」。
「洒落番頭」とは馴染みがないが別名「庭蟹」という噺らしい。番頭も丁稚も、女将さんまでも洒落がわかって、旦那は理解しないのは市井の感覚の差ということか。洒落のわからん輩は世間にいるものだが。

3月31日放送のラジオ関西「ラジ関寄席」の録音を聴く。
喜楽館での楽屋インタビューのゲストは、まず笑福亭生寿で、噺家タカラヅカの話。落語は「花色木綿」。客席の反応が伝わらない。
次に笑福亭岐代松。創作の「世相餅」。餅菓子屋の新商品が、モリカケや日大アメフト、山根会長など、時事ネタ絡みという噺。もひとつパンチ不足。

ABCラジオ「日曜落語なみはや亭」と同様に、最近はラジオ関西「ラジ関寄席」もradikoを録音して聴くようにしている。とは言え、どうしても溜めてしまう傾向にある。
取り急ぎの4月7日放送分は、まず笑福亭鉄瓶の「テープレコーダー」。中坊2年の、母親のいびきを録音するイタズラの話。
喜楽館での楽屋インタビューのゲストは笑福亭鶴二。落語会の告知があって、3月11日収録の「御神酒徳利」。失せ物占いの人物造型で特徴が出せる。
最後に喜楽館の夜席の告知。
以前の角座中継の流れか、松竹芸能所属の芸人がメインのよう。

4月7日のABCラジオ「日曜落語なみはや亭」は、2月10日の「第117回上方落語をきく会」の大トリで桂米團治師の「蔵丁稚」。
二世は親と比較されるのは宿命で、しかも人間国宝を引き合いにされるのは誠に気の毒ではある。親の真似は敬遠しようとするのも人情だが、むしろ天性を活かして、シンクロ度が高水準の物真似を意識するのもひとつの方策かと思う。しかも本日は舌の滑りがいまひとつ(セリフの言い淀みや重複があった)。丁稚の物言いも過ぎて気になる。
期待ハードルが高くなると注文が多くなる。協会副会長、事務所社長の大役に還暦の大厄。親の振り見て我が振りはどうする。

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