2009年08月30日

初めての活字

老師「何がある?」
僧「クモの巣にハエが・・・巣を壊しますか?」
老師「なぜだ?」
僧「他の虫の自由を奪いますから」
老師「よく見るのだ・・・クモが生きている限り、巣を壊してもまた作る」
僧「でもクモを殺すことは出来ません」
老師「じっと見ろ・・・クモもまた巣に捕らわれている」
僧「・・・でもこのままでは、また生き物を捕獲して殺してしまいます」
老師「羽を持って自由に飛べるハエの方が、気の毒か・・・」
僧「捕らわれの身で・・・」
老師「はっはっはっ・・・わかっとらんな。どちらが捕らわれの身だ?自由に飛び、危険に陥ったハエか?飛ぶ喜びも危険も知らず、巣に留まるクモか?」


僕の生まれて初めての活字。
それが新雑誌第一号の編集後記だ。
雑誌の投稿で活字になったことも、かつては無くもなかったが、最初からプロとして、仕事として書いた文章が、ちゃんと活字化されたのは、これがまったく初めてだった。
呆れるほどに幼稚な文章・・・。
「やっと編集後記までこぎつけました。いつ起きてもおかしくないのに、起きっこないと油断してたらやっぱり起きてしまった・・・なんて事件が今年は目立ちました。いつ出てもおかしくないのに、もう出っこないと安心してたらまさか出てしまった・・・なんて雑誌になりました。次号こそはよりおもしろく・・・とハレー彗星にでもお願いしますかね」
ひどいものだ。
ほとんど小学生並か、それ以下だ。
「・・・」の安易な多様と誤魔化しだけが、当時から今なお引きづる我が悪文癖のアイコンもどきで・・・。
事件?
やっぱり起きてしまった事件?
全然記憶にない。
編集者のくせに、マスコミの端くれにやっと引っかかったくせに・・・。
僕は鈍いだけの若造だった。
延々飛べない、自らの捕らわれ者だった。




kohe000 at 13:24│Comments(0)TrackBack(0)雑誌編集者 | アダルト業界

トラックバックURL

コメントする

名前
URL
 
  絵文字