幼年期

2009年06月12日

水のように・・・

僧「順調です。静寂と調和に満ち、水のように(日々は)穏やかに流れています」


幼稚園の頃・・・何をして遊んでいたか、ほとんど記憶にない。
むしろ園外での時間の方が・・・紙芝居屋が楽しみだった。テレビの漫画(アニメなんて言葉はなかった)が好きだった。
近所の女の子のウチへ、よく遊びに行った。そこはピアノもある裕福な家だったが、狭くて古い自分の家を疑問になど少しも思わなかった。
静寂があった。
幼稚園とも近所とも、テレビとも社会とも、友達たちとも大人とも、そこには穏やかな調和があった。
僕の人生にとって、ほんの・・・実質3、4年にも満たない"水のような"日々・・・。
それは二度と戻らなかった。
決して僕の人生に還ってきてくれることはなかった。
僕は小学生になろうとしていた。
そして転校が僕の人生を流してしまった・・・。

kohe000 at 15:13|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年06月11日

怯えという定め

「人にはいるべき場所がある。あなたのような人は、天職に励むべきだ」
僧「運命とは定まったもの。身を任せるしかない」

僕は幼稚園の頃は別にイジメられていなかった。
近所には、ひとつ年下の幼馴染の女の子もいた。
友達だって多分、普通にいたはずだ。
ただ一度だけ・・・怪獣カードを盗まれたことがある。
僕は怪獣好きが高じて、雑誌の付録だったか、駄菓子屋のオマケだったか、怪獣のフォトカードを何十枚と集めていた。
それをある日、空き地かどこかで並べて眺めていたところを、いきなり「ひーろった!」という声がしたかと思うと、見たことのない少し年上っぽい少年に半分以上持っていかれてしまった。
あっけにとられ、立ち尽くしたまま、そのうち泣き出してしまった気弱な幼児。
大人が言った。
「ああ、あそこの子・・・」
僕にはもちろん何のことか分からなかった。
今考えても、僕の育った辺りには別に何の特異なものは存在しなかったはずだ。
けれど僕は初めて体験してしまった。
犯罪という悪を。
そして何か感じてしまった。
世の中の、あるキマリのようなものを・・・・。
僕にとって、それは生まれて初めて悟った?運命だったのかもしれない。
この世には、ワルい奴がいる。
そんな奴らが、すぐ近くに潜んでいる。
僕の怯えが、こうして始まった。
それが40年以上も続く、僕の定めとなった。


「しかし人は生き方を選べるはずだ。対極にあるようで、どちらも真実。ふふ、よくは分からんが・・・」
僧「悟っておられる。布が水を吸うように」

kohe000 at 13:40|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年06月10日

畏れとの遭遇

少年時代の僧が、盲目の高僧と初めて出会った時の会話。
僧「(目が)見えないのですか?」
「そう思うかね?」
僧「闇の中で生きるなんて、絶望的な気持ちに・・・」
「真の闇は、恐怖心にある」


幼い頃、僕は怪獣が好きだった。
ゴジラの縫いぐるみに入る人(スーツアクターなんて言葉はまだなかった)になりたい、というのが最初の夢だった。
そのくせなぜか、テレビの「ウルトラマン」を見る時、格闘シーンになるとトイレに篭った。
何を恐れていたのだろう?
ウルトラマンが痛めつけられるのを見るのが怖かったのか、それとも怪獣がか?
映画のゴジラやガメラでは全然平気だったのに・・・・。

僕は争いを畏れたのか。
暴力の芽に、潜在的な恐怖と唾棄を覚えていたのか。
まだ小学生でもなかったはずだが・・・。

怪獣に憧れ、怪獣を畏れた僕が、大人になってイジメ男優という恐れられる?存在になっていた。
僕の闇は、僕の恐怖への臆病風だ。
僕は、生まれついての弱虫なのだ。

kohe000 at 15:27|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2009年06月09日

小石・・・

「わしの手のひらから、素早くこの小石をとってごらん」
少年は思い切って掴もうとするが、もちろん老師の手が先に小石を握ってしまう。
「これをとれるようになった時が、お前がここを出て行く時だ」
「・・・・・」
「修行に励むがよい」

デビッド・キャラダイン主演「燃えよ!カンフー」(72)のオープニングシーン。

僕にも少年時代があった。
小石を無心で掴もうとした日々があった。
あれから40年余・・・。
僕の修行は終わったのだろうか。
僕は何を求めて、何に祈って、人生の行を、修めようとしてきたのだろうか。
これから少しずつ、軌跡を振り返ろうと思う。
巡礼しようと思う。
「燃えよ!カンフー」の言霊と共に。
僕の僧と、共に・・・・。




kohe000 at 13:34|PermalinkComments(2)TrackBack(0)