2018ロシアW杯 スパイク事情













『2018 Russia World Cup Football Boots summary


さて、6月15日に開幕した2018ロシアワールドカップは

幾多の激闘を繰り広げ、フランス代表の優勝で幕を閉じました。

今回は2018ロシアW杯でのサッカースパイク事情を私なりにまとめたいと思います。



今大会はナイキスパイクが活躍

2018ロシアW杯 スパイク事情













今大会、ナイキはベースカラーをホワイトで統一した

JUST DO IT PACKカラーを投入。

4サイロとも白ベースでシンプルなカラーリングだったため、

事前の予想では『シンプルすぎるのでは...』という声もありましたが、

圧倒的な数の力をもってしてピッチで白のスパイクが躍動。



2018ロシアW杯 スパイク事情













ロシアW杯に参加した全736名のうち、

ナイキのスパイクを着用していた選手は468名。

これは全体の63.5%のシェアです。

そして、2018W杯で1番多く履かれていたスパイクは

ナイキ マーキュリアル ヴェイパー 12 エリート』。

152名もの選手がヴェイパー12エリートを着用。

(2位が74名着用の『ナイキ ティエンポレジェンド7』)




そして、2018ロシアW杯で最も多くのゴールを決めたスパイクも

ナイキ ヴェイパー12エリート』です。

1位が43ゴールでヴェイパー12エリート。

2位が20ゴールでスーパーフライ6エリートがランクイン。

3位は13ゴールのハイパーヴェノムファントム3。



2018W杯得点王














6ゴールを挙げて大会得点王を獲得した

イングランド代表FWハリー・ケインは

ナイキ ハイパーヴェノムファントム 3 エリート』を着用。



2018ロシアW杯 スパイク事情













21歳以下の選手に送られる大会最優秀若手選手賞は、

決勝でもゴールを奪い、6試合で4得点を奪った19歳の

フランス代表FWキリアン・エムバペが受賞。

着用スパイクは『マーキュリアル スーパーフライ VI エリート』。



2018ロシアW杯 スパイク事情















大会MVP(ゴールデンボール賞)は、

クロアチア代表MFルカ・モドリッチが受賞。

決勝進出を果たす大躍進を見せたクロアチア代表で全試合に出場し、

主将としてチームを支えた32歳がMVPトロフィーを獲得。

着用スパイクは『ナイキ ヴェイパー 12 エリート』。

(履き口前面に切れ込みを入れているカスタム加工済み)




2018ロシアW杯 スパイク事情















ゴールデングローブ賞(最優秀GK賞)は

ベルギー代表GKティボ・クルトワが受賞。

GKクルトワは今大会3回のクリーンシート(無失点)を記録し、

セーブ数は合計27回で今大会最多。そしてセーブ率は81.8%を記録。

着用スパイクは『ナイキ マジスタオーパス2』。



2018ロシアW杯 スパイク事情














そして、決勝戦に進出した2チーム

クロアチア代表とフランス代表のユニフォームサプライヤーはナイキ。

今大会はナイキがワールドカップを席巻したと言えます。





アディダスはX18とプレデター18が目立った

2018ロシアW杯 スパイク事情














アディダスのサッカースパイクに関しては

W杯直前にデビューしたスプリントスパイクのX18シリーズが活躍。

X18.1は62名の選手が着用し、

レースレスのX18+は22名の選手が着用。

ジエゴ・コスタがX17+を履いてしまっていたり、

ハメス・ロドリゲスやサラーの怪我などの不運が重なったことで

ゴール数は大きく伸びませんでしたが、

最新スプリントスパイクとしてのポテンシャルは充分に発揮したと言えるでしょう。



2018ロシアW杯 スパイク事情













そして、ピッチ上で派手に目立っていたのは

蛍光イエローをベースにした『アディダス プレデター18』の

エナジーモードパックカラー。

TV観戦していてもスタジアムで観戦していても

蛍光イエローのプレデター18はすぐに見分けがつきましたね。

プレデター18.1は54名の選手が着用。

レースレスのプレデター18+は15名の選手が着用。



2018ロシアW杯 スパイク事情













ネメシス18のオレンジカラーも

ピッチ上での視認性はGoodでしたが、

いかんせん、X18やプレデター18と比べると、

着用選手がやや少なかったのが響いた印象。

ネメシス18.1は19名の選手が着用。

レースレスのネメシス18+は7名の選手が着用。



2018ロシアW杯 スパイク事情














アルゼンチン代表メッシは

蛍光グリーンの『ネメシス メッシ 18.1 FG/AG』を着用。

相変わらず、甲エリアは特注のモノタン仕様で

各種マーキング入り、ヒールライニングは起毛のスムース設計

アディダスドイツ本社のアスリートサービスで作製された特注スパイクを使用。


ちなみに、ネメシスメッシ18.1は

基本的にメッシ専用で、メッシのためのスパイクですが、

ロシアW杯でメッシの他にもう一人、ネメシスメッシ18.1を着用した選手がいました。

それは...


2018ロシアW杯 スパイク事情














ロシア代表MFアレクセイ・ミランチュク選手。

現時点で22歳のアレクセイ・ミランチュクは

実は『TEAM MESSI』の一員。



2018ロシアW杯 スパイク事情














team Messiの一員として

過去に『アディダス メッシ15.1』も着用していて

その後、『メッシ16.1』、『ネメシスメッシ17.1』も着用し、

今大会は『ネメシスメッシ18.1』で臨みました。


アディダススパイクを着用していた選手は計197名(シェア26.7%)。



2018ロシアW杯 スパイク事情














その他だと、フランス代表DFキンペンベ、DFメンディ、

アルゼンチン代表FWパウロ・ディバラの計3名が

アディダス GLITCH18 2.0』を着用。

ただし、3名とも出場機会が少なかったため、

GLITCHがW杯の舞台で脚光を浴びる場面はありませんでした。



2018ロシアW杯 スパイク事情













あとはレフェリーに支給されていた

ブラック×ゴールドのロシアW杯特別仕様のコパムンディアルも注目ポイント。

ブラックアッパーに、ブラックの3ストライプス。

ステッチのアクセントにゴールドが配され、

ヒールにはロシアW杯の大会ロゴをマーキング。

ワールドカップの試合を裁くトップレベルのレフェリーだけが着用することができたプレミアムスパイクだと言えます。





PUMAはONEとFUTUREの2サイロ

2018W杯得点王














プーマスパイクに関しては

W杯開幕直前にベルギー代表FWロメル・ルカクがPUMAと契約し、

プーマ ワン 1 IL レザー』を着用して4ゴールを挙げたのが最大のニュース。

プーマワン1の着用選手が22名。

フューチャー2.1NETFITの着用選手が18名。

エヴォスピード17を履いていた選手が1名いて

PUMAスパイク着用選手数は計41名でした。





10名がMIZUNOスパイクを着用

2018ロシアW杯 スパイク事情













日本代表選手では4名、

韓国代表選手では5名、

セルビア代表選手1名の計10名がmizunoスパイクを着用。



2018ロシアW杯 スパイク事情












韓国代表選手では
レビュラ2:2名
モレリアNEO2:2名
モレリア2:1名

パッションレッドパックが揃い踏みしました。




大迫&乾がアシックススパイクを着用

2018ロシアW杯 スパイク事情














日本代表のFW大迫勇也選手と

MF乾貴士選手はアシックススパイクを着用。

乾選手は2ゴール、大迫選手は1ゴールを挙げ、

ワールドカップの舞台で日の目を見ました。





PIRMAのスパイク

2018ロシアW杯 スパイク事情













メキシコ代表のGKアルフレド・タラベラは

PIRMA GLADIADOR CONTROL』を着用。


2018ロシアW杯 スパイク事情










メキシコのスポーツメーカーである

PIRMA(ピルマ)のサッカースパイク。

フィット&ボールコントロールコンセプトの

グラディエーターコントロールを着用。

PIRMAのスパイクを着用していた選手は

GKアルフレド・タラベラの一人だけです。





2018ロシアワールドカップ スパイク事情 まとめ

2018ロシアW杯 スパイク事情














というわけで、2018ロシアワールドカップの

サッカースパイク事情をまとめてみました。

ナイキのJUST DO IT PACKが最も躍動した大会になったと言えますが、

日本サッカー界的には

大迫&乾の大活躍でアシックスのDSライトX-FLY3とX-FLY3SLが注目され、

本田選手のW杯3大会連続ゴールでレビュラ2も活躍し、

柴崎岳選手の大車輪の活躍で日本企画のアクセレイターUbyGも脚光を浴びました。

日本のサッカースパイク市場的には良い結果になったと言えるでしょう。



d











前回大会のニット×ハイカット形状スパイクのデビューと比べると、

2018ロシアW杯でのスパイクは大きな革新はありませんでしたが、

2014年~2018年の4年間で、

ニット製のサッカースパイクが広く普及したのが2014W杯の功績です。

次のワールドカップは2022年のカタール大会。


次回大会でははたしてどんなサッカースパイクが躍動するのか?

4年間でサッカースパイクはさらに進化するのか?

今後のサッカースパイク界の動向が楽しみです。


それではまた次回!Gracias. Adios!