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 CMA CGM ALMAVIVAはYantianでの遅れもあって、マラッカ海峡をどんどん西航。一時は帰りの飛行機に間に合うかどうかも心配もしましたが何とか間に合いそうです。
 これもこの旅行の大事なところですね、前記事で書いてますが船は遅れるかもしれないし、遅れても船社は何もしてくれません!ちゃんとそのような書類にサインして納得して乗ってきています。初めから余裕を持って、下船港では数日遊んで帰るくらいの計画がよさそうです(^^;

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 マラッカ海峡の分離通行帯(上図にあるように航行する方向によって分割されている航路)はOne Fathom Bankのもう少し西方まで続いていますが、本船はその手前で右転、航路を離れてマレーシアのPort Klang港に入港します。
 また赤丸で示していますが丸の中に縦長のひし形が書かれているこのマークはパイロット(水先人)の乗船地点を表すものです。船はエンジンをスタンバイとして減速し、まずここで水先人を乗船させ、その後、港の中の操船に慣れた水先人の嚮導によって入港していきます。

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 部屋で下船準備を整えたのち、最後の昼食のためメスルームへ。昼から豪華です・・・最期の食事だからでしょうか?最期までおいしい食事をいただきました。

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 正直、船の食事にはまったく期待していなかったのですが、旅行中ずっといい意味で期待を裏切られました。(ただしライスについては日本人にはちょっと合わなかったけど・・・)
 それにしてもこのご時世にフランス人シェフを乗船させるCMA CGMには本当に驚きです。代わりにフィリピン人シェフを乗船させれば相当な人件費を削減できるのに・・・これは単に司厨部のみの話ではなく、甲板部、機関部についてもそうですが本当に充分な人員が配置されている事には驚くばかりです・・・日本の会社ではこうはいかないでしょう。あちらの方は組合が強いというのもあるのでしょうか?対して日本の内航船では今でもギリギリの人員で回しているのに、さらに減らせないかという話が国交省に出されたりしています・・・

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 食後チーフクックにお礼の挨拶に行くと、お願い事を一つされました。なんと私が船内で夜着ていた甚平を買わせてほしいというのです。確か300ユーロくらいでどうかと聞かれたと記憶してます・・・とんでもございません、原価より高くなってしまいます!フランスの方は日本的、東洋的なものを好きなのでしょうか?
 チーフクックには非常に良くして頂いたし、何より毎日おいしいご飯と昼からワインにチーズ、至れりつくせりでお世話になったので、無料で差し上げることにしました。こちらとしても出会いの記念になれば幸いです。

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 食事をしている間にパイロットは乗船、もう岸壁は間近です。目の前にはズラッと大型コンテナ船が並んでいます。もう下船してしまうんだなあと思うと寂しさがこみあげてくる風景でした。乗船期間は約1週間、普通の方は長いと思うかもしれませんが、内容が濃くてあっという間の船旅でした。

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 Port Klangのハーバーチャート(港内の海図)です。河川港じゃなくてデルタ地帯ですかね?にもかかわらず水深は20m前後、大型船が入れるように浚渫してるんでしょうね。ただし大型船にとっては非常に狭い水域にかわりはありません。

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 右手に見えていた岸壁に本船の左舷を接岸させるため、トモ(船尾)ではタグが本船のお尻を押し、オモテ(船首)では引っ張り、本船を右回頭させています。もちろん本船のスラスターも使っています。

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 ブリッジ後ろには旗旒信号があげられています。パイロット乗船を示すH旗と危険物のB旗、あとはバース旗でしょうか?旗旒信号には世界共通のものもありますが、ローカルルールに従ってあげるものあります。そのため事前に各港の必要事項を調べて置くことが必要です、また通常は現地の船舶代理店やパイロットから情報がもらえます。

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 前には僚船のCMA CGM PEGASUS、後ろにはOOCL、回頭が終わるとその2船の間の狭いバースに横移動です。

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 ある程度バースに近づくと、嚮導しているパイロットとキャプテンはウィングに出てそこから指示を出します。ブリッジ中にいては状況が分かりませんから・・・
 大型船になるとかなり高い場所ですね・・・ここで全体の状況を計器だけでなく目で確認しながら慎重に接岸させます。ものが大きいため、極微速で接岸させなければ船が壊れるだけでなく、岸壁も壊しかねません。壊すと本当に大変です・・・船は止まるし、保険会社や船級のサーベイ入れて、港からはプロテストレターその他が・・・

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 その後、本船は無事Port Klangに接岸完了、とうとう下船の時がやってきました。