2005年07月27日
ロンドンにて
2005年06月27日
速報! ヨーロッパ国際麻雀大会日本チーム優勝
2005年06月11日
何を食べているか?
土曜の朝は、万世のカツサンド(600円)を食べる。ここ何年か続いている。バスに乗って、羽田へ行き、手荷物検査を受けると、その向こうの売店で売っている。午前7時30分くらいだとまだ温かい。それをラウンジへ持ってはいって、ビール用の大型グラスにたっぷり注いだトマトジュースで流し込む。万世は秋葉原に架かっている万世橋にある肉屋である。どうして、秋葉のさして高度な実力もありそうにない肉屋兼レストランが、羽田ナンバーワンの弁当(マイブームとして)をつくることができるのかは謎である。ここ数年で現れた強力なライバルに日航側売店ではじまった焼き鯖寿司があるが、1000円と高価だし、ビニールパックにはいっているところがいまいちだ。新橋の名店「鶏繁」も「焼鶏寿し」「粗挽き そぼろ弁当」「鶏飯のおむすび」など提示し、おっと思わせたのだが、焼鶏寿しは脂が固まり、なぜ寿司にするのかわからない、おむすびがましだが、朝食にはさびしい。
カツサンドでは、これも「箸で切れる」ことで有名なまい泉も羽田参入したがお上品に過ぎる。で、けっきょく万世を習慣でまた買ってしまった。が、昨夜神保町ランチョンでF岡氏と、自家製ロースハム、メンチカツ、などなど洋食を堪能し飲みすぎたせいか、パッケージを開ける気分になれない。トマトジュース、カラダなんとかジュースだけ飲み、機内へ。広島へ行くはずが、天候不良で福岡空港へ。これ幸いと、博多駅二葉亭をめざすが、新幹線改札近くにあるはずの、道順がわからず挫折。広島駅までがまんして、駅うどんで肉天うどん430円。甘辛く煮た肉とがびがびの天ぷら。二種類の油で合わないはずの無謀な組み合わせが、なぜかマッチするのは出汁の力によるものだろう。約3分の1までは天ぷらうどんとして食し、終盤で肉うどんに頭を切り替えるのがコツである。欲張って肉天玉うどんにすると、味はぼやける。
日曜の夕刻は、スーパードライの缶を2本飲む。広島RCCテレビの打ち合わせ室に、なぜかあるからである。『Eタウン』という番組を終えてたいていは、毎週工夫されて買われてくる袋菓子とカキピーでやるのだが、今日は朝買った万世がある。冷めてふやけていたがいける。そのまま誘われ、広島三越屋上の食べ放題飲み放題時間制限無し(!)2800円のビヤガーデンへ。キムチチゲ、水餃子、唐揚げ、キムチ盛り合わせ、などなど無限に食べながら無限に飲んで最終まで。その後、バー2件。無限の追加。後、脚が悪くて根性に欠け、「うぐいす」(新天地でなく中新地の)で中華そばと餃子。いいできだ。濁るにまかせた醤油味のスープと情けない麺、情けないもやし、寄せては返すやさしさのさざ波があるが、後悔した。やっぱ双葉まで歩けばよかった。全日空ホテルで爆睡。
カツサンドでは、これも「箸で切れる」ことで有名なまい泉も羽田参入したがお上品に過ぎる。で、けっきょく万世を習慣でまた買ってしまった。が、昨夜神保町ランチョンでF岡氏と、自家製ロースハム、メンチカツ、などなど洋食を堪能し飲みすぎたせいか、パッケージを開ける気分になれない。トマトジュース、カラダなんとかジュースだけ飲み、機内へ。広島へ行くはずが、天候不良で福岡空港へ。これ幸いと、博多駅二葉亭をめざすが、新幹線改札近くにあるはずの、道順がわからず挫折。広島駅までがまんして、駅うどんで肉天うどん430円。甘辛く煮た肉とがびがびの天ぷら。二種類の油で合わないはずの無謀な組み合わせが、なぜかマッチするのは出汁の力によるものだろう。約3分の1までは天ぷらうどんとして食し、終盤で肉うどんに頭を切り替えるのがコツである。欲張って肉天玉うどんにすると、味はぼやける。
日曜の夕刻は、スーパードライの缶を2本飲む。広島RCCテレビの打ち合わせ室に、なぜかあるからである。『Eタウン』という番組を終えてたいていは、毎週工夫されて買われてくる袋菓子とカキピーでやるのだが、今日は朝買った万世がある。冷めてふやけていたがいける。そのまま誘われ、広島三越屋上の食べ放題飲み放題時間制限無し(!)2800円のビヤガーデンへ。キムチチゲ、水餃子、唐揚げ、キムチ盛り合わせ、などなど無限に食べながら無限に飲んで最終まで。その後、バー2件。無限の追加。後、脚が悪くて根性に欠け、「うぐいす」(新天地でなく中新地の)で中華そばと餃子。いいできだ。濁るにまかせた醤油味のスープと情けない麺、情けないもやし、寄せては返すやさしさのさざ波があるが、後悔した。やっぱ双葉まで歩けばよかった。全日空ホテルで爆睡。
2005年06月08日
サイバラが手塚治虫賞をもらった。
手塚治虫賞というものの授賞式があって、東京会館へ行った。有楽町線有楽町駅を降りて障害者用エレベーターで改札を出た瞬間、がらんどうの長〜い地下通りを目にしてしまったと思った。昨夜、というか今朝右臀部下の筋肉を断裂したらしく、尺取り虫のようにしか歩けない自分に気づいたからだ。地下道出口まで、これでは何十分かかるかわからない。右足をひきあげつつ階段を上り、そこからどれくらいかかるか。
人間、怒るものではない。アラン先生の「怒りでこの瞬間を台無しにするな」という一説が長く座右の銘のはずなのに私は昨晩怒った。いや、朝いちばんから怒ったのだ。「直ってないと思うんだけど、クーラー」とカミさんがディーラーからとってきたばかりのVWトゥーランを指して言う。じゃ、電話すればいいではないか、と朝いちばんの締め切りに徹夜してキーを叩いていた私が言うと、カミさんが電話した。「はー、そうなんですけど、はい、はい」。もう一度ディーラーまで修理してもらいに運転していくという。そこで私が電話をかけ直した。「クーラーが直ってないみたいなんですけど」「はあ、立ち寄れませんか?」「あなた、いま、修理に出して受け取りにいって、直っていなかったのだからそちらが取りにくるのが筋でしょう」と、たったそれだけ言うと私の血圧はそうとう高くなっていた。仮眠して、週刊アスキーでやっている取材現場の西麻布へ行って、若き経営者の話を聞くうち、面白くて引き込まれたのだが、終わってスタッフと一杯やっているうちに、虫がむっくりぶりかえした。 続きを読む
人間、怒るものではない。アラン先生の「怒りでこの瞬間を台無しにするな」という一説が長く座右の銘のはずなのに私は昨晩怒った。いや、朝いちばんから怒ったのだ。「直ってないと思うんだけど、クーラー」とカミさんがディーラーからとってきたばかりのVWトゥーランを指して言う。じゃ、電話すればいいではないか、と朝いちばんの締め切りに徹夜してキーを叩いていた私が言うと、カミさんが電話した。「はー、そうなんですけど、はい、はい」。もう一度ディーラーまで修理してもらいに運転していくという。そこで私が電話をかけ直した。「クーラーが直ってないみたいなんですけど」「はあ、立ち寄れませんか?」「あなた、いま、修理に出して受け取りにいって、直っていなかったのだからそちらが取りにくるのが筋でしょう」と、たったそれだけ言うと私の血圧はそうとう高くなっていた。仮眠して、週刊アスキーでやっている取材現場の西麻布へ行って、若き経営者の話を聞くうち、面白くて引き込まれたのだが、終わってスタッフと一杯やっているうちに、虫がむっくりぶりかえした。 続きを読む
2005年06月03日
愛と悦楽と苦闘と気絶の日々、ああ。
ブログなどできないハンパな俺は、ついに日記じゃなくて月記になってしまった。ゆめみという会社の社長片岡さんをインタビュー(『週刊アスキー』)して、TBS近くの床屋で髪切って、ラジオ『アクセス』で住基ネット裁判やって、家に帰って、山口もえと婚約したIT社長尾関茂雄さんの原稿(同じく『週アス』)書いたら朝になっていて、迎えのクルマがこなくて着替えもって日テレ行って『まさかのミステリー』の収録やって、そのまま『週刊SPA!』編集部で、民主党はなぜ寝るか? の原稿書いてたらもう今、翌日の朝4時半だぜ、いや、翌々日のか。こんなんで、ブログ書けるか?
いや、みんな書いてるんだろう。すごいねえ。片岡社長が言っていたが「情報発信では毎日かけませんよね、儲からないと」。で、いままでの大波が始まる前は、火曜日の夜からPR誌の原稿書いてたんだぞ。辛いぞ。こんなことばっかしてもう47だぜ。土曜日は広島の田園地帯でカラオケ百曲歌って、そのまま飛行機に乗ってヤマケンの結婚式だぜ。どーやったらリンクが張れるのかもわからん、イエィ! で、『まさか〜』では三賢人なのにさっぱりクイズが当たらんとバカにされ通しだぜ、イエィ! イエィ!は広島で一緒に歌ったおっさんの口癖だぜ、イエィ! ヤマケンの結婚式では余ったイベリコ豚をサランラップで包んでもらってポケットに入れて持って帰ったぜ、イエィ! これから領収書集めて清算したら、もう飯屋はどこも開いてないゼ、イエィ!
いや、みんな書いてるんだろう。すごいねえ。片岡社長が言っていたが「情報発信では毎日かけませんよね、儲からないと」。で、いままでの大波が始まる前は、火曜日の夜からPR誌の原稿書いてたんだぞ。辛いぞ。こんなことばっかしてもう47だぜ。土曜日は広島の田園地帯でカラオケ百曲歌って、そのまま飛行機に乗ってヤマケンの結婚式だぜ。どーやったらリンクが張れるのかもわからん、イエィ! で、『まさか〜』では三賢人なのにさっぱりクイズが当たらんとバカにされ通しだぜ、イエィ! イエィ!は広島で一緒に歌ったおっさんの口癖だぜ、イエィ! ヤマケンの結婚式では余ったイベリコ豚をサランラップで包んでもらってポケットに入れて持って帰ったぜ、イエィ! これから領収書集めて清算したら、もう飯屋はどこも開いてないゼ、イエィ!
2005年04月24日
一度は行きやんせ上海
カメラを向けると、じーっとポーズをつけてくれたコンパニオンのお姉さん。上海モーターショーは、龍陽駅の国際博覧会上でやっていた。龍陽駅は中国語表示だと漢字の画数がもっと少ないのだけれど、ともかくリニアモーターカーの終点だ。上海空港から、高速道路を120キロで飛ばして25分かかる龍陽駅まで、リニアモーターカーだと8分で着く。ということで、上海がこのモーターショーにどれくらい熱心かということもわかる。近くにはセンチュリーガーデン「世紀公園」があり、その緑を借景できるマンション群は、もう上海中心部まで近いとはいえ1平米あたり1万5000〜2万元もするそうだ。1元=13円だったから100平米のマンションだと2600万円くらい。2年前に来た時、上海のマンションは内装別で、入居者がインテリア工事をしている振動で外壁にひびが入るんです、などとトホホ顔をされていたが、今ではもうインテリアも完備で、値段もさらに高騰したそうだ。もう少しモーターショーを。
見た瞬間トヨタヴィッツだと思ったが、これは紅旗というメーカーの威姿。英語でVizi。国家主席が乗りそうな、こーんな豪華車もあって、みなさん記念写真など撮られていたが、難しいのは性能が良くて安い小型車なんですね。
さて、上海には驚くべき物がいっぱいある。
今回の出会いはこれだ!
胡瓜のざく切り。ただの胡瓜がこんなにうまいかと驚く。ただの、っていっても丁寧に皮を剥いてニンニクとごま油で和えてあるんですが、これが店店でだされる。高い、凄い料理なんかよりよっぽど凄い。で、きゅうりからあとももっと凄い。
冬筍と青菜
酢豚蟹鍋
上海蟹の卵料理
などなど、すべておそるべし。回鍋肉は日本だと、粗雑に豚バラを炒めただけだけれど、ここは豚肉を一度蒸してトンポーローのようにしたものを使うし、酢豚はもちろん、揚げたスペアリブに黒酢。この、とてつもない精緻な技物で、一皿が10元ちょっとというのだから、もう日本へは帰りたくなくなる。
見た瞬間トヨタヴィッツだと思ったが、これは紅旗というメーカーの威姿。英語でVizi。国家主席が乗りそうな、こーんな豪華車もあって、みなさん記念写真など撮られていたが、難しいのは性能が良くて安い小型車なんですね。
さて、上海には驚くべき物がいっぱいある。
今回の出会いはこれだ!
胡瓜のざく切り。ただの胡瓜がこんなにうまいかと驚く。ただの、っていっても丁寧に皮を剥いてニンニクとごま油で和えてあるんですが、これが店店でだされる。高い、凄い料理なんかよりよっぽど凄い。で、きゅうりからあとももっと凄い。
冬筍と青菜
酢豚蟹鍋
上海蟹の卵料理
などなど、すべておそるべし。回鍋肉は日本だと、粗雑に豚バラを炒めただけだけれど、ここは豚肉を一度蒸してトンポーローのようにしたものを使うし、酢豚はもちろん、揚げたスペアリブに黒酢。この、とてつもない精緻な技物で、一皿が10元ちょっとというのだから、もう日本へは帰りたくなくなる。
2005年04月14日
パオロ永田のことですが。
エロ牧師とスポーツ紙にばっさり切って捨てられた、聖神中央教会のパオロ永田だが、その中央教会なるものを見にって呆れた。地元八幡市のタクシー運転手によれば、ステーキハウス「シャロン」を買い取って改装したそうだが、白く塗って十字架を配しただけだ。いや、宗教が貧しいから偽物とは言えないかもしれないが、洋風だかなんだか嘘っぽい装飾はごてごてある。で、どこかのアトラクションでもあるかのような礼拝案内(この中の早天祈祷が午前5時からという理由で、母子を前日から泊まり込ませ小学生女児を毒牙にかけたのだ)。人間うしろめたいところを真っ先に糊塗しようとするものだが、垂れ幕の文字のなんと皮肉なこと。「青少年を悪から守ろう 青少年の心に真の光を」だ。こんなスローガンを掲げる裏で、当の青少年を「祝福」だの「お導き」だのと犯していた。この写真の直後、信者たちもあんまりだと考えたのか、垂れ幕を外した。
2005年04月04日
京都のロボット博士
鉄人28号を発表した、京都の高橋智隆さんに会いました。日本が世界でいちばんのロボット先進国だという理由を次のように語っておられました。「(外国には)ほんとに機械的なものとか、逆に遺伝子組み換えとかを使って、半分アンドロイドみたいな。ロボットに対する概念がないいい例として、例えばハリウッドの映画とかは全部そのガラクタ型かアンドロイド型かの両極端なんですね。中間という概念がないんです。役者さんが銀色のペンキを塗って、ターミネーターでもロボコップでもなんでもそうですが、ああいうタイプか、R2D2だったりみたいなああいうガラクタ系のやつですかね。両極端になって間の概念がないですね」で、米『TIME』誌が2004年度の素敵なイノベーションとして選んだのが高橋さんの造ったこれ。クロイノです。かわいいでしょう。
ただの「便利な機械」でもいいのにヒトはなぜ、ロボットを造りたがるのか。
それは、かわいいからなのですね。高橋さんは、たとえば目を造るにも「まず、目ん玉の真ん中が光っちゃうと、いかにも知性がないっぽいんで、真ん中は、人間で言うと黒目があって、しかもこれも3個くらいの構造になってまして、目の奥行きっていうのが大事かなと思いまして、相乗の構造にして奥行き感を持たせて、やっぱり光ってないと、ロボットとして電源が入ってなさそうに見えるんで」と、その凝り方を解説してくれました。
と紹介するといかにも「格好だけ」のように聞こえますが、じっさい動いてもすごい。2足歩行とかダンスもものすごくスムーズです。生きている。私、昔ホンダのASIMOを見て感動して涙したんですが、高橋さんのロボットはもっとすごいです。役になんか立たなくていい。いや、人間に見えるということが、ロボットの最大の役割なんですね。以下詳しくは『週刊アスキー』で。
ただの「便利な機械」でもいいのにヒトはなぜ、ロボットを造りたがるのか。
それは、かわいいからなのですね。高橋さんは、たとえば目を造るにも「まず、目ん玉の真ん中が光っちゃうと、いかにも知性がないっぽいんで、真ん中は、人間で言うと黒目があって、しかもこれも3個くらいの構造になってまして、目の奥行きっていうのが大事かなと思いまして、相乗の構造にして奥行き感を持たせて、やっぱり光ってないと、ロボットとして電源が入ってなさそうに見えるんで」と、その凝り方を解説してくれました。
と紹介するといかにも「格好だけ」のように聞こえますが、じっさい動いてもすごい。2足歩行とかダンスもものすごくスムーズです。生きている。私、昔ホンダのASIMOを見て感動して涙したんですが、高橋さんのロボットはもっとすごいです。役になんか立たなくていい。いや、人間に見えるということが、ロボットの最大の役割なんですね。以下詳しくは『週刊アスキー』で。
2005年03月09日
再びライブドアVSフジテレビ・・・
やまけんは、先週ラジオから帰ってすぐ放送のことをブログにアップしていた。偉くなる奴は違うものだと腰を抜かした。名古屋の、皿の下に500円玉を敷いて傾け、脂を寄せながら食らうというあんかけスパゲティの話はめちゃくちゃ面白かった。私なんか、1週間ぶりの投稿だ。これじゃ日記じゃなくて週記である。それはいいとして、1週間経ってもライブドア、フジテレビ話は飽きられるどころか薪を足したように燃え上がっている。刻一刻と新情報がはいるのだから仕方ない。昨日フジはニッポン放送の発行済株式の36.47%を取得したと発表した。女子アナなどは「サンジューロクテンヨンナナ」と口から自動的に出るようになってしまったそうだ。それで、フジ勝利宣言、苦しくなったライブドアと連呼されているが、これ、なにかおかしくないか? 堀江社長は「想定済み」と答えていた。フジテレビのような伝統名門企業が、昔からの付き合いを使えば、このくらいの実績は当然予測できたはずだ。それで公開買い付けTOBが成功して、フジの勝ちというなら、いったい何のために「新株予約権」はあったのだ?
私は、まあド素人で、商法論議に口を出す資格はないが、TOBでいいなら「反則」と言われかねない1.4倍もの新株予約権は必要ない理屈だ。専門家たちが言う「議決権」がどうもひっかかる。引っかからないか? 42だか45%だか買い進めたホリエモンの狙いが株主総会での議決権、その奥にあるフジテレビ株だとしたらそりゃ負けだが、そもそもこれくらいの経過が読めないはずはない。
私が言いたいのは、フジテレビというオールドエコノミーと、ITライブドア、ニューエコノミーが株式市場で1対10にも1対100にも評価されているという点だ。時価発行総額で、フジが6000億円で、内容もよくわからない(いや、投資家の人はよくわかっているのだろうが)ライブドアがざっと3000億円もあるというこのアンバランスをだれも見ないのか? ネット市場が、これからも年率50%ほどの驚異的スピードで伸びてゆくなら、黙っていてもライブドアはフジテレビと肩を並べ追い抜くはずだ。議決権ではない、ライブドアが欲しているのは、6割7割、ぎっしりフジテレビの信用がつまったニッポン放送、それと連結決算することではないのか。51%超になれば、株主総会での発言も強まるかもしれないが、利益も上乗せされる。その時36.47%もの株を買い占めたフジはニッポン放送を見捨てることなどできまい。せっせとグループ資産をつぎこみ、ニッポン放送を黒字化するだろう。それこそライブドア側の狙いではないのか。それがわかっているからこそ、ニッポン放送は3分の1などに満足せず、株総体を希釈してライブドアの50%越えを阻止しようとしているのではないのか。だからホリエモンはにこにこしながら「提携しましょうよー」と秋波を送っているのではないのか。ニッポン放送も手に入れたライブドア。これで黒字なら、さらにグンとライブドアの信用はあがるのじゃないのか。なんか違う土俵でみんな相撲を観てないか?
私は、まあド素人で、商法論議に口を出す資格はないが、TOBでいいなら「反則」と言われかねない1.4倍もの新株予約権は必要ない理屈だ。専門家たちが言う「議決権」がどうもひっかかる。引っかからないか? 42だか45%だか買い進めたホリエモンの狙いが株主総会での議決権、その奥にあるフジテレビ株だとしたらそりゃ負けだが、そもそもこれくらいの経過が読めないはずはない。
私が言いたいのは、フジテレビというオールドエコノミーと、ITライブドア、ニューエコノミーが株式市場で1対10にも1対100にも評価されているという点だ。時価発行総額で、フジが6000億円で、内容もよくわからない(いや、投資家の人はよくわかっているのだろうが)ライブドアがざっと3000億円もあるというこのアンバランスをだれも見ないのか? ネット市場が、これからも年率50%ほどの驚異的スピードで伸びてゆくなら、黙っていてもライブドアはフジテレビと肩を並べ追い抜くはずだ。議決権ではない、ライブドアが欲しているのは、6割7割、ぎっしりフジテレビの信用がつまったニッポン放送、それと連結決算することではないのか。51%超になれば、株主総会での発言も強まるかもしれないが、利益も上乗せされる。その時36.47%もの株を買い占めたフジはニッポン放送を見捨てることなどできまい。せっせとグループ資産をつぎこみ、ニッポン放送を黒字化するだろう。それこそライブドア側の狙いではないのか。それがわかっているからこそ、ニッポン放送は3分の1などに満足せず、株総体を希釈してライブドアの50%越えを阻止しようとしているのではないのか。だからホリエモンはにこにこしながら「提携しましょうよー」と秋波を送っているのではないのか。ニッポン放送も手に入れたライブドア。これで黒字なら、さらにグンとライブドアの信用はあがるのじゃないのか。なんか違う土俵でみんな相撲を観てないか?
2005年03月02日
やまけんがくる。
なんだか、猛烈に忙しくなってブログさぼっててごめんなさい。ブログにiPodの話を書いたら『クロワッサン』という雑誌から音楽の話を依頼され、それで銀座山野楽器へCDを選びにいっていたら、週刊文春から「40代ちょいワルモテオヤジ雑誌読み倒し」記事の依頼があり、そこへ週刊現代スケベK記者から、銀座100万円高級デートクラブのコメント要求があり、週刊ダイヤモンドは広島特集をやるから「新球場についてなんか言え」というし、週刊アスキーで若手IT社長インタビューの連載をやるというので、1週間に4人も社長に会ってしまった。信じられないかもしれないが、IT業界で成功するコツは、「心が澄んでいること」だ。ほんとだぞ。そんなこんなで、やまけんがトラックバックしてくれていたのもさっき気づいて、私はまだ初心者なのでトラックバック返しの方法も知りませんのであしからず。その食い倒れ日記やまけんが(もうみなさんご存知なんでしょう?)、今日のTBSラジオ「アクセス」(午後10時から)へやってきてくれることになった。写真は、前、週刊SPA!で対談した時のもの。やまけんは、なんと言ったらいいか、私が夢の中で想像していた男が現実に現れたようなやつだ。服部栄養学校の服部幸應校長(いつもお世話になります)が食育の心配をしたり、山本益博さん(またまたお世話になってます)が食教育をやったりするのに、何もできない私は感銘を受けてきたが、やまけんは農業を根本から変えようとしている。ネットを使って産業強化して、日本を農の国に復活させようとしている。慶應の藤沢キャンパスでは学校の敷地に畑まで作ったの出そうな。で、どんな放送だったかは、帰ってきてからね。 続きを読む
2005年02月18日
インデアンカレーを食べたら・・・。
出張食い倒れ日記のやまけんから、じつにおいしそうなこのカレーの話を聞いた。
こんな具合だ。
「山田さんって、胸にプレートをつけた人が、カッカッカッて杓文字でごはんを切ってる。ぼくがルー大盛りご飯大盛りで頼むとその山田さんが皿にごはんを盛る。カッカッカッは、ごはんに空気を入れてたんですね。で、カレーをお玉で救い上げて(手首を曲げるしぐさをしながら)、一瞬の小手返しですよ。何が起きたか全然見えない」
さて、ここまでやまけんは、カレーの味に触れてない。確か私はその後「味」についても聞いたはずだが覚えてない。「甘さが最初にきて、それからカーッと辛さがくる」といった感じだったが、味も何も、カレーが入れられるまでの描写につきている。で、長い長い旅をすることになった。 続きを読む
こんな具合だ。
「山田さんって、胸にプレートをつけた人が、カッカッカッて杓文字でごはんを切ってる。ぼくがルー大盛りご飯大盛りで頼むとその山田さんが皿にごはんを盛る。カッカッカッは、ごはんに空気を入れてたんですね。で、カレーをお玉で救い上げて(手首を曲げるしぐさをしながら)、一瞬の小手返しですよ。何が起きたか全然見えない」
さて、ここまでやまけんは、カレーの味に触れてない。確か私はその後「味」についても聞いたはずだが覚えてない。「甘さが最初にきて、それからカーッと辛さがくる」といった感じだったが、味も何も、カレーが入れられるまでの描写につきている。で、長い長い旅をすることになった。 続きを読む
2005年02月16日
フジテレビVSライブドア
朝5時から地震で起こされて、テレビを見ていると、寝屋川小学校の事件についてやじうまワイドで大谷さんと勝谷がしゃべっていた。水曜の朝はどっちにしてもこの二人がガンガン文句をつけるのを聞くことになるのだけれど、今日は特に二人がかみあってないのが面白かった。大谷さんは「この救いようのない社会」について語った。学校へも職業訓練校へも行ってない、ということだからneetをさしているのだが、それでも勝谷は「親が悪い」と反撃した。親が悪いというのはカントまでさかのぼる正論だ。しかし、たぶん大谷さんはぼくと同じように『希望格差社会』(山田昌弘著)を読んだのだと思う。
希望格差社会?「負け組」の絶望感が日本を引き裂く
この本を読むまで、就職先がないということがこれほど深刻だとは思っていなかった。だが、「なにかが日本で起こりつつある」ということの、この本は立派な回答になっている。就職先がないから、子どもは学校へ行く意味を見いだせなくなり、それならと学校を破壊する。「使い捨て人生」やら「道連れ殺人」が起きる。そうなると、「ゆとり」とか何とかやっていたが教育は問題の本質ではない。親もまた無力だ。親が親の責任で子どもを「自分より偉くなれ」と尻を叩けば、昨年11月に茨城で起きた親殺し事件のようなことになる。
やじうま、のあとこっちの番で、「スーパーモーニング」へでかけると、やはり寝屋川小問題のあと、フジテレビ対ライブドアのニュースになった。”村上ファンド”の村上世彰氏が紹介された。小学生の頃父親に100万円借りて投資の世界へはいったという筋金入りだ。ニッポン放送をめぐる、株式取得競争に、18%を保有するこの村上氏の存在は大きい。ライブドアと村上氏が手を組めば、株式は50%を越え、役員を送り込めることになるのだそうだ。堀江社長に輪をかけたような村上氏。両者をみていると、寝屋川小事件の真逆だなあと思う。この自由があって、逆恨み殺人のリスクがあるのだ。やはり『魂の労働』
魂の労働?ネオリベラリズムの権力論
が言うように、私たちはどこかでダマされ、敗北したのだろうか。
希望格差社会?「負け組」の絶望感が日本を引き裂く
この本を読むまで、就職先がないということがこれほど深刻だとは思っていなかった。だが、「なにかが日本で起こりつつある」ということの、この本は立派な回答になっている。就職先がないから、子どもは学校へ行く意味を見いだせなくなり、それならと学校を破壊する。「使い捨て人生」やら「道連れ殺人」が起きる。そうなると、「ゆとり」とか何とかやっていたが教育は問題の本質ではない。親もまた無力だ。親が親の責任で子どもを「自分より偉くなれ」と尻を叩けば、昨年11月に茨城で起きた親殺し事件のようなことになる。
やじうま、のあとこっちの番で、「スーパーモーニング」へでかけると、やはり寝屋川小問題のあと、フジテレビ対ライブドアのニュースになった。”村上ファンド”の村上世彰氏が紹介された。小学生の頃父親に100万円借りて投資の世界へはいったという筋金入りだ。ニッポン放送をめぐる、株式取得競争に、18%を保有するこの村上氏の存在は大きい。ライブドアと村上氏が手を組めば、株式は50%を越え、役員を送り込めることになるのだそうだ。堀江社長に輪をかけたような村上氏。両者をみていると、寝屋川小事件の真逆だなあと思う。この自由があって、逆恨み殺人のリスクがあるのだ。やはり『魂の労働』
魂の労働?ネオリベラリズムの権力論
が言うように、私たちはどこかでダマされ、敗北したのだろうか。
2005年02月04日
ひどい事件がおきましたね
TBSへつくと、担当S君が「ひどい事件が立続けにおきましたね」と言った。何のことかわからなかった。5時頃まで飲んで、かろうじて局までたどりついたばかりだった。BSE感染と見られる国内初の死亡者がでた。愛知県の安城市で男が乳児を殺した。後者は状況も意味もさっぱりわからない。しばらくして状況はわかったが、意味はますますわからなくなった。ぼーっとしながら、やまけんと対談する。やまけんは”食い倒れ日記”のやまけんで、なんでも彼のブログには1日1万件のアクセスがあるという。例のF岡の紹介で会ったのだが、合う前に”やまけんツアー”をした。やまけんがすすめた門前仲町の鮨屋へ行き、そのあとやまけんが「大盛り」を平らげたあとでF岡の分まで食べたというつけ麺の店に行った。私はズボンの前ボタンが留められぬまま、横になって帰ったものだった。で、私のようなマイナーブログが改めて紹介するのは蛇足だろうが、やまけんは農業スペシャリストである。農業の延長で、全国をうまいもの行脚している。グルメは余技なのだがおそらく並のフードジャーナリストではやまけんにかなわない(面白さで)。農業がこの先どんな風に変わるか、ここまで具体的ビジョンをもった奴に会ったのははじめて。この対談は『週刊SPA!』で記事になり、3月2日スタジオにやまけんがやってきて『アクセス』(TBS)でバトルトークする。
さて、私がこの日なんで二日酔いだったかというと、shuffleのせいだ。shuffleはすごい、というより、ひょんなことからすごいことになってしまった。 続きを読む
さて、私がこの日なんで二日酔いだったかというと、shuffleのせいだ。shuffleはすごい、というより、ひょんなことからすごいことになってしまった。 続きを読む
2005年02月03日
ひさびさに銀座のジーン・ハックマンと会って。
振り込め詐欺の取材で、銀座にある宇都宮健児弁護士の事務所へ行った。だれにも嫌われないやつはだれにも好かれないなんて言うが、弁護士は各方面から大変嫌われている。嫌われすぎて、一時はテレビ局が画面に出すのを悩んだくらいだ。宇都宮弁護士は、大手消費者金融武富士を訴えている。これをスポンサーにもっているTVや新聞は多い。ある夕刊紙など、武富士の会長事件そのものを報道しなかったくらいだ。だが、もし、あなたが、弱い人たちを食い物にするヤミ金やそれにからむ多くの犯罪を憎んでいるなら、これほど力強い人はいない。宇都宮弁護士はそっと教えてくれる。「ほんとうは、警察官もヤクザを恐れているんだ。なんということだ! 警察官は腰にピストルをぶら下げている。私は丸腰なのに」。それから、なぜこんなにも詐欺団が捕まらないかを教えてくれる。ほとんどの日本人が「ワタシにも電話があった」と言うか「知り合いにかかってきた」と言う、記録的多発犯罪がなぜ検挙できないか。弁護士は昨年までにヤミ金を2万数千社告発した。2万数千社もあるのか? 登録上は存在する。それを名寄せし、拠点をみつけ2003年の逮捕につなげたのは生活経済課だ。エリートの課じゃない。ところが「ヤミ金」が「○○詐欺」に変わって、担当も変わった。それで1からやりなおし。バカな話じゃないか。宇都宮弁護士をインタビューすると頭の芯がしびれる。一つの質問が枝葉を広げ、どこまででもいく。百科事典でわからない単語を引いていくうち、膨大になってわけがわからなくなるように。机に過去の資料の切り抜きが堆積し、出口がどこかにないか探したくなる。こっちは、そうなのだけど、宇都宮弁護士はわかってもらおうと必死だ。いつか、メディアの威力に気づいたからだ。いかん。話が終わらなくなってきた。担当編集者Nに怒られていたのも思い出した。「新刊のこと、せめて自分のブログにくらい書いてくださいよ」忘れてた。去年の週刊SPA!連載コラムを、まとめてくれたやつです。よかったら。
これは事件だ?ニュースコラム (ファイル001)
これは事件だ?ニュースコラム (ファイル001)
2005年02月02日
三宅島もやはり選択の問題なのか?
これは、三宅島へ帰島する人のためのガスマスクだ。「火山ガスとの共生」を掲げる島民には常時携帯が義務づけられる。島には4時間以上の滞在を禁じた高濃度地区もあり、破れば5万円以下の罰金だ。なにより、三宅島の人は4年5ヶ月ものあいだ避難生活を送っていた。その間に貯蓄を使い果たした人も多い。二酸化硫黄ガスでぼろぼろになった畑や家は、島民に一からのスタートを要求する。それでも人々は帰る。そこでTBSバトルトークラジオ「アクセス」のテーマは『三宅島の住民帰島で考える。4年5ヶ月ぶりに避難解除を決めた行政としての判断を、あなたは支持しますか?』になった。いつになくリスナーからの電話が少なかった。苦しみの最中に、それでも「死ぬなら島で」と言う高齢者へ、他人が口をはさめるものか。それはそうだろう。しかし、まったくの絶望というわけではない。避難生活を綴った三谷さんは「年寄りは年金があるから」とぽつり言った。本人は、島で新築し、住宅ローンを払い続ける身であるにもかかわらず帰島に迷うという。お金をかけた家があるから、だけでは帰島理由には十分でないかもしれない。だが、そのローンよりも多くのものを賭けていた人たちがいる。人生の大半を島で送った高齢者たちだ。畑や家どころか、全島のあれこれに手をかけることが人生だったろう。「危険」だとしても、人生分の「投資」と比べれば、わずかなものにしか映らない。いや、それ以上に、島の人々は島を、火山のことを良く知っているに違いない。川が決壊する地方の人は天井裏に船をつないでいる。土石流の起きる鹿児島桜島では、その流れがどう流れるか熟知して、堤防をつくっているという。危険をしのぐ知恵があるなら、島は天国だ。昨年1月、帰島かなわず自殺した海洋生態学者のジャック・モイヤーさんだって、これほど気に入った場所はないと生前テレビで微笑んでいた。三宅島の人々を気遣う私たちはどうだろう。日本は火山とプレートの上にある地震大国だ。何度も崩れたが、しがみついて生きてきた。実感のないことを話すより、私自身は広島の出身だ。青森出身の女性に「あんな恐ろしいものを落とされて、焼け野原になって、それでも広島の人は逃げなかったのね、エライ」と言われ、はじめて気づいた。広島の人は偉かったのか。涙が出た。日本人は、土地にしがみつくのだ。それは、リスクや投資ではない。確率でなく、人生なのだ。
2005年01月21日
いい鮃がはいりましたので。
これが、薄造りにした鮃だ。削ぎ切りにして一枚一枚畳んだ仕事の丁寧さもさることながら、肝、革は湯引き、一部は焼いて焦げ目を付けて添えてある。解剖実験なみに細かい仕事を厭わないのは、ここが石亭だからだ。サンフランシスコから命からがら帰ってきたと思ったら、『NAVI』のやつが「どこかへクルマでうまいものを食べにいきませんか」などと誘うものだから、迷わず石亭を指名してしまった。広島の、宮島を臨む大野町の対岸にあるこの宿は、昨年『週刊アスキー』でも訪れた。まだ1ヶ月くらいしか経ってない。だが、懐かしかった。2度目なのに、もてなしに慣れていた。風呂に入ると、金属製のカップに水が冷えている。ロビーには、利き酒の徳利が冷やしてある。だが、この宿が気に入ったのは、宿の主がよい耳とよい目を持っているからだ。私より少し年上の上野さんは、古い音楽をコレクションしていて、ヨーゼフ・ハシッドのバイオリンなどが洞窟に流れている。隠し部屋の洞窟には、趣味のよい本が並んでいる。今宵は伊丹十三を選んだ。「走る人」にはじまるエッセイ集だが、ああ、やはり伊丹十三はすごい。とか、感嘆しながら部屋の窓に夕日が沈む頃、林檎ジュースですがと、ピュアな飲み物が現れ、食前酒にキンカン酒がくる。シャーベット状になった酒の上に、キンカンの欠片が浮かび、その香りが演舞場への入り口のように優雅だ。そして、もちろん広島だから牡蛎もある。牡蛎もここのは特別だ。牡蛎筏に殻を吊るすのじゃなく、昔ながらの種をまく方法で、小ぶりのまま味を凝縮させる。牡蛎は、もちろん新鮮なら大きくてもうまいのだが、ここのは焼き牡蛎にすると、親指大くらいになる。海のエッセンスだけが鼻を突く。牡蛎って、大きすぎると味覚の中心部までえぐり込んでくるでしょう。あれがないのだ。どんなかというと、こんな感じだ。至福でしょう。
これら写真はカメラマンの林さんが撮ってくれたものだ。ハヤシさんじゃなくリンさん、という。日本の歴史教科書における中国史は間違っているという頑固で仕事熱心なカメラマンだ。7年前、いっしょにドイツへ行って、アウトバーンを200キロで走った。今回のクルマはE55で、5.5リッター476PSのベンツがどんなだったかという話は、『NAVI』4月号に書くので、できたら読んでいただきたいが、そのハンドルをまた、リンさんがトラックのように、席を精一杯ハンドルに近づけて運転する姿が懐かしかった。よい宿は、若い頃はわからなかった。今もいくつもよかった宿、香港のペニンシュラとかが浮かぶのだが、わざわざ泊まるために泊まりにいく宿というのは、なにかしら自分の分身を備えているところだと思う。
これら写真はカメラマンの林さんが撮ってくれたものだ。ハヤシさんじゃなくリンさん、という。日本の歴史教科書における中国史は間違っているという頑固で仕事熱心なカメラマンだ。7年前、いっしょにドイツへ行って、アウトバーンを200キロで走った。今回のクルマはE55で、5.5リッター476PSのベンツがどんなだったかという話は、『NAVI』4月号に書くので、できたら読んでいただきたいが、そのハンドルをまた、リンさんがトラックのように、席を精一杯ハンドルに近づけて運転する姿が懐かしかった。よい宿は、若い頃はわからなかった。今もいくつもよかった宿、香港のペニンシュラとかが浮かぶのだが、わざわざ泊まるために泊まりにいく宿というのは、なにかしら自分の分身を備えているところだと思う。
2005年01月20日
キャッシュカードは、警察の見解によれば「ただのプラスティック」だ。
スキミング集団が逮捕されたというので、群馬県のゴルフ場まで取材に行った。カード偽造団逮捕の舞台になった群馬県富岡市「レイクウッドゴルフクラブ」だ。
支配人が逮捕された衝撃に日の翌日だが、端正なフェアウエイにはプレイヤーの姿が見える。
大きな池を囲むように広がるグリーンは大きめだが、立体的で、ヘボな私はすぐ打ち込んでしまうだろうなどと想像した。
これほどのゴルフ場が、平日プレー8800円の看板を挙げているのだからゴルフ事情も変わったものだ。
ガラスと金属を組み合わせたモダンなロビーの受付横に問題の貴重品ロッカーはある。「想像通り」というのは、そのロッカーが他のゴルフクラブ以上に隠れた場所にあったからだ。
くりぬいた小さな部屋は、客に安心感を与えるためだろう。銀行のATM室よりもその小部屋は深く隠され、ボックスに貴重品を入れ暗証番号を打ち込む様子を盗み見される心配がない、かのようだ。ところが、チェックインカウンターからも目が届かない、お客様を大切にするはずの仕掛けが、窃盗団にとって有利に働いた。(以下来週号の『SPA!』で)と、『週刊SPA!』に書いたのだが、大金のはいっているセイフティボックスがあれば、誰かが見張りをするでしょう? ところが全国のゴルフ場で、セイフティボックスの周りには人がいないという異常事態が続いていたのだ。クレジットカードの偽造犯罪は、そのほうが儲けが大きいということなのだろう、ここ3年、銀行キャッシュカードの犯罪へ発展し、ゴルフ場で中年紳士たちが何千万と老後設計のあてにしていた大金を盗まれている。柳田邦男氏の緊急出版本『キャッシュカードがあぶない』を読むと、銀行員はこいつら氷の非情人間かと腹がたつ。1日127回も現金を引き出して口座をカラにするというような異常が行われているのに、「当行に非はありません」など、シレッとして言う。ATMよりも銀行員と警察官のほうが、血の通わないマシンである。
キャッシュカードがあぶない
支配人が逮捕された衝撃に日の翌日だが、端正なフェアウエイにはプレイヤーの姿が見える。
大きな池を囲むように広がるグリーンは大きめだが、立体的で、ヘボな私はすぐ打ち込んでしまうだろうなどと想像した。
これほどのゴルフ場が、平日プレー8800円の看板を挙げているのだからゴルフ事情も変わったものだ。
ガラスと金属を組み合わせたモダンなロビーの受付横に問題の貴重品ロッカーはある。「想像通り」というのは、そのロッカーが他のゴルフクラブ以上に隠れた場所にあったからだ。
くりぬいた小さな部屋は、客に安心感を与えるためだろう。銀行のATM室よりもその小部屋は深く隠され、ボックスに貴重品を入れ暗証番号を打ち込む様子を盗み見される心配がない、かのようだ。ところが、チェックインカウンターからも目が届かない、お客様を大切にするはずの仕掛けが、窃盗団にとって有利に働いた。(以下来週号の『SPA!』で)と、『週刊SPA!』に書いたのだが、大金のはいっているセイフティボックスがあれば、誰かが見張りをするでしょう? ところが全国のゴルフ場で、セイフティボックスの周りには人がいないという異常事態が続いていたのだ。クレジットカードの偽造犯罪は、そのほうが儲けが大きいということなのだろう、ここ3年、銀行キャッシュカードの犯罪へ発展し、ゴルフ場で中年紳士たちが何千万と老後設計のあてにしていた大金を盗まれている。柳田邦男氏の緊急出版本『キャッシュカードがあぶない』を読むと、銀行員はこいつら氷の非情人間かと腹がたつ。1日127回も現金を引き出して口座をカラにするというような異常が行われているのに、「当行に非はありません」など、シレッとして言う。ATMよりも銀行員と警察官のほうが、血の通わないマシンである。
キャッシュカードがあぶない
「自動車の安全性重視」か、「ユーザーの負担軽減」かというテーマで、バトルトーク
水曜日は、テレビ朝日で『スーパーモーニング』という朝番組をして、夜は10時からTBSラジオで『アクセス』をやる。ワイドショーのコメンテーターは世間的にバカの典型のように言われるが、私も全くその通りで、ろくなコメントをできたためしがない。この日は17年前に起きたコンクリート詰め殺人事件の犯人が、出所後、また相手を監禁する同じ手口で暴行し懲役7年の求刑を受けた公判、北朝鮮でこれまで軍部独占だったアサリ、カニ、ウニ、など約92億円の対日輸出へ税金がかかることになったという秘密文書を入手したNGO、RENK代表の李英和(リ・ヨンファ)さん、それから今年は「憲法改正」が大テーマになるという政治コーナーをした。20年前『週刊現代』で憲法の連載をするために、憲法学者や自民党憲法調査委員会の人に会って取材したことなど思い出し、日本国憲法はめちゃくちゃで、改正もしようもない、とコメントするチャンスを狙っていたのだが、平和憲法9条を守らねば、でコーナーは終わってしまった。それはその通りなんだけど。で、『マックピープル』にサンフランシスコでiPodshuffleを買った話を書いて、「今夜はカレーにしてね母さん」とリクエストしたら、カミサんがやけにうまいカレーをつくったのにびっくりした。なんでも「高い肉つかったのよ」だそうだ。で、カレー汁をくちびるに付けたまま電車に乗ってTBSへ行って、車検はあったほうがいいかなくしたほうがいいか、バトルトーク。自動車評論家の牧野さんに教わったのだが、車検期間を延長しようがどうしようが、車検にぶら下がっている利権屋は、きっちりカネだけはとる、とのこと。自動車ってホント悪の巣窟だ。
2005年01月14日
どこへも行かず。
週刊アスキーの担当Sが家のベルを鳴らして目が覚めた。もう午後2時だ。マックに関しての連載をしているので、後半2回のテーマはiPod shuffleにした。じっさい、PowerBookでshuffleを使ってみると驚くべき簡単さだ。iPodは、iTuneという音楽管理ソフトと組み合わせになってはじめてその威力を発揮する。音楽嫌いの私のiTuneにはヨーゼフ・ハシッドと一青窈しかはいっていない。ハシッドは26歳でロボトミー手術の末に夭折したバイオリンの名手。一青窈は、想像だけどおそらく引きこもりのユーミンだ。ミュージシャンがアルバムを作って、みんながんばろうとか、君はひとりじゃないんだとか御託を並べて媚を売っているのへは1円だってカネを払う気はないが、魂のせいで演奏せざるを得なかったり歌わなければ死ぬ、という人の音楽は嫌いではない。
ハナミズキ
ハナミズキ
2005年01月13日
愛おしい日常との再会。
帰国した13日は娘の誕生日。10歳になる。コータリの娘なんて、と他人様は思うかもしれないが私には何よりも大切だ。忙しくて土産を買いに街へ出る暇がなくホテルWの部屋にあった熊のぬいぐるみと帽子をあげたら喜んでくれて安心した。成田から帰りのクルマの中へSPA!編集部担当Nが電話をかけてきて、ブッシュの石油政策とそれを裏切る米Big3というテーマでモーターショーの話を書いた。アダム・スミスが言ったような市場経済がほんとうに頼りになるなら、どんなにかラクだろう。ケインズが言ったような、いや、マルクスだっていいが、人間が考えたシンプルな論理は全部破綻した。この世の中は思っているよりずっと複雑なのだ。日本ではNHKでは別な問題が持ち上がり、成人式で若者が暴れ、ノロウイルスが流行っていた。