中国地方都市で新能源車が急増
  ~予想以上に、中国市場、EU市場でBEV化が進行する可能性が高い~
※新能源車 [EV(電気自動車)、FCV(燃料電池車)、PHV(プラグインハブリッドカー)]
2022年4-5月のロックダウンが明け、7月になってようやく中国国内出張ができるようになった。
二級都市、三級都市を訪問して驚くのが緑のナンバープレートの車[新能源車]の増加だ。
これまで、新能源車は都市部では普及しても地方都市での普及は遅いと思われていた。
 ■都市部で新能源車が先行した理由
  上海、北京など都市部は自動車数抑制の為、ナンバープレートを入札方式とする事で数量をコントロール
 (例)2021 上海  確率約 6% 応札価格 9万元(≒180万円)
    ┗但し、新能源(緑のナンバープレート)は100% 無料
しかし、地方都市で緑のナンバープレートがもの凄い勢いで増加している。
数値を確認できた上海・北京の数値を元に、その他地域の数値を算出した。

中国地域別販売台数








新車販売における、新能源割合が
北京  25.7%➡32.5% 
上海  35.3%➡42.8% 
その他   8.0%➡21.0%。
ボリュームをイメージする為の下記中国地域別新車販売台数グラフを見ると、
その他地域で約150万台、新能源が増加しておりこの勢いは更に加速するだろう。

中国地域別新車販売台数








■地方で、新能源車が増加している理由 ①ガソリン高騰   中古車買い取り価格の高さから、これまで日本車が選考されてきたが、   ランニングコストに視点が向かっている。 ②充電インフラ設備の増加 ③政府の税優遇や補助金 ④バッテリーの進化による航続距離の増加 ⑤既利用ユーザーからの評判 ⑥配車アプリ   配車アプリでも新能源車は同距離でも料金が安くなる。   その為、ユーザーは新能源車を選択する。   所謂、白タク事業者はユーザーに選択してもらう為、新能源車に乗り換える。 ⑦高速鉄道の整備が進んでいる   中国はアメリカ同様に国土が広いが、高速鉄度が網目のように配備されており、   遠距離移動は高速鉄道の方が安くて便利。   ほとんどの自動車ユーザーは通勤・買い物・片道2時間以内のレジャー利用がメイン。
  更に高速道路網の発達により、2時間で行く事ができる範囲が年々拡大している。