インドネシア進出サポート

中小企業の皆様のインドネシアへの進出を、ゼロから水先案内人としてお手伝いします。連絡先はkojiono@inh.co.jpまたは090-7866-9343まで。詳しい情報はホームページhttp://www.inh.co.jp/~kojiono/index.htmlからご覧になれます。

メーカーでの15年間に及ぶインドネシア工場駐在経験と、サプライチェーンマネジメントのコンサルティング経験を基に、進出前の企画、会社設立、事業運営をサポートします。連絡先はkojiono@inh.co.jpまたは090-7866-9343まで。詳しい情報はホームページhttp://www.inh.co.jp/~kojiono/index.htmlからご覧になれます。

 インドネシアのテレビニュースを視聴していて、特に社会分野で頻繁に耳にする言葉は"Visi & Misi" "SOP" "KPK"である。
 "Visi & Misi"はフィシ・ミシと発音され、意味は英語のVision and Missionである。日本でこの言葉を耳にすることは滅多にないのであるが、インドネシア国内の企業や政府のホームページを見ると必ずと言って良いほど冒頭に掲載されている。日本語に直訳すると展望および使命であるが、内容もだいたいそのようなことを書いてある。日本企業のホームページでこれに相当するのは経営理念かもしれない。逆にほとんどの日本企業のホームページに普通に掲載されている会社概要(経営陣、設立年月日、資本金、年商、従業員数など)を掲載しているところは非常に少ない。志は良く判ったが、それで貴社の内容はどうなっているの?といつも疑問に思ってしまう。
 "SOP"はエスオーペーと発音され、意味は英語のStandard Operating Procedureである。日本では業務手順書や作業手順書として、どこの職場にも普通に整備されているはずのものである。しかし、インドネシアでのニュースを視聴していると、業務手順書や作業手順書よりももっと範囲を広げた行動基準や判断基準の意味もあるように見受けられる。とにかく団体で何かを行う時には必ずと言って良いほどSOPの有無が問われるのである。時として、そんなことは常識に従って進めれば良いのにと思うことでもSOPは、と問われることがある。決められたことをお互いに守らないことの裏返しなのかもしれないと密かに思っている。
 "KPK"はカーペーカーと発音され、意味はインドネシア語のKomisi Pemberantasan Korupsiで汚職撲滅委員会である。インドネシアの独立機関で警察や検察とは別に政府高官の汚職を取り締まる怖い組織である。この組織の名前をニュースで耳にしない日は無いくらい忙しい機関である。警察や司法の大物まで逮捕してしまうので、時として険悪な空気も作られている。ここが最近、日本企業に対しても、汚職があったら躊躇しないで通報してくれるように依頼したとのニュースを読んだ。と言うことは日本企業の中にも政府高官と癒着しているところがあると言うことなのだろうか。え?・・・何を今更?

 大手企業でしたら経理担当の取締役として日本人の専門スタッフを配置するのが普通ですが、中小零細企業ではなかなかそうは行きません。仮に取締役社長として日本人が駐在しているとしても、製造か営業の出身者で、経理の専門であることは稀なケースでしょう。
 そのためほとんどの場合は経理責任者はインドネシア人であり、日々の会計処理はこの人間に任されているのが普通です。もちろ、日本人の社長は経理の専門家でなくても帳簿をチェックするくらいのことは出来ますので、全く丸投げということは無いでしょうが、一抹の不安は抱えているのではないでしょうか?
 インドネシア人の経理スタッフが優秀であれば安心して仕事を任せられるのですが、その反面、もしも高度な専門知識を駆使して巧妙な不正操作を行われた場合、付け焼刃で少し勉強した程度でそれを発見するのは無理でしょう。まして、書類がインドネシア語で作られている場合は、余計に判り難くなります。
 公認会計士がいるではないか、と言われそうですが、日本人が駐在しているような大手の会計士事務所でしたら客観的に不正が無いかどうかをチェックしてくれるでしょうが、監査料金はとても高価であることから、中小零細企業はその多くが市中の小さな会計士事務所に頼っているのが実態です。中には厳しく監査してくれるところもあるのでしょうが、インドネシア人の経理担当者と親しくなると、多少のことは目をつむるのではないかと思われるようなところもあります。
 やはり本社の経理専門家あるいは契約している会計士に最低でも年一回は会計監査を目的に出張して来てもらい、帳簿をしっかりしと検証してもらうことが大事な牽制機能だと思います。
 また、インドネシアでは領収書の無い支払がどうしても発生してしまうのですが、これについてもインドネシアだから仕方がないと諦めるのではなく、専用の帳簿を作っておいて、年一回の本社からの会計監査の際に併せてチェックしてもらうことが肝要です。

 製造部門が直接お金の出し入れに関わることはほとんどないので、調達部門や総務部門のような金銭的な不正行為を働くことはないだろうと考えるのが普通です。仮にあったとしても、業種によっては高価な精密部品や稀少材料を扱っていることもあるので、それらをこっそりとポケットに隠し持って帰宅して売りさばくことくらいでしょう。
 しかし、それが一人の従業員の単独犯行なら被害も限られますが、もしも倉庫管理と守衛本部が共謀している場合は発覚までに時間がかかり、被害も大きくなる危険があります。
 そして気を付けなくてはいけないのが産業廃棄物の引き取りを専門に行っている、いわゆるマドゥーラマフィアと呼ばれる組織の存在です。従業員とこの組織が共謀して、工場のゴミの中に部品を少しづつ隠して持ち出し、自宅で高級商品に完成させて闇市場で売り飛ばしている事件がありました。
 その証拠は掴めなかったのですが、ゴミを搬出するさいにチェックをする守衛も共謀していた可能性があります。それにしても、一人で部品を集めて売れる完成品までに仕上げる技能をいつの間に身に付けたのか、そちらの方が驚きでした。その能力を仕事に活かしてくれたら良かったのに残念です。いやいや、もしかしたら他に共犯者がいたのかも・・・・。
 いずれにしても、工場の出入りにおけるチェックを厳格にすることしか思いつかなかったのですが、インドネシアの社会構造に基づく意外な抜け穴があることに注意しなくてはいけないと反省した次第です。

 次に気を付けなくてはいけない部門は総務だと思います。ここではガソリン代や高速料金の精算、社用車の点検整備代金の精算、医療費の精算など、現金か銀行振替、あるいはキャッシュレスカードによる支払方法の如何に関わらずお金が動くため、不正の温床になり得ます。
 前述の調達部門と違い一回に処理される金額はさほど大きくはないのですが、従業員が増えると取扱回数が増えるため、もしも長期に亘り不正な蓄財をされると結構な金額になります。
 やり口は色々とありますがいずれも非常に巧妙で一年以上に亘り不正が発覚しないケースがほとんどです。共通していることは同じスタッフが同じ処理を長年に亘って担当していることです。取引業者の担当者と親しくなり、他社の担当者が行っている手口を教えてもらい犯行に及んだケースもあります。
 ここまで日本人責任者が直接訪問して牽制するのも大変ですので、インドネシアで大変流行している処理業務のSOP (Standard Operating Procedure) を作成して、担当者を定期的に入れ替えることが不正防止策になると思います。

 以前、インドネシア国内での販売代理店候補を開拓している際に、ある知り合いから紹介された所を訪問した時のことです。案内されたのはジャカルタ郊外の狭い路地を入った小さな民家でした。そこの居間が事務所らしく、質素な応接セットには数人のインドネシア人が座って我々を待っていました。
 早速、取り扱って欲しい商品の説明や取引条件についての話に取り掛かったのですが、彼らの着ている物がそれぞれ別々の日系企業の制服であることに気が付き、各自の所属を問い質したところ、やはり制服に付いているそれぞれの日系企業の社員であることが判り、それも全員が調達部門のマネージャーであると正直に打ち明けられて、一瞬何のことやら訳が分からなくなりました。
 事情を聴いてみると、この会社は彼らが集まって作った架空の会社で、ここを通すことで落としたマージンを彼らが分け合うのだと正直に話してくれた時には椅子から落ちそうになるほど驚いた。さらに驚いたのは、そのことについて彼らの誰も罪の意識を感じていないことでした。これが日本であれば、『知られたからには生きては帰さないぞ』くらいになるかもしれないと思ったのですが、そのような雰囲気は全くなかったのです。こんなことをしていたら自分の会社に損失を与えてしまうだろうと言ったのですが、これはビジネスだと涼しい顔でした。
 最近の事ですが、ある日系の合弁会社が合弁相手先の会社に所属しているやり手の調達担当社員に異動してもらうべく話をしたのですが、日系企業は納入業者からのバックマージンを自由にもらえないから嫌だとはっきり断られるという事態がありました。その時は上記のことを思い出して、さもありなんと諦めた次第です。
 このようにお金が動くところには必ず不正の温床があるのですが、最大の温床はなんと言っても調達部門です。ここの担当社員と取引業者に対する牽制としては、日本人の責任者が時々アポ無しで訪問することです。もしも業者の数が多くてとても対応出来ないとしても、最初の取引契約の時と取引先を変更した時くらいは実際の現場を五感で確認することが大事です。
 このように突然現場を視察することをインドネシア語でBlusukanと言い、現在のジョコウィ大統領がソロ市長とジャカルタ州知事の時に良く行ったことで、これで行政の現場がかなり真面目に仕事に取り組むようになったと言われています。

 インドネシアには独立機関としての『汚職撲滅委員会』現地ではKPKと呼ばれる泣く子も黙る怖い組織があることをご存知でしょうか?最近の大きな事件としては、前国会議長がe-KTPと呼ばれるIDカードを電子化する国家プロジェクトにおいて汚職に関わったとして、KPKにより摘発され、禁固25年の実刑を受けています。
 インドネシアは1945年に独立してからスカルノ大統領による社会主義政治、スハルト大統領による独裁政治、そしてその後の混乱の時期を経て、2004年からはユドヨノ大統領とそれを引き継いだ2014年から現在までのジョコウイドド大統領による民主政治へと続いています。
 確かにスハルト大統領の30年にわたる長期独裁政権が終わってからは民主化が進みました。しかし、汚職は益々酷くなっているようにも思えます。上はそれこそ国会議長から下は現場の役人に至るまで、赤信号皆で渡れば怖くないみたいなノリで、やらなくては損みたいな風潮さえ感じます。それを象徴するのが冒頭に紹介した『汚職撲滅委員会』の存在であると私は逆説的に確信しています。
 文化の様に浸透している汚職の根源はどこにあるのか、私は300年続いたオランダによる植民地時代に溯るのではないかと推測しています。それ以前からの王族支配の時代にもあったかもしれません。しかし、オランダ人による搾取に苦しむ中、少しでも良い思いをするために汚職をすることが当たり前になってしまったのではないかと思います。但し、本ブログはこのことを研究することが目的ではありません。
 私も工場の責任者として駐在して間は社員の不正に何度も頭を悩ませました。以後このブログではその時の体験を思い出して、部門別、職場別に現地社員の不正を未然に防ぐための工夫を紹介して行きたいと思います。

2018年7月12日をもちましてはまぞうのブログサイトに移転しました。

 漁業の関係でジャカルタに来るときはいつも港に近いKOTA地区にあるNovotel Gajah Mada Hotelに泊まることにしている。
 今回もここに4泊することになったのであるが、ジャカルタに着いた最初の夜は裏の小路にある小さな中華レストランで夕食を摂ることにしている。
 夕暮れ以降は周辺に住む華人たちが小路に出されたテーブルで食事をする風景が普通で、その中を通って目的のレストランに入るのがいつものパターンである。
 しかし、いつものレストランの奥隣に居酒屋二郎と書かれた看板が掛かっているのを見付けて試しに入ってみた。2ヶ月前に開店したていう店内はBLOK-Mにあるような日本風の居酒屋で、カウンター席、テーブル席、そして畳の個室があった。
 肴は炉端焼き風のメニューが主で、普通の日本の居酒屋の味であったが、焼酎のお茶割りがほとんどお茶の味しかしないので、二杯目はダブルを注文した。
 しかしそれも焼酎の味がほとんどしないので、三杯目はトリプルにしたが、それも期待外れであった。後でレシートを見たところ価格はダブルになっていたのでトリプルというのはマニュアルに無いのだろう。
 肴を5品目頼んで料金は二人で約7000円であったので、BLOK-Mよりは安いと感じた。開店記念で15%オフというのも安い理由だった。
 これまでは居酒屋に行きたい時はタクシーで、一時間くらいかけて渋滞の中をタクシーでBLOK-Mまで行ったものであるが、これからはホテルのすぐ近くなのでまた一つ楽しみが増えた。

昨夜のインドネシアのテレビニュースで、警察官によるレバラン前の長距離バスの安全点検の様子が報道されていた。
 安全面で問題が指摘されたバスの運転手が、罰としてバスの横の地面で腕立て伏せをさせられていた。
 おいおい、違うだろ。本当に責任があるのはバス会社の責任者であり、運転手ではないだろう。腕立て伏せの後にバス会社に対して安全対策をちゃんと取らせているのだろか?
 まさかここでもインドネシアの社会問題であるKKN(Korupsi, Kolusi, Nepotisme腐敗・癒着・縁故主義)が幅を利かせているのではないだろうね。
 毎年レバランの帰省中の交通事故で亡くなる人は500人を超えている。その多くは家族でバイクに乗って規制する人達であるが、長距離バスの整備不良による事故も多い。
 皆が安全で楽しいレバランを迎えられるように祈っています。

 インドネシアの16歳の少年がジョコウィ大統領の写真を片手に殺害予告をしている様子がYouTubeに掲載され、警察が捜査に乗り出した後に父子で謝罪していた。
 日本では安保法制が国会で審議されている時に、法政大学の山口教授はシールズのデモに参加して『安倍をぶっ殺す』と叫んでいたが、全く何の罪にも問われなかった。
 果たしてどちらの国が正常なのだろうか?

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