コジゼラ

よもやま話を雑文で

2004年01月

えと


向島の弘福寺には、二対の石像「咳の爺婆尊」とがあって、例年風邪が流行する1月から2月にかけ、受験者や老齢者の参拝が絶えないそうだ。江戸時代前期の禅僧、風外の作と伝えられ、「風外の像なら風邪に効くだろう」とに言い伝えが広まったという。爺婆とはねえ、どんな姿をしているのか、ジジーとしては気になるから、行かずばなるまいて。

ジジババっていうと、花咲爺とか浦島太郎とか、桃太郎のじいさんばあさん、能の翁と媼などを思い浮かべるが、いかにもそれらしくて冴えないんだよなあ。我々も、外から見ればあんなふうに見えるのかって思うと、切なくて涙が出てくるよ。慙愧の涙でもあるし、哀切の涙でもあり、三猿の涙でもあるけど、案外、納得の涙であったりしちゃってさあ。

媼(おうな)という字は女偏だけど、さすがに女偏には女に関する色んな言葉が網羅されているなあ。娘、姉、蕁¬邸∈О、結婚、娶る、嫁、妻、婿、主婦、姑、嫂、従姉妹、姻戚、妊娠、分娩、嫡子、嬰児、令嬢、才媛、妃、姫、別嬪、妖艶、媚びる、嫉妬、姦淫、妾、嬲る、姦しい、嬶、媼、姥、婆。

「ねーうしとら、うーたつみー」「なん刻だい」「うーま、ひつじ、さる」「あとなんだっけなあ、とり、それから、そうそう、乾の方角で」「いぬいー」、やっと思い出した。「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」、十二支の順番はいざやってみると、けっこう正確にはつながらないものである。子から巳まではすんなり出てくるが、その次で午、未、申、酉、の順番が分からなくなる。語呂合わせが不自然なんだからだろうかなあ。もっとも語呂合わせで覚えるのは「じゅげむ」にしろ「教育勅語」にしろ「歴代天皇」にしろ、初めのくだりは独りでに出てくるが、あとがつながらないもんだけどね。

十二支で、北を表すのは子、東は卯、南は午、西は酉、十二支で夏季オリンピックが開催されるのは子年、辰年と申年。十二支に登場する動物のうち、星占いの12星座にも登場するのは丑と未、江戸時代の時刻表示、12時は子の刻(九つ)、以下2時は丑(八つ)、4時は寅(七つ)、6時は卯(六つ)、8時は辰(五つ)、10時は未の刻(四つ)で、その中間の奇数時刻は数字に半をつけた。ところで、乾の方角は北西、辰巳は東南、坤(未申)は東西を指すものだ。「乾坤一擲」「乾坤の徳」「乾端坤倪」などということわざがあるけど、この場合の乾坤とは天地を表すそうだけどね。

えと


向島の弘福寺には、二対の石像「咳の爺婆尊」とがあって、例年風邪が流行する1月から2月にかけ、受験者や老齢者の参拝が絶えないそうだ。江戸時代前期の禅僧、風外の作と伝えられ、「風外の像なら風邪に効くだろう」とに言い伝えが広まったという。爺婆とはねえ、どんな姿をしているのか、ジジーとしては気になるから、行かずばなるまいて。

ジジババっていうと、花咲爺とか浦島太郎とか、桃太郎のじいさんばあさん、能の翁と媼などを思い浮かべるが、いかにもそれらしくて冴えないんだよなあ。我々も、外から見ればあんなふうに見えるのかって思うと、切なくて涙が出てくるよ。慙愧の涙でもあるし、哀切の涙でもあり、三猿の涙でもあるけど、案外、納得の涙であったりしちゃってさあ。

媼(おうな)という字は女偏だけど、さすがに女偏には女に関する色んな言葉が網羅されているなあ。娘、姉、蕁¬邸∈О、結婚、娶る、嫁、妻、婿、主婦、姑、嫂、従姉妹、姻戚、妊娠、分娩、嫡子、嬰児、令嬢、才媛、妃、姫、別嬪、妖艶、媚びる、嫉妬、姦淫、妾、嬲る、姦しい、嬶、媼、姥、婆。

「ねーうしとら、うーたつみー」「なん刻だい」「うーま、ひつじ、さる」「あとなんだっけなあ、とり、それから、そうそう、乾の方角で」「いぬいー」、やっと思い出した。「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」、十二支の順番はいざやってみると、けっこう正確にはつながらないものである。子から巳まではすんなり出てくるが、その次で午、未、申、酉、の順番が分からなくなる。語呂合わせが不自然なんだからだろうかなあ。もっとも語呂合わせで覚えるのは「じゅげむ」にしろ「教育勅語」にしろ「歴代天皇」にしろ、初めのくだりは独りでに出てくるが、あとがつながらないもんだけどね。

十二支で、北を表すのは子、東は卯、南は午、西は酉、十二支で夏季オリンピックが開催されるのは子年、辰年と申年。十二支に登場する動物のうち、星占いの12星座にも登場するのは丑と未、江戸時代の時刻表示、12時は子の刻(九つ)、以下2時は丑(八つ)、4時は寅(七つ)、6時は卯(六つ)、8時は辰(五つ)、10時は未の刻(四つ)で、その中間の奇数時刻は数字に半をつけた。ところで、乾の方角は北西、辰巳は東南、坤(未申)は東西を指すものだ。「乾坤一擲」「乾坤の徳」「乾端坤倪」などということわざがあるけど、この場合の乾坤とは天地を表すそうだけどね。

冬かいな2

「寒いねぇ、寒さがやってきたよ。おお、これが冬だぜ、というようなうれしさがあるね。この冬のぬるさは、気持ちわるかった。外に出ても「寒いねー」と言ったことなかったものね。なんて書いていると、寒さが好きな人みたいだけど、オイラ、寒いのはでえっきれぇなんだ。ただ、冬だっていうのに寒い日がないってのは、一年を早送りのビデオで味わっているみたいで、ちゃんと年をとってるって感じがしないんだよね」。(糸井重里)

きのう一日は、3月下旬の暖かさだったが、ここ数日、北海道・東北地方は連日豪雪に見舞われて、飛行機便も相次ぐ欠航を余儀なくされていた。そうそう、東京にも、やっと冬かいなじゃない、冬らしさがやってきたようだ。相変わらずのいい天気なんだが、人のよさそうな太陽にだまくらかされて、自転車に乗ろうとしたとき、突如身も凍るような突風に襲われ、慌てて家ん中に駆け込んじまったよ。出かけるのは億劫になるけどさあ、やはり冬は冬らしくなくちゃいけないんだよ。身体もピリリと締まるしさあ、深夜ベランダでのパフォーマンスも最高潮となるんがいいんだなあ。

その一方では、春咲き種ツバキの異例な早咲き現象が各地で起こっていて、気象庁では「不時現象」(狂い咲き)と断定したようだ。日本の野生種はヤブツバキとユキツバキだが、日本を代表する花の一つだが、「椿」という字は「春を告げる花」との意味で付けられたというから、こりゃあ一大事ってことになるんだろうねえ。

ツバキは俳句の世界でも春の季語で、<春のツバキはふっくらとして路上を真っ赤に染める落ちツバキの美しさ。冬に咲く「寒椿」は冬の季語で、厳しい寒さの中に映える美しさです。いまの時期に咲いているツバキを指す「早椿」も冬の季語で冬にあっても南向きの日だまりに咲く、早熟な、少女のようなあどけなさを感じさせます>って、高浜虚子のお孫さん、星野椿さんは語っている。

ツバキはチャと同じ仲間で、それに関連があるのかないのかどうかは不明だけど、茶席に飾る花としてよく使われているが、「侘び助」と呼ばれる薮椿など質素で清楚な品種にかぎられるようだ。「侘び助」という奇妙な名前の由来は、秀吉の朝鮮出兵の際、侘び助という人が朝鮮から持ち帰ったという故事から来たという。さぞかし侘しそうな人が侘しい異国の地から、侘しい思いで持ち帰り、それが侘びさびを尊ぶ茶の湯の世界へと伝わっていったんだろうなあ。

冬かいな2

「寒いねぇ、寒さがやってきたよ。おお、これが冬だぜ、というようなうれしさがあるね。この冬のぬるさは、気持ちわるかった。外に出ても「寒いねー」と言ったことなかったものね。なんて書いていると、寒さが好きな人みたいだけど、オイラ、寒いのはでえっきれぇなんだ。ただ、冬だっていうのに寒い日がないってのは、一年を早送りのビデオで味わっているみたいで、ちゃんと年をとってるって感じがしないんだよね」。(糸井重里)

きのう一日は、3月下旬の暖かさだったが、ここ数日、北海道・東北地方は連日豪雪に見舞われて、飛行機便も相次ぐ欠航を余儀なくされていた。そうそう、東京にも、やっと冬かいなじゃない、冬らしさがやってきたようだ。相変わらずのいい天気なんだが、人のよさそうな太陽にだまくらかされて、自転車に乗ろうとしたとき、突如身も凍るような突風に襲われ、慌てて家ん中に駆け込んじまったよ。出かけるのは億劫になるけどさあ、やはり冬は冬らしくなくちゃいけないんだよ。身体もピリリと締まるしさあ、深夜ベランダでのパフォーマンスも最高潮となるんがいいんだなあ。

その一方では、春咲き種ツバキの異例な早咲き現象が各地で起こっていて、気象庁では「不時現象」(狂い咲き)と断定したようだ。日本の野生種はヤブツバキとユキツバキだが、日本を代表する花の一つだが、「椿」という字は「春を告げる花」との意味で付けられたというから、こりゃあ一大事ってことになるんだろうねえ。

ツバキは俳句の世界でも春の季語で、<春のツバキはふっくらとして路上を真っ赤に染める落ちツバキの美しさ。冬に咲く「寒椿」は冬の季語で、厳しい寒さの中に映える美しさです。いまの時期に咲いているツバキを指す「早椿」も冬の季語で冬にあっても南向きの日だまりに咲く、早熟な、少女のようなあどけなさを感じさせます>って、高浜虚子のお孫さん、星野椿さんは語っている。

ツバキはチャと同じ仲間で、それに関連があるのかないのかどうかは不明だけど、茶席に飾る花としてよく使われているが、「侘び助」と呼ばれる薮椿など質素で清楚な品種にかぎられるようだ。「侘び助」という奇妙な名前の由来は、秀吉の朝鮮出兵の際、侘び助という人が朝鮮から持ち帰ったという故事から来たという。さぞかし侘しそうな人が侘しい異国の地から、侘しい思いで持ち帰り、それが侘びさびを尊ぶ茶の湯の世界へと伝わっていったんだろうなあ。

じれったい


ガキの頃からの長いお付合いなんだけど、こんなに意固地で頑固な奴だったなんて、ちーっとも気がつかなかったよ。その上優柔不断で決断力がないときている。そんな奴が今頃になって、やけに自己主張が激しくなって、公然とこちらのやりたいことを無視するような態度に出てくるから、頭にきのことなっちゃうんだ。いままで、そんな生活習慣なんてまったくなかったのに、出すものは「いばり」でも嫌だなんて、なんでもかんでも貯め込もうとするんだから、ざけんじゃあないよ。この長い付き合い相手は「けつめど」なんだなあ。

孫リコがやっと東風とらを認知してくれそうになってきて、やれやれ(もっとも、まだ気を許せないが)といったところに、けつめどの反乱が始まり、悲憤慷慨やるせない思いだが、ここにきてまた、厄介事が持ち上がってきた。新しいデジカメがまったく手に馴染まないのである。F2,4付きの高性能カメラで、3倍ズーム、接写1センチ、その上やたらと多機能なんだけど、あんまり複雑すぎて手に負えないんだなあ。

毎日毎日、いじくりひねまわしては、あちこち写真をためし撮りしたりしてるんだけど、まず100枚撮って精々あたりは5-10枚程度、ほんとうにやんなっちゃうよ。そのほとんどが露出不足か過度、手ぶれななんだよなあ。シャッターの二度押しっていうのも手ぶれの一因になっているんだけど、1度目に押したときに露出とシャッタースピードが決まるらしい。その時、その数値がでるんだけど、その数字を見てぶっ飛んだね。風景写真を撮ると、1/750、F22、接写すると1/15、F2,4なんてとんでもない数字が出て来るんだ。これじゃあ手ぶれも露出不足もしゃあないなー、って諦めの心境になってくる。

以前、銀塩カメラで写真を撮っていた頃は、風景写真は1/125、F11、普通の写真は1/85か1/65、F5,6かF8で撮っていた。それで、特殊なケースを除けば、そこそこの写真が撮れていたのに、そのなれた数値がちっとも出てこないんである。露出を色々と調整したり、ホワイトバランス、フラッシュの有無、スローシンクロなど色々と試してみたが一向に埒があかない。いまじゃあ不貞腐れちまって、毎日不愉快な気持ちで過ごしているんだよな。けつめどに続いてデジカメにも反乱されるなんて、今年はなんてついていないんだろう。でも、アホだからきょうも諦めの心境で、カメラぶら下げ不毛の旅に出る。


じれったい


ガキの頃からの長いお付合いなんだけど、こんなに意固地で頑固な奴だったなんて、ちーっとも気がつかなかったよ。その上優柔不断で決断力がないときている。そんな奴が今頃になって、やけに自己主張が激しくなって、公然とこちらのやりたいことを無視するような態度に出てくるから、頭にきのことなっちゃうんだ。いままで、そんな生活習慣なんてまったくなかったのに、出すものは「いばり」でも嫌だなんて、なんでもかんでも貯め込もうとするんだから、ざけんじゃあないよ。この長い付き合い相手は「けつめど」なんだなあ。

孫リコがやっと東風とらを認知してくれそうになってきて、やれやれ(もっとも、まだ気を許せないが)といったところに、けつめどの反乱が始まり、悲憤慷慨やるせない思いだが、ここにきてまた、厄介事が持ち上がってきた。新しいデジカメがまったく手に馴染まないのである。F2,4付きの高性能カメラで、3倍ズーム、接写1センチ、その上やたらと多機能なんだけど、あんまり複雑すぎて手に負えないんだなあ。

毎日毎日、いじくりひねまわしては、あちこち写真をためし撮りしたりしてるんだけど、まず100枚撮って精々あたりは5-10枚程度、ほんとうにやんなっちゃうよ。そのほとんどが露出不足か過度、手ぶれななんだよなあ。シャッターの二度押しっていうのも手ぶれの一因になっているんだけど、1度目に押したときに露出とシャッタースピードが決まるらしい。その時、その数値がでるんだけど、その数字を見てぶっ飛んだね。風景写真を撮ると、1/750、F22、接写すると1/15、F2,4なんてとんでもない数字が出て来るんだ。これじゃあ手ぶれも露出不足もしゃあないなー、って諦めの心境になってくる。

以前、銀塩カメラで写真を撮っていた頃は、風景写真は1/125、F11、普通の写真は1/85か1/65、F5,6かF8で撮っていた。それで、特殊なケースを除けば、そこそこの写真が撮れていたのに、そのなれた数値がちっとも出てこないんである。露出を色々と調整したり、ホワイトバランス、フラッシュの有無、スローシンクロなど色々と試してみたが一向に埒があかない。いまじゃあ不貞腐れちまって、毎日不愉快な気持ちで過ごしているんだよな。けつめどに続いてデジカメにも反乱されるなんて、今年はなんてついていないんだろう。でも、アホだからきょうも諦めの心境で、カメラぶら下げ不毛の旅に出る。


絶滅危惧

1月28日

ちちんぷいぷい、へちゃむくれ……。日常生活でほとんど使われなくなった言葉を集めた「懐かしい日本の言葉」が書店に並んでいる。著者は「モーレツからビューティフルへ」「いい日旅立ち」などの広告プロデュースで知られる、元電通PR局長の藤岡和賀夫さん(76)。消えゆく日本の言葉や風景を、文献に残す運動を展開している。

45〜70歳の作家、コピーライターら100人が、自らの少年、青春時代の思い出にまつわる言葉を持ち寄った。集まった約2000語を、30歳代以下の約40人に示し、知っているかどうか、使ったことがあるかないか、などを聞いた。「まったく知らない」はすでに死語になったとして除き、360語を「絶滅のおそれがある日本語」とした。
おさめられた言葉から、日本人の生活や気質の変貌が浮かぶ。 「絶滅しそうな言葉は繊細なニュアンスを含むものが多い。日本人の行動や感性からきめ細やかさが失われているからだ」と藤岡さん。赤い背表紙は、絶滅危惧種の野生生物をリストアップした「レッドデータブック」をもじった。 (朝日新聞より)
 
「絶滅のおそれのある日本語」を、東風とらの常套句を交えながら、書き出してみたが、著者に敬意を表して、数ある常用語の一部を書き出してみた。いずれにせよ、常々日本語の危機に関して関心を持っていたが、喩えはちょっと違うけど、「とんだところに北村大膳」、同好の士の出現に、「待ってました大統領」ってわけで、「感謝感激雨霰」、「畏れ入谷の鬼子母神」と相成った次第でござる。

<父母の口癖> 「お天道様に申し訳ない」「夜なべ」「人聞きが悪い」「行儀が悪い」
<あいさつ> 「お足もとの悪いところ」「お膝送り」 「お平らに」「空っ茶」「だしがら」
<仲間うち> 「がってん承知の助」「おためごかし」「うちの宿六」 「亭主関白」
<女> 「美貌」「別嬪」「佳人」「絶世の美女」「小股の切れ上がったいい女」「柳腰」「襟あし」「柳眉」「後れ毛」「おきゃん」「伝法肌」「姐御」「乳母日傘」「たおやめ」「深窓の麗人」「かまとと」「八頭身」「未亡人」「処女」「あばずれ」「すべた」「ブス」「ちんけ」「不良少女」

<美しい表現> 「夜もすがら」「そこはかとなく」「たおやか」「たまゆら」「かりそめ」
<常識語> 「惻隠の情」「日和見」 「真夜中」「針仕事」「おやつ」「ランデブー」「アベック」「うらなり」「ゲルピン」
<悪態> 「おたんこなす」「ちょこざいな」「唐変木」「チャンチャラおかしい」<ことわざ> 「磯のアワビの片思い」「引かれ者の小唄」 「臍で茶を沸かす」
<語呂> 「来たか長さん待ってたホイ」「感謝感激雨あられ」 「その手は桑名の焼蛤」「当たり前田のクラッカー」「急須れば土瓶」「冗談コロコロ」。

絶滅危惧

1月28日

ちちんぷいぷい、へちゃむくれ……。日常生活でほとんど使われなくなった言葉を集めた「懐かしい日本の言葉」が書店に並んでいる。著者は「モーレツからビューティフルへ」「いい日旅立ち」などの広告プロデュースで知られる、元電通PR局長の藤岡和賀夫さん(76)。消えゆく日本の言葉や風景を、文献に残す運動を展開している。

45〜70歳の作家、コピーライターら100人が、自らの少年、青春時代の思い出にまつわる言葉を持ち寄った。集まった約2000語を、30歳代以下の約40人に示し、知っているかどうか、使ったことがあるかないか、などを聞いた。「まったく知らない」はすでに死語になったとして除き、360語を「絶滅のおそれがある日本語」とした。
おさめられた言葉から、日本人の生活や気質の変貌が浮かぶ。 「絶滅しそうな言葉は繊細なニュアンスを含むものが多い。日本人の行動や感性からきめ細やかさが失われているからだ」と藤岡さん。赤い背表紙は、絶滅危惧種の野生生物をリストアップした「レッドデータブック」をもじった。 (朝日新聞より)
 
「絶滅のおそれのある日本語」を、東風とらの常套句を交えながら、書き出してみたが、著者に敬意を表して、数ある常用語の一部を書き出してみた。いずれにせよ、常々日本語の危機に関して関心を持っていたが、喩えはちょっと違うけど、「とんだところに北村大膳」、同好の士の出現に、「待ってました大統領」ってわけで、「感謝感激雨霰」、「畏れ入谷の鬼子母神」と相成った次第でござる。

<父母の口癖> 「お天道様に申し訳ない」「夜なべ」「人聞きが悪い」「行儀が悪い」
<あいさつ> 「お足もとの悪いところ」「お膝送り」 「お平らに」「空っ茶」「だしがら」
<仲間うち> 「がってん承知の助」「おためごかし」「うちの宿六」 「亭主関白」
<女> 「美貌」「別嬪」「佳人」「絶世の美女」「小股の切れ上がったいい女」「柳腰」「襟あし」「柳眉」「後れ毛」「おきゃん」「伝法肌」「姐御」「乳母日傘」「たおやめ」「深窓の麗人」「かまとと」「八頭身」「未亡人」「処女」「あばずれ」「すべた」「ブス」「ちんけ」「不良少女」

<美しい表現> 「夜もすがら」「そこはかとなく」「たおやか」「たまゆら」「かりそめ」
<常識語> 「惻隠の情」「日和見」 「真夜中」「針仕事」「おやつ」「ランデブー」「アベック」「うらなり」「ゲルピン」
<悪態> 「おたんこなす」「ちょこざいな」「唐変木」「チャンチャラおかしい」<ことわざ> 「磯のアワビの片思い」「引かれ者の小唄」 「臍で茶を沸かす」
<語呂> 「来たか長さん待ってたホイ」「感謝感激雨あられ」 「その手は桑名の焼蛤」「当たり前田のクラッカー」「急須れば土瓶」「冗談コロコロ」。

爾系列



昨年暮れあたりから、町を歩いていると、若い人たちが羽毛付きのコートを着ているのがやたらと目に付いた。ここんところ、やたらに暖かいから、あの重装備は見ているほうでもクソ暑く感じてしまう。流行のファッションっていうことなんだろうが、流行の先端を行くのも容易じゃあないんだなあ。お陰で洋服箪笥の奥に眠っていた、羽毛コートが堂々と日の目を見るようになったのは嬉しい限りである。だからといって、この暖かさじゃあ着る気にもなれず、もっと寒くなってくれなきゃ、まず着るチャンスはないかもね。

わが一族には「ようこ」って名前の女性が4人もいる。にょうぼの妹は「洋子」、にょうぼの義理の妹は「要子」、東風とらのまほろばの姉は「陽子」、中国孤児だった従姉妹は「洋子」となる。普段付き合いの多い「洋子」と「要子」は、「ようこちゃん」、「ようこさん」と使い分けている。いい年をした妹をつかまえて、ちゃんづけもないもんだが、昔からの呼び名がいつのまにか残ってしまったんだなあ。これから益々呼びにくいことになりそうだなあ。
ところで「洋子」という名前だが、昭和6年に初登場して以来、昭和15年の第3位を筆頭に、昭和38年まで、延々とベストテン入りを果たしてきたビッグネームなんである。

話変わって「光爾」の「爾」だが、難しい字にもかかわらず、時々有名人の名前にも見受けられ、親近の情を持つことになる。世界的な指揮者・小沢征爾が代表格だが、同じく指揮者・野町琢爾、倉敷美術館館長・高階秀爾、宝塚歌劇団理事長・植田紳爾、歌手小椋佳の本名・神田絋爾、など錚々たる名前が並んでいる。ずいぶん肩身の狭い時期もあったが、いまや、この「爾」もようやく認知されてきたようである。

それでもこれだけじゃちょっと物足りないから、9000人の有名人を網羅している人名辞典をインターネットで調べたが、「爾」のつく名前は見つからなかった。やっぱ、マイノリテイーなんだなあ。あんまり癪に障ったので、図書館に行って「爾系列」を調べてみた。前後5冊に渉る人名辞書だったので、「あ行」を調べるだけで1時間もかかってしまい、もうウンザリ、グッタリ。「か行」以下は省略してしまったが、それなりの収穫はあったね。

大学教授、医師、僧侶、弁護士などの知識階級が圧倒的だったのにもびっくりしたが、それにもまして、ほとんどがダブッていないのが大発見だった。卓爾が4、昭爾、莞爾が2、それ以外の名前はまったく重複していなかった。せっかく調べたんだから、一応書き留めておく。研爾、信爾、薫爾、完爾、侃爾、宏爾、啓爾、健爾、寛爾、詔爾、英爾、整爾、普爾、亮爾、淳爾。それにしてもだ、東風とらは著名な坊さんの命名だから分かるとして、この少数派の親たちは、どうしてこんな難しい字をつけたのだろうか。

爾系列



昨年暮れあたりから、町を歩いていると、若い人たちが羽毛付きのコートを着ているのがやたらと目に付いた。ここんところ、やたらに暖かいから、あの重装備は見ているほうでもクソ暑く感じてしまう。流行のファッションっていうことなんだろうが、流行の先端を行くのも容易じゃあないんだなあ。お陰で洋服箪笥の奥に眠っていた、羽毛コートが堂々と日の目を見るようになったのは嬉しい限りである。だからといって、この暖かさじゃあ着る気にもなれず、もっと寒くなってくれなきゃ、まず着るチャンスはないかもね。

わが一族には「ようこ」って名前の女性が4人もいる。にょうぼの妹は「洋子」、にょうぼの義理の妹は「要子」、東風とらのまほろばの姉は「陽子」、中国孤児だった従姉妹は「洋子」となる。普段付き合いの多い「洋子」と「要子」は、「ようこちゃん」、「ようこさん」と使い分けている。いい年をした妹をつかまえて、ちゃんづけもないもんだが、昔からの呼び名がいつのまにか残ってしまったんだなあ。これから益々呼びにくいことになりそうだなあ。
ところで「洋子」という名前だが、昭和6年に初登場して以来、昭和15年の第3位を筆頭に、昭和38年まで、延々とベストテン入りを果たしてきたビッグネームなんである。

話変わって「光爾」の「爾」だが、難しい字にもかかわらず、時々有名人の名前にも見受けられ、親近の情を持つことになる。世界的な指揮者・小沢征爾が代表格だが、同じく指揮者・野町琢爾、倉敷美術館館長・高階秀爾、宝塚歌劇団理事長・植田紳爾、歌手小椋佳の本名・神田絋爾、など錚々たる名前が並んでいる。ずいぶん肩身の狭い時期もあったが、いまや、この「爾」もようやく認知されてきたようである。

それでもこれだけじゃちょっと物足りないから、9000人の有名人を網羅している人名辞典をインターネットで調べたが、「爾」のつく名前は見つからなかった。やっぱ、マイノリテイーなんだなあ。あんまり癪に障ったので、図書館に行って「爾系列」を調べてみた。前後5冊に渉る人名辞書だったので、「あ行」を調べるだけで1時間もかかってしまい、もうウンザリ、グッタリ。「か行」以下は省略してしまったが、それなりの収穫はあったね。

大学教授、医師、僧侶、弁護士などの知識階級が圧倒的だったのにもびっくりしたが、それにもまして、ほとんどがダブッていないのが大発見だった。卓爾が4、昭爾、莞爾が2、それ以外の名前はまったく重複していなかった。せっかく調べたんだから、一応書き留めておく。研爾、信爾、薫爾、完爾、侃爾、宏爾、啓爾、健爾、寛爾、詔爾、英爾、整爾、普爾、亮爾、淳爾。それにしてもだ、東風とらは著名な坊さんの命名だから分かるとして、この少数派の親たちは、どうしてこんな難しい字をつけたのだろうか。

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