きょうは天皇誕生日、いや「みどりの日」、お役人がつけたにしちゃあ気が利いた命名だね。折から好天のもと新緑さわやか、だけど出かけないよ。どこにいっても、ひとが溢れ返っているからねえ。こんな日は昼風呂にゆっくり入って晩酌でもするに限る。

この前、CS放送にはまっているって書いたけど、イケショウの藤枝梅安シリーズも放映されているのも嬉しい限りだ。ただ、かって熱中して見ていた緒方拳と田村高広のコンビじゃなくて、梅安に扮しているのが小林桂樹だというのが、ちょっと物足りない。
そんな思いが昔からあったからなのか、このシリーズは一度も見ていないから、ある意味ではとっても新鮮な物に感じられるけどね。

「鬼平犯科帳」に限らず「梅安シリーズ」、「剣客商売」など一連の池波正太郎の時代劇の舞台には、頻繁に本所深川など下町の地名が出てくる。原作者の弁でも、江戸の古地図を参照して書いたと述懐しているが、ことほど左様に住所表示が変わってしまったから、原作に書かれた処を探すのも容易ではない。この地区は戦災で丸裸にされちまったから、尚更変え易すかったんだろうけど、情緒ある地名がほとんど消えちゃっているのはなんとも寂しい限りだ。

最近、橋巡りなどの地回りに一生懸命だから、ことさら気になってくる。仕方がないから図書館で江戸古地図を照合したり、池波正太郎フリークの泰斗、佐藤隆介氏の著書を参考にしなければならないのが癪の種である。
本所割下水、蛤町、薬研堀、置いてけ堀、芝翫河岸、神田連雀町、上野黒門町、麻布笄町、練塀町、肴町、御代の台など、いい地名が跡形もなく消えてしまった。

新宿区と文京区の一部には旧名の残されている地区があるのは嬉しいもんだが、狭い区域にゴチャゴチャと町名が並んでいるのは、確かに郵便局泣かせかもしれない。
史跡の保存に熱心な文京区には、街角に道標というしゃれた案内板があり、旧町名と新町名との比較ができるようになっていて、散策する人への頼もしい味方だ。
江東区や墨田区にもこのような便利なものがあったらなあって、いつも思っているだけど。