ina12月3日(日)
(荒川静香・イナバウアー)

1年の世相を反映し、強いインパクトを残した言葉に贈られる「2006ユーキャン新語・流行語大賞」が1日発表され、年間大賞に、トリノ五輪金メダルの荒川静香選手の「イナバウアー」と、「品格」が選ばれた。受賞理由は、イナバウアーが「経済波及効果でも金メダルもの」、品格は「書店に並んだ1冊の本が、さまざまな“品格論”に火を付けた」だった。

イナバウアーは両足のつま先を180度開いたまま弧を描いて滑る技。1950年代に活躍したイナ・バウアー選手(旧西ドイツ)が初めて使い名がついた。荒川選手の場合、背を大きく反らす「レイバック・イナバウアー」と呼ばれるが、日本では「イナバウアー=エビ反り」とうれしい“国民的錯覚”を生んだ。

年間大賞以外のトップテンは「格差社会」のほか、「mixi(ミクシィ)」「エロカッコイイ」「シンジラレナ〜イ」「たらこ・たらこ・たらこ」「脳トレ」「ハンカチ王子」「メタボリックシンドローム」となっている。「エロカッコイイ」(倖田來未)は、さまざまなコスチュームをエロっぽく駆使し、エロかわいい新ジャンルを一気に確立した。 「格差社会」(山田昌弘)は、大問題となりつつある「少子化」の原因は「格差社会」にあり―と明快な自説を説いた。 「たらこ・たらこ・たらこ」(キグルミ)は、意表を突く奇想天外なたらこ風のメロディーと着ぐるみでユニークなCMに登場した。

「シンジラレナーイ」(ヒルマン監督)、「ハンカチ王子(斉藤佑樹)、「脳トレ」(川島隆太)、「mixi」(笠原健治)、「メタボリックシンドローム」については改めて説明する必要もなさそうだ。残念ながら、安倍首相の「美しい日本」なんて歯牙にもかからなかったのは痛快の極みだね。

「国家の品格」は戦前の道徳律に触れた作品だったが、やや右翼的考え方が、ぬるま湯に浸っている日本の若者にうけたというのがよく分からない。およそ不合理な手法で強行された先の衆院選で、自民党が圧勝したのも、無党派層を上手く取り込んだ結果だったが、この無党派層って、ある意味で衆愚そのもの、旗振り次第では同時でも変わっていく、とっても不気味な存在だな。