夕景12月29日(土)
(豊洲の夕景)

中央日日新聞の浦瀬キャップ。この名前を聞いて「おう、懐かしいな」って感慨にふけるのは団塊の世代以上だろうねえ。昭和30年代を代表するNHKのテレビドラマ「事件記者」に出演していた名脇役だ。ガミガミと口うるさい、通称ウラさんを演じていたのが高城淳一だった。日刊ゲンダイの「あの人は今こうしている」という欄に登場したのにはびっくりした。もうとっくに亡くなったと思える年頃なのに、元気な姿だった。あの頃もすでに中年だったから、おそらく85歳を超えているだろう。

事件記者の舞台は、東京桜田門にある警視庁の新聞記者詰所−通称桜田クラブ。 狭い部屋だが4つの新聞社がツイタテや資料棚で間仕切りして自分たちのスペースを確保している。一番広いのは「東京日報」の場所で、以下新日本タイムス、中央日日、一番狭い毎朝(マイチョウと読む)が続く。東京日報はキャップ相沢・永井智雄のもと、べーさん・原保美、八田老人・大森義夫、イナちゃん・滝田裕介、ヤマさん・園井啓介ほか1名、新日本タイムスはキャップ熊田(クマさん)。外野村晋、オトボケのアラさん・清村耕次、セイカイどん・前田昌明ほか、中央日日はすぐバッキ野郎と怒鳴るキャップのウラさん・高城淳一、ガンさん・山田吾一、シロさん・近藤洋介ほか1名という陣容だった。

戦前は人気女優だった坪内美詠子が、記者たちの行きつけの飲み屋「ひさご」の女将を演じて、お茶の間の人気を得た。品がよくおっとりしていて、殺気立った記者たちのクッション役を見事に果たしていた。ひさごの女将には実在のモデルがいて、平河町にある割烹「瓢」の名物女将だった。5年ほど前に訪れたときには、確か90歳を過ぎていたのに、矍鑠として店を取りしきっていた。

この女将の長男が開成野球部のメンバー、数年前、地上げにより平河町の店はなくなったが、むすこの代は、積極経営で一時は国内10店舗、海外3店舗と急速な拡大路線をとった。ご多分にもれず、バブルに遭遇し、いまは国内3店舗、海外1店舗に縮小したらしい。色々恨み節もあったようだが、いまはリタイアー、妹夫婦に経営をゆだねたそうだ。大学を出てから、関西で10年間板前修業をしたというから、中々根性もある。開成野球部の面々10名は、年に4回、この「瓢」秋葉原店に集うことになっている。