湯島1月20日(日)
(神頼み・湯島天神)朝日新聞より

きのうはセンター試験だった。いつも寒い時期に行われる試練は大変だろうが、こればかりは神頼みというわけにはいかないだろうね。さて、こがらしは「木枯らし」って書くよりも、「凩」って書いた方が、吹きすさぶって感じが強いなあ。そして、きょう、空は一点の曇りもない快晴だったが、凩吹きすさぶ猛烈な寒さだった。こんな日の外歩きの寒さは、そりゃもう応えるね。コチトラは問答無用のハゲチャビン、しかも頭の恰好が卵型ときているから、風の当たる表面積も大きい。傍弱若無尽の強風が情け容赦なく吹き付けてきて、受けるダメージは人一倍強い。一応スキー帽らしきものをかぶってはいるが、百均で買った安物だから、ろくすっぽ役にも立たない。

豊洲再開発が始まって以来、建物は近代化したものの、乱立する超高層ビルの狭間で、風の道が閉ざされ、ビルの谷間を乱気流となって迷走する。その上、運河があちこちに配されているから、橋を渡るたんび、川風の強い流れにも翻弄される。きょうみたいな北風の強い日は、家へ帰るだけでもいつもの倍近くかかってしまう。近代化といえばかっこいいけど、残された傷跡も結構大きいのだ。

今年はずっと暖冬続きで、正月も連日好天気、このまま春になってしまいそうな雰囲気だったが、どっこい、そうは問屋が卸さない、ようやく冬将軍が牙をむき出したようだね。冬は寒いのが当たり前、こうじゃなくちゃいけないよね。矛盾するようだが、実をいえば、暑さよりも寒さの方が好き、気が引き締まってしゃんとする。風邪をひきやすい体質だが、寒い時には絶対ひかないときている。

そしてなんといっても冬だけしか味わえない醍醐味がある。そう、湯あみの後の至高の恍惚感、寒けりゃ寒いほど、そのボルテージは上がる。逆説をいえば、湯は熱けりゃ熱いほど効果が上がる。この温度差が高けりゃ高いほど、極楽に近づくわけで、多分その限度を超すとバタンキューで、それこそ天国行きとなっちゃうんだろう。時刻は気温が限りなく下がる「草木も眠る丑満刻」がいい。一陣の風がさっと吹いてくれりゃ、もっといい。

なんて、かっこつけているが、実をいえば、昨年ベランダで恍惚の時を味わっていた時、頭の中に光の輪を見てしまった。それ以来、いささか恐慌をきたし、極限の状態を止め、熱い風呂やベランダでの時間を半減して、負荷の減少に努めている。結果味わえる恍惚効果は2割がた減ってしまったが、やっぱり、命あっての物ダネだからね。