スイセン1月26日(土)
(スイセン・佃)

初雪が降ったりして、東京も急に寒くなってきた。気温は例年と比べて、ことさらに低いとは思わないが、北風が吹き荒れて体感温度は2-3度は低く感じる。それと、日が暮れてからの気温の低下は従前にない寒さ、というより冷たさを感じるね。

運送業者が荷物を包む樹脂製の気泡シート、通称「プチプチ」は、そばにあると、無意識のうちにつぶし始め、気がつくと最後の一穴までつぶさないと気が済まなくなる。すっかり人を夢中にさせてしまう、この「プチプチ」をつぶす感触と音を再現したバンダイの小型ゲーム機「むげんプチプチ」
が爆発的な人気となっている。

そこへきて新打ちがさらに登場した。梱包用気泡シートの国内シェア首位で、「プチプチ」の登録商標を持つ、愛知県の川上産業が10年ほど前から、暇つぶしの道具として、包装用より破裂音が大きい小型シートを発売、昨年は気泡の直径が通常の3倍も大きい「セレブ版」が発売され、クチコミで大きな話題になっているという。

そこまですることもないと思うが、これだけ人気になるとは、人の目を盗んで、秘かにプチプチやっては喜んでいる愛好家がいかに多かったかの証明だ。閑人の最たる者、コチトラも絶対にほしくなる商品だ。日向ぼっこしながら無心にプチプチする姿は、いささかわびしいが、多分病み付きになるだろうね。そういうところに網の目のような関心を張り巡らしたニッチ産業たる、バンダイや川上産業もたいしたもんだ。

ヒトの心の奥底にひそむ「モノを壊す喜び」が、このプチプチをつぶす音で増幅されるわけで、このささやかな仕掛けが、多くの人々に愛されているのがよく分かる。不条理の時代になって、「安全なニッポン」という神話が崩れ、殺人事件が急増しているのも、ストレスがたまって、なにかを破壊したいという鬱屈した思いが最悪の道を選んでしまうんだろうか。そうなると、ささやかながら破壊する喜びを人に与えるプチプチのようなツールがもっと増えてもいい。