ここまで混色に関する本やソフトを紹介してきました。これらは参考にはなりますが、実際の絵の具の色とは異なってきます。さらに、絵の具のメーカーによっても混色によって出来る色が微妙に違ってきます。

 カラー・チャート 
 そこで、今回は自分でカラー・ミキシング・チャート(混色チャート)を作ってみましょう。
 カラー・ミキシング・チャート(混色チャート)とは、下図のように縦軸と横軸に絵の具を配置し、縦軸と横軸の絵の具を混色し、面を埋めたものです。
 このチャートを作っておけば、自分の好きな色を作るときの参考になります。
カラーチャート7
 下は17世紀オランダの水彩用カラー・ミキシング・チャート本です。なんと!手描きで898ページ!だそうです。17世紀はオランダ美術の最盛期でした。この本は学習用に作られたようです。きれいでしょ。カラー・ミキシング・チャートは昔から重要だったのです。
17世紀の教科書1
17世紀の教科書2 17世紀の教科書3
 カラー・チャートいろいろ 
 カラー・ミキシング・チャート(混色チャート)には、絵の具の混ぜ方によって3種類存在します。

1)パレット上での混色:
 基本は一番上の画像のように、パレット上で色をい1:1で混合して紙に塗ります。必要に応じて、下図のように絵の具の濃さを変えたり、グラデーションを作ったりすることもできます。
カラーチャート8
カラーチャート9


2)紙上での混色:
 水彩の場合、油彩と異なり、Wet on wetやDry (wet) on dryで絵を描くことが多くなります。本来は、これらのテクニックを使い分けることができるところが水彩画の長所なので、あなたのよく使うテクニック(または、これから使ってみたいテクニック)にあわせてカラー・ミキシング・チャートを作ってみましょう。

 • Wet on wet
 Wet on wetでは、パレット上で絵の具を混ぜるのではなく、最初の色を紙に塗り、乾かないうちに水を含んだ筆で第2の色を最初の色と混ぜます。絵の具が完全に混ざらないので、微妙な色具合を楽しむことが出来るのが特徴です。Wet on wetでカラー・ミキシング・チャートを作ってみましょう。
 必ずしも升目にしなくても下の画像のように好きな色を混ぜてノートにしておくだけでも参考になります。
カラーチャート13

カラーチャート11
 • Dry (or Wet) on dry
 この方法では、最初の色を紙に塗り、乾いてから2番目の色を塗ります。。透明水彩とは言っても顔料によって下の色の透過度は変わってきます。この方法を使うと重ね塗りの効果がわかります。
 この場合には、升目を塗るのではなく、下の画像のように縦のラインをまず引き、乾いてから横のラインを引きます。
カラーチャート16 カラーチャート15
 カラーチャートの作り方 
 1) 水彩用紙に鉛筆で線を引いて升目をつくります。鉛筆でなく、マスキングテープを貼ると周りの色と混ざり合わないので安心です。水彩用紙は種類によって発色が違うので、いつも自分で使っているものにしましょう。
カラーチャート20

 2) 升目の縦と横、対角線上に色を塗っていきます。通常、左上が明度の高い色(黄色など)、下もしくは右に行くほど明度の低い色の並びにします。
カラーチャート21

 3) あとは、総当たり戦の要領で升目を埋めています。縦と横の色を1:1で混色し、升目を塗っていきます。
カラーチャート22
 4) 当然のことながら、同じ混色の升目が2つで来てきます。そのまま、パレット上の色を2つの升目に塗ってもいいのですが、おすすめは一つの升目にパレット上で、もう一つの升目はwet on wetで混色することです。こうすることによって1枚のカラー・チャートで2種類の混色法を試すことができます。Wet on wetのときは、最初の色を升目全面に塗らず、3分の2位にして、少し乾き気味のところに第2の色を置いてください。その際、最初の色を塗っていない部分から絵の具を置いていくときれいな混色が得られます。
カラーチャート23
いかがですか?ちょっと面倒ですけど、作っておくと参考になりますよ。 

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