2018年05月05日

J.D.サリンジャー、野崎孝・訳『ライ麦畑でつかまえて』7


●「オマンコシヨウ」

優希アイコンミニ

乃木坂優希「これ本当はなんて言ってるの? つまり、英語で」


ライアイコンミニ

野原ライ「Fuck youですわ」



優希「直訳すると?」

ライ「死ね」

優希d

優希「ひどい!」



ライ「あなたに言ったんじゃありませんわよ?」

優希「ジト目でもう一回」

ライd

ライ「は? 死ね」


優希s2

優希「ありがとうございます!」



ライ「はいはい。とにかく、ここは『オマンコシヨウ』であって、"Fuck you"ではありませんわ。ワタクシたちが読んでいるのは『ライ麦畑でつかまえて』なんですもの。異論がおありの方は、死ね」

優希「もういいよ。大体、ライちゃんだって嫌いでしょ? 死ねなんて言葉は」

ライ「ええ。こんな言葉を普段使うような人間に対しては、ワタクシは、ガチギレするか絶交するかですわね。死ぬってどういうことか知っていますの? ええ?」

優希「She said "I know what it's like to be dead"」

ライ「そういう意味じゃありませんわよ」

優希「分かってるよ。それにしても、『オマンコシヨウ』か。どう? こんなことを言われたら」

ライ「それはもう、当然無視ですわ、無視。でも、世の中には本当に、下司野郎がいっぱいいるんですからね。例えば、『オッパイ大きいね、ちょっと揉ませてもらってもいい?』なんていうようなね」

優希「お上品に言ったら、『オマンコいたしませんこと?』かな。それから、『あの世へ旅立たれてはいかが?』なんてね」

ライ「世の中の人間は変態性欲魔神ばかりで、そんなのと比べたらワタクシは聖人か何かでしょうね。最も理解できないのは性犯罪者ですけれど、セックスにお金を払うような人間も、全く理解に苦しみますわね。高校生や中学生や小学生を相手に、お金を出してでも、という人間がいたとすれば、それはまあ、その人にとっては行為の価値とお金の価値が釣り合ったのでしょうけれどね。でも、何歳だろうと、お金で動くような人間は最も汚穢に満ちているようなものでね。よくそんなことにお金を払ったりする気になるものだなと思いますけれど。本当に価値のあるものはお金で左右できるものではないでしょう? むしろ自分に触れられないようなものこそ本当の価値を持っているとは思わないのかしら? 異常性欲人間とかチャイルド・マレスターとかは、本当に不思議ね」

優希「それにしても、ホールデンは本気で西部へ行くつもり? 正気の沙汰じゃないよ」

ライ「ええ。ホールデンは気違いですわ。そしてワタクシも気違いですの。30分ばかしも経ってみれば自分でも信じられないようなことを、たまにしでかすんですから。もしワタクシにほんの少しでも冷静さとか落ち着きとかいうものがあったならば、人生は全く違ったものとなっていたでしょうね。本当に暴走機関車というか、せっかちの女王というか。ただ、暴力だけは無縁なのよ、それだけは救いね」

優希「その暴力には自分への、つまり自殺も含まれるよね。自殺は未遂すらないんでしょう?」

ライ「ええ。死にたいとか、そのうち死ぬだろうとか、思うことはあっても、本当に死んでやろうと思ったことは一度もありませんわね。本当に、ワタクシは暴力とか、傷つけるとか、そういったこととは無縁ですの。ただ、言葉の暴力とか、精神的な攻撃とか、そういうことはあるのだけどね。物理的でないようなこと。あるいは社会的な自殺とかね。ワタクシは社会的な自殺の常習犯ですの。だからもう、社会的に生きることは諦めてしまったわ。どうせすぐに自殺してしまうんですもの。ホールデンと一緒ね。世界一の愚か者で気違いなのですわ、ワタクシは



優希「ところで、本日5月5日は、皇国Project記念日。2013年5月5日にこのブログが始まって、今日で5周年。そして、今日が平成最後の5月5日でもある」

ライ「この記事にうってつけの日(A perfect day for this article)、ですわ」



●これだから困るんだな。落ちついて静かな気持のいいとこなんて、絶対に見つかりっこないんだから。

ライ「ホールデンは落書きについて仰っていますけれど、ワタクシは騒音に関して同じように思いますわ。もし、静かな場所でありさえすれば、ワタクシは、あとはその他に何物も要らないと思いますの。ところが、どこか山奥とか森林とかに出かけていかないかぎりは、世の中のどこにもそんな場所はないのですからね」

優希「静かっていうのは、無音とは違うんだよね?」

ライ「ええ、もちろん。だって、ジョン・ケージが無音の部屋に入ったとき、血液と神経の音が聞こえたと仰っていますもの。本当の無音なんて、死んだ後か、深い眠りのときだけ。つまり自分の体験としてはあり得ませんの。ワタクシが求めているのは、不快でないということ。前にも申し上げましたが、鳥の囀り、虫の声、蛙の声、風の音、雨の音、小川のせせらぎといった、自然の音なら構いませんの。だから山とか森とか海とかね」

優希「あいにく、ここは喧しい。仕方がないから、音楽をかけて紛らわそう。東方アレンジで、サークル『Sun Flower Field』によるラストリモートのアレンジ曲『C.E.L』と、サークル『はちみつれもん』による同じくラストリモートのアレンジ曲『ラストリモート~Blaze Mix』にしよう。これらは、くすのき歴史クラブのイメージソングの一つだよ

ライ「そう。神々も恋するという幻想郷無何有の郷

過去の記事
【音楽】くすのきイメージソングな東方アレンジ3曲

優希「恋って、私たちにとっては恋闕のことだよ。言っても分からんだろうな」

ここのところが、おわかりかな。お若いの。いや、おヨボヨボの。わからねえだろうな。(小室直樹『昭和天皇の悲劇』p. 36、天皇の戦争責任など存在し得ないことについて)

ライ「幻想郷は全てを受け入れるのよ。それはそれは残酷な話ですわ」



●回転木馬

優希「回転木馬ってなに? 三角木馬の亜種?」

ライd
ライ「あのねえ……分かって言っているでしょう? メリーゴーランドのことですわ」



優希「はは。木馬なんてSMかガンダムでしか聞かないからさ」

ライ「メリーゴーランドというと、ななついろドロップスのアニメを思い出しますわね」

優希「Phoebe in the sky with diamonds そんで、Rain, I don't mind. あとは、I'd love to turn you on.」

ライ「The fool on the hill sees the sun going down, and the eyes in his head see the world spinning 'round.

優希「そう、回ってるのはメリーゴーランドのほうじゃない。世界のほうだ」



●退院

ライ「ホールデンは退院したらどこかの学校へ行くみたいですわね」

優希c

優希「さあ、ライちゃんも精神病院へお帰り」



ライ「ワタクシはまともですわ。まともでないのは世界のほうよ

優希「中二病をこじらせると死んじまいますぜ、お嬢さん」

ライ「だったらまずは、DSMに中二病を載せていただきましょうか?」

優希「でも実際、精神科にかかったことはあるんでしょ?」

ライ「ええ、一度、ごく短期間ね。君はIQ140で頭が良いが、人をバカにしたようなところがあるのがいけない、なんて言われたくらいよ。天才という病気があるなら、それかもしれませんけれどね」 注1

優希「まあ病気みたいなもんかもしれんね。公道をF1のレーシング・カーで走れるかって話だ

ライ「でも大洗では商店街で戦車戦をやってますわよ」

優希「ライちゃんも特殊なカーボンかチタンでできてれば無事だったろうね」

注1
大雑把に、IQ140は250人に一人、IQ130は50人に一人の割合でいる。もちろんアインシュタインのような天才というわけではないが、国によってはギフテッドに認定される。
偏差値なら大雑把に75と70。ちなみに東大理三は偏差値80らしいので、これより遥かに上。それ以外の東大が偏差値75くらいで、一橋や東工大が70くらい。つまり高学歴の人間の間では天才というより普通の人、凡人。ホールデンが兄弟と比べて凡人だと言っているのも、そんな感じなのだろう。



●僕にわかってることといえば、話に出てきた連中がいまここにいないのが寂しいということだけさ。たとえば、ストラドレーターやアクリーでさえ、そうなんだ。あのモーリスの奴でさえ、なつかしいような気がする。おかしなもんさ。誰にもなんにも話さないほうがいいぜ。話せば、話に出てきた連中が現に身辺にいないのが、物足りなくなって来るんだから。

優希「おしまい。私も、なんだかずいぶん寂しくなってきちゃったな。だいぶ懐かしい話をしたもんだからね」

ライb
ライ「ええ。ワタクシもですわ。愛おしき低能インチキ野郎ども、とでも言ったところかしらね」



優希「たださ、カルトの二人のうち、友達のほうはまだ許せるんだけどさ、もう一人の見ず知らずの狂信者のほうは、今でも許しがたいね。凶悪犯罪者とカルト狂信者だけは、死刑にしたほうがいいよ。死んだ後は許してやるけど、死ぬまでは許しちゃいけない。連中は人間のことなんて、これっぽっちも価値があると思っちゃいないんだからな。哲学的にどうこうってことじゃなくて、感情的にだよ」

ライ「ええ。哲学的には人間に価値なんてありはしませんわ。でも感情的には、人間は他人に対しても自分に対しても思いやりを持って当然じゃありませんの

優希「そう、人間としてね」

ライ「話は変わりますけれど、ワタクシ、人生をどこで間違えたかっていうよりは、むしろ生まれてきたこと自体が間違いだったとしか言えませんわね。でも、ゲームで負けるのとおんなじでね、大した問題ではないのです。全然ね。そりゃゲームだって、やるときは真剣にやるものですけれど」

優希「何が正解かなんて分からないことだよ。人生は正解がないエニグマなんだから、友よ。答えは最後に



ライ「ところで、さっきから流れているこの音楽はなんですの? ドヴォルザークの新世界より、なのは分かっていますけれど」 注2

注2
ドヴォルザークを、ドヴォルザーク以外の呼び方、例えばドヴォジャーク、なんて呼ぶインチキ野郎は大嫌いよ。そんなに細かいことにこだわるのなら、Dvorakと呼べばよろしいのよ。チェコの人は、一人も、ドヴォジャーク、なんて発音はしていないのですからね。

優希「ああ、これね。これは松子が好きなバーンスタイン・ニューヨークフィルの新世界。あとは、ケルテスも好きなんだってさ。確か二種類あるって言ってたな」 注3

注3
松子が言ってたけど、慶應法の合格発表と早稲田政経の入試が同じ日で、その日の試験開始直前に聴いてたのがバーンスタイン・ニューヨークフィルの新世界よりなんだってさ。私は何を聴いてたっけな?

ライ「ケルテスで二種類あるという意味なら、ウィーン・フィルとロンドン響ね」

優希「そうそう。確かウィーン・フィルもいいけどロンドン響が好きって言ってたかな。一番がバーンスタインで」

ライ「そう。すばらしい新世界。Brave New World

優希「新世界なんだろうけど、同時に旧世界って感じもしない?」

ライ「この曲から七人の侍が生まれたから?」

優希「いや、そういうことじゃなくてさ。音楽の雰囲気がね」

ライ「世界に古いも新しいもありませんわよ。世界は一つなんですもの

優希「うん、まあそうだけど、懐かしい感じがしない?」

ライ「それなら、最後にワタクシの旧世界のお話をして差し上げますわ。ワタクシが8歳の頃まで暮らしていた、おじいさまとおばあさまの家は、ワタクシの父の兄である伯父の一家が今は住んでおりますの。それは後継ぎなのだから当然です。しかし、ワタクシが失ったものが何だかお分かりになって? ワタクシが8歳の時に失ったものは、家族であり、郷土であり、友人であり、家名であり、精神であり、思い出深き家屋と庭であり、当時のワタクシが持っていた全てですの。そう、全てが失われたのですわ。いえ、奪われたのですわ。周りの大人たちによって。鴨長明と同じね。そして、伯父の一家が代わりに入ってきたのならともかく、つい近年まで、遠くに暮らしておりましたの。伯父の一家は、あの家の精神も、郷土も、何も分かってなどおらないのです。人間の魂は、生まれ育った土地に深く結びついているに違いないのですもの、あの家と郷土に本当に結びついているのはワタクシ。あの家の神と、あの郷土の神とに愛されているのは、ワタクシ。決して余所者の彼らではあり得ないのです。幼くして全てを失った人間が、どうして人生に意味など見出だせるものでしょう。どうせワタクシが見つけ出したとしても、そんなものはワタクシの死とともに雲散霧消するだけの幻。本当に受け継がれていくものなど、どこにもありはしませんわよ。あの家の魂は、もはや永遠に失われてしまったのね。ワタクシとあの家が引き離されてしまってから。ワタクシとあの家は二つで一つ。一つの魂に違いないのに。そのような人間が、ワタクシだけだとお思いかしら? 超近代国家たる日本は、もはや全ての人間が、過去と断絶されたと言っても過言ではなくってよ? 国家も民族も宗教も歴史も、全てが消え失せてしまう。家も郷土も。だから反出生主義こそが正しいと主張しているのですわ。これだけ言ってもお分かりいただけないのかしら?」

優希「まあ、それについては、反論はしないよ。少なくともライちゃん個人においては、反出生主義は正しい。間違っていない。ライちゃんがそう思っているかぎりね」

ライ「ええ。お分かりいただけて嬉しいわ。とにかくね、全てが失われてしまったの。8歳にして、全てがね。ワタクシはもちろん、お金とか、大きな家とか、そんなものが欲しいと言っているんじゃありませんわ。たとえどれほど小さくとも、自分が生まれ育った家族の家が一番に決まっていますもの。でも、もう二度と手に入りませんわ。悲しいことにね。ワタクシが欲しいと言っているのは、単なる家屋と土地ではないんですもの。今は亡き祖父母を含めて、ですの。もう望んだってどうしようもありませんわよね。祖父母も、友人も、先輩も、死んだ人はどうしようもありませんわ

There are places I'll remember all my life, though some have changed.
Some forever, not for better. Some have gone and some remain.
All these places have their moments with lovers and friends I still can recall.
Some are dead and some are living. In my life, I love them all.

Let me take you down, 'cause I'm going to Strawberry Fields.
Nothing is real, and nothing to get hung about. Strawberry Fields forever.
No one I think is in my tree. I mean it must be high or low.
That is, you can't you know tune in but it's all right.
That is, I think it's not too bad.

優希「私とライちゃんは、東西に離れているかな? 私たちの木は、そんなに低さが違わないはずだよ。そうじゃない?」

ライ「そうかもしれませんし、そうじゃないかもしれませんわ。そんなこと分からないもの。すっかり仲良しになったつもりでいてもね、突然ずっと遠く離れて感じることがありますの。そうなったら、もうダメね。すっかり別世界の人間のように思えてしまう。ワタクシと他人との間には、いつだって壁がありますの。あるいは、川か海のようなものがね。せっかく近づいたと思っても、またあっという間に遠くへ行ってしまう。まるでメリーゴーランドのよう。一度この壁が現れてしまったら、もうおしまい。だけど、その前に相手が亡くなってしまうと、この絆は永遠のものに思えますの。生きている人間との絆は、ワタクシには信じられませんわ。いつか壁が現れるか、それとも死者となるか。ね、生きるって本当に悲しいことでしょう? 辛いことでしょう? 寂しいことでしょう? なんにしても、いつだってお別ればかりしているんですもの(自分からお別ればかりして大切なものを捨てているのですから、やっぱり世界一の愚か者ですわ、ワタクシは)」

優希「でも、私からはこう言わせてほしいな。また会いましょう(We'll meet again)。いや、それよりも。眠れるかい?(How do you sleep?)

ライアイコンミニ

ライ「ガッポリ眠れ、低能野郎ども!!!


優希アイコンミニ

優希「Goodnight Vienna!!









にほんブログ村 政治ブログ 世直し・社会変革へ

このエントリーをはてなブックマークに追加


kokoku2700 at 19:00|Permalinkコメント(0)野原ライ | 雑談