1:2011/02/19(土) 15:12:03.58 ID:
当日にvipに書き込みたかったけどよく分からない規制のせいで書けなかったSS
まだ六話までしか観てない人が書くSS
マミさん生きてるけど深いことは考えてない脳内設定お願いなSS

立ったら書かせてもらう

暁美ほむら

2:2011/02/19(土) 15:13:20.83 ID:
まどか「ねえねえマミさん。チョコの作り方って分かりますか?」

マミ「あら? なあに、突然? 好きな男の子にでもあげるの?」

まどか「そ、そんなんじゃないんです! ただ、その……皆に、日頃の感謝を込めて、手作りしてみたいなぁ、って思って」

さやか「おっ、ってことはまどかのチョコが今年も食べられるのか~」

マミ「ん? という事は、去年は自分で作ったんじゃないの?」

まどか「そうなんですけど……どうせだったら、料理上手なマミさんに教えてもらって、もっと良いものを作りたいなぁ、って」

マミ「……もしかして、いつもよりも見栄を張りたい相手が出来たとか?」

まどか「も、もぅ……マミさんってば」///


3:2011/02/19(土) 15:14:55.65 ID:
マミ「ふふふ……冗談よ。でも私も、そんなに言うほど上手じゃないわよ?」

まどか「それでも、マミさんに教えて欲しいなぁ、って」

マミ「あら嬉しい。それじゃあ次の休みの日に私の家で作りましょうか」

まどか「良いんですか!?」

マミ「ええ。材料は買っておくから、エプロンとか、あとオリジナルでデコレーションとかしたいのなら、それらも持ってきてちょうだい」

まどか「分かりました!」

さやか「おっ、こりゃ楽しみだなぁ~。今年のまどかのチョコは特別性か~」

マミ「あら? 美樹さんは作りに来ないの?」

さやか「いや~……あたしは食べる専門なんで」

まどか「あれ? でも今年は上條くん用に買ったって――」

さやか「わぁー! わあぁぁー! もうっ、まどかってば口軽い!」

まどか「んぐむぐ……」


4:2011/02/19(土) 15:16:45.52 ID:
マミ「まぁ、買ったものをあげても悪くはないと思うけど……私個人としては、手作りの方が喜ばれると思うかなぁ~」

さやか「うっ……じゃあ、あたしも、その……作りに行かせてもらいます」

マミ「よろしいっ。それじゃあ美樹さんの分の材料も買っておくわね」

さやか「でもあたし……そんなに上手じゃありませんよ? 料理とか」

マミ「大丈夫よ。どうせ手作りって言っても、固形のものを溶かして固めるだけなんだもの」

まどか「その言い方は身も蓋もありませんよ、マミさん……」

マミ「でも事実でしょ? そっからどういう型に嵌めるのか、どういうデコレーションをするのかが大切なわけだし」

まどか「まぁ、そうですね……あ、でもそれだったら私、今回はケーキとか作ってみたいかも」

マミ「あ、それは良いわね。うちにもオーブンはあるし、私も作り方分かるから、それでも良いわよ」

まどか「じゃあ、私はそうしてみます」


5:2011/02/19(土) 15:17:56.48 ID:
マミ「分かったわ。じゃあ鹿目さんの材料はケーキの方ね」

まどか「はいっ、チョコケーキ、頑張ってみます!」

マミ「で、美樹さんは普通にチョコの材料で」

さやか「はは……ま、まぁ、あたしはまどかとかマミさんみたいに料理上手でもありませんし、
    まずはその辺りから手を出してみることにします」

マミ「ふふっ、そこから意識が変わって、料理をするようになれると良いわね」

さやか「う~……今日のマミさんはイジワルだよ~……まどかぁ~……」

まどか「ははは……でも上條くんだって、きっと手作りの方が喜ぶと思うよ」

さやか「……まぁ、あたしもそう思うから……だから頑張ってみる訳で……」

まどか「うん! お互いに頑張ろうね、さやかちゃん」


6:2011/02/19(土) 15:19:40.65 ID:
さやか「それじゃあマミさん、さようなら」

マミ「はい、さようなら」

まどか「明後日の日曜日、よろしくお願いします」

マミ「ええ。まかせておいて」

マミ「…………」

トコトコ

マミ(ふぅ……とは言っても、ケーキなんて作るの久しぶりね……魔法少女になってから作ったことも無かったわ……。
   まぁ、食べてくれる人がいなかったせいでもあるんだけど……)

マミ「…………」

マミ(そうね……後輩に無様なところは見せられないし、今日あたり、ちょっと復習しておきましょうか。
   明後日の分の材料もついでに買っておけば良いわけだし)

ほむら「巴マミ」

マミ「ひぁっ!?」


7:2011/02/19(土) 15:21:09.40 ID:
ほむら「? 何をそんなに驚いているの……?」

マミ「ご、ごめんなさい……少し、考え事をしていて……それにしても、暁美さんから私に声をかけてくるなんて、珍しいんじゃない?」

ほむら「……そうでもない」

マミ「そうかしら?」

ほむら「……こんなところで押し問答をするつもりも無い。今日はあなたに、頼みごとがあってきた」

マミ「あら? 何かしら? デートのお誘い?」

ほむら「違う。私の知り合いだと、あなたぐらいしか詳しそうな人がいなかっただけよ」

マミ「……何かしら?」

ほむら「……手作りケーキの作り方を……その……教えて、欲しい」


8:2011/02/19(土) 15:22:15.63 ID:
マミ「…………」

ほむら「…………」

マミ「……えっと、ごめんなさい……もう一度言ってもらって良い?」

ほむら「……だから、その……バレンタイン間近だし、手作りチョコケーキの作り方を、教えて欲しい……」

マミ「…………」

マミ(……なにこの可愛い生物)

ほむら「それで……どうなの?」

マミ「あっ……えっと……そうね。別に構わないわよ」

ほむら「良かった……」

マミ「でも、既に先約がいるのよ。だから一緒に作ることになるけど、それでも構わない?」

ほむら「先約……?」

マミ「ええ。ついさっき、鹿目さんたちとも一緒に作る約束を――」

ほむら「この話は無かったことにしてもらうわ」


9:2011/02/19(土) 15:23:23.52 ID:
ふむ…人がいないみたいだし、少し速度落とす



マミ(あら? あらあらあら? コレは……)

マミ「……もしかして、鹿目さんたちに作っているのをバレるのがイヤな理由でもあるの?」

ほむら「……別に。そんなものはない」

マミ「だったら良いじゃない。一緒に作っても」

ほむら「…………」

マミ「それに、関係が無いのなら一緒に作った方が、楽しくもあるわよ」

ほむら「……そう……そうね。巴マミがそこまで言うのなら、そうしてみても良いわ。
    それに一緒の方が、あなたの都合も良いでしょうし」

マミ(素直じゃないわね~)


10:2011/02/19(土) 15:34:06.88 ID:
マミ「それはそうと、暁美さんは何を作るつもり?」

ほむら「さっきも言ったつもりだけど」

マミ「ごめんなさい。ちょっと(驚きすぎて)聞き逃しちゃって。
   もしかして美樹さんみたいに、チョコを溶かして固めてデコレーションするだけの、簡単な作業をするつもり?」

ほむら「そんな簡単なことなら自分でも出来る。あなたに頼むまでも無い」

マミ(美樹さんも立つ瀬が無いわね……)

ほむら「お願いに来たのは、さっきも言ったけど、ケーキの作り方」

マミ「……ケーキ?」

ほむら「ええ。出来ればチョコレートケーキを作りたいの」

マミ(……鹿目さんと被っちゃうわね……でも、それだけ似てるってことになるのかな?)


11:2011/02/19(土) 15:38:04.73 ID:
ほむら「でも、あなたもその作り方を知らないのなら……さっき言った単調作業で良いわ。
    ホットケーキミックスでも買って、その上に溶かしたチョコレートをかけてもおいしいでしょうし」

マミ「あら、それは確かにおいしそう。蜂蜜でも混ぜて甘味を引き出せば良いものね」

ほむら「そんなことをしてはチョコとのバランスが悪くなるわ。チョコムースかホイップクリームをホットケーキの間に挟むのよ。
    もちろん甘味を引き立てるようにしてね」

マミ「……あなた、私に教わる必要も無いんじゃない?」

ほむら「そうもいかない。なにせ私の家には……チョコを溶かすための機材が揃っていないもの」

マミ「……だったら、大人しく機材とキッチンを貸してくださいと言えば良いじゃない」ハァ…


12:2011/02/19(土) 15:40:56.44 ID:
ほむら「でも、あなたがケーキの作り方を知っているのなら、ケーキを作りたいと思っている。
    さすがに、スポンジの作り方を私は知らない」

マミ「なるほどね……そういうこと……つまりホットケーキは保険で、極力ケーキを作りたいと」

ほむら「そういうことになるわ」

マミ「でも鹿目さんなら、ホットケーキでも構わないと思うけど?」

ほむら「ホットケーキは持ち運びに不便。……それに、鹿目まどかは関係ない」

マミ(あら、とってつけたような言い方……)

マミ「……でもま、私はホットケーキでも十分だと思うけど……
   そうね、なら教えてあげる代わりに、さっき言ったホットケーキを作ってくれない?」

ほむら「巴マミ用に?」

マミ「違うわ。皆によ。それぞれでチョコを作った後にでも、ティータイムとして食べるためのものが必要でしょ?」

ほむら「……構わないわ」

マミ「なら明後日ね。時間は――」


13:2011/02/19(土) 15:51:56.41 ID:
誰もいない…か

ちょっと旅に出てくる

需要があったら帰ってくるまで保守が欲しい

落ちたらそれまでで良いやもう


22:2011/02/19(土) 18:19:31.98 ID:
QB「とあるスーパーなんだよ」


マミ(そう言えば、暁美さんには時間を教えたけれど、鹿目さんと美樹さんには教えてなかったわね……後で教えておきましょうか。
   ……でも、暁美さんが来ることは秘密にしておいた方が良いかも。その方が面白そうだし)クスッ

杏子「お」

マミ「あら?」

杏子「なんだ、マミじゃん。お前もお菓子買いに来たのか?」

マミ「私はあなたほど大食漢じゃないわよ、佐倉さん。そんなことしたら、ご飯が食べられなくなっちゃうもの」

杏子「あたしだって。お菓子を食べる代わりにご飯食べてないから、そんなに大食いじゃないって」

マミ「栄養バランスの悪い食生活ね。早死にするわよ」

杏子「若いうちにしか出来ないじゃん、お菓子だけ食べる生活って。身体を壊すまでは続けるよ、あたしは」

マミ「まるでジャンキーのセリフね……」


23:2011/02/19(土) 18:21:04.82 ID:
杏子「で、それならどうしてお菓子コーナーで、そんなに板チョコ買い漁ってんの?」

マミ「別に板チョコだけじゃないわ。他にもケーキの材料とか、生クリームとかバニラエッセンスとか、色々と買っていくわ」

杏子「バニラエッセンスのどこかおしいんだか……あたしには分からないねぇ」

マミ「……あなた、アレを生で飲んだの?」

杏子「おいしそうな匂いがしたから、飲んでみたことはあるよ。そしたら不味かった」

マミ「呆れた……アレは生で飲むものじゃないわよ?」

杏子「え? そうなの?」

マミ「はい。そうなんです」

杏子「ふ~ん……まあ良いや。で、そんな材料買ってどうすんの?
   もしかしてケーキでも作んの? だったらあたしにも食べさせてよ」

マミ「だ~め。コレは、明後日みんなでケーキを作るための材料なんです」

杏子「みんな?」

マミ「そ。鹿目さんに美樹さん、あと暁美さんでね」


24:2011/02/19(土) 18:22:37.99 ID:
杏子「じゃあその時で良いから呼んでよ」

マミ「呼んでよ、じゃないでしょ。あなた、どうしてケーキを作るのか分かってるの?」

杏子「え? 何か理由でもあるの?」

マミ「……まぁ、ケーキは別になりゆきなだけね……本当の目的は、チョコを作ることよ」

杏子「チョコ? ……なにかあったっけ?」

マミ「……あなた、本当に女の子?」

杏子「失礼だな。ちゃんとマミほどじゃないにしろおっぱい膨らんでるぞ」

マミ「生物学上の話はしてません。……良い? 三日後はバレンタインよ? だからチョコを作るのよ」

杏子「……ああ! そっかそっか! 忘れてた忘れてた」

マミ「全く……」


25:2011/02/19(土) 18:24:35.29 ID:
杏子「ってことは……え? あのひよっ子も誰かにチョコを上げるの?」

マミ「ひよっ子? ああ、美樹さんね。……なに? 気になるの?」

杏子「別に。どうせアイツは、アイツが魔法少女になるキッカケになったあの男にでもやるんだろ」

マミ「分かってるじゃない」

杏子「ふんっ! ……全く、あの男の何が良いんだか……自分を犠牲にしてまで他人を助けて、バカかっての」

マミ「……ま、私もあの子が魔法少女になった理由には、あなたと同じで納得していないクチよ」

杏子「だろ!?」

マミ「でも、もう引き返せないところにまで足を踏み入れてしまったし……私がもう少しキツく言ってなかったのも悪いんだし……
   もう、どうすることも出来ないわ」

杏子「…………」

マミ「あなたもソレを分かっているから、あの子に辛く当たってくれてるのよね?」

杏子「はぁっ!?」


26:2011/02/19(土) 18:28:54.52 ID:
マミ「あら、違ったの?
   私はてっきり、理想しか見ていないあの子のことを想って、現実を教えてくれてるのだと思っていたわ。
   気になるからこそ厳しくしてくれてる、あなたなりの優しさなんだって」

杏子「そ、そんなことねぇよ! あたしは実際、アイツを本気で殺そうと思ってたし!」

マミ「でも、今は違うんでしょ」

杏子「っ……!」

マミ「お子ちゃま。オママゴト。ヒーローごっこに小学生の学芸会。
   ……確かにあなたにとっては、美樹さんの行動はそう映るでしょうね。
   いえ、正直私の目にも、そう映る時があるわ」

杏子「…………」


27:2011/02/19(土) 18:29:40.19 ID:

マミ「でもね……それでもあの子は、後悔なんてしていない。
   上條くんとやらが自分に振り向かないと分かっても、ずっとずっと、真っ直ぐに貫くように生きてるの。
   足掻いて、迷って、挫けそうになって……心が折れそうになっても、必死に強がって見せて、自分は正しいんだって無理矢理言い聞かせて……
   後悔なんてしていないって復唱して……自分の新しい生き方を見つけて、それでも迷ってるけど……
   でも、ソレを貫けるように頑張ってる。
   頑張ることを、後悔しないようにすることを、貫けるように努力することを、貫いている。
   それって……魔法少女としての生き方を貫いている、あなたとホントそっくり」

杏子「はんっ! 気でも狂った? マミ。あたしは、アイツのこと、そんな風に思ったことなんて一度だって無いよ!」

マミ「あらそう。ならコレは、私の勘違いね。
   そもそも、努力している人と、貫けている人がソックリだなんて、似ているわけもないわね」

杏子「そうだね、ただの勘違いだ!」

マミ「ならあなたは、ただ美樹さんと仲良くなりたいだけの普通の女の子って事ね」

杏子「は、はぁっ!?」///


28:2011/02/19(土) 18:31:09.73 ID:
杏子「そ、そんなことねぇよ! アイツとなんて仲良くなんてなりたくねぇし!」

マミ「でも、今みたいにギクシャクした関係はイヤなんでしょ?」

杏子「そ、それも違う!」

マミ「仲良くなりたくないの?」

杏子「別に! 今のままで良いよ!」

マミ「でもバレンタインなんて、仲良くなる良いキッカケになると思うけどなぁ……」

杏子「…………」

マミ「ほら、世間では友チョコというものがあるでしょう? 女の子が女の子にチョコを渡すの」

杏子「…………」

マミ「別に、友達になれだなんて言わないわ。ソリが合わないものは合わないもの。無理強いはしない。
   でもね……魔法少女とかを抜きにして仲良くなりたいって本当は思っているのに、
   もう少しだけちゃんと話せる関係になりたいって願っているのに、
   それが叶わないのって……なんだか、悲しいじゃない」

杏子「…………」

マミ「…………」

杏子「……でも……」

マミ「ん?」


29:2011/02/19(土) 18:36:28.57 ID:
杏子「でも……アイツはあたしのこと、嫌いなままだろうし……
   自分の考えは絶対に正しいって、あたしの考えは間違えてるって想ってるだろうし……
   あたしだって、自分の考えが間違ってるだなんて想ってないし、アイツの考えは間違いだって想ってるし……
   貫ける力もない癖に貫こうとして、バカみたいだなんて考えてるし……」

マミ「…………」

杏子「それなのに、そんな一方的に、もう少しだけでも良いから……
   ほんのちょびっとで良いから、仲良しじゃなくても良いから……
   仲間だなんて思わなくて良いから……
   せめて、魔女とか魔法少女とかが無いところだけで良いから、邪険に扱われないようにはなりたいって思っても……
  ただ図々しいだけで……迷惑なだけで……」

マミ「……そんなこと、無いと思うけどな」

杏子「え?」

マミ「美樹さんもきっと、あなたとはもう少しだけお話したいと思ってるわ。
   だって今の美樹さんがあるのは、あなたが言っていることを、全部とは言えないまでも――
   納得も同意も出来ないまでも、そういう考えもあるんだな、って考えられる程度には、分かっているからでしょうし」

杏子「……本当?」

マミ「ええ。それに私は、あなたのような魔法少女らしい考え方も間違いじゃないって思ってるわ。
   思っていながら、逆らってるだけだもの。私の考えも間違いじゃないって信じてね。
   きっと美樹さんも、私と同じように考えてくれる日が来るわよ。
   だから……友チョコ。作りに来ない?」

杏子「でもあたし……料理なんて……確かにお菓子は好きだけど、食べる専門だし……」

マミ「分かってるわよ。バニラエッセンスを飲むぐらいだもの。きっと美樹さんと同じぐらいでしょうね。
   ……でも、チョコレート作りなんて簡単よ?」

杏子「……そうなのか?」

マミ「ええ。だってチョコレート作りだなんて、チョコを溶かして固めてデコレーションするだけの、簡単な作業だもの」


32:2011/02/19(土) 19:12:18.04 ID:
QB「チョコ作り当日!」


マミ「ふぅ……道具はこれぐらいで足りるでしょう」

マミ(昨日試しに作ってみたケーキも失敗しなかったし、たぶん大丈夫よね。
   ……ただ体重が気になるかなぁ……ワンホール一人で食べるのは正直無茶だったかも……
   佐倉さん辺りにでもあげれば良かったわ)

ピンポーン

マミ「あ、はーい」

マミ(さて、約束の時間まで結構あるのに来てくれた律儀な子は誰なのかな?
   インターホン越しにお顔を拝見……ってあら?)

マミ「開いてるわよ」

ガチャ

ほむら「お邪魔します」

マミ「あなたが一番乗りよ、暁美さん。もしかして楽しみだったとか?」

ほむら「……別に。ただ作らせてもらう以上、巴マミの準備の手伝いもしようと思っただけよ」

マミ(……本当に律儀な子)


33:2011/02/19(土) 19:14:57.32 ID:
ほむら「それよりも、この子もあなたと一緒にチョコを作ると言っていたから連れてきたのだけれど?」

杏子「よ、よお……」

マミ「あら佐倉さんも。意外だわ」

杏子「意外って失礼だな。っていうかさあ……あたしアンタの家を教えてもらってなかったんだけど?」

マミ「そうだった?」

杏子「そうだよ。だから朝っぱらからコイツを探して事情を説明することになっちゃったんだよ。
   全く、二度手間にも程があるって」ポリポリ

マミ(そう言えば誰と作るかは言ったんだっけ……にしても……)

マミ「…………」ジ~

杏子「ん? 食うかい?」


34:2011/02/19(土) 19:16:43.71 ID:
マミ「いらないわ。ただ、これからチョコを作って食べようって時に、よくお菓子なんて食べられるわね」

杏子「別にチョコのお菓子じゃないから良いだろ? プリッツはプリッツなりにおいしいんだよ」

マミ「ま、あなたが太ろうとどうなろうと、私には関係ないものね」

杏子「あ~、あたし太らない体質だし、その辺は大丈夫」

マミ「……太れ」ボソッ

杏子「ん? なんか言った?」

マミ「ううん。どうぞ上がってって」

杏子「あ、そう。じゃあ邪魔するぜ~」

ほむら「お邪魔します」

マミ「どうぞどうぞ」

ほむら「それじゃあ準備を手伝うわ、巴マミ」

マミ「ありがとう」

杏子「あたしはプリッツ食べながら待ってるよ」


35:2011/02/19(土) 19:17:42.80 ID:
QB「数十分後!」


ピンポーン

マミ「あ、あの子たちかな。佐倉さん、悪いんだけど出てくれる?」

杏子「え!? なんであたしがっ……」

マミ「ごめんなさい。ちょっと手が離せないの」

ほむら「そんなこと――」

マミ「そういうことにして。面白いことになりそうだから」ボソッ

ほむら「…………」

ピンポーン

マミ「ほら、お願い」

杏子「……ちっ」

スタスタ…


36:2011/02/19(土) 19:19:28.22 ID:
…ガチャ

まどか「あ、マミさん。こんにち――ってえ!?」

さやか「ん? どうしたまどか~……ってお前!?」

杏子「……よぉ」

さやか「な、なんでアンタがココに……!」

杏子「その、ちょっと……事情があってな」

さやか「事情!?」

杏子「まぁ、その……とにかくあがれよ」

さやか「なに……? もしかして罠とか?」

杏子「そ、そんなんじゃないってっ……今日は、その、魔法少女とか、抜きにしたいって言うか……」

さやか「……ふ~ん……」


37:2011/02/19(土) 19:20:49.30 ID:
まどか「ねえねえさやかちゃん。とりあえずあがろう」ボソホソ

さやか「え? まどか正気!? コレは罠かもしれないんだよ!? 中ではとっくにマミさんが……」ボソホソ

まどか「そんなこと無いと思うけど……だって、嘘を吐いてるようにも見えないし……」ボソホソ

さやか「そうやって演技してるだけなのかも」ボソホソ

まどか「そうかな……そんな風には見えないけど……」ボソボソ

杏子「…………」

まどか「なんだか……すごく緊張しているように見える……」ボソボソ

まどか(勇気を振り絞った後みたいだし……)

さやか「……分かったよ。まどかがそうやって言うんなら、部屋に上がるよ」ボソボソ

まどか「さやかちゃん……!」パァッ

さやか「ま、罠だとしても、あたしがまどかを守れば良いし、そもそもマミさんがそう易々と負けてる筈も無いしね」ボソボソ


38:2011/02/19(土) 19:22:51.50 ID:
さやか「それじゃあ、上がらせてもらうよ」

杏子「あ、ああ。まぁ、あたしの家じゃないけどな」

まどか「お、お邪魔します」

さやか「ふんっ」

スタスタ…

杏子「あ、アンタ」

さやか「ん?」

杏子「じゃなくて、もう一人の方」

まどか「え? 私?」

杏子「ああ。……その、ありがと、な」

まどか「えっ? ……う、うん」

さやか「ほら、行くよまどか」

まどか(もしかして……さっきの会話、聞こえてたのかな……)


39:2011/02/19(土) 19:24:46.48 ID:
マミ「あら、いらっしゃい。鹿目さんに美樹さん」

まどか「え!? ほむらちゃん!?」

さやか「転校生!?」

ほむら「…………」

さやか「ちょっとマミさん! どういうことですコレは!?」

マミ「どういうこと、と言われてもね……二人もバレンタインに向けてお菓子を作りたいから教えてって言ってくるから……」

さやか「だ、だからってこんな……!」

マミ「まあまあ。今日は魔法少女は抜きにして、チョコを作っちゃえば良いじゃない。
   もしかしたら、コレを機に仲良しになれたり――」

さやか「こんな二人と、仲良くなんてなれるもんかっ!」

ほむら「…………」

マミ「…………」

まどか「さやかちゃん……」


40:2011/02/19(土) 19:26:52.43 ID:
さやか「……ゴメン、まどか。あたし、先帰るね」

マミ「……そう。なら美樹さんは、買った物を好きな人にあげるのね」

さやか「それでも、気持ちは伝わりますから」

マミ「……あなたがそう言うのなら、止めることは出来ないわ。元々自由参加だし。
   ただ……せっかくの機会をフイにして、もう一度同じ機会が巡ってくるとは限らないわよ?」

さやか「例え何度巡ってきても、あたしの気持ちは変わりませんから」

マミ「……そう」

さやか「それでは、お邪魔しました」

まどか「さやかちゃん……」

ほむら「…………」

マミ「…………」

さやか「……そこ、どいてくれる?」

杏子「いいや、どかないね」


41:2011/02/19(土) 19:28:27.64 ID:
さやか「なに? やっぱりあたしと喧嘩したいの?」

杏子「アンタさぁ……正義の味方ごっこばっかりしてるじゃん?」

さやか「? なんの話よ、突然。良いからそこどきなさいよ」

杏子「マミみたいに力がある訳でもないのに、周りにおすそ分け出来るほど余力がある訳でもないのに、
   必死に周りのために力を使ってさあ……ホント、おままごとを見せられてるみたいなのよ」

さやか「……だから?」

杏子「アンタ、そうやって正義の味方ごっこするのって、マミに憧れてなんだろ?
   それなのに、憧れてる人がせっかくセッティングした場所をぶち壊して帰るの?
   一番守りたい友人を放っておいて一人で帰るの?」

さやか「…………」

杏子「それで正義の味方って……笑っちゃうね」

さやか「……うっさい……! アンタが原因なのに、そんなこと言うなっ!」

杏子「原因? あたしが一体何をしたって言うのさ」

さやか「何をした? どの口が言うのよ! アンタが魔法少女になったあたしを――」

杏子「今日は、魔法少女とかを抜きにするって話だろ? アンタの憧れのマミさんだってそう言ってる。
   それなのに、アンタがイの一番にソレを持ってくる?」

さやか「っ……!」

杏子「ホント……アンタ、カッコ悪いよ」


42:2011/02/19(土) 19:30:21.24 ID:
杏子「敵だと思ってるあたしを信用しない。そこはまだ分かるよ。
   でも、憧れてる先輩の言葉を信じないで、一方的に結論付けて、先輩の面汚して……
   憧れてるだなんて言い続けて……図々しいったらありゃしない」

さやか「…………」

杏子「憧れてるなら、その人の言葉を信用するぐらい……やってみせな。
   正義の味方を目指してるなら、尚更な」

さやか「…………」

マミ「…………」

杏子「…………」

さやか「……マミさん、ごめんなさい」

マミ「ううん、良いわよ。私は気にしてない。
   それにそもそも、私が美樹さんに謝らないといけないわね。
   突然、ドッキリみたいなことしちゃったんだもの」

さやか「マミさんは、悪くありません! 悪いのは、その、あたしです……
    マミさんは、あたしたちを仲良くさせようとしてくれたのに……」

マミ「そんなこと――」

杏子「ああ、はいはい。謝罪合戦はこの辺で終了~。ほらっ、さっさと作り始めるぞ」

さやか「……良いの?」

杏子「良いも何も、元々アンタがあたしより先に約束してたんだろ? 悪いはずがないだろ」


43:2011/02/19(土) 19:32:02.91 ID:
さやか「でも……」

杏子「それとも何か? あたしよりも美味く作る自信が無いから、この空気の中で帰るつもりだったのか?」ニヤニヤ

さやか「なっ……! そ、そんな訳ないし! 絶対アンタよりも美味く作ってやる!
    っていうか、アンタこそチョコなんて作って大丈夫なの? 毒物でも出来上がりそうだけどっ」

杏子「はんっ! チョコを使ってるのにどうやって毒物が出来上がるんだよ。
   そんな理解力で本当に大丈夫なのかね~?
    アンタこそ、愛しの男の子を殺しちゃうかもしれないよ~?」

さやか「なっ、なんだとう!」

杏子「先に喧嘩を売ってきたのはお前だろ!?」

マミ「はいはい、そこまで」パンパン

ほむら「謝罪合戦の後に痴話喧嘩を見せられても、仕方が無いわ」

さやか「痴話喧嘩じゃないっ!」
杏子 「痴話喧嘩じゃないっ!」

ほむら「あら、息もピッタリね」

まどか「あはは……」


44:2011/02/19(土) 19:34:27.39 ID:
マミ「さ、ともかく作業に移りましょうか。色々とあったけど、とりあえず、作ることに変わりは無いんだし。
   えっと……暁美さんと鹿目さんはケーキ作り。美樹さんと佐倉さんはチョコ作りね。
   キッチンは狭いからオーブンのある場所は鹿目さんたちに行ってもらうとして、後の二人はココで作業しましょうか」

まどか「はいっ」

ほむら「分かったわ」

さやか「は~い」

スタスタ…

杏子「っつか、テーブルの上でチョコなんて作れるのか?」

マミ「もちろん。どうせ溶かして固めるだけだもの」

さやか「その“どうせ”すら、あたし達は危うい訳ですか……」

杏子「おいおい、あたしまで一緒にすんなって」

さやか「なっ! あ、あたしだって! アンタのことを想って言ってやっただけに決まってんじゃん!」

杏子「じゃあアンタはちゃんとチョコを作れるんだな!?」

さやか「アンタこそ、ちゃんと調理手順とか知ってんの!?」

杏子「ぐぬぬ……」

さやか「うぬぬ……」

杏子「……はぁ……ま、先に鹿目さんたちの様子でも見に行きましょうか」


45:2011/02/19(土) 19:35:49.63 ID:
まどか「えっと……私、ケーキのスポンジなんて初めて作るから、分からないんだけど……」

ほむら「そうね……私も始めてだわ」

まどか「そうなの?」

ほむら「ええ。でも、作り方は調べてきたから、大丈夫よ」

まどか「そっか~……ほむらちゃんはやっぱり頼りになるね」

ほむら「……そう」

まどか「あれ? もしかして照れてる?」

ほむら「……照れてなんていないわ」

まどか「ははっ、そっか」

ほむら「ええ、そうよ」

まどか「じゃあ、えっと……作り始めようか」

ほむら「そうね」

マミ(……何このカップルみたいな空気……入り込む余地がないじゃない。
   ……ま、でも実際問題、この二人なら自分達でどうにかするだろうし、私が口出しすることもあまりなさそうね)


46:2011/02/19(土) 19:36:52.15 ID:
杏子「まずチョコを溶かすには、湯煎、ってのをしなきゃならないんだろ!?」

さやか「ほ~……よく分かってるじゃない。じゃあソレはどうやるか知ってるのか?」

杏子「簡単じゃん。沸いたお湯の中に板チョコを突っ込めば良いんだろ!?」

さやか「はっは~! んなことしたらチョコが薄くなってマズくなるじゃん! そんなこともわかんないの~?」

杏子「じゃあ一体全体どうやるってんのさ!」

さやか「テレビで観たことあるけど、ボールの中にチョコを入れて、なんかしゃもじみたいなので混ぜるんだよ」

杏子「それでどうやって溶けるんだよ」

さやか「……摩擦熱?」

杏子「んな訳ねぇだろ! それぐらいあたしでも分かるって!」

さやか「で、でもチョコなんて放置してたら自然と溶けてくるし、間違いじゃないはずよ!」

マミ「間違いだらけよ、二人共」


47:2011/02/19(土) 19:38:27.91 ID:
マミ「そもそも、まずはボールにチョコを入れる前に、やっておかなきゃならないことがあるの。分かる?」

杏子「味見?」

マミ「はい佐倉さん不正解」

さやか「そうだよね~。アンタの場合、味見から本気食いになってそうだし」

マミ「美樹さん、煽ってるってことは答えを知ってるのよね?」

さやか「…………割る!」

マミ「はい残念」

杏子「あははっ……バカにしておいて間違えてやんの」

マミ「はい、佐倉さんも煽らない。……良い? まずは細かくチョコを刻んでおくのよ」

さやか「なんで?」
杏子 「なんで?」

マミ「その方が溶けやすいから、ってのが一番の理由」

マミ(というより、他の理由を説明しても無駄そうだし……)

マミ「ともかく、出来るだけ細かく切るのよ。分かった?」

さやか「わっかりました!」

杏子「うっし! 任せとけっ!」


48:2011/02/19(土) 19:40:40.02 ID:
QB「数分――いや、数十分後」


さやか「よっし! 出来た!」

杏子「あたしもだ!」

マミ「二人共……この太さで、本当に細かく切ったと思ってるの?」

さやか「えっ??」
杏子 「えっ??」

マミ「はぁ……まぁ良いわ。最初だし、こんなものでしょう。
   それよりも佐倉さん、あなたの口元、チョコがついてるわよ」

杏子「へっ!?」

マミ「つまみ食いしてたのね……」

杏子「だってしょうがないじゃん。甘い匂いに誘われちゃうんだし」

さやか「ちょっと! あたしが作る分が減っちゃうじゃない! ちょっとは自重しなさいよっ!」

杏子「うっさいなぁ……じゃあアンタも食べてれば良かったじゃん」

さやか「あたしはアンタほど食い意地張ってないっての!」

マミ「はいまたまたストップ。
   佐倉さんを誘った段階で多めには買っておいたから、美樹さんが心配する必要はないわよ」

マミ(全く……小学生の相手をしてるみたいね……)


49:2011/02/19(土) 20:10:03.95 ID:
マミ(それに比べて向こうは……)

まどか「ねえほむらちゃん。ほむらちゃんは、誰にチョコをあげるつもりなの?」

ほむら「……大切な人によ」

まどか「へぇ~……男の人?」

ほむら「違うわ」

まどか「うわっ、即答……」

ほむら「そういう鹿目まどかは、誰にあげるつもりなの?」

まどか「私? 私はねぇ~……日頃感謝している人皆に! だから一つ一つを小さくしてるの」

ほむら「そう……なら、鹿目まどかにもらえる人は、幸せね」

まどか「じゃあ、ほむらちゃんも幸せになってくれる?」

ほむら「えっ?」


50:2011/02/19(土) 20:11:01.85 ID:
まどか「だって私、ほむらちゃんにも渡すつもりだったし」

ほむら「……そう……なら、幸せになれるわね」

まどか「と言っても、おいしく出来る自信はないんだけどね」

ほむら「おいしいわよ。あなたが作ったものなら、絶対に」

まどか「ほむらちゃん……ありがとうっ」

ほむら「お礼を言うのは……こちらの方よ」

マミ(……まるで新婚みたいな甘ったるい空気があるわね……)


51:2011/02/19(土) 20:11:41.63 ID:
QB「そんなこんなで、完成だよ!」


まどか「やったねほむらちゃん! 完成だよっ!」

ほむら「そうね。これも、あなたのおかげだわ」

まどか「そんなことないよ。ほむらちゃんが作り方調べてくれていたから、作れた訳だし」

ほむら「あなたが分量を正確に測ってくれたから、スポンジはちゃんと膨らんだのよ」

まどか「じゃあ……二人の成果だね」

ほむら「……そうね」

マミ(……私もちょこちょことアドバイスしたんだけどなぁ……まぁ、言うのは野暮か)


53:2011/02/19(土) 20:12:36.63 ID:
まどか「それでほむらちゃん、一体何をしてるの?」

ほむら「ホットケーキを作るのよ」

まどか「ホットケーキ?」

ほむら「ええ。この後、巴マミがお茶会を開くみたいだから、そのお菓子作りを頼まれてね。
    そのおかげでキッチンを借りられたようなものなの」

まどか「そうなんだ……それじゃあ、私も手伝うよ」

ほむら「構わないわ。あなたは沢山の人に送るのだから、沢山ラッピングしないといけないでしょ?」

まどか「それでも、ほむらちゃんたちとお茶を飲む準備をする方が、楽しいよ」

ほむら「なら……手伝ってくれる?」

まどか「うんっ、手伝うよ」

ほむら「……助かるわ」


54:2011/02/19(土) 20:14:02.86 ID:
さやか「よっし! 完成っ! あとはラッピングするだけだ!」

杏子「あたしも! 完成っ!」

さやか「はぁ~……長い道のりだった」

杏子「全くだね」

さやか「……っていうか聞いて無かったんだけど、アンタってば誰にその大きなまん丸チョコをあげるつもり?」

杏子「だ、誰だって良いだろっ、そんなのっ!」///

さやか(あ~……自分用か)

杏子「そ、そういうアンタは、どうせあの男にやるんだろ!? 大丈夫なのか?
   そんなハートマークにも見えないハート型の小さい大量チョコなんて上げてさ!」

さやか「だ、大丈夫に決まってんじゃん! 恭介ならちゃんとハートマークだって理解してくれるしっ!」///

杏子(この歪な形で理解してくれるのかぁ~……? っつか、型に嵌めておいて形が崩れるって、コイツどんだけ不器用なんだよ)


55:2011/02/19(土) 20:15:13.56 ID:
マミ「はいはいお二人さん。固まったチョコを確認したい気持ちも分かるけど、これから軽いお茶会をするから、手伝ってくれない?」

杏子「お茶会?」

マミ「そ。お菓子作りってなんだかんだ言って時間食うし、なにより匂いのせいでお腹も空いてきちゃうでしょ」

杏子「確かに」

さやか「アンタは年中でしょうが……」

マミ「ま、ともかくそういう訳で、せっかく完成できたんだからそのお祝いってことで。
   ……と言っても、テーブルの上を片付けてもらうことぐらいしか、してもらうことも無いんだけど」

さやか「わっかりました~」

杏子「どこに持ってけば良いの?」

マミ「シンクに入れて水にでもつけといて。後で片付けておくから」

さやか「はい、分かりました」


56:2011/02/19(土) 20:16:29.62 ID:
QB「お茶会シーンはカットだよ!」


さやか「ふぅ~……ごちそうさまでした、マミさん」

マミ「あら、ホットケーキを作ったのは暁美さんよ。お礼を言うなら彼女にじゃない?」

さやか「うっ……でもほら、紅茶はマミさんのものだし……」

マミ「言い訳しないっ」

さやか「ぐっ……」

ほむら「別に気にしていないわ。あなたが私のことを嫌ってるの、分かってるから」

さやか「べ、別に嫌ってる訳じゃ……」

ほむら「それじゃ、後片付けでも始めましょうか」

さやか「あっ、おい!」

ほむら「なに?」

さやか「……ありがと……おいしかったよ、ごちそうさまっ」///

ほむら「……お粗末様」

まどか「あはは……」

さやか「……何がおかしいのかな? まどかちゃ~ん」

まどか「えぇっ!? えっと……あ、ほむらちゃん、私も手伝うよ~」

さやか「こら~! 逃げるなぁっ!」


57:2011/02/19(土) 20:18:03.74 ID:
マミ「さて、と……それじゃあ私も片づけを手伝ってくるから」

さやか「あっ……その、あたし達は何をすれば……?」

マミ「別に何もしなくて良いわ。本当は、暁美さんと鹿目さんにも手伝ってもらうつもりも無かったぐらいだし」

さやか「そ、そうですか……」

マミ「そこで寝転がってる図々しくて手伝う気も無い佐倉さんみたいに、ノンビリしててちょうだい」

さやか「うっ……それじゃあコイツと同類みたいでイヤだなぁ……」

杏子「失礼なやつらだな」ポリポリ

さやか「そしてまた何か食べてるし……」

杏子「甘いもん食べた後は塩っ気が欲しくなるもんだろ?」

さやか「分からないでもないけど……」

杏子「それともあんたも……食うかい?」

さやか「いらない。さすがにもう入らないって」

杏子「そうかい」


58:2011/02/19(土) 20:19:01.41 ID:
杏子「…………」

さやか「…………」

杏子「……ああ~……その、さ」

さやか「なに?」

杏子「その……あたしが作ったチョコレート……あんたにやるよ」

さやか「……はぁっ?」

杏子「いや、もう甘いものは当分いらないかなって思ってさ。良かったら、持って帰ってよ」

さやか「……いや、でも――」

さやか(あ……向こう向いてて顔が見えないけど……なんか、心なしか赤いような……)

さやか「…………」

杏子「…………」

さやか「……分かった。それじゃあもったいないし、ありがたくもらって帰るよ」

杏子「っ……! ……ああ、そうしてくれ」


59:2011/02/19(土) 20:20:16.32 ID:
杏子「……ありがと」ボソッ

さやか「ん? なにか言った?」

杏子「べ、別に。何も言ってないって。幻聴じゃない?」///

さやか「そう?」

杏子「そうだよっ」///

さやか「ふ~ん……」

杏子「…………」

さやか「……あ、そうだ」

杏子「ん?」

さやか「それじゃあさ、アンタの作ったチョコはもらうから、あたしのチョコ、もらってくれない?」

杏子「え? でも……」

さやか「いや、今日作ったやつじゃなくてね……」


60:2011/02/19(土) 20:24:44.09 ID:
さやか「恭介にあげるために買ったやつ……このままだと、無駄になっちゃうからさ。あたしも手作りしちゃったし。
    だから、明日がバレンタイン本番だし、できればもらってくれないかな、って」

杏子「…………」

さやか「……って、甘いものは当分いらないんだったっけ。悪い悪――」

杏子「そ、そんなことないっ!」ガバッ

さやか「ふえぇっ!?」

杏子「もらう! ちょうだい! 食べたいからちょうだいっ!」

さやか「……………………そ、そう」

杏子「うんっ」

さやか「じゃあ明日……うち、来てくれる?」

杏子「場所はっ?」

さやか「えっと場所は――」


61:2011/02/19(土) 20:25:41.50 ID:
まどか「はいっ、ほむらちゃん。これで全部だよ」

ほむら「ありがとう」

まどか「ついでに食器も洗っちゃおうか」

ほむら「……そうね。その方が巴マミも助かるでしょうし」

まどか「そうだね」

キュッ

ジャー…

ほむら「それじゃあ私が洗っていくから、鹿目まどか、拭いていってもらって良い?」

まどか「うん、分かったよ」


62:2011/02/19(土) 20:26:44.07 ID:
まどか「…………」

ほむら「…………」

まどか「ねえ、ほむらちゃん」

ほむら「なに?」

まどか「ずっと気になってたんだけど、どうして私のことを鹿目まどかって呼ぶの?」

ほむら「……私は皆のことを、そうして呼んでるわ」

まどか「そうだけど……でもほむらちゃん、私には下の名前で呼んでもらうように頼んだよね?」

ほむら「ええ。あなたに呼ばれるのが苗字だと、違和感があるのよ」

まどか「それじゃあ私のことも、その……下の名前で呼んでくれないかなぁ……なんて」

ほむら「…………」

まどか「……ダメ?」

ほむら「……そうね」

まどか「やっぱり……」

ほむら「あっ、いえ……その、違うわ」

まどか「えっ?」


63:2011/02/19(土) 20:27:33.18 ID:
ほむら「今のは、下の名前で呼ばせてもらうという意味よ」

まどか「それじゃあ、良いってこと?」

ほむら「ええ」

まどか「良かったぁ……私、ほむらちゃんから嫌われてるのかと思ったよ」

ほむら「そんなこと無いわ。断じて。……でも……」

まどか「ん?」

ほむら「呼ぶのは、一度だけで良い……? その、下の名前で呼ぶのって、結構恥ずかしいから……」///

まどか「ほむらちゃん……今度こそ照れてるよね?」

ほむら「て、照れてなんていないわ。それで、どうなの?」

まどか「う~ん……まぁ、段々と慣れていってくれる努力をしてくれるなら、とりあえず今日は一回で良いよ」

ほむら「分かった。これからは努力するようにする」

まどか「うんっ、お願いね」


64:2011/02/19(土) 20:28:33.65 ID:
ほむら「……それじゃあ……えっと……ま、まどか……」///

まどか「なぁに? ほむらちゃん」

ほむら「……私が今日作ったケーキ、持って帰ってちょうだい」

まどか「え? でも、大切な人にあげるって……」

ほむら「あなたも鈍いわね……私は、あなたのために作ったのよ」

まどか「ほむらちゃん……」///

ほむら「…………」///

まどか「……そ、そっちのセリフの方が、恥ずかしくない……?」///

ほむら「そ、そんなことは無いわ」


65:2011/02/19(土) 20:29:31.93 ID:
まどか「でも……そっか……。……うん、分かった。ありがたく持って帰るね」

ほむら「ええ。ご家族で食べてもらうためのあの大きさだから、ちゃんと切り分けて食べてちょうだい」

まどか「そうだね……本当は一人で食べたいけど、一ホールはさすがにちょっと辛いから、そうさせてもらうね」

ほむら「ええ」

まどか「それじゃあほむらちゃんには、今日作ったケーキ以外にも、何かお礼をしないとね」

ほむら「別に構わないわ。私は、その小さなケーキだけで十分よ」

まどか「そうもいかないよ。私のこと大切だって言ってくれたものだもの。
    感謝を形にしないとバチが当たっちゃうよ」

ほむら「……そんなこともないと思うけど」

まどか「でも……もう明日には間に合いそうに無いし……買った物を上げるのは違うから……そうだ! 来月っ!」

ほむら「来月?」

まどか「そう! ホワイトデーに期待しててね、ほむらちゃん」


66:2011/02/19(土) 20:30:20.13 ID:
ほむら「……ええ。ありがとう、まどか。期待しているわ」クスッ

まどか(あっ……今ほむらちゃん、笑った……?)

ほむら「……どうしたの? ジッとこちらを見て。手が止まってるわよ」

まどか「ああ、ごめんなさい……」

まどか(でもほむらちゃん自身は気付いていないみたいだし……可愛いものも見れたから、黙ってよっと♪)


マミ(……どうして……)


67:2011/02/19(土) 20:40:09.36 ID:
マミ(どうして私の家なのに! こんなに私の肩身が狭いのっ!
   手伝うことも休憩に戻ることも出来ないなんて……私の家なのにっ!)

QB「こうして哀れなマミは、二つの空間に挟まれる形で、微妙な気持ちを最後に抱いたまま、お茶会を終えたのでした。ちゃんちゃん」

マミ(ちょっとキュゥべえ! こんな終わりは納得しないわ! 一番頑張った私にも何かあっても良いじゃないっ!)

QB「さぁってと……終わった終わった。これで僕も、新しい魔法少女を探しに行けるよ」

マミ(ちょっ、聞こえているんでしょキュゥべえ! 無視しないで! 寂しいんだからっ!)

QB「…………」

マミ(あれ? キュゥべえ? 本当にいなくなったの? お~い……。……グスン……あ~あ……本当、出番戻ってこないかなぁ……)



QB「以下、マミの愚痴だから省略なんだよ!」



終わり 



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