1:2013/01/19(土) 13:32:20.76 ID:
BW、BW2に登場したミネズミと一緒にいたプラズマ団の女したっぱの短編SS。
両作をやってないとあまりピンとこないかもしれませんので、あしからず。

憧


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1358569940

2:2013/01/19(土) 13:32:47.52 ID:
プラズマ団したっぱ♀「あたしはプラズマ団の団員。したっぱだ。」

プラズマ団したっぱ♀「プラズマ団ってのはポケモン達を人間から解放するために作られた組織。」

プラズマ団したっぱ♀「最も、あたしはポケモンの解放なんてどうでもよかった。」

プラズマ団したっぱ♀「ただ今までの退屈な人生をおさらばしたかったから、あたしはプラズマ団に入った。


3:2013/01/19(土) 13:33:43.67 ID:
プラズマ団したっぱ♀「入団初日、あたしは早速と自分専用のポケモンが支給された。」

プラズマ団したっぱ♀「ポケモンはミネズミ。そこらへんの草むらによくいるような低レベルのポケモンだ。」

プラズマ団したっぱ♀「あたしはそのポケモンを使って様々な活動を行った。」

プラズマ団したっぱ♀「トレーナーからポケモン解放という名目でポケモンを奪ったりした。」


4:2013/01/19(土) 13:35:44.50 ID:
プラズマ団したっぱ♀「ある時はムンナのような特殊な力を持ったポケモンに目をつけて捕まえたり、」

プラズマ団したっぱ♀「ある時は街の中で解放を呼びかける運動を行ったり、」

プラズマ団したっぱ♀「あたしはそんな活動にやりがい覚えながら、自分の任務に専念した。」

プラズマ団したっぱ♀「しかし、あたしはトレーナーになんてなったことがないからポケモンの扱い方はよくわからなかった。」

プラズマ団したっぱ♀「あたしの手持ちになったこのミネズミなんて、ただの足手まといにしか思わなかった。」


5:2013/01/19(土) 13:37:13.11 ID:
―――ヤグルマの森

バシッ!

プラズマ団したっぱ♀「このドジ!あんなガキンチョのポケモンに負けるなんて、あんたそれでもポケモンかいッ!?」

ミネズミ「ズミ・・・」

プラズマ団したっぱ♀「何だい、その目は?」

プラズマ団したっぱ♀「いいかい!?あたしはあんたを単なる道具としてか見てないんだからね!」

プラズマ団したっぱ♀「今度はちゃんとあたしの言うとおりに行動するんだよ!」

ミネズミ「ズミ・・・」

プラズマ団したっぱ♀「(あんなミネズミ、何の役に立つんだい・・・全く。)」


6:2013/01/19(土) 13:39:57.78 ID:
――――――――

プラズマ団したっぱ♀「元々、あたしはポケモンが大嫌いだった。」

プラズマ団したっぱ♀「あたしの親父はそこそこ名の知れたポケモントレーナーだった。」

プラズマ団したっぱ♀「家にいないことが多かったから、いつもあたしと母さんの二人だった。」

プラズマ団したっぱ♀「まだ子どものあたしにとっては親父はポケモンのことにしか関心がないのかと思った。」


7:2013/01/19(土) 13:41:30.28 ID:
プラズマ団したっぱ♀「そして親父は帰らぬ人となった。洞窟の落盤事故に巻き込まれて・・・」

プラズマ団したっぱ♀「元々病弱だった母さんはそのショックで倒れ、親父の後を追うように逝った。」

プラズマ団したっぱ♀「小さかったあたしを置いて・・・。」

プラズマ団したっぱ♀「それ以来あたしはポケモンを憎んだ。」

プラズマ団したっぱ♀「逆恨みとはわかってても、あたしの人生をメチャクチャにしたヤツらだと思っていた。」


8:2013/01/19(土) 13:42:44.86 ID:
プラズマ団したっぱ♀「だから人間のくせにポケモンと一緒に幸せそうにしている奴を見ると不愉快で仕方なかった。」

プラズマ団したっぱ♀「あたしがプラズマ団に入ったのはそのせいなのかもしれない。」

プラズマ団したっぱ♀「でもそんな悪事も長続きはしなかった。」

プラズマ団したっぱ♀「そう、あの子どもが来てから・・・」


9:2013/01/19(土) 13:44:25.14 ID:
―――Nの城

プラズマ団したっぱ♂A「え、N様が一人のトレーナーに負けた!?」

プラズマ団したっぱ♂B「ゲーチス様も、ついさっき警察に捕まった!」

プラズマ団したっぱ♂C「俺達も逃げなきゃやばいぞ!」

プラズマ団したっぱ♀B「他の七賢人たちはどこ行ったのよ!?」

プラズマ団したっぱ♀C「私たち、一体どうすればいいの・・・?」

プラズマ団したっぱ♀「(まさかあの子どもが・・・)」


11:2013/01/19(土) 13:46:46.15 ID:
――――――――

プラズマ団したっぱ♀「首領であるN様とその側近のゲーチスがたった一人の子どもに敗れたのだ。」

プラズマ団したっぱ♀「プラズマ団は事実上崩壊。N様は行方不明、七賢人もみな散り散りになり、あたしら下っぱ達だけが残った。」

プラズマ団したっぱ♀「ある者は組織再興のために残った者、ある者はプラズマ団を辞めて足を洗っていく者。色んな仲間たちが色んな道を歩んでいった。」

プラズマ団したっぱ♀「けど、あたしはどうすればいいかわからなかった。」

プラズマ団したっぱ♀「両親が亡くなって以来、荒れた生活をずっと送っていたあたしにはもう居場所なんてどこにもない。」

プラズマ団したっぱ♀「あたしはまた一人になった・・・。」


12:2013/01/19(土) 13:52:35.50 ID:
――――――――

―――10番道路

プラズマ団したっぱ♀「ハァ・・・これからどうするか・・・」

プラズマ団したっぱ♀「(仲間に誘われたけど、組織に残ったって下っぱのあたしがいたところでどうにかなるわけじゃない。)」

プラズマ団したっぱ♀「(足を洗っても元プラズマ団という経歴を持ったあたしを見る世間の目は容易に想像がつく・・・)」

プラズマ団したっぱ♀「ん?」

ミネズミ「ズミ、ズミ。」グイグイ

プラズマ団したっぱ♀「あんたか、まだいたの?もうあたしはあんたといる理由がなくなったんだ。」

プラズマ団したっぱ♀「お前も早く元の場所に帰りな。」


13:2013/01/19(土) 13:53:19.43 ID:
ミネズミ「・・・」

プラズマ団したっぱ♀「どうしたんだい、あんたは自由になったんだよ?どこでも好きなとこへお行きよ!」

ミネズミ「・・・」

プラズマ団したっぱ♀「早く行きなよ!」


14:2013/01/19(土) 13:54:10.80 ID:
ミネズミ「・・・」

プラズマ団したっぱ♀「何でそんな悲しそうな目で見るの!?」

プラズマ団したっぱ♀「あたしはあんたを道具としか見てなかったんだよ!」

プラズマ団したっぱ♀「そんな道具扱いされるあたしと一緒にいるのが良いのかい!?」

ミネズミ「・・・」


15:2013/01/19(土) 13:56:20.19 ID:
プラズマ団したっぱ♀「ああ、もう!」

プラズマ団したっぱ♀「早くどこかへ行ってよッ!」ゲシッ

ミネズミ「ズミ!」

プラズマ団したっぱ♀「あ!」

プラズマ団したっぱ♀「ごめん、ついカッとなっちゃって・・・」

プラズマ団したっぱ♀「あんたも帰る場所はないんだろうけど、ここでお別れだよ。」


16:2013/01/19(土) 13:56:50.79 ID:
プラズマ団したっぱ♀「・・・短い付き合いだったけど、あんたと過ごした日々は悪くなかったわ。」

ミネズミ「・・・」

プラズマ団したっぱ♀「じゃあね。」

プラズマ団したっぱ♀「・・・・・・」


17:2013/01/19(土) 14:01:04.76 ID:
――――Nの城3F 第3の部屋

プラズマ団したっぱ♀「このポケモン、あたしになついちゃって・・・あたしは単なる道具としてか見てないのに・・・」

トウコ「そんなことはないと思うよ。」

プラズマ団したっぱ♀「え?」

トウコ「前にあなたと戦ったことがあるけど、その時僕はあなたとの勝負に勝った時あなたは倒れたミネズミに駆け寄っていた。」

トウコ「本当にこの子を道具として見ているなら、あんな行動は取らないはず。」


18:2013/01/19(土) 14:03:58.69 ID:
トウコ「きっと、そのミネズミもあなたの優しさに気づいてると思うの。」

プラズマ団したっぱ♀「ば、馬鹿なことを言うんじゃないよ!あたしは好きでこいつと付き合ってるわけじゃないんだ!」

プラズマ団したっぱ♀「あたしはプラズマ団だ!そんな安っぽい情に流されたりしないよ!」

プラズマ団したっぱ♀「わかったらあっちに行って!あたしに関わるんじゃない!」

トウコ「・・・」

プラズマ団したっぱ♀「(何よあのガキンチョ、偉そうに・・・N様にやられちゃえばいいのよ・・・)」


19:2013/01/19(土) 14:05:14.73 ID:
プラズマ団したっぱ♀「(あのミネズミといい、ポケモンってやつは奇妙なヤツらだよ。)」

プラズマ団したっぱ♀「(あれほど怒鳴りつけたのに、あれほど当たったのに、あれほど邪険に扱ったのに・・・)」

プラズマ団したっぱ♀「(なのにちっともあたしから離れようとしない。)」

プラズマ団したっぱ♀「(あたしを嫌うどころか、むしろ寄ってくる。)」

プラズマ団したっぱ♀「(何でなんだろう・・・あたしはあんなヤツ嫌いなのに・・・)」


20:2013/01/19(土) 14:08:03.56 ID:
プラズマ団したっぱ♀「(あの時のあいつの目、あの時の子どもと同じ悲しい目で見ていた・・・)」

プラズマ団したっぱ♀「(そういえば、あいつは道具として捕まったポケモンなんだっけ。)」

プラズマ団したっぱ♀「(だったら、帰る所もないのか・・・)」

プラズマ団したっぱ♀「(あいつも一人ぼっちなんだな・・・。)」


22:2013/01/19(土) 14:09:03.08 ID:
プラズマ団したっぱ♀「・・・・・・・・・」

プラズマ団したっぱ♀「・・・おいで、ミネズミ。」

ミネズミ「ズミ!」


23:2013/01/19(土) 14:16:30.37 ID:
――――――――

プラズマ団したっぱ♀「あたしはこいつと旅を出ることにした。」

プラズマ団したっぱ♀「世間からの目は厳しかったが、どんな時でもこいつはあたしを支えてくれた。」

プラズマ団したっぱ♀「それから月日が経ち、あたしはホドモエシティでかつての仲間達が活動しているという情報を聞いた。」

プラズマ団したっぱ♀「七賢人の一人だったロット様が、持ち主がいないポケモンを保護をしながら活動をしているという。」

プラズマ団したっぱ♀「過去の罪を償おうとかそんな大層なことじゃないけど、こんなあたしでも何か出来ることがあると思ったから・・・」

プラズマ団したっぱ♀「それに、あそこにはあたしと同じ過去を持った仲間たちがいる。」



24:2013/01/19(土) 14:25:19.33 ID:
――――――――
ホドモエシティ

プラズマ団したっぱ♀「ここがホドモエシティか・・・随分変わっちゃったね。」

プラズマ団したっぱ♀「すいません、ここに元プラズマ団の人間が住んでいる屋敷があるという話を聞いたんですが・・・」

爺さん「ああ、それならこの先の登り道に登った場所にあるよ。」

プラズマ団したっぱ♀「ありがとう、おじいさん。」

プラズマ団したっぱ♀「あそこみたいだね。行こう、ミネズミ。」

ミネズミ「ズミ。」


25:2013/01/19(土) 14:28:18.24 ID:
―――ホドモエシティ 元プラズマ団の館

メイ「そのミネズミって、いつも一緒なんですね?」

プラズマ団したっぱ♀「ああ、この子かい?」

プラズマ団したっぱ♀「このミネズミ、すっかりあたしになついちゃって・・・」

プラズマ団したっぱ♀「だから、道具扱いをやめてキチンと向き合ってんの!」

ミネズミ「ズミ!」

END


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