1:2015/05/20(水) 15:01:22.58 ID:
・・・・AT PIN-HOLE!

■プロ提督シリーズ■

PART1 シージャック

天龍「あと15分ぐらいだな」

天龍「でも、気を抜くなよ。鎮守府に帰るまでが遠征なんだからな!」

第六駆逐隊「「「はーい!」」」

龍田「……」

龍田「動くな」グッ

天龍「っ!」

長門


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2:2015/05/20(水) 15:07:28.91 ID:
第六駆逐隊「「「うっ!」」」

龍田「みんな動くな!」

龍田「旗艦、機首を右にまわすんだ! この便はキューバ行に変更だ!」

天龍「キューバだって!? そ、そんなところまで、行く燃料があるものか!」

龍?「まわせといったろう。おれのいうとおりにしないと………」

??「みんなバラバラになって着底することになるぞ!」バッ

天龍「あっ!」

第六駆逐隊「「「うっ!」」」

ツ級「……」


3:2015/05/20(水) 15:12:45.33 ID:
PART2 その男を釈放しろ!!

ジャパン――横須賀鎮守府

執務室

長門「……どうだ? 憲兵に逮捕されている男の調べは進んでいるか?」

妙高「あの男は、カレー洋遠征基地の爆破事件の犯人に違いありません」

妙高「しかし……なんとしても証拠がつかめません」

妙高「あの男は何もしゃべらず黙っていますが……今にきっと証拠をつかんでみせます!」

長門「……」

長門「妙高……あの男をすぐに釈放するよう、手続きを取ってくれ」

妙高「えっ!?」


4:2015/05/20(水) 15:15:41.87 ID:
妙高「な、長門さん! もう少しなんです!」

妙高「もう少し時間をいただければ、必ず、やつの正体を……!」

長門「あの男が何者か、その正体はもう分かっているんだ、妙高」

妙高「えっ!? な、長門さん! それは!?」

長門「プロ提督と呼ばれている……プロの提督だ」

妙高「プ、プロ提督!!」


5:2015/05/20(水) 15:19:28.32 ID:
妙高「な、なら、遠征基地爆破は彼の仕業に間違いありません!」

妙高「何しろ、あんな場所で、あんな綺麗な爆破を見せた提督なんですからね……!」

妙高「時間をください、長門さん! きっと彼のしっぽをつかんでみせます!」

長門「……20分ほど前、鎮守府近海でシージャックが起きた」

長門「いま……龍田に変装していた軽巡ツ級は、遠征隊を人質に取って給油をしているよ」

妙高「はあ? そ、そんな事件が起こっていたのですか。しかし……」


6:2015/05/20(水) 15:21:50.13 ID:
長門「犯人は単独だが、遠征隊を爆殺するのに十分なダイナマイトを持っているらしい」

長門「しかもツ級は、手負い狼のようにいらだっている」

長門「何をしでかすか分からないという状況なのだ……」

妙高(…………)


8:2015/05/20(水) 15:26:02.06 ID:
PART3 9万ポンドの給油

鎮守府近海 補給基地

ツ級「いつまでグズグズしているんだ! いったい、あとどれぐらいの時間がかかるのだ!?」

天龍「キュ、キューバまで行くには……9万ポンドくらい燃料がいる……」

天龍「あと一時間はかかるはずだ……」

ツ級「一時間か……」

ツ級「だが、何度もいうが、へたなまねをすると本当に何事が起こるかわからないぞ!」

ツ級「艦娘につかまるぐらいなら死を選ぶ」チャバ!

ツ級「まさか……などとは思わないことだ。おれにまさかはないんだ!」


9:2015/05/20(水) 15:30:22.99 ID:
PART4 ピン-ホール

長門「一応……狙撃の名手を集めてはいるのだ」

長門「だが、艦砲が向けられていると分かった瞬間……やつは道連れ自殺を選ぶだろう」

長門「一撃必殺でなければならない。そう思うと、鎮守府きっての名手も尻ごみをしてな」

妙高「そのために選ばれたのが……」

長門「そう、プロ提督だ」


10:2015/05/20(水) 15:32:49.15 ID:
妙高「し、しかし、そのような大事なことを……」

妙高「犯罪者に任せていいものでしょうか!?」

長門「お前の気持ちは分かる。だがな……」

長門「このことは、何とか、ではできないことなのだ」

長門「Pin-hole(針の穴)を通すパーフェクトが必要なのだ!」

長門「それがプロ提督なのだよ……妙高」

妙高「……」


11:2015/05/20(水) 15:35:48.35 ID:
PART5 男は出て来た

横須賀鎮守府 留置場

妙高「釈放よ、プロ提督……」

提督(……………………)

妙高「でも、ことわっておくと……私たちは決して、貴方のことを諦めたわけじゃない」

妙高「必ずしっぽをつかんでやるわ」

提督(……………………)

妙高「相変わらず無言の行か……」


12:2015/05/20(水) 15:38:36.79 ID:
横須賀鎮守府 廊下

大和「久しぶりですね、プロ提督……」

提督「憲兵が終わったと思ったら、艦娘か……忙しいことだ……」

大和「佐世保鎮守府の『Mの店』以来ですね」

大和「あの時は貴方を敵に回してひどい目にあいました……」

提督「…………」


13:2015/05/20(水) 15:40:34.70 ID:
大和「ところで、ぜひ、貴方に頼みたいことがあるのです」

大和「内々の話なので、こちらの部屋に……」

提督「…………」

大和「あっ、失礼しました」

大和「私も相手に無様に背中を見せるのは好きではありませんが……」

大和「ここは貴方の流儀に合わせましょう」ガチャ


14:2015/05/20(水) 15:43:08.51 ID:
PART6 あと15分!!

ツ級「いつまでかかっているんだ!」

ツ級「もう一時間は過ぎているんだぞ!」

ツ級「どうにか言ったらどうなんだ、天龍!」

天龍「と、突然のことで手間取ってるのだろうさ」

天龍「なにせ、急な話だったからな……」

ツ級「何かたくらんでいるな……」

ツ級「鎮守府に連絡しろ! あと15分しか待たないとな!」


15:2015/05/20(水) 15:45:20.25 ID:
横須賀鎮守府 通信室

大淀「長門さんたちが打った手とは、何なのでしょうか……」

明石「さあ……」

明石「とにかく、何としても引き伸ばすように言われているわ」

大淀「…………」


16:2015/05/20(水) 15:48:58.63 ID:
PART7 間宮の店

北上「ん?」

大井「まだ開店まで2時間もありますよ?」

提督「……間宮に会いたい」

北上「店長に? でも、貴方だれ?」

提督「プロ提督……」

北上「プロ提督!?」

大井「バットマンと撃ち合いでもしそうな名前ですね」フフッ

北上「ふふふっ」クスクス


17:2015/05/20(水) 15:50:53.49 ID:
北上「どっちにしろ、変なお客さんも来たもんだね」

北上「ちょっと待ってて」ガチャ

提督「……」

大井「貴方、どこから来たんですか?」

大井「所属鎮守府は?」

提督「……」

大井「耳が遠いんですか!?」ムッ


18:2015/05/20(水) 15:54:07.45 ID:
大井「ちょっと! 返事ぐらいしたらどうです!?」

北上「大井っち!」バッ

北上「や、やばいって!」グイッ

大井「もう、なんですか、北上さんったら……」

北上「へ、へへへ……どうぞ、奥へ。店長が待っています」

バタン

大井「いったい、何者なんですか、あの男は!」

北上「知らない。でも、名前を聞いただけで、店長は青くなって……」

北上「死にたくなかったら、くれぐれも丁重にご案内しろ! って」

大井「ええ……?」


19:2015/05/20(水) 15:57:49.34 ID:
間宮「つい今しがた、大和さんから『すごい男が行くからよろしく頼む』と電話がありました」

間宮「お会いできて光栄です……」サッ

提督「……」

間宮「あっ、握手を好まないとのお話でしたね。うっかりしていました……」

提督「俺が急いでいると大和は言わなかったのか?」

間宮「そ、それではすぐに……」

間宮「あっ……」チラッ

間宮「すみません、金剛さん。お話は後で……」

金剛「……」チラッ

提督「……」


20:2015/05/20(水) 16:00:44.93 ID:
PART8 時間は消却された

ツ級「よし、時間だ。おれは十分に待った」

ツ級「天龍! 出かけよう!」

ツ級「………………おれの声が小さかったようだな」チャキッ

ズキューン!

暁「ああっ!」

響「姉さん!」

ツ級「もっと分かりやすい声を出してやろうか?」

雷「なんてことを……!」


21:2015/05/20(水) 16:02:48.74 ID:
天龍「ま、待ってくれ! 言うとおりにする!」

天龍「だから、そいつらには手を出さないでくれ!」

天龍「鎮守府に伝えてくれ。これからキューバに行く、と」

電「は、はいなのです……」

ザァァァ


22:2015/05/20(水) 16:05:24.50 ID:
鎮守府 通信室

大淀「駄目です、もう阻止することはできません!」

大淀「長門さんはなんとおっしゃっているのですか!?」

明石「それが、釘付けにしろとだけ……」

大淀「くっ……」

明石「……仕方ない」

明石「機雷を浮上させます!」


23:2015/05/20(水) 16:10:03.85 ID:
PART9 特別製(スペシャル)

鎮守府 工房

間宮「それでは、後のことはお願いしますね」

夕張「はい。こちらへどうぞ」

提督「…………」

夕張「話のあらましは聞きましたよ」

夕張「それなんかいかがでしょう?」

提督「12.7cm単装砲か……」

夕張「どうぞ……」スッ

提督「ん?」

夕張「どうぞ!」


24:2015/05/20(水) 16:13:48.29 ID:
ジャキーンッ チャッ

ズキューン タンッ

夕張「ワンダフル!」

夕張「いやあ、これで貴方が本物のプロ提督だということを私も信用しますよ」

提督「試したのか?」

夕張「いえいえ! というより、身分証明書を見せていただきたかったのですよ」

夕張「とにかく……お目にかかるのは初めてですからね」


25:2015/05/20(水) 16:19:40.94 ID:
提督「他のを見せてもらおう……」

夕張「え!? 12.7cm単装砲がお気に召さないというんですか!?」

夕張「ドイツ製の世界的名砲ですよ?」

夕張「95センチの白松板を射抜こうってものです」

夕張「いったいこの砲の、何が気に入らないというんです!?」

提督「せめて……」

提督「口径が46センチはほしい」

提督「砲も弾も、それなりのものがほしいのだ……」

夕張「い、いったい……」ゴクリ


26:2015/05/20(水) 16:23:02.44 ID:
夕張「いったい、標的(ターゲット)は何なのですか!?」

提督「42キロ先の……フットボールだ」

夕張「おおっ、クレージー!!」

夕張「ふ、普通、弾は進むごとに沈むんですよ」

夕張「それだけじゃない。風速、気温、湿度も着弾を狂わす!」

夕張「ク、クレイジーだ!」

夕張「ま、まさにクレイジーだ!」

夕張「まるで……ピンホールを狙うようなものだ!」


27:2015/05/20(水) 16:25:45.77 ID:
提督「だから……それだけの砲と弾がほしくて、俺はここへ来た」

夕張「ロ、ロケット弾だって、42キロ先のフットボールに命中させる精度は持っていない!」

提督「わめくな、夕張」

提督「お前の技術のほどを聞いたから、ここを選んだのだ」

提督「俺の注文に……イエスか、ノーか?」

夕張「……」


28:2015/05/20(水) 16:28:46.25 ID:
夕張「46cm三連装砲を土台にして……作るしかなさそうですね」

夕張「3日も待ってもらえれば、できると思います……」

提督「3時間!」

提督「3時間以内に作るんだ」

夕張「さ、3時間!?」

提督「砲に1万DMMマネー、弾に1万DMMマネーを払う」

夕張「で、ですが……」


29:2015/05/20(水) 16:30:30.99 ID:
提督「俺の聞いているのはイエスかノーかだ」

夕張「……」

夕張「わ、分かりました」

夕張「すぐに取りかかります……」

夕張「私の全てを、これにかけてみます!」


30:2015/05/20(水) 16:33:56.21 ID:
PART10 目前と1キロとの接点

ドォーン!

天龍「うわっ!!」

ツ級「な、なんだ!?」

ツ級「何が起こったんだ!? 説明しろ!」

天龍「どうやら、機雷に当たったらしい」

天龍「こ、これじゃ、航海はできそうにないな」

ツ級「何が機雷だ! そう都合よく機雷に当たってたまるか!」

天龍「しかし現実なんだからしょうがねえじゃねえか!」

バシッ!

ツ級「言ったはずだぞ! 下手な小細工をするといっしょに死んでやるとな!」


31:2015/05/20(水) 16:35:44.32 ID:
鎮守府 通信室

大淀「天龍さん……ごめんなさい」

明石「しかし、修理に3時間はかかります」

明石「これで時間が引き延ばせました」

大淀「ですが……これが限界でしょうね」

明石「ええ……」


32:2015/05/20(水) 16:37:18.25 ID:
PART11 夕張ありがとう

金剛「ああ~……あ……」

金剛「う、う……ん……ああ!」

ビー! パチ

金剛「??」

金剛「どうしたんデスか?」


33:2015/05/20(水) 16:40:32.66 ID:
金剛「あなたはまだ燃えていないんデショウ?」

金剛「私だけをさんざん、シャボン玉のような気持ちにさせておいて……」

提督「仕事だ……」

金剛「それでずっと考えていたのデスか」

金剛「こっちもBurningしないでいようと思ったのに……」

金剛「……」

金剛「……? あれ? 提督?」


34:2015/05/20(水) 16:43:28.16 ID:
鎮守府 工房

夕張「ちょうど3時間、1分と間違っていませんね」スッ

夕張「どうです? 砲身が長いので、必要上基部は重くしましたが……」

夕張「バランスはいいでしょう?」

夕張「どうです、出来栄えは?」

提督「上出来だ」

提督「夕張」

夕張「はい?」

提督「ありがとう……」

夕張「……」ニコッ

夕張「明日の朝刊を楽しみにしていますよ!」


35:2015/05/20(水) 16:46:31.99 ID:
PART12 ゴールド・メダリスト

陸奥「駄目、もうこれ以上は引き伸ばせない!」

扶桑「よく引き伸ばせて、あと10分……」

陸奥「ほ、本当に彼は来るの!?」

妙高「……」

陸奥「仕方ない。その役は武蔵にやらせましょう」

妙高「えっ!? し、しかし、それは……」


36:2015/05/20(水) 16:49:00.30 ID:
陸奥「それしか方法がないわ」

陸奥「超長距離砲撃でしとめてもらいましょう」

妙高「……」



武蔵「私が犯人を!?」

陸奥「そうよ、あなたならできるわ!」

陸奥「犯人を轟沈させて!」


37:2015/05/20(水) 16:51:45.94 ID:
扶桑「ですが、撃ち損じは許されませんよ」

扶桑「至近弾を受けた犯人がどのような出かたをするか……」

武蔵「……!」

妙高「命中だけではない。一発必殺が要求されます」

武蔵「……」

武蔵「…………」

武蔵「………………!!」

武蔵「だ、駄目だ。まるで自信がない!」

陸奥「武蔵!」


38:2015/05/20(水) 16:54:24.72 ID:
陸奥「あなた、艦娘オリンピックでゴールド・メダルを取ったことを忘れたの!?」

陸奥「あなたは最後までドイツ艦と競い合い、最後の一弾でビスマルクを追い越したじゃない……」

武蔵「駄目だ、撃てない!」

武蔵「あの時、私が賭けていたのは鎮守府の栄誉だけだったが……」

武蔵「今回は艦娘の命がかかっている」

武蔵「それに、距離があり過ぎる……!」

陸奥「……!」


39:2015/05/20(水) 16:55:33.80 ID:
PART13 やつはやって来た!!

妙高「……あっ」

妙高「プロ提督です! プロ提督が来ました!」

陸奥「えっ!?」

武蔵「あれがプロ提督……!」


40:2015/05/20(水) 16:58:17.45 ID:
扶桑「観測によると、距離は41,3キロメートルです」

提督「風力は?」

扶桑「北北西の風、風速6メートル」

提督「気温と湿度」

扶桑「気温16度。湿度60パーセント!」

提督「…………」スッ


41:2015/05/20(水) 17:00:19.93 ID:
妙高(もし彼が狙撃に成功したら……)

妙高(多くの事件の実証となる!)

妙高(なにしろ、彼は遠く離れた基地を爆撃したのですから……)

妙高(…………)

提督「………………」


42:2015/05/20(水) 17:01:40.33 ID:
ツ級「さあ、天龍。ぼやぼやしないで出港だ」



ビシッ!!



ドゥーン……ドゥーン……ドゥーン……


43:2015/05/20(水) 17:03:45.46 ID:
妙高(…………!)

妙高(…………!!)

妙高(……プ、プロ提督は?)ハッ

妙高(どこへ……!?)

陸奥「もしもし、通信室!? 結果はどうなったの!?」

陸奥「もしもし!?」

END


44:2015/05/20(水) 17:05:15.96 ID:
ゴルゴ13が手元にあったから衝動的に書いた。

デイブはマジヒロイン。


45:2015/05/20(水) 17:15:23.08 ID:
ゴルゴ13は全国書店、コンビニ、床屋に置いてるから、気になったら読んでみてくれ

どこから読んでも面白いぞ


46:2015/05/20(水) 17:16:15.07 ID:

この提督いたら楽勝やな


47:2015/05/20(水) 17:24:04.14 ID:
金剛娼婦役かw


48:2015/05/20(水) 21:53:38.82 ID:
>長門「プロ提督と呼ばれている……プロの提督だ」

ワロタ

このSSの作者もプロだったよ

ありがとう


49:2015/05/22(金) 02:02:04.01 ID:
床屋wwww




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元スレ:
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1432101672/

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