1:2015/06/30(火) 23:46:48.80 ID:
7月1日は速水奏の誕生日です。

このSSでは、ネットで拾った速水奏のコラ画像が大量に出てきます。

速水奏19


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1435675608

2:2015/07/01(水) 00:00:37.87 ID:
奏「あら、なにかしらこれ……………ふふっ懐かしいわね。あのころの写真だわ…」ペラペラ

奏「…ふふっ…今みると…こんなにもはずかしい衣装よく着てたわね。」ペラペラ

奏「それにしても…どうしてこんな写真が律儀に取ってあるのかしら…」ペラペラ

奏「まぁ…こんなことするのはあの人しかいないわね…」ペラペラ

P「おーい奏、ダンボールの余り…ってなにしてんだ?」ガラッ

奏「…噂をすれば影ってところね。ダンボールならそこにあるわよ」ユビサシ

P「ああ、ありがとう。…何を見てるんだ?」

奏「秘蔵写真集かしらね。私が聞きたいくらいだわ」

P「あ!それは…隠してたのによく見つけたな。」スタスタ

奏「大事そうに仕舞われていれば確認もしたくなるものよ。でも、よくこんなに取っておいたわね。」

P「俺は奏の担当プロデューサーだからな。」キリッ

奏「元…でしょう?」

P「そうだったな…すまん」ショボーン

奏「ふふっ冗談よ。今更アイドルに未練なんてないわ。普通の人ができないような経験も沢山したし、あなたとも出会えたし…ね?」

P「奏…」ジー

奏「…」ジー


3:2015/07/01(水) 00:02:03.56 ID:
ガラッ
拓海「おーい!P!ダンボールどこにあんだ…よ…」

P「あ…」

奏「…残念」

拓海「なっなっな、なにしてやがんだ!引越し準備の最中に!」カオマッカ

奏「あら…拓海もPさんにキスする?」

拓海「やっやるわけねーだろ!!」ガムテープ ナゲ

P「お、おい!ぎゃあああ!」チョクゲキ

奏「…あらあら。お預けね。」

P「」チーン

拓海「いいからさっさと梱包しろよ!自分たちの荷物だろ!」

奏「そうね。早く終わらせたらPさんもキスのご褒美くれるかもしれないものね」

拓海「キ、ッキス!?うるせえ、さっさと片付けて飯食いにいくぞ!」

奏「はぁい。」

P「」チーン


4:2015/07/01(水) 00:07:05.80 ID:






奏「…」ペラペラ

P「うーん今日は疲れたな…ってそのアルバム、仕舞ってなかったのか。」ガラッ

奏「気になったもの…でも、こうしてみているとアイドルとしていろんなことがあったんだなって思いだしてね。たとえばこれね。」



P「それは、奏のアー写か。」

奏「そうよ。…あのときはびっくりしちゃったわ。町でスカウトされて、次の日制服で事務所に行ったら、『宣材を今日撮る』だなんていいだすから。」

P「いや、奏がそのままでも十分綺麗だったからな…」

奏「本当にそう思ってる?単にPさんが制服が好きだからじゃないの…?」

P「え…いや…その…お!これは、奏の初めてのステージ衣装の写真だな!我ながらいい衣装を選んだと思うぞ!」アセアセ


5:2015/07/01(水) 00:12:39.11 ID:


奏「もう…Pさんはごまかすのが下手ね…でもPさんにほめられて悪い気はしないわ。…でも褒めてくれるのは衣装だけなの…?」クス

P「え!?いやほら、奏が輝けるような衣装を選んだつもりだから、奏が綺麗に写る様に…」アタフタ

奏「ふふっ…うろたえすぎよPさん。わかってるわ…Pさんが私のことを誰よりも見ていたことも…ね。」クス

P「そうだな」ナデナデ

奏「ふふっ。子供っぽいといわれるでしょうけど。Pさんになでられていると安心するわ。」

P「そうか。いろいろと抱え込まずに甘えたいときは甘えてもいいんだぞ?」

奏「はぁい」ゴロゴロ

P「そういえば、久々に『Pさん』って呼んでるのは何でなんだ」

奏「やっと気づいてくれたの?気づいていないのかと思って少し悲しかったわ」クスッ

P「気付いていたけど、いいだすタイミングがなくてな。」

奏「ふふっ…それはね。なんだかアルバムを見てたら、あのころに戻ったような気持ちになってね。それで…」ギュッ

P「…やっぱり未練があるのか?」

奏「ないわ。…Pさん気にしすぎよ」

P「あぁ…すまない」

奏「あーもう、気にしないでっていってるのに…ほら、この写真の私なんかどう?Pさんのおかげでまさに輝けているわ」


6:2015/07/01(水) 00:18:10.62 ID:


P「これは、男装フェスのときか?」

奏「そうよ…Pさんが事務所に帰ってくるや否や『奏は絶対男装似合うから男装の仕事を取ってきた!』とか息巻いてきたからびっくりしたのを覚えてるわ」

P「すまん…でも奏は中性的な顔立ちで綺麗だからな。男装も似合うと思ったんだ。事実、様になってたしな」ドヤァ

奏「そう思ってくれたのは嬉しいけど…少し不安だったわ。アイドルとして経験がまだなかったから…これからこういう風に…男装アイドルとして売り出されたらどうしようって…」

P「そんな風に思わせてしまっていたんだな。…すまなかった。でもあの時はとりあえず奏を他の人に認識してもらいたいって気持ちが強かったんだ。」

奏「…そういう気持ちはきちんと伝わっていたわよ。心配かけてごめんなさいPさん。それに…こういう衣装を着るのが楽しいって思えたのもこのお仕事からだもの…」

P「…それまで、衣装着るのがいやだったのか?」

奏「…そういうことじゃないわ。これまでは、ステージ衣装だとかはあったけども、こういう普段着ないような衣装を着ると…自分が映画の中のキャラクターみたいに思えてね…内心ノリノリになっている自分に気づいたの…」

P「そういうことか。この仕事のとき奏が妙に機嫌が良いように見えたから、次からも同系統の仕事を探していたんだ」

奏「…そうだったの。ちゃんと見てくれていたのね…だとしても…その次のお仕事がこれはないんじゃない?」


7:2015/07/01(水) 00:23:43.61 ID:


P「全然いいじゃん。奏かわいいじゃん!」

奏「あのときとなにもかわってないのね。あのときちひろさんに『プロデューサーさんは奏ちゃんをどうしたいのかわかりません』っていわれてたの覚えてない?」

P「ちっひの言葉なんか覚えてない!」

奏「…怒られるわよ。…ただ私も正直これには戸惑ったわ。こんなフリフリの衣装を渡されて…ね。」

P「そうか?かわいいと思ったんだけどなぁ」

奏「確かにかわいい衣装だけども…これが私の衣装なの?ってなったわ。最初…クールアイドルですって売り出しはじめたはずなのに…次の衣装は赤いフリフリのドレスなのよ?」

P「でも、実際キュートに着こなしてるじゃん。」

奏「…そうね…ふふっ、こういったフリフリの衣装でも、やっぱり着てみると楽しいって事がわかったわ。さっきの衣装と同じく…ね。そういった面では感謝しているわ」

P「え!奏フリフリの衣装着てくれるの?この時間に開いてるお店はどこn」

奏「ストップ!…案外楽しいことがわかっただけで、着たいとはいってないわ。」

P「そっかぁ…」ショボーン

奏「あんまりがっかりしないの。…あ、これはバレンタインのときの写真ね。」


8:2015/07/01(水) 00:29:15.36 ID:



奏「そしてこっちは…あら?」




P「うーむ。エプロン奏もかわいいが、普段着奏も捨てがたいなぁ」

奏「…どうして、このときだけ同じような写真ばっかりなの?」

P「同じとは何事か。エプロンありとなしで全然違うだろう。」

奏「…そうかしら?…あまり変わらないように見えるけど…」

P「そんなことはない。私服からエプロンに変わることによって、もし奏を家に呼んで料理作ってもらったらどうなるという妄想が滾るだろう」

奏「…そんな妄想していたの?」ジー

P「いつもな。」キリッ

奏「…まぁ実際にそうなってしまったから致し方ないのかもしれないわね」クス

P「じゃあこっちの衣装も着てくれるのか」


9:2015/07/01(水) 00:34:52.42 ID:



奏「今この衣装はちょっと無理ね…」

P「…奏はこの衣装が嫌い?」

奏「嫌いじゃないわ。似合っているでしょう?」

P「すごく!」

奏「…それに、他のみんなと一緒にお仕事できて楽しかったのもあるわ。レッスンで他のメンバーと一緒になることはあったけども、仕事ではグラビアだったり一人の仕事が多かったからね。」

P「そうだろう。じゃあいい経験だったわけだ。」

奏「そうね…伊吹ちゃんとか…拓海とか…今でも付き合いがあるものね…」

P「一緒に映画見に行ったりしてるもんな。」

奏「…Pさんも一緒にいく?」

P「眠っちゃうからやめとくよ…奏の衣装だったら見続けられるんだけどな」

奏「…。この年齢でこんなピンクのフリフリは無理よ…」

P「じゃあこのピンクのフリフリの奏を目に焼き付けておこう」ジー

奏「……もう…ふふっ…本人には興味ないの…?」

P「当然あるぞ!ふむ…やはりフリフリの衣装買ってくるか…」ジー

奏「もう…こら、暴走しないの」ツン

P「あう…そうだな。やっぱり奏はこういう幻想的な方が似合うからな」


10:2015/07/01(水) 00:40:21.06 ID:


奏「これは…蒼翼の乙女ね…まぁある種、私の契機となった写真でもあるわね。初めての写真集ってこともあって…ね」

P「この写真集は、うちのCoolアイドルだけの写真集だったな。雑誌のグラビアと違って普通のCoolアイドルとして写真を撮ると、埋もれてしまうと思ってな、構想を練りに練ったんだ。ここで多くの人が奏を認識してくれたんじゃないかと思うよ。」

奏「…あんまり無理しちゃだめよ?…ところで、ずっと疑問だったのだけど、この写真変よね。構成的にありえない写り方してるわよね」

P「変?…あぁ本物の奏と鏡の中の奏の両方と目が合うってことか?」

奏「そうよ。最初びっくりしたんだから。心霊写真か何かじゃないかって。」

P「幻想的な奏を演出するには、普通じゃダメだと思ってな。ちょいといろいろいじくってなんやかんやあってできたんだ」

奏「もう…だったら最初から言ってよね。写真集を確認したらこんな写真で…他のアイドルからもどうやったの?って質問攻めに合ったんだから」

P「奏をびっくりさせたかったんだよ。許してくれ」

奏「…ふふっ。いいわ。まぁこの写真のおかげで私は羽ばたけたようなものだし」

P「こっちの写真のようにか?」


11:2015/07/01(水) 00:45:53.55 ID:



奏「…これもすごく反響があったわよ…蘭子ちゃんとかから…ね」

P「あー蘭子とか好きそうだもんな。こういう翼のついた衣装。」

奏「…私も嫌いじゃないわ。映画をよく見ることも、こういう衣装を好むのも…一種の変身願望があるのかしらね」

P「変身願望?」

奏「…映画の登場人物に自分を重ねて、今いる世界ではなく、ファンタジーの世界に…身を投じてみたいって願望がどこかであるのかもってことよ」

P「ほう。自分を重ねるから、恋愛映画は見ないのか?」

奏「…ふふっ。そうかもしれないわね。自分を重ねると…キスシーンなんかで恥ずかしくなるからなのかしら。深く考えたことなかったけど、的を射てはいるわね」

奏「…でも、本当にこれが契機になって…こういう幻想的な衣装ばっかりになったのね」

P「そうだな。キャラクター的にも、需要的にもマッチしていたんだと思うよ。」

奏「本当にそうなの…Pさんが好んでこういう仕事を取ってきたんじゃなくて?」

P「それは否めないな。まぁ需要的に…な」

奏「もう…本当にしょうがない人ね。それで…次の仕事がこれなの?」


12:2015/07/01(水) 00:51:24.80 ID:



P「そうだ。奏=幻想的 という構図を固めるために、ダメ押しの一仕事だったな。これで、奏の担当分野が確立されたといってもいい。」

奏「…本当は?」

P「小悪魔奏を見たかった」キリッ

奏「はぁ…本当にどうしようもない人ね。まぁ…私も嬉々として着ていたのだから文句はいえないけども…」

P「奏だってこんなノリノリで舌ペロしてるんだから合意の上じゃないか」

奏「…変な言い方しないの…でもこういった衣装は楽しいわ。おかしいでしょうけども…自分で少しストーリーを考えて演じているつもりだったもの」

P「だからこんなノリノリだったのか。ところで、どんな設定を考えたんだ」

奏「…気まぐれで主人公を誑かす…悪い妖精さんが惑わす…ってところかしらね。もう覚えていないわ。」

P「まぁ奏に誘惑されたらコロっと言っちゃうと思うんだよな。」

奏「…ふふっ。嬉しい言葉ね。」

P「そして、次はこれだ。」


13:2015/07/01(水) 00:56:59.18 ID:


奏「…小悪魔つながりでこの仕事だったのかしら」

P「このときは、ファンタジー系の衣装の流れが強かったからな。小悪魔メイドってわけだ。」

奏「…でも、これって全然メイドと関係ないわよね…」

P「雰囲気だって雰囲気。グラビアみてる男なんてそういった用語の定義とかあんまり気にしてないから…」

奏「…それがアイドルのプロデューサーの言うことなわけ?」ヤレヤレ

P「いや出版社からそういう感じで押し切られて…もうどうでもいいかって思ってしまったんだ。設定うんぬんよりどうアイドルを輝かせるかを考えたんだ」

奏「あら…急に真面目ね…そういうところも好きよ」

P「…」///

奏「もう…黙らないでちょうだい…」

P「奏はずるいな。急にそういうこと言い出すんだから」

奏「Pさんも同じようなことするじゃない…」

P「奏…」

奏「Pさん…」

P「お!これは、夜色の花嫁じゃないか!」


14:2015/07/01(水) 01:02:29.62 ID:


奏「…もう、本当にしょうがない人…」ボソ

P「夜色の花嫁は夜色ウェディングドレスのほうが話題になるが、俺はこっちのカクテルドレスも魅力的だと思う。
濃紫と黒のシックな色調のドレスが奏の黒髪とマッチしていて非常に大人びた印象を与えている。
そのドレスを着こなし、ピアスやネックレスなどのアクセサリーも奏の魅力を引き立たせるように光輝いているが、変に主張しようとはしていない。
そして大人っぽい印象のドレスに対して、大人っぽくも子供っぽいようなミステリアスな奏が微笑みながらウィンクしている様が魅力的だ。
それに、隣にいる加蓮のと距離感もいい。少しこういった場に慣れていなく、不安からか奏のそばを離れようとしない加蓮に対して多少余裕があるように振舞う奏が大人っぽく見えて非常によろしい。」

奏「…本当にしょうがない人ね…」クス

P「…お気に召さなかった?」

奏「そういう言葉はその場で聞きたいものよ…。でもこのときは『自然な姿を撮影するからパーティを楽しんでくれ』って言われて困ったわ。」

P「ん?どうして?」

奏「どうしてって…桃華ちゃんや琴歌のように場慣れしているわけでもないのよ…普通の高校生にドレスを着せて、こんな本格的なパーティを楽しめって言われたって…マナーだってあまり知らなくて、パーティの勝手がわからないから困るに決まってるわ…」

P「茜は楽しんでたけど…」

奏「…茜は別でしょ?ドレス着てお茶碗いっぱいにご飯を持ってはしゃげるのは、茜ぐらいしかできないわ。」

P「そうか…でもいい経験になっただろ?」

奏「そうね。本当の社交界デビュー前の予行演習にはなったかもね…会場にはうちのアイドルばかりだったから…最初は緊張していたけど、そのうちパーティを楽しめるようになったわ。まぁいい経験といえばこっちもね。」


15:2015/07/01(水) 01:08:02.64 ID:


P「夜色の花嫁のウェディングか。これは反響がすごかった。」

奏「…そう。正直…出来上がった写真を見て私もびっくりしたわ」

P「本当に息を呑むような写真だな。実際の現場にいても綺麗だと思ったけど、写真として出来上がってきたらより綺麗なんだからな」

奏「…綺麗だと思ったのなら、あのとき言ってほしかったわ」

P「…本当のこというと…奏が美しすぎて過ぎて言葉にならなかったんだ…なんかこう芸術品のような…夜なのに輝いているような神々しさがあって、魅了されてしまって…」

奏「ふふっ…知っていたわ。Pさんはすぐ態度に出るものね…撮影前の着替えた私を見て石みたいに固まっていたものね」

P「見とれていたんだよ…」

奏「でも…やっぱり言葉にしてほしかったわ。言葉にしなくてはわからないことだって沢山あるのよ?」

P「…それはすまなかった。でも、今はちゃんと言葉にしてるだろう?」

奏「今は…ね。でも夜色のウェディングドレスを着た17歳の女の子にも言葉はほしかったわ」

P「…すまん」

奏「ふふっ…なんてね。いまさらどうこう言っても変わらないものね。」クス

奏「ところで、Pさんは好きなパターンが見つかるとずっと同じ仕事を取ってくるわよね」

P「そうか?そういうつもりはないんだが」

奏「じゃあ…これはどういうことかしら?」クス


16:2015/07/01(水) 01:13:35.36 ID:


P「夜色の花嫁が黒のドレスだったからな。次は、白のドレスで…と思ってな。背景と合わせて消え入りそうで、なおかつ、幻想的な奏の姿が撮れてよかったと思っているよ。」

奏「…この写真…全体的なイメージが白っぽくて、夜色の花嫁とは正反対の絵よね…」

P「奏の肌は、白磁のように白く透き通っていて綺麗だからな。夜色の花嫁では黒いドレスとの対比で、今回のは全体的に白の構図にすることでアピールしようと思ったんだ。」

奏「…それにしても、本当にこんな構図を良く考えることができるわね…他の子の分も考えているんだから、凄いわ…」

P「それがプロデューサーの仕事だからな。それに、どうやったら綺麗に見えるか、可愛く見せれるかってのを考えるのは楽しいものだぞ」

奏「…いろんな構成を考えてくれているのは嬉しいけれども…この時期ずっと、こういうようなドレスの衣装ばっかりだったわよね?」

P「夜色の花嫁でティンときてな。奏はドレスのような少しアダルティかつセクシーすぎない衣装が似合うと再確認したからな。現にこの衣装だってちゃんと着こなしているし、すごく綺麗だぞ。」

奏「…うれしいけど…その次がこれだったわね。」


17:2015/07/01(水) 01:19:07.06 ID:


P「夜色の花嫁がな、単純に男性受けだけでなくて、奏と同年代ぐらいの結婚に憧れるような世代にもヒットしたせいでな、ブライダル業界からアイドルにウェディングドレスを着せて、その世代に興味を持ってもらって後につなげようっていう風潮になってな」

奏「だからって…2度目よ?仕事でウェディングドレスを着ると…婚期が遅れるとかいう噂もあるくらいなのに…それに、また私なのって思ったわ。」

P「業界的に夜色の花嫁の印象が強くてな。客先としては、あれだけ注目を集めた奏が別のドレスを着たら当然注目が集まるだろうってなってな。」

奏「…お客さんから求められるのは嬉しいけど…同じコンセプトで同じ人が何度もグラビアに写るのってどうなのかしら…」

P「全然いいと思うぞ。俺としては、いろんなドレスの奏を見れたし、奏と同年代くらいの人たちも将来こんなドレスを…って思ってくれたんじゃないか?」

奏「そうかしら…私のイメージとしては、様々な人にドレスを着せたほうが、様々な人が見てくれると思うけど…」

P「当然それは否めないな。だから、加蓮や茜なんかのグラビアもあるんだ。ただ、客先としては安全牌がほしいわけだ」

奏「…安全牌?」

P「言い方は悪いが、加蓮や茜は実績がないからな。大当たりするかも知れないけど、全員が大外れするかもしれないって客先は考えるわけだ。そこで、前回大絶賛を受けた奏を据えておけば、安心ってことだ。」

奏「本当に…悪い言い方ね。」

P「大人の世界は面倒くさいんだよ…」

奏「わかっているわ。Pさんがその面倒くさい大人の世界に私たちを触れさせないようにしていたのもね…」

P「…それが大人の対応だからな」

奏「感謝しているわ…あと、これが雑誌に乗った後にね、加蓮から『一人でモノクロームリリィやるつもりなの?』って言われたわよ。」

P「ふぅむ。奏の一人モノクロームリリィか…考え付かなかったな。」

奏「もう…そういうことをいっているんじゃないの。そのときは、まぁ普通に流したんだけど…次の仕事がこれでしょ?」


18:2015/07/01(水) 01:24:47.76 ID:


P「やっぱり奏は白のウェディングドレスも似合うなぁ」

奏「もう…このとき加蓮から『モノクロームリリィに私はいらないのね』って拗ねられたのよ…もう少しバランスよく仕事を取ってきて頂戴」

P「でも、奏もノリノリだったし、ドレスも着慣れてきただろう?」

奏「ウェディングドレスを着慣れる高校生なんて…おかしいでしょう?」クス

P「確かに…な。でもドレスという衣装自体は慣れただろう?」

奏「まぁ…少しは慣れたかもしれないわね…でも普段から着るものではないから…結局はスタイリストさんとか着せてくれる人がいないとダメね。」

P「つまり…俺が着せることができる技術を得たら着てくれる…?」

奏「…私は普段からこんな仰々しいドレスをきてどこにいけばいいのかしら?」

P「…」

P「まぁこのあたりからジューンブライドなんかのブライダル業界の時期には、アイドルを起用して若年層にアピールっていう構図が確立してしまってな。実績のあった奏でなくてもいいって雰囲気になってしまったんだ」

奏「…別にいいわ…ウェディングドレス専用のモデルと思われても嫌だもの…それに…仕事じゃないときにもう1度着れたのもあるわ。」

P「奏には結婚式で夜色の花嫁のウェディングを着てほしかったのに…」グス

奏「フルオーダーメイドになるから無理だって言われたでしょ?」ナデナデ

P「まぁ純白のウェディングドレスの奏も綺麗だったからよしとしよう!」

奏「もう…本当にしょうがない人ねぇ」クス

P「しかし、この頃になると世間一般的にある程度奏も認知されてきた頃だな」

奏「…確かに、このころから町でも多く声をかけられるようになったわ。」

P「そうだろう、そうだろう。しかし、俺はこのあたりであえて高校生感をプッシュすることにしたんだ。」

奏「それが…これね。」


19:2015/07/01(水) 01:30:13.74 ID:



P「そう。まず花嫁、大人っぽいというイメージを打破するために、きっちりと制服をきてもらうことにした。」

奏「…これもPさんの趣味よね…」

P「でも似合っているだろう?」

奏「…なんだかんだ言ってもこの頃の私は高校生だもの…似合うも何も…日常よ…」

P「奏としてはそうかもしれないけども…そうじゃない人のほうが多かったんだ。」

奏「…大人びて見られるのは、嬉しいことなのかしら…でも、あの頃の私だったら嬉しかったのかもね…」

P「まぁそして、これは世間に受けたんだ。『今までウェディングドレスの広告でよく見たあの子は高校生だったのか』的な感じでな」

奏「…花嫁ありきの見出しじゃない…よかったのそんなので」

P「それだけ夜色の花嫁のイメージが強いってことだ。強いイメージからうまく脱却できれば知名度だけが残るから、いい武器になる。」

奏「…脱却できないと一発屋とかいわれちゃうけどね…」

P「そう。すこしその部分を気遣ってな。だから間をおかずにこの仕事を取ってきたんだ」


20:2015/07/01(水) 01:35:44.23 ID:



奏「また制服ね。」

P「このときの世間の奏に対する年齢的なイメージは、20-25歳だったからな。自然な学生としてあるべき姿を広告として使ってもらったんだ。」

奏「20-25歳って…今考えると…ひどいわね」

P「それだけ、奏が大人っぽく見えたってことだ。夜色の花嫁は奏にとっていい起爆剤になったが、それに引っ張られている感を多少改善したくていろいろとやってみたんだ。」

奏「ふふっ。そういう心遣いが嬉しいわ。あのままだったら…本当にウェディングドレスモデルの一発屋だったかもしれないものね。感謝しているわ…」ジー

P「いやいや、奏が頑張ってくれたからこそだよ。」

P「そして、ファンの方々にとって奏の日常生活面のアピールが少ないと気づいたものこのときだ。」

奏「制服系とバレンタインぐらいだものね。他はドレスだったり、ファンタジーな衣装だったり…」

P「そう。だから日常的な奏をピックアップしようとしたんだ。それがこれ。」


21:2015/07/01(水) 01:41:28.08 ID:


奏「これまでと違って…運動してるところ撮ってCMにするって言われたときは変な感じだったわ。」

P「元気に運動している女の子の姿はいいもんだなぁ…」シミジミ

奏「…ちょっと聞いてる?」ペシ

P「き、聞いてるよ、これまでの奏はドレスのグラビアだったりで動きが少ないから、こういう動き回っている姿は新鮮で効果があると思ったんだ。女性の爽やかな汗ってのは、ぐっとくるものがあるからな。」

奏「…そうね。久々にお仕事でお日様を浴びた気がするわ」

P「これまでの衣装から奏は夜のイメージが強かったからな。アクティブビューティーな面もアピールするつもりでこの仕事を割り当てたんだ。」

奏「…でも本当に大丈夫だったの?…こういうのって茜とか真尋とかもっとアクティブな子達に声がかかったんじゃないの?」

P「最初はそうだったけどな。打ち合わせで詰めて行くうちに意外性がほしいということになってな。」

奏「…それで私なの…?」

P「不満か?意外性といっても智絵里や文香みたいな子を起用しても、客先の求めてる絵にならないと思ってな。楽しく運動できるけど、これまでそういう絵がなさそうなアイドルってことで選んだんだ」

奏「…Pさんが最初から私あり気で考えたんじゃないの…?」

P「…最終的には客先がYesといったから客が奏を選んだことには変わりないよ」

奏「そういう強引さ嫌いではないけど…気をつけないとダメよ」

P「まぁ大丈夫さ」

奏「もう…それで、その次がこれだっけ?」


22:2015/07/01(水) 01:46:49.96 ID:


P「そう。やっぱりアイドルたるもの水着くらいになっとかないとなって思って無理矢理ねじ込んだんだぞ」

奏「そのうち、出版社の人からいやな顔されるわよ…」

P「大丈夫、大丈夫。出来上がった奏の写真見れば全員文句なんて言わなくなるからな。結局は奏のおかげなわけよ」

奏「うーん。嬉しいんだけども、不思議な気持ちね…」

P「このときは、南国リゾートのCMだったかな。」

奏「…確かCMが何パターンかあって、智絵里ちゃんとかな子が砂遊びしているのと、沙紀と櫂が泳いでいるのと、この私のパターンだったかしら…」

P「あと川島さんがバレーボールしてるのがあったはずだ。」

奏「…そうだったわね…でもお仕事とはいえ、みんなで海に行くのは楽しかったわ。」

P「じゃあ今度みんな誘っていってみるか」

奏「桃華ちゃんとかに頼んでプライベートビーチとか借りないと…Pさんは泳ぐ暇もなく対応に追われるんじゃないかしら」

P「みんな売れっ子だからな…」

奏「…でもみんなPさんが誘ってくれたら喜ぶと思うわ…企画してみたら?」

P「迷惑にならない程度に考えてみるか…」

奏「楽しみにしてるわ」

P「夏に海に行って、秋には紅葉と温泉もいいなぁ」ピラ


23:2015/07/01(水) 01:52:21.17 ID:


奏「風情はあるわね…でも、このとき、後ろでこんなことが起こっていたのね…」フフッ

P「気付かなかったのか?」

奏「後ろが騒がしかったのは覚えているわ。でもカメラが私のほうを向いていたし…大きな音がしたから後ろを向いたら全員ずぶぬれだったわ」

P「このあと、メアリーが蓮実と唯を巻き込んで倒れたからな…結構危なかったんだけどな」

奏「ちょっと本気で怒ってたわね」

P「もしかすると、もしかした事故になりかねなかったからな…」

奏「そうね。あのときは怪我がなくてよかったわ…でも、こういう温泉レポートみたいなお仕事楽しかったわ。これまでグラビアやCMみたいなお仕事ばっかりだったから…ね。」

P「奏は、立ってるだけで絵になるから、グラビアやモデルの仕事が多かったのは否めないな。」

奏「…自分の求められている立ち位置がわからないわけでないけど…あのときは少しさみしかったような気がするわ…」

P「奏は空気が読めるからな…余計に気を使ってしまうんだろうな。すまない」

奏「まぁいいわ…」

P「このときは、温泉シーン以外にも温泉街を歩きながらのトークだったり、町の人とのふれあいがあって、奏のいろんな面が見えたんだ。それが速水奏という人物を理解してもらえるいいチャンスなんだと思ったよ。」

奏「…本当にそこまで考えて仕事とってきたの?Pさんが私の入浴姿を見たかっただけじゃないの?」

P「…あー最近温泉いってないなぁ…」

奏「…」ジーッ

P「…お、これはトークバトルショーのときの写真かな」


24:2015/07/01(水) 01:57:53.55 ID:


奏「…このときはノックもせずに控え室に入ってきた人がいたんだっけ?」

P「ノックはしたぞ!ノックと同時に部屋に入ったが…」

奏「意味がないじゃない…他の女の子にも同じことしてないでしょうね…」

P「し、してないぞ!このときは凄く急いでいたから…」

奏「…まぁそういうことにしといてあげるわ。」

P「それにしても、奏は下着を着けずにこの服を着ていたのか…?」

奏「あら…覗き見しておいて、さらに質問を投げかけるの?」ジーッ

P「い、いやそういうわけじゃなくて…。そう!プロデューサーとしてアイドルの風紀の乱れを許すわけにはいかないからな。」

奏「ふぅん…じゃあ私はいち女の子としてこの件については秘密にするわ…乙女の秘密ってやつね…」

P「ぐぬぬ…」

奏「それで、トークバトルショーのときの写真がこっちね」


25:2015/07/01(水) 02:03:55.23 ID:


P「そうだな。トークバトルショーは事務所とTV局の肝煎りのプロジェクトだったからな。」

奏「記念すべき…第1回目のトークバトルショーだものね。」

P「うちとしても構成を練って様々なアイドルたちを出演させたし、TV局側も広告に力を入れていたからな。それ故に大きく取り上げられたし、多くの人が速水奏の幻想的だけじゃない魅力に気づいてくれたと思うよ」

奏「私自身も…楽しかったわ。いつもはファンの人たちから応援されるばかりだけど、自分が他の人を応援する立場になるなんて思わなかったわ…」

P「応援っていうと智香や友紀なんかのパッション系アイドルの独壇場だったからな。」

奏「最初この仕事の話をされたときに少し不安だったわ。自分でいいのかって…」

P「でも無事やり遂げたじゃないか」

奏「…そうね。それは他の仲間がいたからかしらね。」

P「くるみ、あやめ、有香か。」

奏「そうね。一番年上は有香だったけど…ね。あの子とあやめは熱くなると周り…見えなくなっちゃうし、くるみちゃんはまだまだ子供…だったからね。自分がどうにかしなきゃ…って思ったわ。」

P「逆にがんばろうと考えたわけか。」

奏「そう…。それに、意外と頼られるのも悪くない…って感じたわ。」

P「お姉さんとして頑張った訳だ。」

奏「…Pさんも頼られるの好きでしょ?」

P「まあな。」

奏「いつも…Pさんに頼ってばっかりだったから、頼られる気持ちが少しわかって…嬉しかったの。」

P「よーしよしよし」ワシャワシャ

奏「…もう…何するの?」

P「いつでも頼ってくれていいんだぞ。」キリッ

奏「はいはい、で、次のこれは、いつの写真?」


26:2015/07/01(水) 02:08:57.99 ID:



P「覚えてないか?」

奏「撮影だったりロケだったりで…いろんなところに移動したからいつの写真か覚えてないわ」

P「俺はしっかり覚えているけどな」

奏「…それにしても移動前に写真を撮った記憶がないわ…」

P「だって仕事じゃない写真だもの」

奏「…思い出したわ…これは…このときの写真ね…」ピラ



P「そう。こんなセクシーな舞姫の衣装を着てるのに、下品さがなく美しく感じるってのは凄いことだよな」

奏「…この衣装は覚えてるわ。さっきの写真は、この撮影の移動時のものね」

P「そう。移動前に空港で時間潰しているときだったはずだな。」

奏「本当に良く覚えてるわね。」

P「奏とのことはすべて覚えているぞ。にしても、待ってるだけで絵になるとは奏はやはり凄いな。」

奏「そう?…Pさんは私のことなんでも絵になるっていうけど、本当にそう思ってるの?」

P「当然!この写真が表紙で奏と一緒に旅行にいくシチュエーション写真集を企画したぐらいだ」

奏「聞くまでもない気がするけど…結果は?」

P「ちひろさんに職権乱用するなって死ぬほど怒られた…」

奏「まぁ当然よね」

P「くぅ…いま思い出しても何故通らなかったのか疑問で仕方ない。」


27:2015/07/01(水) 02:14:31.68 ID:
奏「もう…でも、このときの踊り子…楽しかったわ」

P「そうかそうか。TBSのときからアクティブな奏の需要があったんだ。そこで、この舞姫だ。」

奏「…歌とダンスは日々レッスンしていたけど…ダンスがメインっていうのは初めてだったものね」

P「踊りだけで人々を魅了するってのはどうだった?」

奏「…うーん。不思議な経験だったわ。これまでグラビアやCMがメインだったから失敗してもやり直しができたでしょう?」

P「そうだな。」

奏「でもダンスって一連の動作をすべてお客さんに見せるものだし、失敗したら失敗も見られるわけでしょう?やっぱり少し緊張感があったわ。それにライブと違う感じもあったのも要因ね」

P「…ダンスは嫌いか?」

奏「いいえ。やっぱりリアルタイムに歓声なりなんなりの評価が得られるのはいいものね。踊っているうちにより気分が高翌揚してしまって、動きが大きくなってしまったのは反省点かもね」

P「どうしてだ?いいことじゃないか。」

奏「…ペース配分を間違えたのよ。踊りのあとにトークがあったでしょ?トークのとき、疲労感がドッときて少し力を抜いてしまったもの…」

P「…そうだったのか。気づかなかったよ」

奏「Pさんに気付かれなかったのなら…うまく隠し通せたのかもね。」

P「うむぅ…担当失格だな…」

奏「そこは担当アイドルの演技力を褒めてくれないの?」

P「そうだな。おーよしよし」ナデナデ

奏「もう。子供じゃないのよ…」

P「そうだな。この写真とか色気たっぷりだしな」


28:2015/07/01(水) 02:20:07.43 ID:


奏「これはお月見のお仕事の時ね。」

P「奏に和装させたいと思っていたんだが、やっとその仕事がとれてな。」キラキラ

奏「…そんなに目をキラキラさせながら語らないで頂戴。結局はPさんの私欲なのね…」

P「今までクールビューティー的な面でしか見られていなかったからな。大和撫子的な面も見せようと思ってな。ただ、それ以上に奏が艶めかしくてな。」

奏「言うほど艶めかしいかしら…」

P「月というテーマ自体似合うが、明暗のコントラストがはっきりとしていていいな。」

奏「コントラスト…?」

P「白地の和服と手や胸元なんかの奏の白い肌が月に照らされてより白く雪のように映えるのに、濡羽色の髪と影になって隠れている奏の顔が良い。それで、月明かりに照らされて若干見える奏の口元が小悪魔的に微笑んでいて背徳感さえ感じるんだ」

奏「…急に詩的な解説なんかして…どうしたの」

P「かわいいと綺麗ってしか言わないと、本当にそう思っているのか疑問に思うだろう。だから言葉を紡いでみたんだ」キリッ

奏「…要するになにがいいたかったの?」

P「奏は綺麗で可愛い!」

奏「…よく伝わったわ…」

P「こっちの奏はどこか幼く感じるのも魅力だな。」


29:2015/07/01(水) 02:25:35.60 ID:


奏「本当ね…」

P「浴衣の柄も可愛くていいな。」

奏「…わたあめも持たされててね…」

P「なんだ?わたあめ嫌いか?」

奏「そういうことじゃないわ…この衣装着るときにイメージ崩れないか心配だったのよ。」

P「クールビューティ路線から外れるってことか?」

奏「まぁ…有り体に言えばそうね。急に子供っぽいというか…変な感じで…」

P「同じ速水奏の浴衣姿でこんなにも印象が異なるんだってことを知ってもらいたくて、こういう構成にしたんだ」

奏「…それはどうして?」

P「ドレス続きだった時に、ドレスの奏は綺麗なんだけど、他の魅力も知ってもらいたいと思ってな。やっぱりイメージが変に固まってしまうと他に手を出しにくくなるからな」

奏「そうだったの…いろいろ考えてくれていたのね…じゃあこっちは?」


30:2015/07/01(水) 02:28:51.98 ID:


P「これは、奏の浴衣姿が好評でな、着物メーカーからも若者に着物をアピールしたいということで、依頼がきたんだ。」

奏「ふぅん…ドレスと一緒ね。」

P「まぁどっちもアパレル業界の中でもシェア的にはニッチだからな。猫の手も借りたい気持ちだったんだろう」

奏「…そう。でも何でピンクの着物なの?私のイメージと違いすぎない?」

P「奏のイメージに近い紫・青系統は、前の浴衣のときに着たからな。」

奏「…でも、だからってピンクなの?」

P「淡いピンクは奏の肌の白さと相まって綺麗に見えるかなと思って選んだんだ。きついピンクじゃなくて淡いピンクだと上品さも出てくるしな。思ったとおり、綺麗に着こなしているじゃないか」

奏「そうね…って自分で言うのも変だけど、薄いピンクの衣装も映えるわね」

P「そうだろう。もっと自信もっていいんだぞ。かわいいかわいい奏ちゃんなんだから」

奏「…」

P「なんか反応してくれよ」

奏「次は…追憶のヴァニタスね…」


31:2015/07/01(水) 02:31:07.88 ID:


P「…そうだな。このときは、妙に思い悩んでいたようだが…」

奏「いろんなことを考えていた時期だったのかもね。もしくは、考えてる自分を見てほしかったのかも…」

P「それは、かっこつけたかったってことか」

奏「…このとき、その質問をされていたら答えはNoだっただろうけど、今考えてみればYesね…」

P「奏もかっこつけたりするんだな」

奏「人に見られるお仕事だもの…いつもいい格好しようとしているわよ。それが本心なのか、言い訳なのかはわからないけど…」

P「奏はインテリだな。俺はそんな風に深く物事を考えたことはなかったよ」

奏「…考えたところで世界が良くなるわけではないから、別に必要なことではないわ。ただこのときは本当に少し考えたい時期だったのね」

P「何を…?」

奏「ふふっ…わからないわ…考えることを考えていたのかもね」

P「なんだそりゃ…」

奏「別にたいしたことではなかったってことよ。心配しなくていいわ。」

P「ならいいんだが。」

奏「そういうやさしいところも好きよ」フフッ

P「…ありがとさん」

奏「…照れてる?」

P「うっせー」

奏「あらあら、怒られちゃったわ…気を取り直して次に行きましょうか」


32:2015/07/01(水) 02:34:07.01 ID:


P「赤いドレスの奏も違った印象でいいな」

奏「全体的な絵を見ると照明だったり、水だったりで青っぽい印象を得るけどもね…」

P「そうだな。そしてこの破れたドレスが下品でない妖艶さを引き出してくれてグッドだな」

奏「…この翼の構図ってPさんが考えたでしょ?」

P「そのとおり。一般的な奏のイメージとして、蒼翼の乙女か夜色の花嫁のイメージが強かったからな。翼は必要かと思ってな」

奏「…そのせいでまた蘭子ちゃんからキラキラした目で見られることになったのよ。」

P「俺のところにもこのグラビアが載った雑誌をもってきたよ。」

奏「…あの子は本当に好きなのね…こういうの。」

P「まぁそうだな。話は戻るが、俺的にこの写真の一番の魅力は、奏の目にあると思う。」

奏「私の…目?」

P「そう。この愁いを帯びた表情、何かを言いたげな口元、そして、吸い込まれそうな目だ。」

奏「目…ねぇ…あまり気にしたことなかったわ」

P「奏は、役に入り込む気質があるから、制服とかじゃなく、幻想的な衣装を着て役に入り込んだときの目が非常に麗しいんだ」

奏「…饒舌ねぇ…」

P「…照れてる?」

奏「………うるさいわ…」

P「ヒューヒュー」

奏「…じゃあそんなPさんに質問よ…ヴァニタスってなにかしら?」

P「ヴァニタスは…あれだろ…儚いとかそんな意味だったはず」

奏「…自分でつけた名前なんだから…しっかり覚えてないとダメよ」

P「…さーせん。で、正解は?」

奏「ヴァニタスは、バロック期に描かれた絵画のジャンルのひとつで、生の儚さ、空しさの寓意をあらわす静物画のことをヴァニタス画っていうの。語源はラテン語ね。」

P「ほう…」

奏「ヴァニタス画で多く用いられるものは、ドクロよ。最終的に人は死んでしまうから空しいというような意味が含まれているわ。他には篭に入った果物の静物画だけど、りんごが腐っていたり、やがては燃え尽きるろうそくの絵もあるわ」

P「…諸行無常的な考えなのか?」

奏「…なんとなくはあっているわ。ただ西洋と東洋で発展的な考え方は異なるかもね…」

P「…奏は物知りだな…」

奏「必死で勉強したのよ?Pさんが追憶のヴァニスタなんて名付けてくれるから…」

P「…奏が儚い表情してるなって思って調べたらヴァニスタいうものがあるってヒットしたから、カッコイイ響きだし採用したんだ。」

奏「…そういうと思っていたわよ…」

P「…すまんな」

奏「…じゃあ今度美術館にでも行きましょう…私が解説してあげるわ…」

P「あ、ありがとう…」

奏「なんで緊張しているのよ…」フフッ

P「じゃあ美術館の前に、この奏の美しさを引き出した作品を解説してもらおうか。」


33:2015/07/01(水) 02:36:50.97 ID:



奏「…そうね。お日様の下の撮影っていうのも…久しぶりだった気がするわ」

P「そう。撮影前まで曇りだったんだが、奏が現場入りしたとたん晴れたんだ。奏は恵まれてると思ったぞ」

奏「…そうだったかしら…でもあまり自分が晴れ女って気持ちはないけども…」

P「晴れ女かどうかは置いておいても、この写真は美しいの言葉以外でてこないよな」

奏「…そうかしら…良くある構成の絵だと思うけど…」

P「やっぱり奏の表情がいいよな。白いワンピースを着てることもあって、あどけない少女のようにも見えるし、優雅な大人の女性のようにも見える」

奏「…いいすぎじゃないかしら。私には高校生の私にしか見えないわよ」

P「そこらへんの高校生を捕まえてきてもこの写真は取れないよ。やっぱり奏じゃないとな。」

奏「…褒められるのは嬉しいけど…本当に高校生を捕まえてたら…ダメよ?」クスッ

P「そんなことわかってるさ。奏以外ではしない」

奏「…あきれた…」

P「これもいいCMだったよな」


34:2015/07/01(水) 02:39:26.13 ID:


奏「…これはPさんの目にどう映っているの?」

P「まずこの衣装だな。この衣装がお姫様のような高貴な感じを演出している。それに加えて、この奏の表情がまたいい。」

奏「…表情ね…どう見えるの?」

P「微笑を浮かべた表情と意味ありげな指先とで、お姫様が城から抜け出してきて、その秘密を共有しているような雰囲気があるな」

奏「見ている人は本当にそう思っているのかしら…」

P「…どうした奏?妙に疑っているけども…」

奏「…今思い返してみると…ね。Pさんはいつも褒めてくれていたけど…私が世間からどんな評価を得ていたのかって余り知らなかったのかも…」

P「…事務所の仲間から慕われていただろうし、こんなにいろんな仕事が来ていたのに…か」

奏「…そうね。世間から評価されていたのが…本当に速水奏だったのかが不安になるのよ」

P「どういうことだ?」

奏「…雑誌に載っているのが別に速水奏じゃなくても、神埼蘭子でも、塩見周子でも、渋谷凛でも良かったんじゃないかって…」

P「…」

奏「Pさんはどう思う?」

P「…正直なことを言うと…もし、速水奏が載ってない雑誌だったら俺は買っていない…そして、そう思っているファンの人々は沢山いると思う。」

奏「…」

P「もちろん、奏の代わりに蘭子や周子が載っている雑誌でも買っていく人はいっぱいいるだろうが、それは人それぞれだ。それに、神崎蘭子の写真集の代わりに速水奏の写真集を買う人はいないんじゃないか?」

奏「…そう…ね。ありがとうPさん。意地悪な質問だったわね。」

P「答えになったか」

奏「Pさんなら…フォローしてくれると思って…こんな質問した私はズルイ女ね…」

P「奏が望むならいつでもどこでもなんでもフォローするぞ。」

奏「…嬉しいわ。」チュッ

P「…」ナデナデ

奏「…変な空気にさせてごめんなさい。次は…あら?」

P「お、ついにきたか。」

奏「どうしてこの写真だけでアルバムの1ページ使ってるの?」

P「それは奏の初CDデビューの写真だからな。」


35:2015/07/01(水) 02:42:12.90 ID:


奏「…私がCD出しただけでそんなに嬉しかったの?」

P「そりゃ嬉しいさ。奏が事務所からも一定の評価を得たってことを示す一種のサインだからな。」

奏「…そうね。Pさんはちゃんとそういう風に考えてくれていたのね。」

P「…今でも昨日のように思い出されるよ…CDデビューが決まって告知されたときの奏の表情。」

奏「…私も思い出したわ…Pさん…私のCDのレコーディングってどのぐらいかかったか覚えてる?」

P「1ヶ月近くかかったな。あの時は苦労したよ…」

奏「そうね…フレちゃんとか文香とかは1週間とかでレコーディング終わったらしいわ。」

P「お、そうだな。」

奏「…Pさんがマイクの種類がどうとか、発音ひとつひとつをチェックしたりしてたから、そんなに時間かかったのよ?」

P「あ、あれはだな。初CDデビューで悔いを残さないように気を配ったつもりなんだが…」

奏「その気配りは嬉しいけども…やりすぎよ」

P「いいじゃないか。俺は今でも聞いてるぞ。」

奏「…車に誰が乗っていても…かけるわよね…」

P「当たり前だ。俺の車だからな。」

奏「はぁ…Pさんと私以外に誰か乗ってるときにCDかけて、『この子が歌ってるんですよ』みたいな雰囲気だすのはやめてくれない…?」

P「なんでだ!?いいじゃないか。嘘じゃないんだし」

奏「気恥ずかしいのよ…」

P「いい曲だと思うんだけどな…歌詞も構想段階から何度も練り直ししたからな」

奏「…レコーディング前にもっと時間かかってたのね…」

P「奏のためを思ってな」

奏「…それはありがたいけども…もう…」

P「それでこっちがライブの衣装だな」


36:2015/07/01(水) 02:46:35.49 ID:


奏「こっちは明るめな衣装なのね」

P「実際に歌っているところを見せる用だからな。多少動きやすいようにして、なおかつ奏らしさも失わないようにな」

奏「…初めてのライブで歌ったときのこと思い出すわ」

P「あのときの奏は結構緊張してたな」

奏「…当たり前よ…1年前まで一般人だった高校生よ?…自分の歌を人前で歌うのがあんなにも緊張して、そして楽しいものだと知らなかったもの」

P「楽しかったのか?」

奏「…楽しかったわ。グラビアや普通の撮影と違った…熱気の中心にいるようだもの…」

P「ほう」

奏「…私の一挙一動をお客さんが見ていて、口は自然に歌を歌っているのに…意識は別のところにいるようで、皆を見ているの…ふふっ、思い出しただけでテンションがあがっちゃうようね」

P「そんなに喜んでいただけたなら幸いだよ。」

奏「…でも本当にハイになっていたんだと思うわ。ライブが終わって気が抜けた瞬間、倒れこんでしまったものね」

P「あれはびっくりしたぞ。」

奏「…あの時は、しばらく動けなかったものね…他のみんなには心配かけてしまったわね」

P「でも、奏が楽しんでいたのは、皆知っているし、あのクールな奏があんなにも張り切っているから皆もがんばる雰囲気になっていたぞ」

奏「…そうだったの…。そんな雰囲気も気付かないほどのめり込んでいたのね…私。」

P「CDデビュー組みのライブの後、奏も含め全員がそれぞれの活躍のフィールドに散っていったからな。あの場は転機だったんだろうな」

奏「そうね。あのライブ以降…結構街で声かけられること多くなった気がするわ。」

P「ファンレターも凄く増えたしな」

奏「…今あのライブを思い出しても…心のそこから震えるような感じがあるわ…」

P「…そうか」

奏「…Pさんやっぱり気にしてるわね…私がアイドルやめたこと…」

P「そりゃ…な。奏はもっとそういう場に立てたはずだからな。」

奏「…」ナデナデ

P「…奏」

奏「…暗い話はおしまいよ、この写真は何のときの写真だったかしら」


37:2015/07/01(水) 02:48:14.82 ID:


P「これは、正月の旅行番組の途中にとった写真だな。確か美波と2人で好きなところに行くってコンセプトだったはずだ」

奏「…そんな企画もあったわね。美波が海を見に行きたいって…言ったんだったかしら」

P「そうだな。美波のお父様が海洋学者とかで、美波自体にも海には並々ならぬ思いがあるらしいな」

奏「…そうね…でも眺めるだけの海も素敵だったわね。」

P「これは初日の出だったはずだ。あの時、2人は何も言わずに1時間くらい初日の出を眺めていたな」

奏「…ロケ中だったのにね…プロ失格ね」

P「でも、視聴率が一番良かったのはこの眺めているところだったはずだぞ」

奏「…初日の出っていうこともあったんでしょうけど…不思議な気持ちね。」

P「…変に喋らなくても人を惹きつけるってことじゃないか」

奏「…逆に考えると、喋るとダメとも考えられるじゃない…」

P「妙に偏屈に考えるんだな」

奏「ふふっ…Pさんにフォローしてもらいたいってことよ…」

P「2人とも画面映えするってこともあるんだろうけど、それまでこれまでの仕事の話とか私生活の話とかいろいろと話しているんだけど、初日の出のときだけただ黙って眺めている。その動と静のギャップに惹かれたんじゃないか。」

奏「…」

P「それに、TV番組で黙っていても間が持つって言うのはある種の才能だと思うぞ」

奏「…ふふっ。ありがとうPさん。」

P「満足したか」ナデナデ

奏「ええ、Pさんといると甘えてしまうわね」

P「甘えてくれてかまわないぞ?」

奏「…じゃあ次は小悪魔的に甘えてみるわね。こんな風に」


38:2015/07/01(水) 02:50:42.73 ID:


P「これは…化粧品メーカーの広告だったはずだな」

奏「そうね…でも化粧品の広告ならこんな大胆な衣装は必要ないんじゃない…ルージュならルージュだけ魅力的に見えるようにすれば…」

P「いや、いるさ。化粧品といってもルージュだったりファンデーションだったりの化粧品ひとつの広告じゃなくて、トータルコーディネート的なものだからな」

奏「…うちの化粧品を使えば、こんなにも綺麗になります…的なってこと?」

P「そうだ。確かこのときもそう説明したはずだがな…」

奏「…聞いた記憶があるけど…でもやっぱり露出が多すぎる気がするわよ」

P「魅力的でいいじゃないか」

奏「…私このときまだ17歳よ…今こうやってこれまでの衣装を振り返るとわかりやすいけども、全体的に露出が多いと思うわ」

P「むしろ17歳だからじゃないか。じゃあ今こんな風にへそだしてグラビアいけるか?」

奏「…そういわれると…そうかも…ね」

P「…うーん。あえて今のタイミングで奏のへそだしグラビアもいいな…」

奏「…もう…何考えているの?」

P「あ、いて」ペチッ

奏「…変なこと考えないの…」

P「はーい」

奏「…あら?この写真って…スタジオの裏かしら?」


39:2015/07/01(水) 02:52:34.83 ID:


P「バレンタインのときだな。グラビア撮影の合間だったかに撮ったやつだ」

奏「…また個人的な写真なのね…」

P「グラビアの写真は別に保存してあるけどな。」

奏「ふぅん…でもどうして別の写真を撮ったの?」

P「奏がチョコを咥えながら『チョコがほしかったら、自分でとってね』とかいうもんだからな。あえて写真に撮った。」

奏「…そんなことあったかしら…でも、チョコはどうしたの?」

P「もちろん自分でとったさ。手でな」

奏「…あら残念…」

P「…あのなぁ…周りにスタッフさんとかもいたんだからしょうがないだろう?」

奏「…Pさんは答えてくれると思っていたのにね…」

P「今だったらするぞ」

奏「…じゃあ遠慮しておくわ」

P「なんでだよ…」

奏「…ふふっ、Pさんがやるかやらないかを葛藤して迷うから面白いのに、わかっていたらやる必要ないわ…それに…キスしたいならいつでもいいわよ?」

P「…遠慮しておくよ」

奏「…あら…嫌われちゃったかしら」

P「…お返しだよ」チュッ

奏「…もう…」

P「お、このアルバムも残り少しだな」ペラッ


40:2015/07/01(水) 02:53:33.45 ID:


奏「これは…ミッドナイトレイヴのときね…」

P「このときはびっくりしたぞ。夜中に電話がかかってきて、迎えに来いだなんて」

奏「あら…もっと情熱的に、会いに来てっていったはずだけど…」

P「同じだ同じ。車飛ばしていったら、夜なのに妙に薄着だしな。」

奏「ふふっ…Pさんがすぐ迎えに来てくれるってわかっていたもの…大丈夫だったわ」

P「信頼してくれていたのは嬉しいけど…どうしてこんなことしたんだ?」

奏「…不安…だったのかもね…」

P「…俺が奏を不安にさせていたのか?」

奏「…どうかしら…いい意味で、Pさんだったから不安になったのかもね。」

P「いい意味ってのは?」

奏「…Pさんは私に良くしてくれていたのは…あの頃の私でもわかっていたわ…だからこそ、本当に私のわがままを聞いてくれるかって…試してみたくなったのかもね…」

P「そんなことしなくたって、奏の望むことなら何でもやったのに…」

奏「そのやさしさが少し怖かったのね…いつか…他の人にその優しさが向くかと思うと…」

P「だからちょっかいかけてみたくなったのか…男子小学生が好きな女の子にいじわるするみたいだな」

奏「あら…言われてみればそうかもね…男の子の気持ちって良くわからないと思っていたけど…今考えると同じことだったのね」フフッ

P「…奏は男の子にいじわるされたことはないのか?」

奏「…あるわよ…たくさん…今目の前にいる人からね…」フフッ

P「俺か!?俺は何もしてないぞ?」

奏「…気があるようなないようなフリしてみたり…他の女の子にやさしくしてみたり…いろいろされたわ」

P「えぇ~」

奏「冗談よ。Pさんは私のために…こんなにもすばらしいステージを用意してくれたしね。」


41:2015/07/01(水) 02:55:16.40 ID:



P「このときは、クールで熱い奏が見れたな。」

奏「…なによそれ…でも、言い得て妙かもね…」

P「奏のカリスマ性が感じ取れたよ。一瞬にして観客の心を惹きつけて離さなかったからな。」

奏「…嬉しい評価ね…でも、それだけ?」

P「会場の空気の感じ方も鋭敏で、アドリブを入れたりしてうまく立ち回ったと思う」

奏「…正直言うと…私が思うようにやりすぎて後で怒られるんじゃないかって思ったわ…」

P「そんなわけあるか。会場が割れんばかりの歓声で盛り上がったんだし、雑誌とかでも高評価だったしな。」

奏「…だったらいいわ。安心した」

P「…奏はそんなに心配性だったか…?」

奏「………そうよ。一番Pさんに良く見てもらいたいから…Pさんの評価が気になるのよ…」

P「…愛いやつだな」ナデナデ

奏「…ふふっ」スリスリ


42:2015/07/01(水) 02:57:28.71 ID:
P「結局アルバムを全部みてしまったな。」

奏「…楽しかったわよ…でも、これでおしまいなの?」

P「そんなわけあるか。あと10冊ぐらいあるぞ。とってくる」ダッ

奏「…」ギュッ

P「…奏?」

奏「♪もしその手を離したらすぐにいなくなるから」ギュッ

P「…」ストン

奏「…」

P「…手錠の鍵を探してきたほうがいいか?」

奏「…ここにいて…」

P「…」ギュッ

奏「…」ギュー

P「…」ナデナデ

奏「…」スリスリ

P「…」ナデナデ


43:2015/07/01(水) 02:59:21.05 ID:
奏「…ふふっ…いろいろあったわね。この10年間…」

P「そうだな…」

奏「10年前…あなたにスカウトされる前の私は…アイドルになって、歌って、踊って、自分の写真が雑誌に載って、そして、アイドルとして引っ張ってきてくれた人を人生の伴侶とすることなんて…考えてもみなかったでしょうね」

P「…いろいろと経験させたな。」

奏「…本当…でも、結果的に今が幸せだから…構わないわ…」ギュッ

P「…本当に確認させてほしいんだが…アイドル…続けたくないのか?」

奏「…やれることならやりたいわ…でもそのためにあなたが辛い思いをするなら、やらなくていいわ…」

P「…奏」

奏「…ごめんなさい…あなたはあまり話さなかったけど、ちひろさんや事務所の他の人からいろいろ聞いちゃって…」

P「…まぁ俺が悪いんだよ。とりあえず、客先で『できます』って言ってきたり、私欲でアイドルに手を出したりしてしまったんだからな…潮時だったんだろうな」

奏「…10日寝ずに仕事するとか…その後、病院から抜け出して、仕事行くのとか…もうやめて…」

P「心配かけたな。」ナデナデ

奏「…私だけじゃないわ…他の皆も心配していたわ………でも、行動を起こして、他のプロデューサーが増えて、あなたの担当から外れるのが怖くて何もいえなかったの…私もだけど…」

P「嬉しい限りだよ」ナデナデ

奏「結局あなたが倒れてそんなこといえなくなって、皆で行動を起こしたものね…」

P「…俺も怖かったんだ。人が増えると…俺の居場所がなくなるんじゃないかって。」

奏「…」

P「みんな自分勝手だったってことだな。」

奏「…そうね」フフッ

P「でも…本当にいいのか?俺の実家なんてなんもないぞ。東京で生まれ育った奏には退屈すぎると思うぞ」

奏「…でもあなたはそばにいてくれるわよね?」

P「尽力するよ」

奏「嫌…"約束"…して…」

P「…約束する」チュッ

奏「…んっ…」チュッ

P「…」ギュッ

奏「…」ギュッ


44:2015/07/01(水) 03:04:04.68 ID:
ピンポーン

P「!」ビクッ

奏「!」ビクッ

P「…」

奏「…」

P「は、はーい」スタスタ

奏「…また邪魔が入っちゃったわね…あら…外が…」

<オハヨウサン キョウデ カタヅケチマオウゼ

<アレ? モウアサナノカ

<ナニイッテヤガンダ? サッサト アケロヨ

奏「思い出話しているうちに朝になっていたのね…気付かなかったわ。」

P「…なんか外がすげー眩しいんだが…」スタスタ

拓海「なんだおまえら。まだ寝巻きのままか。さっさと終わらせて、Pの実家でうまいもの食おうぜ。」

美世「あれぇ、今日は積み込みだけって聞いてたからトラック持ってきたのに…まだ結構梱包されてないじゃん!?」

拓海「こいつら、もの一つ一つに対して思い出ばなしし始めるから、なかなか終わんないんだよ」

P「あーあー。悪かったですね」

拓海「暇そうなの見繕ってきたからさっさと梱包しちまうぞ。」パキポキ

響子「おはようございます。片づけなら任せてください。」テキパキ

きらり「早くお片づけしちゃおうにぃ~」ニョワー

伊吹「へーこれって奏の映画コレクションか。本当に恋愛映画みないんだな」ジロジロ

里奈「よくわかんないけど、とりま、梱包されたダンボールをトラックにはこんじゃうねー☆」ガサゴソ

フレデリカ「きたよーん」グデー

周子「お腹すいたーん♪」グー

P「後ろ二人はいらないんじゃないか」

フレデリカ「あ、カナデちゃんのパジャマかわいい~。私と同じくらい!」

周子「それでPさんを誘惑してんの?だいたーん」

P「聞いてないし…」

奏「…Pさんの人望かしら…ね」

P「奏の人望だろ。」


45:2015/07/01(水) 03:07:31.23 ID:
拓海「とりあえず、朝飯食いに行くから着替えてこいよ」

奏「はぁい」

P「へいへい」

<ア! Pサンノ アルバムダ! ガクセイフクキテルヨ!

<エ!?
<ミマショウ!
<アンマリ カワッテネーナ
<セイフク スガタ カッコイイニィ

奏「…あなた…続きは後でね…」

P「あぁ、時間は沢山あるからな…」

奏「ふふっ、2人の時間がね…」

<オイ、アンマリ ヒトノアルバムデ モリアガルナヨ

<ウルセー サッサト キガエテコイ

<Pチャン オキガエノ オテツダイ ヒツヨウカニィー?

<オテツダイ デスカ!?

<イランイラン

奏「…このアルバムは…大事に仕舞っておいたほうがいいわね…Pさんの想いが詰まったアルバムだもの…他の人に見せたら・・・嫉妬されちゃうものね…」

<ワーワー
<ギャーギャー

おわり


46:2015/07/01(水) 03:09:31.28 ID:
奏誕生日おめでとう。
そして、誤字があってすまない…
ヴァニスタ→ヴァニタスでした。

html依頼してきます。


47:2015/07/01(水) 08:39:11.46 ID:
おっつおっつ!

奏誕生日おめでとう!




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元スレ:
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1435675608/

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