1:2015/08/24(月) 10:27:18.26 ID:
書き溜め投稿です。
時間あるときに投稿します。

雪ノ下雪乃5


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1440379638

2:2015/08/24(月) 10:28:46.13 ID:
【結婚披露宴場】

司会「それでは新郎新婦の入場です」

パチパチパチパチ

小町「結衣さーん!めちゃくちゃ似合ってて綺麗ですよ!」


姫菜「結衣綺麗だねぇ。それにしても旦那さんは強気攻めって感じ」ジュルリ


優美子「ちょっ、海老名。ここでそんなこと考えんなし」


隼人「結衣もようやく結婚だな」


戸部「っべー!結婚組の仲間入りっしょ!」


材木座「ぽむぅ。確かに美しい…………だがしかーし!我の嫁には劣るな」


彩加「でも由比ヶ……じゃもうないのか。綺麗だよ」


いろは「いやー、結婚組はテンション高いですね。ね、先輩たち?」


八幡「…そうだな」


雪乃「…そうね」


静「ぐぬぬぬ」


3:2015/08/24(月) 10:30:17.40 ID:
八幡(今日は由比ヶ浜の結婚披露宴だ。大学のとき付き合った先輩と結婚したらしい)

八幡(28歳にもなると結婚していく人が周りに増えていくな)

八幡(高校卒業のとき由比ヶ浜には告られ振ってしまったが、ちゃんと新しい恋愛ができていてよかったと思う)


4:2015/08/24(月) 10:31:09.13 ID:
八幡「よ、久しぶりだな」


雪乃「おめでとうございます。綺麗よ。とても似合っているわ」


結衣「あ、ヒッキーにゆきのん!来てくれてありがとね」


雪乃「…………親友の結婚なのだし来ない訳ないでしょう」


結衣「ゆ、ゆきのん」


八幡「ま、おめでとさん」


結衣「ありがと。後悔してる?」


八幡「いやしてない。大丈夫だ」


結衣「それはそれでなんかムカつく!ヒッキーもゆきのんと早くね」


八幡「…………は?」


結衣「え?だから
優美子「結衣ー!こっちにも構えし」


結衣「あ、うん!ならまた後でね、ゆきのん、ヒッキー!」


5:2015/08/24(月) 10:32:52.80 ID:
×××

八幡「…………ふぅ」


雪乃「あなたの正装はいつ見ても違和感があるわね」


八幡「そういうお前は似合いすぎだっつの」


雪乃「葉山くんと三浦さん、戸部くんと海老名さん、小町さんと川崎さんの弟さん」


八幡「材木座は声優と、戸塚は仕事先の人と結婚していったしな」


雪乃「周りの人が先に結婚して、取り残させる気分はどうかしら?」


八幡「まぁ、めでたいよな。それに取り残させることに関しては、今までもそうだったから特になんとも思わんな」

八幡「お前はどうなんだよ?今まで人の前を歩いてたみたいもんだろ」


雪乃「そうね…………私もあなたと同じようなものかしら」


八幡「そんなもんだよな」


6:2015/08/24(月) 10:36:26.77 ID:
いろは「先輩たちなにのんびりしてるんですか?盛り上がりましょうよ」


八幡「柄じゃねーんだよ」


いろは「そうですかー。雪ノ下先輩は?」


雪乃「わたしも柄ではないだしょうね」


いろは「ふーん……。ところで先輩たちはいつ結婚するんですか?」


八幡「……は?」
雪乃「……え?」


7:2015/08/24(月) 10:38:01.66 ID:
いろは「え?その反応何ですか?」


八幡「いや…………え?お前何言ってんの?」


いろは「先輩と雪ノ下先輩はいつ結婚するのかなー、って言ってるんですよ」


雪乃「……ちょっと一色さん?私が比企谷くんと結婚?何でそうなるのかしら?」


いろは「だってお二人付き合ってるじゃないですか」


八幡「……ちょっと待て。なんだその話?俺と雪ノ下が付き合ってる?」


いろは「…………えぇっ!?付き合ってないんですか!?」


雪乃「何故そのような話になっているのかしら…………」


いろは「みんな付き合ってると思ってましたよ」

いろは「そうか、付き合ってないのか」ボソボソ


八幡「どうした?」


いろは「い、いえっ!わたしはちょっと結衣先輩たちのところ行ってきます!」タタタッ


8:2015/08/24(月) 10:42:12.80 ID:
八幡(俺が雪ノ下と?)


雪乃「私が比企谷くんと?)


八幡「…………」


雪乃「…………」


八幡「なぁ」
雪乃「ねぇ」


八幡「…………」


雪乃「…………」


八幡「先にいいぞ」
雪乃「先にどうぞ」


八幡「…………」


雪乃「…………」


9:2015/08/24(月) 10:43:12.55 ID:
八幡「あー、あれだ。不快な思いさせたなら謝る」


雪乃「いえ、別に……噂程度だし。あなたも迷惑しなかったかしら?」


八幡「迷惑も何も今知ったことだしな」


雪乃「…………そろそろクリスマスよね」


八幡「ん?あ、ああ、そうだな。来週だったよな」


雪乃「比企谷くんは
戸部「っべー!もう料理きてんじゃん。うめー!!」モグモグ


姫菜「がっつかないでよねー」


隼人「比企谷たちは結衣のところに行かなくていいのかい?」


八幡「最初に行ってきたよ」

八幡「それで雪ノ下。悪いけどもう一度言ってもらってもいいか?」


雪乃「…………いえ、何でもないわ」


八幡「……そうか」


10:2015/08/24(月) 10:44:05.81 ID:
八幡(その後も由比ヶ浜の結婚披露宴はスムーズに進んでいった)

八幡(由比ヶ浜は泣いていた。自分の幸せを祝ってもらえて嬉しく、そして感動したのだろう)

八幡(雪ノ下は泣いていた……だろうか?下を向いていてよく分からなかったが泣いていたのだろう。親友の幸せが嬉しいのだろう)

八幡(なら俺は。俺はどうだろう?)

八幡(一度振った相手の幸せをどう感じた?答えは簡単だ…………)

八幡(由比ヶ浜の幸せは素直に嬉しかった)


16:2015/08/24(月) 13:20:07.35 ID:
×××

【職場】

八幡(由比ヶ浜の結婚披露宴から数日が過ぎ、いつも通りの家畜ライフが続いていた。いざ行け干物妹ライフが羨ましすぎる)

八幡(クリスマスも近いせいか、仕事先の人はクリスマスの話で盛り上がっていた)


同僚A「えぇっ!?先輩合コン来れなくなったんですか!?」


先輩A「悪りぃな。ちょっと誘われちまってな」


同僚A「クリスマスの合コンどうしようか?」


同僚B「あと1人だろ?人数だけでも合わせないとマズイよな。暇そうなやつ誘うか」


同僚A「……となると」チラッ


17:2015/08/24(月) 13:21:24.76 ID:
八幡(帰るか)ヨイショ


同僚A「ひーきーがーやー!」ドンッ


八幡「いって…………なんだよ?」


同僚A「お前彼女いないだろうしクリスマス暇だろ?人数合わせでいいから合コン来てくれよ」


八幡「いや、その日はちょっとアレだから」

八幡(てか人数合わせって言っちゃうのかよ。まぁ、隠されるよりはっきり言われるだけマシだけど)


同僚B「強がんなって。とりあえずよろしくな。そんじゃお先に」


同僚A「よろしくなー!」


八幡「えぇー…………」


18:2015/08/24(月) 13:22:36.66 ID:
×××

【帰宅中】

八幡(俺が合コンとかはっきり言って無理だ。引き立て役にしかならないだろう…………くそ、引き立てや君を思い出してしまった)

八幡(そう言えばこの前雪ノ下は何を言おうとしていたのだろうか?)

八幡(クリスマスとかなんか言っていたけど…………まぁ、ないよな)

八幡(にしても今日は電車の中は一段と人が多いな。…………ん?あれ一色だよな?)


いろは「…………ん」


おっさん「」スリスリ


いろは(やだ、怖い。声が出ない)


おっさん「ハァハァ」スリスリ


八幡(おいおいマジかよ。こんなことって本当にあるんだな。じゃなくて流石に無視は出来ねぇよな)


19:2015/08/24(月) 13:23:51.69 ID:
おっさん「ハァハァ」モミモミ


いろは「…………や、だ」

いろは(なんで私がこんな目に合うの?嫌だよ)


おっさん「けっこう大きいね」ボソッ


いろは「ひっ」

いろは(やだ、キモい、気持ち悪い。…………助けて。誰か、助けて!!)


八幡「あー、そこら辺でやめた方がいいんじゃないですか?」パシッ


おっさん「……へ?」


いろは「せん……ぱい?」


八幡「それ痴漢ってやつですよね。犯罪ですよ」


おっさん「俺が痴漢?証拠とかあんの?」


八幡「ええ、まぁ。悪いけど写真撮らせていただきました。これです」スッ


おっさん「…………ちっ」


八幡「次の駅で降りましょうか」


20:2015/08/24(月) 13:25:34.70 ID:
×××

八幡(その後一色に痴漢をしていたおっさんを駅員に突き出した)

八幡(あんなことがあった後で一色を1人で帰らせるわけにも行かないので、家まで送ることにした)


八幡「…………」テクテク


いろは「…………」テクテク


八幡「…………」テクテク


いろは「……何も言わないんですか?」


八幡「何を言えばいいんだよ」


いろは「大丈夫か?とかいろいろあるじゃないですか」


八幡「あれ見て大丈夫だとは思えねーよ。だからこうして送ってるんだろーが」


いろは「……ありがとうございます。あと、写真ですが」


八幡「もう消しといたから安心しろ」


いろは「ありがとうございます」


22:2015/08/24(月) 13:30:08.02 ID:
八幡「別にいいけどよ。それよりまだ着かないの?疲れてきたんだけど」


いろは「軟弱ですね。もう着きます。そこのアパートです」


八幡「ならよかった。これからは気をつけろよ。じゃあな」


いろは「」ギュッ


八幡「…………一色さん?」


いろは「はい?何ですか?」ニコッ


八幡「何ですか?じゃなくてさ、何で袖掴んでるんでしょうか?」


いろは「何ででしょうね?」ギュー


八幡「質問で返されても困るんだが」


23:2015/08/24(月) 13:31:23.04 ID:
いろは「……少し上がっていきませんか?」


八幡「……………………はい?」


いろは「あ、いや、その……そ、そう!あれです!助けてもらったお礼でもと思いまして」


八幡「だったら高校のとき生徒会の仕事手伝ったお礼が先だろ」


いろは「む、今さらそんな話を……。それに先輩疲れたって言ってたじゃないですか!少し休憩した方がいいんじゃないですか?」


八幡「んー、でもなぁ」


いろは「」フルフル


八幡(震えてる……のか。まぁ、仕方ないよな)

八幡「なら少しお邪魔するわ」


いろは「はい!行きましょう!」


25:2015/08/24(月) 15:23:35.54 ID:
×××

【いろは家】

八幡(うん、なんか軽い気持ちでお邪魔するとか言っちゃったけど…………)

八幡(女性の家に1人で上がるのとか初めてだから、どうしていいか分からない!!!!」

八幡(なんだこれ、緊張してきたぞ。それにけっこう綺麗にしてるんだな)キョロキョロ


いろは「あの……あまりジロジロ見ないでください」


八幡「す、すまん」


いろは「いえ、別にいいですけど。それと…………着替えてもいいですかね?」


八幡「ならお前風呂入ってこいよ」


いろは「…………へ?」


26:2015/08/24(月) 15:25:17.70 ID:
八幡「だから着替えるならついでに風呂入ってこいって言ってんだよ。なんか変か?」


いろは「ちょっ……え?ちょっと待ってくださいよ!!何するつもりですか!?いきなりそんな///順序と言うものが…………」


八幡「いや、そういうのじゃないから。お前体洗いたくないのか?その……触られただろ?」


いろは「何ですかその言い方?何かやらしいこと考えてません?」


八幡「考えてねーよバカ。お前人が心配してやってんのに」


いろは「……なら少しお風呂に入ってきますね。覗かないで下さいよ」


八幡「何それフラグ?」


いろは「殴られたいですか?」ニコッ


八幡「ごめんなさい調子に乗りました」


27:2015/08/24(月) 15:26:15.90 ID:
八幡「お前が風呂入ってる間暇だから飯作っててやるよ」


いろは「え?いいんですか?いや、でも悪いですよ」


八幡「いいのか悪いのかどっちだよ」


いろは「んー…………」


八幡「まぁ、冷蔵庫の中とか見られるの嫌なら別にいいけどよ」


いろは(……はっ!これは先輩の手料理になるのでは?)

いろは「いえ、別にいいですよ。お願いしていいですか?」


八幡「おう、任せろ」


いろは「それではお願いします。覗かないで下さいね」


八幡「お前どんだけ信用してないんだよ…………」


28:2015/08/24(月) 15:27:27.47 ID:
×××

八幡(さて、何を作ろうか。ひとまずは材料確認だな)

八幡(ふむ、ふむ。こ、これは!!)

八幡(なんか腐ってる…………。見なかったことにしよう)

八幡「よし、作るか」


30:2015/08/24(月) 16:14:02.68 ID:
×××

いろは(先輩がいるのにお風呂に入るなんてわたし何してんだろ)

いろは(それにお礼するとか言いながら、料理作ってもらうってどうなの?)

いろは(…………やっぱり先輩優しいよね。今日も助けられちゃったし)

いろは(うっ、嫌な方も思い出した。しっかり洗っておこなきゃ)ゴシゴシ

いろは(あれ?わたしちゃんと下着用意したっけ?)

いろは(…………してない!してないよわたし!!先輩に風呂入れって急かされたから忘れてた)

いろは(ど、どうしよう。家の中には先輩がいるからなぁ)

いろは(うーん、やっぱり先輩に少し出ててもらうしかないよね)


31:2015/08/24(月) 16:15:09.43 ID:
いろは「せ、せんぱーい!」

シーン

いろは(お風呂場からじゃ聞こえずらいのかな?)

いろは(タオル巻いて、顔だけ出して。よし)

いろは「せーんぱーい!聞こえてますか?」

シーン

いろは(ん?さすがに聞こえるはずだけどな)

いろは「先輩!聞こえてるなら返事しなさい!」

シーン

いろは(むっ、少しムカつく。こっちから出向いてやる)


32:2015/08/24(月) 16:16:21.07 ID:
いろは「ちょっ、何で無視するんですか…………ってあれ?いない?」

いろは(ご飯は作り終わって置いてあるし。でもなぜ一人分だけ?先輩自分の分は作らなかったの?)

いろは「…………もしかして帰っちゃった?」

ガチャ

八幡「再びお邪魔しますだな…………は?お前タオル一枚で何してんだよ!?」


いろは「あ……み、見ないでください!あっち向いて!!目潰しますよ!!!」


八幡「怖い!怖いよ発言が!てか上がったならさっさと着替えろ」


いろは「う、うるさいうるさい!とりあえず外で待っててください!!着替え終わったら呼びますから!」


八幡「はい…………」


33:2015/08/24(月) 16:18:49.87 ID:
×××

八幡「で、お前何でタオル一枚だったんだよ」


いろは「それはもういいんです。それよりどこに行ってたんですか?」


八幡「ちょっとコンビニまで」


いろは「何でですか?」


八幡「何これ?取り調べみたいになってんだけど」


いろは「いいから答えなさい」


八幡「……酒買いに行ってたんだよ


いろは「そうですか。何でお酒を買いに行ったのですか?」


八幡「お前ん家になかったからだよ」


いろは「あったら勝手に飲んでたんですか?」


八幡「いや、俺のじゃなくてお前の分なんだけど」


いろは「へ?」


八幡「嫌なことがあったら酒でもと思ってな。大人の特権だ」


いろは「わたしのため、ですか?」


八幡「いや、んー……どうなんだろうな」


いろは「そこではっきり言えないのが先輩らしいですね」


八幡「なんだよそれ」


いろは「でも、ありがとうございます」ニコッ


八幡「…………おう」


34:2015/08/24(月) 16:19:35.21 ID:
八幡「ようやく俺も帰れるわな」


いろは「……帰るんですか?」


八幡「まぁ、帰るだろ。明日も仕事だから帰って寝たいしな」


いろは「…………傷ついている女性を置いて帰るんですか?」


八幡「なんだその言い方は。俺が傷つけたみたいな言い方すんじゃねーよ」


いろは「むー、仕方ないですね。なら少しだけ一緒に飲みましょう。そしたら解放してあげます」


八幡「はぁ?なんでそうなるんだよ」


いろは「いいじゃないですか。…………どうしても嫌っていうなら別にいいですけど……」


八幡「……なら少しだけな」


いろは「はいっ!」


35:2015/08/24(月) 16:22:14.92 ID:
〜数時間後〜

いろは「しぇーんぱーい。ちゃんと飲んでますかー?」フラフラ


八幡「お前飲みすぎだろ。もうやめとけ」


いろは「しぇんぱいが飲めって言ったんらないれすかー」


八幡「……軽くってつもりだったんだけど。ほら、水飲め」


いろは「はぁ〜〜い」ゴクッ


八幡「少しは落ち着いたか?」


いろは「…………い……すね」


八幡「は?」


いろは「らいたいれすね!なんれわたしがあんな目に合わなきゃいけないんれすか!!」バンッ


八幡「うおっ、なんだいきなり!それとテーブル叩くんじゃねぇよ。ビックリするだろ」


いろは「ビックリしたのはわたしの方れすよ!電車でいきなりあんなことされるんですから!!!」


八幡「いや、俺に言われてもな……。それとお前ろれつ回ってねーぞ」


いろは「答えてくらはい!なんれわたしがあんな目にあったんれすか!!答えなさいしぇんぱい!!」


八幡「だから俺に言われてもな…………」


いろは「こ〜た〜え〜な〜い〜とぉ〜〜、き◯玉潰しますよ」ニコッ


八幡「ちょ、ちょっと一色さん?あなたって酔うとこんなになっちゃうんですか?」


いろは「こ〜た〜え〜な〜さ〜い」ズイッ


八幡「ひぃっ!く、来るな」


いろは「…………」ニタァ


八幡(こ、怖えぇぇ!!)


36:2015/08/24(月) 16:23:39.86 ID:
八幡「あ、あれだ!一色の女性としての魅力が凄かったんだろ。だから理性が吹っ飛んで痴漢しちゃったー、みたいな感じだろうなうん。きっとそうだ」


いろは「…………ぱい………………か?」


八幡「さ、さっきから聞き取りずらいんですが……」


いろは「しぇんぱいもわたしに魅力感じましゅか?」


八幡「…………は?」


いろは「…………しぇんぱいもわたしにあんなことしたいって思いましゅか?理性なくなっちゃいますか?」


八幡「ど、どうだろうな?」


いろは「せんぱい」ズイッ


八幡「は、はいっ!」


いろは「……せんぱいならいいですよ」ヌギッ


八幡「やっ、ばか!何脱ごうとしてんだお前」


いろは「…………女に恥、かかせないでくださいね?」


八幡(はぁぁぁ!?何この展開?正直おいしすぎますよ!…………いいのか?こんなことあっていいの?)


いろは「…………」


八幡「一色さん?」


いろは「…………」zzZ


八幡「……ね、寝てる!?このタイミングで!?」


いろは「…………」zzZ


八幡「まぁ、よかった?のだろうか。むしろ惜しかった?」


いろは「…………」zzZ


八幡「はぁ、帰るか。…………毛布くらいかけといてやるか」


38:2015/08/24(月) 16:27:37.55 ID:
×××

〜翌日〜

チュンチュンチュンチュン
ホーホケキョ

いろは「…………ん、朝?わたし何でこんなとこで寝てるの?」ズキッ

いろは「いっつ、頭痛い。先輩は?昨日のこと…………あれ?何があったんだっけ?」

いろは「何これ?書き置き?」


『朝飯作って冷蔵庫の中入れといたから、温めて食っとけ。あとお前悪酔いしすぎだったからな。飲み過ぎるのは気をつけろよ。どうせ二日酔いするだろうから、頭痛薬置いといた。ちゃんと飲めよ』


いろは「…………先輩」

いろは(わたしの家に頭痛薬なかったのに。わざわざ買ってきてくれたんだ)

いろは(昨日わたし何かしたのかな?また迷惑かけちゃったのだろうか?)

いろは(迷惑かけたとしても、朝ごはんまで作っててくれるなんてやっぱり優しいな)

いろは(やっぱり先輩には迷惑かけてばっかりだな)

いろは(やっぱり諦めきれないな)

いろは(やっぱり………………………………好きだな)

いろは(わたしは先輩のことが、好きだ)


39:2015/08/24(月) 16:29:42.86 ID:
×××

【八幡家】

八幡(昨日は大変だった。仕事後の方が大変ってなんだよそれ)

八幡(まぁ、プチラッキースケベもあったから、疲れた分は返してもらったって考えておこう)

八幡(一色には悪いけどな。そしてあんな事があったら、なんだか少しだけ気まずくなりそうだ)

ピロリン

八幡(一色からメール?)


『朝ごはんごちそうさまでした!美味しかったです。ところで…………昨日のことあまり覚えてないんですけど、変な事とかなかったですか?』


八幡(…………うん、覚えてないならよかった。あいつそういうタイプか。適当に返しとくか。特になんもなかったぞ、と)

ピロリン

八幡(返信はやっ!)


『何もないならよかったです。ところで、先輩はクリスマスに予定があったりするんでしょうか?ないと思いますけど。暇なら付き合ってあげてもいいですよ!』


八幡(クリスマスか。合コン……とはなんだか言いづらいな。会社の奴と飲みに行く予定がある、こんなもんか)

ピロリン

八幡(だから返信はえぇよ。なに?俺が送る前に返信書き出してるの?)


『先輩が会社の人と…………?珍しい事もあるんですね(笑)暇になったらいつでも誘ってくださいね。仕方なく付き合ってあげます』


八幡(はいはいと。さて会社行くか)


44:2015/08/24(月) 20:54:11.72 ID:
×××

【クリスマス】

八幡「……はぁ」


同僚A「何ため息ついてんだよ!今からお楽しみだってのに」


同僚B「合コンだな。可愛い子いるといいな」


同僚A「俺は見た目じゃなくて中身で選ぶがな」


同僚B「とか言いつつ?」


同僚A「見た目がいいにこしたことはない」


同僚B「それな!」


八幡(合わねぇ。こいつらのテンションは俺に合わねぇ)

八幡「本当にここ終わったら帰っていいんだよな?二次会とかあっても行かねーぞ」


同僚A「大丈夫大丈夫!最初の人数さえあっておけばそれでいい」


八幡「……あっそ」


同僚B「それではいざ尋常に……」


同僚A「行くぞー!」


八幡「はいはい…………ん?」


45:2015/08/24(月) 20:55:19.94 ID:
沙希「」テクテク


男A「でさー……」


沙希「そ、そうですか」アハハ

沙希「その、早く行かないとみんな待ってますよ」


八幡(川崎?あいつはクリスマスにデートか?)

八幡(てか彼氏出来てたのか。全然知らなかったな)

八幡(一言くらい言ってくれればいいのに。まぁ、別にいいけど)


同僚A「どうした比企谷?」


八幡「あー…………いや、なんでもない」


同僚B「なら早く行くぞ」


46:2015/08/24(月) 20:57:10.89 ID:
×××

同僚A「あ、いたいた」


女A「遅いよー!女性またせんなー」


同僚A「悪りぃ悪りぃ。こいつらが俺の同僚な」


同僚B「初めまして同僚Bです!」


八幡「ども」


女A「こっちがあたしの会社の人ね」


女B「こ、こんばんわ。あ、初めまして、がいいのかな?女Bです……。よろしくお願いします」


同僚A「……ん?あと1人は」


女A「なんか仕事が長引いてて遅れるらしいよ。後から来るから先に始めてよ」


同僚A「そうか、なら今日の出会いに……」


女A「あたしはあんなとこと知ってるけどね」


同僚A「知ってるから。じゃないと今日集まれてないから」

同僚A「まぁ、いいや。それでは……」


「「「かんぱーい」」」


49:2015/08/24(月) 21:07:13.08 ID:
〜数十分後〜

同僚B「いやー、楽しいな。今年のクリスマスは可愛いこと一緒で最高だな」


女B「な、何ですかそれ。可愛くないですよ」


同僚A「お前相変わらずだな」


女A「あんたもそうでしょ」


八幡(はい、こうなることは分かってましたよ。俺だけ何のためにここにいるんだって話よ)

八幡(別に分かってたからいいんだけどよ。早く終わらねーかな)

イラッシャイマセー

・「」キョロキョロ


女A「あ、来た。こっちこっち」


八幡(あー、残りの一人か。別に俺には関係ないか)


同僚A「お、おい、メチャクチャ綺麗じゃね?」ボソボソ


同僚B「やばい……な」ボソボソ


・「待たせてごめんなさい。思っていたより仕事が長引いたしまって」


女A「全然大丈夫だよ」


同僚A「ど、どうも、同僚Aです」


同僚B「は、初めまして。同僚Bです」


八幡「比企谷八幡です」


・「……え?比企谷くん?」


八幡「……は?」チラッ


50:2015/08/24(月) 21:08:05.38 ID:
雪乃「……結婚披露宴以来ね」


八幡「……雪ノ下?なんでお前が?」


雪乃「……あなたこそ、何故いるのかしら?」


女A「え、え?知り合い?」


同僚A「なになに?どういう関係?」


雪乃「……高校のときの同級生よ。同じ部活でもあったわね」


八幡「そんな感じだな」


女A「そうなんだ。ま、全員揃ったことだし乾杯し直そうよ」


同僚A「それでは改めて……」


「「「かんぱーい」」」


雪乃「比企谷くん、乾杯」スッ


八幡「おう、乾杯」コツン


51:2015/08/24(月) 21:09:57.75 ID:
八幡「……で、なんでお前はこんなとこいんの?」


雪乃「私の意思でここにいるのではないわ。人数不足で困っていたらしいのよ。……まぁ、無理矢理って感じかしら」


八幡「俺と同じだな。こっちも強制参加だよ」


雪乃「そう。それと…………勘違いされるのは嫌だから言っておくわ」

雪乃「私はこういったことに参加するのが初めてなの」


八幡「……そうか」


雪乃「だから……その、普段はこんなところに来たりしないわ」


八幡「俺もだな。てか何をそんなに熱弁してんだ?」


雪乃「べ、別に軽い女だと勘違いされるのが嫌だっただけよ」


八幡「……勘違いするわけねぇだろ。お前のことは……その、なんだ、それなりに分かってるつもりだからよ」


雪乃「…………そう」


八幡「…………そうだよ」


52:2015/08/24(月) 21:11:22.79 ID:
女A「なになに〜?二人だけの世界に入ってない?」


八幡「それはないな」
雪乃「それはないわ」


同僚A「うっわ!息ピッタリだし」


女B「雪ノ下さんのこんな一面見るの初めてかも」


雪乃「彼と息が合うくらいなら数分止めてた方がマシだわ」


八幡「いやお前それ普通にきついだろ。ちゃんと息しろ。空気はうまいぞ」


同僚B「な、何その絡み?」


女A「あはは、比企谷くんだっけ?君面白いかも」


雪乃「!!」


八幡「いや、そんな面白くもないですよ」


雪乃「そ、そうね。あなたが面白い人間だったらもっと友達がいたはずなのにね」


八幡「それはあなたもでしょう。人のことを言えるのかしら?」


雪乃「」ムカッ


女B「に、似てる、かも」


女A「やっぱ面白いじゃん!」


同僚A「比企谷ってそんなキャラだったのか」


同僚B「会社だとそんな素振り見せねーしな」


雪乃「」ギロッ


八幡(やば、調子に乗りすぎてしまった)


雪乃「比企谷くん」ニコリ


八幡「わ、悪りぃ」

八幡(その後なんだかんだで時間は過ぎ、一次会は幕を閉じた)


53:2015/08/24(月) 21:13:31.98 ID:
×××

同僚A「次どうするよ?」


八幡「あ、俺は帰るから」


同僚B「お、そうだったな。じゃーな」


雪乃「……比企谷くん、帰るの?


八幡「おう。その予定だったしな」


雪乃「そう。…………私もここで失礼するわ」


同僚B「えー?雪乃ちゃん帰っちゃうの?」


八幡「…………」ムカッ

八幡(ん?何ムカついてんだ俺は?)


雪乃「え、ええ。それとその呼び方はやめてもらってもいいかしら?」


女A「何か予定あるの?」


雪乃「……そんなところかしら。ごめんなさい」


女A「大丈夫!無理矢理なのに付き合ってもらってありがとね。ならまた明日」


同僚A「バイバイ雪ノ下さーん」


54:2015/08/24(月) 21:14:56.11 ID:
八幡「さて、俺らは帰るか」


雪乃「…………本当に帰るの?」


八幡「は?さっきもそう言ったじゃねーか。それにお前も予定があるんだろ?」


雪乃「…………ないわ」


八幡「……マジ?」


雪乃「…………ええ、本当は何もないのよ」


八幡「雪ノ下が嘘をつくとはな」


雪乃「……そうね、このままだと嘘にるわ」


八幡「そうだな」


雪乃「…………だけど今から予定を入れたら嘘にはならないわ」


八幡「なんかズルいなそれ」


雪乃「あなた程でもないと思うのだけれど」


八幡「で、どうすんの?」


雪乃「今から私と一緒に過ごしてくれないかしら?」


八幡「……俺が?」


雪乃「あなた以外いないでしょう。それとも私とじゃ嫌かしら?」


八幡「別に嫌じゃないけどよ」


雪乃「けど?」


八幡「…………嫌じゃない」


雪乃「だから?」


八幡「お前面倒くさいな」


雪乃「それもあなた程ではないと思うのだけれど」


八幡「……はぁ、付き合ってやるよ」


雪乃「付き合わせてあげるわ」ニコッ


八幡「でもどうする?クリスマスだしどこも人だらけだぞ。俺もお前も人混みは苦手だろ」


雪乃「それもそうね。…………一つ、いいところがあるわ」


八幡「どこだ?」


雪乃「付いて来たら分かるわ」


八幡「??」


55:2015/08/24(月) 21:17:33.79 ID:
×××

いろは(う〜、クリスマスなのにわたし何してるんだろ。何もしてないんだけど)

いろは(先輩も会社の人と一緒だろうしすることないなー。他の男の人と遊ぼうっても思わないし)

いろは(……先輩、楽しんでるのかなぁ?)


八幡「」テクテク


いろは(え!?あ、あれ、先輩?もしかしてもう帰りなのかな?……ふふふ、チャンスかも。よし、声かけちゃおう)

いろは「せーんぱ…………」


八幡「結局どこ行くんだよ?」


雪乃「しつこいわね。懐かしいとろこよ」


八幡「懐かしいところ?」


雪乃「そう。付いてからのお楽しみよ」


いろは(雪ノ下先輩?え、なんで一緒にいるの?先輩は会社の人と一緒じゃなかったの?)

いろは(……なんて考えても分からないよね。いや、考えなくてもクリスマスに一緒にいるなら、普通付き合ってるんだよね)

いろは(そっか………………って、ん?普通はそうだけど、あの二人って言っちゃあれだけど普通じゃないよね?)

いろは(だったらもしかしてまだチャンスはある?)

いろは(気は乗らないけど気になるから後付けちゃおう)コソコソ

いろは(うぅ、わたしクリスマスに何してんだろホント)


56:2015/08/24(月) 21:43:12.47 ID:
×××

八幡(この道ってもしかして)チラッ


雪乃「さすがにもう分かったかしら?」


八幡「あ、ああ。何となくだが。それしかないだろこの先は」


雪乃「ご名答」


八幡「…………でも開いてないだろ?」


雪乃「そこは私がなんとかするわ」


八幡「なんとかってお前…………」


いろは「」コソコソ


雪乃「……比企谷くん」ボソッ


八幡「っ!お前いきなり耳元で囁くな!」


雪乃「静かに。誰かに付けられてるわ」ボソボソ


八幡「マジで?でも誰だよ?」ボソボソ


雪乃「そこまでは分からないわ。でも後ろに確かに誰かいるわ。あ、振り向かないでね」ボソボソ


八幡「……仕方ねぇ。そこの角曲がったら待ち伏せするぞ」ボソボソ


雪乃「危なくないかしら?」ボソボソ


八幡「大丈夫だろ。こっちは二人もいるし。それにいざってときはお前が抑えつければいい」ボソボソ


雪乃「はぁ…………。そこで俺が抑えつけると言わないのね」ボソボソ


八幡「これはあれだ。お前のこと信頼してるから任せるぜ的なやつだ」ボソボソ


雪乃「物は言いようね。それでは行きましょうか」ボソボソ


57:2015/08/24(月) 21:45:28.74 ID:
いろは(な、なんだか近くないあの二人?何をそんなに近寄っているんだろう)

いろは(あっ、曲がった。急がないと見失っちゃう)タタタッ

いろは「っ!!」


八幡「一色!?」


いろは「あ……」


雪乃「一色さんだったのね。私たちを尾行していたようだけど何か用かしら?」


いろは「い、いえ、別にたまたま通りがかっただけですよ?」アセアセ


八幡「嘘はいいから。別に変に疑ってる訳じゃない。なんか用があったんだろ?」


いろは「う…………」


雪乃「一色さん?」


58:2015/08/24(月) 21:46:30.57 ID:
いろは「せ、先輩は今日同僚の人と一緒じゃなかったんですか?」


八幡「……さっきまで一緒だったよ」


いろは「そうですか。それでなんで雪ノ下先輩と一緒なんですか?」


八幡「たまたま会っただけだ。お互い暇になったから一緒にいるだけだ」


いろは(暇になったら誘ってって言ったのに……)

いろは「その、わたし帰りますね。それでは」


八幡「おい、なんか用じゃなかったのか?」


雪乃「…………」


いろは「え、えへへ。何もないですよ」


雪乃「……比企谷くん。一色さんを送って行ってあげなさい」


いろは「!?」


八幡「お前はどうすんだよ?」


雪乃「私は大丈夫よ。ちゃんと送って行ってあげなさい」


いろは「え?え?」


八幡「…………」チラッ


雪乃「…………」コクリ


59:2015/08/24(月) 21:47:40.64 ID:
八幡「……はぁ、分かったよ。一色、行くぞ」


いろは「え?雪ノ下先輩はどうするんですか?」


八幡「あいつは多分大丈夫だろ。それにお前はこの前の件もあるからな。さっさと行くぞ」


雪乃「比企谷くん、少し来なさい」


八幡「?」


雪乃「きちんと向き合いなさいよ」ボソッ


八幡「それってどういう
雪乃「いいから。逃げないでね」


八幡「…………まぁ、よく分からんが分かった」


雪乃「……さよなら一色さん」


八幡(一色にだけか……。まぁ、そういうことなんだろう多分)


60:2015/08/24(月) 21:49:31.83 ID:
×××

【いろは家】

いろは「あ、その、なんかすみません。また迷惑かけちゃって」


八幡「別に大丈夫だ。じゃあな」


いろは「あ……」


八幡「どうした?まだなんかあんのか?」


いろは「…………」


八幡「何もないならもう行くぞ」


いろは「……残りのクリスマス、わたしと過ごしませんか?」


八幡「…………なんで?」


いろは「その、理由という理由は…………」


八幡「…………」


いろは「……ある、んですけど」


八幡「…………」


いろは「その…………先輩と一緒がいいです。先輩と一緒にいたいです」


八幡「……それはどういう意味でだ?」


いろは「…………言わないと、分かりませんか?」


八幡「分からねぇな」


いろは「そうですか…………。分かりました」スーハー


八幡「一色?」


61:2015/08/24(月) 21:50:36.69 ID:
いろは「」スーハースーハー

いろは「よし、先輩!!」


八幡「 ……はい」


いろは「先輩のこと好きになっちゃいました!これからも先輩と一緒にいたいです!隣にいたいです!だから……」


八幡「…………」


いろは「だから!わたしと付き合ってください!!」


八幡「…………」


いろは「お願いします!」


八幡「…………一色」


いろは「……はい」


62:2015/08/24(月) 21:52:17.07 ID:
八幡「…………すまん。お前の気持ちには答えることは出来ない」


いろは「…………」


八幡「その、なんと言う
いろは「ま、だと思ってました!」


八幡「……はい?」


いろは「先輩はなんだかんだで分かりやすいですからね。振られることも分かってました」

いろは「これはわたしの自己満足です!またまた迷惑かけてすみません」


八幡「…………分かりやすいって何がだよ?」


いろは「分かってますよね?」


八幡「分からん」


いろは「またまたー。いい加減素直になれって感じですよ!じゃないとわたしはどうなるんですか?」


八幡「どうなるって……」ハッ


いろは「どう……なるんですか」グスッ


八幡「…………」


いろは「あ、あれ?わたし……泣いてる?」グスッ

いろは「なんでだろ?なんでなんだろう?先輩に振られちゃったからかな?」グスグスッ


八幡「…………すまん」


いろは「許しません…………と、言いたいですけどせっかくのクリスマスですからね。許してあげなくもないです」グスッ


八幡「なんだその曖昧な言い方は。とりあえず涙拭け」スッ


いろは「誰のせいですか」フキフキ


63:2015/08/24(月) 21:53:33.34 ID:
いろは「さて、それでは条件付きで許してあげます」


八幡「条件?変な条件だと嫌だぞ」


いろは「いえいえ、そんなことはないですよ。クリスマスっぽくいきましょう」


八幡「クリスマスっぽく?」


いろは「クリスマスプレゼントください!それでチャラにしてあげます」


八幡「いや、そんないきなり言われても……。俺何も持ってないぞ」


いろは「仕方ないですね……。ならこれがプレゼントで」ギュッ


八幡「ちょ、ちょい、え!?何で抱きついてんの?」


いろは「チャラにするんですからこれくらいサービスしてくださいよ」ギュー

いろは「本当はキスがしたかったんですよ」ボソッ


八幡「……一色」


いろは「はい?」ギュー


八幡「その……聞こえてるから。こんだけ近いんだし」


いろは「…………///」カァァ

いろは「……バカ。聞こえてない振りくらいしてくださいよ」ギュッ


64:2015/08/24(月) 21:55:13.79 ID:
八幡「……その、いつまで続くのでしょうか?」


いろは「…………よく考えたらこれはわたしから先輩へのプレゼントになりますね」パッ


八幡「え?そうなの?」


いろは「そうなのです。なので先輩、クリスマスプレゼントください」


八幡「……なんで目を閉じてんだよ?」


いろは「なんででしょうね?プレゼントまだですか?」


八幡「……動くなよ」


いろは「……はい」


八幡「…………」


いろは「…………」ドキドキ


八幡「」ギュッ


いろは「……へ?」


八幡「……これでいいんだろ」ギュッ


いろは「いや、その……普通ここは抱きしめるじゃなくて。さっき聞こえてたのなら尚更…………」


八幡「……何の話だ?」ギュッ


いろは「先輩はズルいです」


八幡「……そうかもな」ギュッ


いろは「……ありがとうございました」パッ


65:2015/08/24(月) 21:56:00.37 ID:
いろは「少しの間ですけど幸せでしたよ」


八幡「少しじゃなくて、これからも幸せになれよ」


いろは「不幸にした本人が何を言ってるんですか?」


八幡「幸せじゃなかったのかよ」


いろは「……先輩は幸せになってくださいね」


八幡「と言ってもな、今はそんな相手いねーよ」


いろは「本当にそう思いますか?」


八幡「…………」


いろは「やっぱり分かりやすいじゃないですか」

いろは「それでは、送ってくれてありがとうございました」


八幡「じゃーな」

八幡(……さて、俺はどうするかな)


68:2015/08/24(月) 22:18:18.94 ID:
×××

【総武高校前】

雪乃「…………」


八幡「……よ」


雪乃「……あら、来たのね」


八幡「まぁな。てかお前も待ってたじゃねーかよ」


雪乃「一色さんはもういいの?」


八幡「なんの話だ?」


雪乃「しらばっくれてもいいけど、大体分かるわよ」


八幡「さすがは雪ノ下さんだな」


雪乃「それで、いいのかしら?」


八幡「……ああ。もう大丈夫だ」


雪乃「そう。それなら行きましょうか」


69:2015/08/24(月) 22:19:15.85 ID:
八幡「行きましょうかって言ってもここに入るつもりか?鍵閉まってるぞ」


雪乃「私が開けるわ」


八幡「え?お前鍵持ってるの…………何してんだよお前」


雪乃「見て分からないかしら?ピッキングよ」カチャカチャ


八幡「分かった上で聞いてんだよ」

ガチャッ

雪乃「開いたわ」


八幡「お前どこで覚えたんだそんなこと」


雪乃「……社長の金庫を」


八幡「はぁ!?お前何してんの!?」


雪乃「冗談よ。それと大きな声出さないで」


八幡「……変なスペックまで上げてんじゃねーよ」


雪乃「入りましょうか」


71:2015/08/24(月) 22:23:34.14 ID:
×××

【元奉仕部部室】

雪乃「この部屋も懐かしいわね。10年ぶりくらいかしら」


八幡「てかこんなことしていいのか?冷静に考えたら不法侵入だろ」


雪乃「いいわけないじゃない。けれど高校時代に他の生徒と比べてバカやってなかった分を、今この校舎に返してもらいましょう」


八幡「雪ノ下も屁理屈言うんだな」


雪乃「誰の影響かしらね?」


八幡「……さぁな」

八幡「懐かしいな」


雪乃「そうね。懐かしついでにちょっとした余興でもしましょうか」


八幡「余興?」


72:2015/08/24(月) 22:25:22.48 ID:
雪乃「…………そうね、ではゲームをしましょう」


八幡「ゲーム?」


雪乃「そう。ここが何部か当てるゲーム。さて、ここは何部でしょう?」


八幡「お前これって……」


雪乃「」ニコリ


八幡(少しくらい付き合ってやるか)

八幡「他に部員っていないのか?」


雪乃「いないわ」


八幡「……文芸部か」


雪乃「へぇ……。その心は?」


八幡「特殊な環境、特別な機器を必要とせず、人数がいなくても廃部にならない。つまり、部費なんて必要としない部活だ。加えて、あんたは本を読んでいた。答えは最初っから示されていたのさ」


雪乃「はずれ」


八幡「……はははっ」


雪乃「ふふふ」


八幡「本当にただの余興だったな」


雪乃「あなたが初めてここに来た時の会話よ。それにしてもよく一字一句も間違えずに言えたわね。気持ち悪い」


八幡「間違えてないって分かってる時点で、お前も覚えてたんじゃねーか」


73:2015/08/24(月) 22:29:17.81 ID:
雪乃「この部に入ってよかったかしら?」


八幡「……悪くはなかったよ」

八幡「そーえばいつの間にか俺はここが特等席になってたんだよな」ヨイショ


雪乃「私がここだったわね」ヨイショ


八幡「…………」


雪乃「結構離れていたのね。間に由比ヶ浜さんがいたから気づかなかったわ」


八幡「それに二人とも本ばっかり読んでたからな」


雪乃「……そう考えたらお互い下ばかり向いていたのね」

雪乃「あの時のあなたと私は、向かい合えていたかしら?」


八幡「出来てたんじゃねーの?向かい合いすぎてぶつかり合いもしたしな」


雪乃「すれ違いもあったけれど」


八幡「いつの話だ?交通事故?文化祭?」


雪乃「…………素直になれなかった気持ちの話よ」


八幡「…………」


74:2015/08/24(月) 22:30:48.21 ID:
雪乃「…………今はなれるかもしれないわね」


八幡「…………どうだろうな。人は簡単には変われねぇよ」


雪乃「そうね。あなたはそう言うわよね」

雪乃「けれどこんな言葉はあるわよね。『恋は人を変える』」


八幡「……そんなの意識の問題だろ。そいつ自身は変わってねーよ」


雪乃「ねぇ比企谷くん…………」





雪乃「あなたは私を変えたわ」





八幡「……お前、それってどういう意味だ」


雪乃「…………」


八幡「…………本気か?」


雪乃「……嘘はつかないわ」


八幡「雪ノ下……」


75:2015/08/24(月) 22:32:04.60 ID:
雪乃「…………雪」


八幡「は?」


雪乃「雪が降ってるわ」


八幡「ホワイトクリスマスだな」


雪乃「ふふ、あなたには似合わない言葉ね」


八幡「うるせーよ。……てか雪のせいでいっそう寒くなってきたな」


雪乃「……比企谷くん、手を出しなさい」


八幡「なんで?」


雪乃「いいから」


八幡「……はいはい」スッ


雪乃「」ギュッ


八幡「……手を握る必要はあるんですかね?」


雪乃「……寒いでしょ。この方が暖かくなるわ」


八幡「まぁ、そうだけどよ……」


雪乃「それとも紅茶でも飲むかしら?もしかしたらあの頃のが残っているかもしれないわよ」


八幡「飲まねぇよ。腹壊すだろ」


雪乃「…………」ギュッ


八幡「…………」


76:2015/08/24(月) 22:33:12.52 ID:
雪乃「…………」ギュッ


八幡「……その、待っててくれねぇか?」


雪乃「何をかしら?」


八幡「さっきの言葉に対する答えをだよ。その……少しでいいから」


雪乃「……仕方ないわね。待っててあげる。あなたの答えが出るのを」


八幡「……悪りぃな」


雪乃「その時はこの手を握り返してくれるのかしら?」ギュッ


八幡「……それも待っててくれ」


雪乃「そう」パッ

雪乃「そろそろ帰りましょうか」


八幡「……そうだな」


雪乃「比企谷くん」


八幡「……なんだよ?」


雪乃「面倒くさいことを考えずに素直な気持ちで答えを聞かせてね」


八幡「分かってるよ」


雪乃「…………そうじゃないと『本物』ではないのでしょうね」


八幡「……………………言うなよ。恥ずかしいだろ」


雪乃「私は嫌いではないわ。その言葉」


八幡「そうかよ」


雪乃「帰りましょうか」


八幡「送ってくよ」


77:2015/08/24(月) 22:33:51.40 ID:
八幡(そして、雪ノ下を家まで送り俺も帰宅した)

八幡(雪ノ下に答えを求められた。俺はその答えを出す時に、あの手を握り返すことは出来るだろうか?)

八幡(全部俺が決めることだ。これは俺の問題だ)

八幡(だが、やっぱり相談してしまいそうだな。そしてきっと話を聞いてくれるだろう)

八幡(…………あの妹なら)


78:2015/08/24(月) 22:48:22.95 ID:
×××

【比企谷家実家】

八幡(クリスマスも終わり、今年も残すを一日だけとなった。つまり今日は大晦日である)

八幡(俺は未だに雪ノ下への返事をしていない)

八幡(ここ数年、大晦日の過ごし方は決まっていた)

八幡(実家に帰る。小町も帰ってくる。…………普通だとこんなものなのだろう。だが、小町が結婚してからというものの…………)


比企谷母「あ、どうぞ。遠慮しなくていいですよ」


川崎母「毎年お邪魔してすみません。ご迷惑じゃありませんか?」


比企谷母「いえいえ、今年も残り最後を楽しみましょう」


八幡(年末年始には、比企谷家族と川崎家族の大集会が開かれるのである)


79:2015/08/24(月) 22:51:00.44 ID:
大志「お兄さんお久しぶりっす」


八幡「おう、久しぶりだな」

八幡(もうお兄さんと呼ばれるのも諦めがついた。だっていちお義兄さんなんだもん。それに悪いことだけでもない。なぜなら…………)


京華「お義兄ちゃん久しぶりー!」ダキッ


八幡「久しぶりだな。元気にしてたか」


京華「うんっ!お義兄ちゃんは?」


八幡「元気元気」

八幡(義妹が出来たのだから!いやマジ可愛い。小町と張り合っちゃう)

八幡(まぁ、もちろん川崎家といとこになった訳だから、あいつもいるわけで…………)


沙希「け、京華!いきなり抱きついたりしないの。危ないよ」


八幡「危ないって何がだよ。俺か?俺が比企谷菌でもぶり返したのか?」


沙希「……はぁ、あんた相変わらずだね」


八幡「お前もな」


沙希「……久しぶり」


八幡「久しぶり。まぁ、ゆっくりしていけ」


沙希「うん」


八幡(こんな風に過ごすのが毎年恒例の年末年始になっていた)


80:2015/08/24(月) 22:55:18.37 ID:
×××

八幡(比企谷家と川崎家が全集合して時間も少したち、俺たちは年越し蕎麦を食べていた)


小町「お兄ちゃん今年はどうだった?何か変わったことでもあった?」


八幡「ぶふっ!!」


大志「ちょっ、お兄さん!蕎麦かかったっす」


小町「お兄ちゃん。いきなり蕎麦吹き出さないでよ!汚いよ!かかったのが大志くんだからいいけど」


大志「え?小町ちゃん?」


沙希「あんた何してんのさ。ほら、拭いてあげるから動かない」フキフキ


八幡「す、すまん」


小町「」ニヤニヤ


沙希「……なんかあったの?」


八幡「…………まぁ、生きてりゃ誰でもなんでもあるだろ」


沙希「……そ」


小町「ふーん、お兄ちゃんも大変そうだね。主に仕事だけだろうけど」


八幡(な、なんだか小町には話しづらくなってしまった気がする)


81:2015/08/24(月) 22:57:23.09 ID:
八幡「お前らは今年どうだったんだよ?なんか変わったことあったのか?」


京華「あ、京華はクラスの人に告白されちゃった」


八幡「なんだと!?おい、今すぐ連れて来なさい!俺の許可なく京華に手を出すとは身の程知らずめ。大人の力見せてやる」


小町「なんでお兄ちゃんが一番動揺してるの」


大志「しかも大人の力とか言い出してるっすよ。高校生に何する気なんですか」


沙希「そ、それで京華はその人のことどうしたの?」


京華「もちろん振ったよ」


小町「もちろんなんだね」


京華「だって京華はお義兄ちゃんと結婚するんだよ。ね?」


八幡「はっはっは。よく分かってるじゃないか」


沙希「け、京華……。冗談はその辺にして蕎麦食べなさい」


京華「はーい」


八幡「え?冗談なの?」


京華「んー、美味しいね」ズルズル


沙希「当たり前でしょバカ。そんなのあたしが認めないし」


八幡「シスコンはまだ継続中か」チッ


沙希「あんたに言われたくないんだけど」


82:2015/08/24(月) 22:59:31.10 ID:
八幡「川崎はなんかなかったのか?」


小町「お兄ちゃん。ここに川崎はたくさんいるから、誰に話しかけてるかわからないよ?」


沙希「…………」


八幡「川崎沙希はなんかなかったのか?」


大志「まさかのフルネームで対応してきたっすね」


小町「いい加減名前くらい呼べばいいのに。京華ちゃんにも大志くんにも呼び捨てのくせに」


八幡「別にいいんだよ。川崎で呼び慣れてるし。な?」


沙希「あ、そ、そうだね。今さら呼び方変えられても…………分かりづらいし」

沙希「それにあたしは今年特に何もなかったかな」


八幡「ん?お前クリスマスの日誰かと一緒じゃなかった?」


沙希「え?え?ちょっ…………えっ!?何で知ってんの!?」


八幡「何でって…………。見かけたからな」


京華「お姉ちゃん彼氏できたの?」


沙希「違う!違うからね!二人だけじゃないから!会社の人で飲んでたの!それでちょっとしつこい人がいたって話で…………」


八幡「彼氏じゃなかったのか」


沙希「あ、当たり前でしょ!彼氏とかいないから」


八幡「そうか」


沙希「本当だからね!」


八幡「わ、分かったよ。何をそんなに何度も言ってるんだ」


沙希「…………///」


小町「」ニヤニヤ


83:2015/08/24(月) 23:00:44.37 ID:
京華「あー!もう今年も終わっちゃうよ。カウントダウンしようよ」

京華「ごぉーー!」


小町「よーん!」


大志「さぁーん!」


沙希「……に」


八幡「え?あ?い、いち」



「「「あけましておめでとう」」」



小町「よし、年も開けたね!それじゃ初詣行こうか」


京華「行く行く!お義兄ちゃんも一緒に行こう」グイッ


八幡「よし、なら行くか」


沙希「本当妹には甘いよねあんた」

沙希(……あたしだって誕生日はあんたより遅いんだよ)


八幡「どうした?早く行こうぜ」


沙希「……うん」


84:2015/08/24(月) 23:03:31.56 ID:
×××

【神社】

八幡「人が…………多すぎる」グデー


小町「お兄ちゃんダウンが早すぎるよ」


八幡「ちょっ、マジで無理。ここで休憩しとくから、お前ら先に行ってていいぞ」


小町「一人で大丈夫?」


八幡「あー、大丈夫大丈夫」グデー


沙希「……はぁ、本当だらしない。あたしが付いててあげるから、小町たちは心配しないで行った来ていいよ」


八幡「え?いやでも
小町「ホントですか?いやー、沙希さんなら頼りになります」

小町「さ、大志くんも京華ちゃんも行こっ」


大志「それでは先に行ってるっす」


京華「お義兄ちゃんと一緒がよかったけど仕方ないよね。また後でね」


八幡「…………」


沙希「…………」


八幡「迷惑かけてすまん」


沙希「別にいいよ。なんか飲む?買ってきてあげる」


八幡「……すまん、お言葉に甘えさせていただきます」


沙希「何がいい?」


八幡「MAXコーヒーで」


沙希「あんたまだそれ好きなんだ。分かった、待ってて」タタタッ


85:2015/08/24(月) 23:05:01.67 ID:
八幡(新年早々迷惑かけまくりだな俺)

八幡(元旦か……明後日は1月3日、雪ノ下の誕生日だよな。…………どうしよう」


・「何がどうしようなの?」


八幡「……は?」


結衣「やっはろーヒッキー!あけましておめでとう!」


八幡「……由比ヶ浜」


結衣「もう由比ヶ浜じゃないんだけどね」


八幡「あ、そうだったな。えっと……」


結衣「あーもう、由比ヶ浜でいいよ。あ、ゴメン先に行ってて」


結衣旦那「おう。後から連絡くれ」


結衣「うん!」


86:2015/08/24(月) 23:08:57.28 ID:
八幡「……いいのか?」


結衣「大丈夫だよ。だってヒッキー悩んでるんでしょ?どうしたの?」


八幡「あー……まぁ、ちょっとな」


結衣「ゆきのんと何かあったんでしょ」


八幡「んだよ、雪ノ下に聞いてたのか」


結衣「んーん、ゆきのんからは何も聞いてないよ。でも当たってたんだ」


八幡「まぁ、その…………告白、みたいなのをされた」


結衣「みたいなのってなんだし」


八幡「そんな感じなんだよ」


結衣「返事はしたの?」


八幡「…………まだ」


結衣「答えは出てる?」


八幡「どうだろう」


結衣「あたしの時はその場で振ったよね」


八幡「うっ」


結衣「いろはちゃんのときも」


八幡「……なんで知ってんだよ」


結衣「それはいろはちゃんから連絡来ましたので」


八幡「マジかよ」


結衣「それでゆきのんのときは保留なんだよね」


八幡「……そうなってるな」


結衣「ならもう答え出てるんじゃん」


87:2015/08/24(月) 23:09:48.37 ID:
八幡「そう……なんだろうか」


結衣「そうだよ。ちゃんと分かるようにあたしが言葉にしてあげる」





結衣「ヒッキーはゆきのんのことが好きなんだよ」





八幡「…………」


結衣「ね?」


八幡「……そうだな。ありがとう由比ヶ浜」


結衣「んーん、ゆきのんにもヒッキーにも幸せになってほしいから」


八幡「ありがとよ。もう大丈夫だ」


結衣「どういたしまして。うまくいったら報告すること。それじゃね」


八幡「またな」


88:2015/08/24(月) 23:13:29.14 ID:
×××

沙希(あたしが飲み物を買って戻ってきたら、あいつは由比ヶ浜と二人で話をしていた)

沙希(とても入れる雰囲気ではなかった。趣味が悪いようだけど、盗み聞きみたいなことをしてしまった)

沙希(雪ノ下が比企谷に告白した。比企谷も雪ノ下を好きだと認めた)

沙希(そっか。これが失恋という気持ちなのか)


『サンキュー!愛してるぜ川崎!』


沙希(あんな言葉一つであたしはあいつのことを気にかけていた。あたしも単純だなぁ)

沙希(でもこの気持ちはあたししか知らない。そしてこの想いは誰にも伝わることなく終わった)

沙希(なら、ならば、最後まで自分の中で終わらせよう)

沙希(上手くいく恋愛に手を出すのも相手に悪いしね)

沙希(誰かに相談したら言われるかもしれない。『気持ちは伝えた方がいいよ』などと言われるかもしれない)

沙希(なんで伝える方がいいみたいに思うのだろう?伝えない方がいいこともあるのに)

沙希(そしてこの気持ちは伝えなくていい気持ちだ。だからあたしは自分で終わらせる)

沙希(間違ってはいない。間違いなんて言う人は伝えることの間違いを知らないだけだ)

沙希(だからあたしはいつも通りにしよう)


沙希「お待たせ。はいこれ」スッ


八幡「ありがとよ。お参りの前に先におみくじでも引いとくか。そこにあるし」


沙希「うん」


89:2015/08/24(月) 23:15:45.65 ID:
×××

八幡「…………末吉」


沙希「あんたらしい微妙な結果ね」


八幡「お前はどうなんだよ?」


沙希「ふふん」ピラッ


八幡「大吉……だと」


沙希「あんたとは大違いだね」

沙希(神様は何も分かっていない。元旦から失恋したあたしが大吉なわけないのに)

沙希(神様はきっと見ていない。だから大吉などをあたしに引かせるのだ…………ん?)


恋愛:諦めなさい


沙希(あたしのおみくじの恋愛の欄に書かれていた一言に目がついた)

沙希(諦めなさい、か。そっか……そうだよね)

沙希(なんだよ神様。ちゃんと見てるじゃないかい)グスッ


八幡「か、川崎?どうした?」


沙希「何が?」グスッ


八幡「何で泣いてるんだ?」


沙希「…………えっ?」グスッ


八幡「大丈夫か?」


沙希「だ、大丈夫!……目にゴリが入っただけ」


八幡「ゴ、ゴリ!?ゴリラが入ったの?」


沙希「…………ゴミだよ!噛んだんだよ!いちいち突っ込むな」

沙希「……ふぅ。じゃあそろそろ小町たちと合流しよっか」


八幡「……そうだな」


90:2015/08/24(月) 23:16:29.19 ID:
八幡(俺のおみくじは末吉だった。だが一つだけいいことが書いてあった)


恋愛:上手くいくでしょう


八幡(いつもなら流し見みするような項目も今年は目が止まった)

八幡(神に頼ったような結果だけど、少しは自信がついた)

八幡(そして1月3日。雪ノ下の誕生日を迎える)


91:2015/08/24(月) 23:18:42.29 ID:
×××

雪乃「ねぇ、比企谷くん」


八幡「どうした?」


雪乃「いきなり新幹線に乗せられた私は、一体どこに連れて行かれてるのかしら?」


八幡「あれ?言ってなかったか?」


雪乃「言ってないわよ。とぼけないで」


八幡「着いたら分かる」


雪乃「……私の真似事かしら?」


八幡「そんなもんだ。お前もクリスマスに行き先教えなかっただろ」


雪乃「にしても遠出している気がするのだけれど」


八幡「新幹線だしな。近場じゃないだろ」


雪乃「…………はぁ。分かったわ。大人しく着いて行くわ」


八幡「ありがとよ。ほら降りるぞ」


雪乃「京都?」


八幡「おう。京都だ」


雪乃「なぜ京都に…………」


八幡「日帰りだしいいだろ。どうせ来たんだし楽しんでいこうぜ」


雪乃「あなたが一方的に連れてきたのだけれどね」


八幡「さーて、どこか行きたいところあるか?」


雪乃「いきなり言われても…………」


八幡「よし、飯食おう。ラーメンだラーメン」


雪乃「え?ラーメン?」


八幡「そう、ラーメン」


雪乃「ここに来て食べるラーメンってあなたまさか……」


八幡「」ニヤリ


雪乃「…………はぁ」


92:2015/08/24(月) 23:19:41.07 ID:
×××

八幡「ふぅー、食った食った。どうだったよ?」


雪乃「……凶暴な旨味だったわ」


八幡「感想変わんねぇなお前」


雪乃「いきなりこんなところに連れてきて、まさかラーメンが食べたかっただけじゃないでしょうね」


八幡「……まぁ、ラーメンは食いたかったな。だけどそれはついでだ」


雪乃「なら本当の目的は何かしら?」


八幡「次どこ行く?」


雪乃「聞いてるの?」


八幡「聞いてるよ。いいから楽しむぞ」


雪乃「…………仕方ないわね。そこまで言うなら覚悟しなさい。次はここに行くわよ」


八幡「お、おう。いきなり気合い入ってんな」


雪乃「これは気合いでもやる気でもないわ。ヤケクソよ」


八幡「そ、そうか」


雪乃「そうよ。早く行きましょう」


八幡「はいはい」


93:2015/08/24(月) 23:21:12.36 ID:
×××

八幡(そして俺と雪ノ下は京都巡りをした。気づけば日は落ち始め夕日に変わっていた)

八幡「つ、疲れたな」


雪乃「いろいろ回ったからね。修学旅行では二人で回ることもなかったのだし、行きたいところに行けたでしょう?」


八幡「それはお前もだろ。まぁ、お前と二人ってのも悪くないな」


雪乃「…………そう」

雪乃「そろそろ帰らないと夜になるわよ?」


八幡「そうだな。なら最後に一箇所行くか!」


雪乃「まだあるのね」


八幡「最後だって」


雪乃「分かったわ。最後まで付き合いましょう」


八幡(そして俺は雪ノ下を連れてあるところへ向かった)

八幡(それは戸部の告白が届かなかった場所)

八幡(それは修学旅行のときの奉仕部への依頼を達成した場所)

八幡(つまり俺がいろいろなものをぶち壊した場所だ)


94:2015/08/24(月) 23:22:21.28 ID:
雪乃「ここは……」


八幡「さすがに覚えてるだろ?俺たち奉仕部の悪い思い出の場所だ」


雪乃「なぜこんなところに連れてきたのかしら?」


八幡「…………この場所は悪くない。なのに俺たちの中で悪い思い出の場所のままではあるよな」


雪乃「原因はあなただったけどね」


八幡「分かってるよ。だからこの場所を俺たちにとって、いい思い出の地に変えたいんだ」


雪乃「??」


八幡「雪ノ下…………」





八幡「ずっと前から好きでした。俺と付き合ってください」





雪乃「!!」


八幡「…………」


雪乃「……本気かしら?」


八幡「ああ。本気だ」


雪乃「それにしても言葉も全く変えないなんてどうゆうこと?」


八幡「言葉通りだ。ずっと前から好きだった。憧れなんかじゃない。好きだった」


雪乃「そう……………………」


95:2015/08/24(月) 23:23:33.41 ID:
八幡「返事は…………いつでもいい」


雪乃「馬鹿ね」


八幡「……はい?」


雪乃「私の方が先だったでしょう。今のは比企谷くんが私の告白に返事をしたのよ」


八幡「ということは…………」


雪乃「」スッ

雪乃「今回こそ、私の手を握り返してくれるわよね?」ニコッ


八幡「……当たり前だろ」ギュッ


雪乃「ふふっ」


八幡「はははっ」


96:2015/08/24(月) 23:24:46.95 ID:
雪乃「…………」


八幡「…………雪」


雪乃「えっ?」


八幡「また、雪が降ってきたな」


雪乃「そうね。冷えそうだわ」


八幡「それにしても俺もお前も思い出に浸りすぎたな」


雪乃「私は総武高校へあなたを連れて行った。あなたは修学旅行先であっまた京都へ私を連れてきた」

雪乃「……雪が積もってきたわね」


八幡「俺たちの思い出の分積もってくれてるんだろ」


雪乃「そう…………。けれどまだまだ降り続きそうね」


八幡「そりゃそうだ。新しく始まったばかりだからな」


雪乃「どこまで積もるかしら?」


八幡「どこまでも積もるだろ。これからは二人分雪が降るからな」


雪乃「…………」


八幡「誕生日なのに振り回して悪かったな」


雪乃「構わないわ。楽しかったもの」


97:2015/08/24(月) 23:26:14.97 ID:
雪乃「ところで比企谷くん。私まだ貰っていないと思うのだけれど?」


八幡「…………何をでしょう?」


雪乃「分からない?」


八幡「分からねぇな。雪ノ下がそんなことを自分から言い出すのも意外だ」


雪乃「普通は言わないでしょうね」


八幡「だろ?」


雪乃「でもあなたには言うわ。…………私はあなたの彼女だから」


八幡「…………………彼女の初めてのわがままなら仕方ねぇわな」


雪乃「用意してくれてたの??」


八幡「いやしてなかった」


雪乃「あなたって人は…………仕方ないわね。これでいいわよ」


八幡「これって何ですか?何で目を瞑っているんですか?」


雪乃「…………私の初めてのわがままよ。ダメ……かしら?」


八幡「……ダメじゃねぇな」

八幡(最近こんな光景を見た。今回は間違わねぇな)


雪乃「……なら」


八幡「……おう」


雪乃「…………」ドキドキ


八幡「…………」ドキドキ


雪乃「…………」ドキドキ


八幡「」チュッ


雪乃「……///」

雪乃「…………その、ありがとう」


八幡「…………ど、どういたしまして」


98:2015/08/24(月) 23:28:44.12 ID:
八幡(こうして俺と雪ノ下は結ばれた。ここまで長い道のりだったと自分でも思う)

八幡(そして俺と雪ノ下はここで誓ったのだ)


雪乃「言っておくけど私は結婚を前提じゃないと嫌よ」


八幡「気が早いな。…………まぁ、俺もお前以外とは考えられねぇが」


雪乃「その内両親に挨拶に来なさい」


八幡「マジかよ。いや、そうなるよな…………。はぁ」


雪乃「あなたの気持ちは分かるけど観念しなさい」


八幡「……了解」

八幡(俺たちの思い出が降り積もった場所で)

八幡(この雪の下で)

〜完結〜


101:2015/08/24(月) 23:33:59.92 ID:
おつおつ


102:2015/08/24(月) 23:34:00.27 ID:
乙です!
面白かった


103:2015/08/24(月) 23:37:12.61 ID:

八幡達が28ってことは平塚先生は…

…おっと誰か来たようだ


104:2015/08/24(月) 23:40:01.09 ID:
お疲れ様です

ぶたごりさんのあのあーしさんとサキサキss の続き、
本当に見たいです
期待しでもいいですか?
すいません


106:2015/08/24(月) 23:42:53.41 ID:
おつ!
甘々しくて口から砂糖吐いた


109:2015/08/25(火) 00:19:38.98 ID:
乙です
面白かった!




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