1:2015/09/16(水) 22:58:02.05 ID:
のんのんびより
なっつん×その他のキャラ
思いつくままほのぼの


1、


夏海「ねえちゃーん、おきろー!」

ボフン!

小鞠「な、なに、布団が動かないッ」

夏海「へっへへ! 助けて欲しくば、暗号を言え! この布団の中で窒息死したくなかったらな!」

小鞠「い、いや! 死にたくない! 助けて!」

夏海「暗号だよ、ねえちゃん、暗号」

小鞠「知らん! わかるか!」

夏海「暗号って言ったら、ほら、あれだって、山と言えば」

兄「六甲山」ボソッ

夏海「……」

兄「……」

トタトタトタ

小鞠「た、助かった」

夏海「いや、誰が三大夜景言えって言ったよ。山と言えば川でしょ。あ、でも今のはただの慣らしだから。さ、問題です、夏海ちゃんの爪の数は何本でしょうか」

小鞠「え、え、え……1、2、3」

夏海「遅い、正解は20本でした。ねえちゃーん、数えなくても分かるじゃんか」

小鞠「このおお……暗号じゃないじゃん! クイズじゃん!」

夏海「はっはっは!」

小鞠「う……空気が薄くなってきた気がする」

夏海「まさか」

小鞠「夏海……」

夏海


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1442411881

2:2015/09/16(水) 22:58:23.68 ID:

夏海「ねえちゃん!」

小鞠「こんなあほなことで死にたくない……」

夏海「やばい、人工呼吸を」

ガバッ
ムチュー

小鞠「ふえ?」

夏海「ちゅー」

小鞠「……ひい!」

夏海「あれ、ねえちゃん知らないの? 大人の人は目覚ましじゃなくて、キスで目が覚めるんだよ?」

小鞠「え……うそッ……ううん、し、知ってるもん!」

夏海「ああー、知ってたか! やっぱりねえちゃんは大人だなあ」

小鞠「……で、でも私もう目覚めてるんだけどッ」

夏海「そこに気が付くとはさすが」

母「ちょっと、あんたらいつまで遊んでんの!」

夏海「うわッ!?」

チュッ

小鞠「×▽☆!?」

ガクッ


3:2015/09/16(水) 23:11:14.66 ID:
2、

小鞠「で、今朝は妹のキスで目が覚めるという事態になったの……」

蛍「へ、へえ」

蛍(いいなあ、羨ましい)

夏海「え、嫌だった?」

小鞠「いやとかじゃなくてッ、あれ、わ、私の……ファ、ファ」

夏海「ああ、違う違う」

小鞠「?」

夏海「あれ、四回目くらいだから」

小鞠「……」

夏海「……」

小鞠「……」ジワッ

蛍「ああ、先輩!」


4:2015/09/16(水) 23:18:25.58 ID:
3、

宮内家

れんげ「ばぶ!」

夏海「ばぶ!」

れんげ「ばぶぶ!」

夏海「ばあぶ!ばあぶ!」

小鞠「あなた、夏海の事お願いね」

蛍「はい、いってらっしゃい」

夏海「ばぶぶッ」

小鞠「……え、行ってきますのキス……いや、もういいでしょそれは」

蛍「……」ドキドキ

夏海「ぶぶぶー」

小鞠「蛍、ほっぺた貸して」

蛍「は、はい……」

小鞠「……」

ちゅッ

蛍「……はひい」ボンッ

小鞠「これでいい……」

蛍「……」

ドサッ

小鞠「蛍!」


5:2015/09/16(水) 23:25:16.23 ID:
4、

宮内家

蛍「ばぶ……」

小鞠「ばあぶ」

夏海「おばあさんや、鬼退治にはどちらを行かせるべきかねえ」

れんげ「本人たちに聞いてみるのん、じいさんや」

れんげ「鬼退治に行って、鬼に捕まると、手足を切断され、舌を切られ、耳を石で塞がれ、土の中に生き埋めにされるん。どっちが鬼退治に行ってくれるん?」

小鞠「ばぶ!(行くか!)」

夏海「おお、じいさんや。小鞠が行きたいそうじゃぞ」

れんげ「そうか、そうか。では、お共に蛍をつけるんな」

夏海「結局どっちも行くんかい」


6:2015/09/16(水) 23:35:48.94 ID:
5、

教室

夏海「……やば、にいちゃんの眼鏡踏んだ」

ボロ

夏海「……ど、どうしよう」

れんげ「どうしたん、なっつん」

夏海「た、助けてれんげモン!」

れんげ「なんなんの」

夏海「にいちゃんの眼鏡が……」

ガシャッ

れんげ「オー、スプラッタ……」

夏海「どうしたらいい……知恵を貸してくれ」

れんげ「分かった。なっつん、段ボールと、画用紙と、はさみとカッターと、きりを持ってきてほしいのん」

夏海「お、おう任せてくれ!」



8:2015/09/16(水) 23:43:45.04 ID:
夏海「持ってきたぞ!」

れんげ「まずは、画用紙に眼鏡の型をとるんな……」

カキカキ

れんげ「次に、何個か点を書いて……」

ツンツン

れんげ「画用紙を切って、段ボールも同じように切り取るん」

チョキチョキ
ザクザクッ

夏海「す、すげえ、れんちょん。わくわくさんみたいだぞ」

れんげ「れんれんさんと呼ぶん」

夏海「れんれんさん、ここにきりで穴をあけたらいいの?」

れんげ「うむ」

ブスブスブス

れんげ「完成したのん」

サッ

れんげ「てれれーん、かみめがねー」

夏海「サンキュー! 兄ちゃんに渡してくるわ!」


10:2015/09/16(水) 23:50:21.16 ID:
兄「……」キョロキョロ

夏海「に、にいちゃん」

兄「……」

夏海「じ、実は眼鏡壊しちゃって……これ、良かったら代用品」

スッ

兄「……」じッ

夏海(や、やっぱり駄目だったか……)

ポンポン

兄「……」

スチャッ

夏海「……だせえ」

夏海(仮面ライダーかよ)

兄「……」キリッ

夏海「え、良く見える? へー、すっげーな、れんちょん」


11:2015/09/16(水) 23:56:40.51 ID:
次の授業

兄「……」スチャ

小鞠「……」チラ

れんげ「……」チラ

蛍「……」チラ

一穂「……」グー

夏海「……あのさ、あれ眼鏡だから、あんまり気にしないでください」

小鞠(眼鏡なんだ……)

蛍(コスプレとかじゃなくて……眼鏡)

れんげ(ぷッ、似合わないん)

兄「……」キリッ


16:2015/09/19(土) 00:22:09.29 ID:
6、

夏海「兄ちゃん、帰りもその眼鏡かけるの?」

兄「……」コクリ

夏海「いや、さすがに身内がそのなりだと恥ずかしいからさ。帰りは一緒に帰るから外してよ」

兄「……」コクリ

小鞠「でも、お兄ちゃんどうやって帰るのさ」

夏海「そりゃ、まあ」



帰り道


兄「……」

ギュ

小鞠「……」

ギュ

夏海「……」

小鞠「まさか中学生にもなって、兄妹三人で手を繋ぐなんて思わなかった」

夏海「いーじゃん、別に」

小鞠「こっちの方がよっぽど恥ずかしいんだけど」

夏海「そう?」

小鞠「だいたいなんで、私が真ん中なのよ」

夏海「バランス大事っしょ」

小鞠「お兄ちゃん、真ん中来てよ」

グイッ

兄「……」オトト

夏海「ちょ、姉ちゃんッ」

小鞠・兄・夏海「……」

夏海(なんだこの恥ずかしさは……)タラッ




蛍「いーなー……私も先輩とぎゅってしたい」

れんげ「素早く、横に」

ササッ

れんげ「動く」

ササッ


17:2015/09/19(土) 00:45:35.03 ID:
7、

越谷家

夏海「……ひか姉、ちょっとれんちょんの様子がおかしいんだけど」

ひかげ「……いたって普通だけど」

夏海「いや、昨日から横にしか動いてないんだって」

ひかげ「……」

れんげ「素早く、横に、動く」

ササッ

ひかげ「カニになりたいんだろう。はい、終了」

れんげ「ひか姉」

ひかげ「なんだよ」

れんげ「どうして、カニは横にしか歩けないん? 変なんな」

ひかげ「あれだ、足が多くて太いから前に進むと絡まるんだよ」

夏海「へえ、ひか姉って意外と物知りだよな」

れんげ「でも、カニはそんなこと知らんのな。カニにとって横に歩くのは普通のことなん……はッ」

夏海「なんだ、れんちょん。何を悟ったんだ」

れんげ「カニは何も間違っちゃいないん……ウチが間違ってた」

ひかげ・夏海「……お、おう」


18:2015/09/19(土) 00:52:31.15 ID:
18、


越谷家

このみ「ねえねえ、二人の小さい時のビデオ持ってきたよー」

小鞠「えー、見たい見たい!」

夏海「嫌な予感がするんだけど」

このみ「気のせいだって。さ、おとなしく一緒に見ましょう」

ガショ
ピッ

ザザ―――

夏海「草むしりとか……兄ちゃんにやらせろー」

小鞠「早くやるよー、なつみー」

夏海「へーい」

夏海(……お、なんか小さい花が咲いている)

夏海「……」

ブチッ

夏海(……)キョロキョロ

夏海「兄ちゃんは、ウチのことがスキ、キライ、スキ、キライ、スキ……へへ」


ピッ


このみ・小鞠「……」

夏海「また、このパターンかよ!」


19:2015/09/19(土) 01:08:35.14 ID:
19、

富士宮家

夏海「……なんだこの雑誌」

ペラ

『バストアップには、1に揉む、2に弾く、3に吸う』

このみ「……わ!」

夏海「うわ!?」

このみ「どした? 興味あるの? 女の子だねえ」

夏海「うちは別に……姉ちゃんが、気にしてるかなって思って」

このみ「じゃ、私が教えてあげるから、マスターして教えてあげたらいいじゃないの」

夏海「いや、こんな簡単そうなこと別に教わんなくてもいいって」

このみ「へー! 簡単! じゃあ、なっちゃん、できるんだ?」

夏海「そりゃ、夏海様にできないことなどござあませんが」

このみ「じゃ、やってみて」

夏海「……ふふ」

このみ「ねえねえ」

夏海「……はは」

このみ「やってみなよ」

夏海「……」

ザっ

夏海「ごめんなさい。分かりません」


20:2015/09/19(土) 01:12:57.32 ID:
20、

このみ「教えて欲しい?」

夏海「うん」

このみ(……あら、素直。素直過ぎて、こんなはずじゃなかったのに状態だわ)

夏海「ねえねえ、どうやんの? この揉むって普通に揉めばいいの?」

ムニムニ

このみ「……小さいねえ」

夏海「悪かったな!」

このみ「あと、揉むってこうだからね」

ガシっ

夏海「ふえ?」

このみ「えい……」

ふにょふにょ
ふにょふにょ
ふにょふにょ

夏海「……っちょ、ア――!」


24:2015/09/19(土) 22:58:05.35 ID:
11、

夏海「……た、たんま! 待ってっ……」

このみ「もう、ギブ?」

夏海「ギブギブ!」

このみ「まだ、レベル1なんだけどなあ」

夏海「これ、ほんと、やばい」

このみ「どこが、どうやばいの?」

夏海「えっと」

このみ「ねえねえ」ニコ

夏海「う……」

ジリジリ

このみ「教えてくれなきゃ、改善のしようもないよ」

夏海「い、いい。やっぱ止めるから」

このみ「えー、でも眼鏡君は胸の大きい方が好きだと思うけどね」

夏海「なんで、兄ちゃんが出てくんのさ!」

このみ「ごめーん」ケタケタ


25:2015/09/19(土) 23:07:32.51 ID:
12、

このみ「夏海ちゃんてからかうと面白いよね」

夏海「ウチは、からかう専門なんですけどね」

このみ「私、夏海ちゃんみたいな妹欲しいな」」

夏海「あー、どうぞどうど。遠慮なくもらってください」

このみ「えーいいの? じゃあ、ちょっと待ってね」

夏海「?」

このみ「……」

ピポパポ

このみ「あ、もしもし……このみです。あ、おばさん? 実は、夏海ちゃんを妹に欲しいんだけど……あ、大丈夫ですか? あ、はい、はい。大切にしますね」

ピッ

このみ「商談成立したよ」

夏海「んな、あほな!?」

このみ「今日からお姉ちゃんって呼んでいいよ?」

夏海「ま、まさか……売られちまうなんて」

このみ「ドナドナだねえ」


26:2015/09/19(土) 23:14:03.13 ID:
13、

このみ「じゃあ、姉妹の契りを」

夏海「なにそれ」

このみ「もともといた姉を倒すの」

夏海「こ、こまちゃんを?」

このみ「そうよ。そうして、本当の姉妹になれるの」

夏海「で、でもこまちゃんは……でこピンするだけで涙目になるチョロ級でして」

このみ「何言ってるの。やるのやらないの? やるでしょ? はい、ゴー」

夏海「……うえい?」

このみ「ゴー」



29:2015/09/20(日) 10:16:53.56 ID:
時間あったのでとんとこのろのろ投下します

14、

夏海「ち、ちなみに、どうやって勝敗を決したらいいん?」

このみ「うーん、そうだね。腕相撲かな」

夏海「それ、姉ちゃん絶対負けるじゃん!」

このみ「私の妹になるならそれくらいはしてもらわないと」

夏海「出来レースだと知りながら、勝つなんて……」

このみ「できない? なんでも出来ちゃう夏海ちゃんにも、さすがにこんな外道なことはできないよね」

夏海「……うちに、できないことはない! 大人の階段登ってくるよ!」

このみ「じゃあ、勝負する際は小鞠ちゃんになんで勝負するか伝えてね」

夏海「おう!」

このみ(やだなあ、面白くなってきた……)


30:2015/09/20(日) 10:29:23.39 ID:
15、

越谷家


夏海「たのもー!」

母「うるさいわね! 帰ってきたら静かに手を洗いにいきなさい!」

夏海「はい! マイマザー!」

小鞠「夏海、お兄ちゃん眼鏡新しいのできたけど、紙眼鏡部屋に飾ってるっぽいよ。よっぽど嬉しかったんじゃない?」

夏海「え、マジで。へへ……はっ」

夏海「姉ちゃんの妹じゃないと言うことは、必然兄ちゃんの妹でもなくなるのか……」

夏海「く……しかし、もう後には引けない」

小鞠「なに、ぼっーとして」

夏海「姉ちゃん! 勝負だ!」

小鞠「はい?」

夏海「うちが勝ったら、うちは姉ちゃんの妹を止めて、このみ姉の妹になる!」

小鞠「はいい?」

夏海「うちの姉の座をかけて、うちといざ勝負!」


31:2015/09/20(日) 10:34:13.42 ID:
16、

居間

小鞠「お母さーん、夏海の頭がおかしくなったみたい」

母「産んだときからよ、付き合ってあげな」

小鞠「はー……い。やれやれ」

夏海「さあ」

ゴン

小鞠「やればいいんでしょ」

コン
ガシッ

夏海「レディ、ゴー!」


32:2015/09/20(日) 10:47:47.89 ID:
16、

ググッ

小鞠「ふんっ」

夏海「……」

小鞠「うりゃ!」

ググッ

夏海「……」

小鞠「まだまだあ!」

夏海(やばい、予想を上回る弱さ……)

小鞠「ふうん……っ」

夏海「えい」

小鞠「ひあっ」

コテ
ググッ

夏海「おお……」

小鞠「手加減なしかいっ」

夏海(むしろ手加減のオンパレードなんですが)

小鞠「事情はよく分かんないけど……い、嫌だから」

夏海「うん?」

小鞠「その……夏海が……妹じゃなくなるの……いなくなるのは……いやだもん……いやなの! わかった?!」

ガクンッ

夏海「あ」

バタン

小鞠「いよっしゃあ!」

夏海「……負けた」

小鞠「どうだどうだ! 私が姉なんだから……ん?」

夏海「……っ」カア

小鞠「あんた、顔赤いわよ。大丈夫?」

ピトッ

夏海「姉ちゃん……って」

小鞠「うん」

夏海「やっぱ姉ちゃんなんだな。すげえや」




33:2015/09/20(日) 10:57:37.42 ID:
17、

夏海「ということで、やっぱり越谷家の三女の座がうちにはお似合いだったね」

このみ「そっか、姉妹の絆が深まったようで良かった」

夏海「このみ姉は、妹とか欲しかったの?」

このみ「そりゃね。あんたら見てたらね」

このみ(それだけじゃ、ほんとはないんだけどなあ……)

つん
ぷにっ

夏海「にゃに」

このみ「ううん。可愛いなって思って」

夏海「そんなこと言ってくれるのこのみ姉くらですな」

このみ「じゃあ、私の特権にしちゃお」

夏海「褒めて伸びるタイプですん」

このみ「胸も?」

夏海「そ、そこはまだいっかなあ」

このみ「はーい、じゃおいおいね」


38:2015/09/21(月) 23:31:40.68 ID:
18、

宮内家

キュキュッ
ガキッ

一穂「あ……あー!」

トタタタ

れんげ「どうしたん!」

一穂「とほほ……」

れんげ「……お風呂壊したん」

一穂「そうなんだよねえ」

れんげ「ねえねえ、どうするん」

一穂「明日、業者の人来てもらうから……今日は……って、れんげ今日もめいっぱい遊んだんだよね」

れんげ「お風呂入れないん?」

一穂「よし……借りに行こう」


39:2015/09/21(月) 23:38:15.50 ID:
越谷家

一穂「すいません、今日は」

雪子「別にかまわないわよ。今日は泊っていきなさい」

れんげ「……お泊り? お泊りなん?」

夏海「泊りだ! 枕投げだ!」

れんげ「投げるん! うち、枕投げるん!」

雪子「なに言ってんの。小鞠なんてもう寝てるんだから、あんたたち早く風呂入っちゃいなさい」

夏海「へいへーい。れんちょん、一緒に入る? 体洗ってやるよ」

一穂「ほんとー。そりゃ、助かるわ。れんげ、良かったねえ」

れんげ「うち、体くらい一人で洗えるのん。でも、そんなに言うなら一緒に入るん」

夏海「お一人様、お通ししまーす!!」

タタタッ

雪子「だから、静かにしなさいって言ってるでしょ?!」

夏海「は、はい母上様!」


40:2015/09/21(月) 23:49:01.91 ID:
風呂

わしゃわしゃ
しゅっしゅ

夏海「お客さん、かゆい所ないですかー」

れんげ「ないん」

夏海「力加減いかがっすかー」

れんげ「絶妙なん。チップ渡すん」

夏海「はは、ありがたき幸せ! ……れんちょん、鏡、見てみー。鉄腕アトム」

れんげ「目、開けられないのん。ていうか、なんなんそれ」

夏海「なに、知らないのか。ジェネレーションギャップとはこういうことか」

れんげ「それより早く流して欲しいん、なっつん」

夏海「まて、もう少し角度をつけてやる」

しゅしゅっ

れんげ「目、開けたいん」

夏海「まてまて」

しゅしゅっ

れんげ「なっつん」

くるっ

夏海「うん?」

ぎゅっ

夏海「なんだ急に抱き着いて」

れんげ「真っ暗で怖いん。早く洗って欲しいん……」

夏海「げっ。それは悪かった。ほら、流すぞー」

ジャバアア



41:2015/09/21(月) 23:57:31.57 ID:
パチ

れんげ「全く、お風呂で遊ぶなんて子どもなんな」

夏海「お前に言われたくはないが」

れんげ「次はうちの番」

夏海「え、うちはいいって」

れんげ「さっきの仕返し」

夏海「仕返し言うとるがな」

れんげ「じゃなかった、恩返し」

夏海「普通に頼む」

れんげ「体洗うだけなん。大げさなんな」

シャコシャコ
アワアワ

夏海「じゃあ、お任せしますー……」

れんげ「ぷぷーい……ほんとは、後ろから洗うと見せかけてこしょこしょする作戦なん」

夏海「……」

れんげ「はっ、しまった」

夏海「……ほお」

れんげ「って言うのは、何かの冗談なん」


42:2015/09/22(火) 00:05:25.88 ID:
カポン

ゴトンゴトン

れんげ「……60、61、62」

夏海「れんちょん、電車の音が聞こえるぞ」

れんげ「63、64……」

ゴトンゴトン

夏海「なんで、あんなに遠いのに聞こえるんだろうなあ。不思議だ」

れんげ「……55、56」

夏海「67、68、69」

れんげ「70、71……なっつん!」

夏海「ごめんごめん」

れんげ「こうなったら、なっつんが途中で割り込めないようにしてやるん」

夏海「?」

れんげ「7×8+1、9×6+4、12×5-1……」

夏海「……は?」




43:2015/09/22(火) 00:09:37.71 ID:
夏海の部屋

れんげ「ほかほかしたん」ホクホク

夏海「あれで100までって、れんちょん何者だよ」

れんげ「うち、最近掛け算できるようになったん。足し算するだけなん」

夏海「9×9もやらんうちから……反則過ぎる」

れんげ「なっつん、なっつん!」

夏海「うん?」

れんげ「枕投げ……したいん!」

夏海「あー、でも監視の目が……」

れんげ「……」キラキラ

夏海「……はあ」

れんげ「……」キラキラ

夏海「じゃあ、かるーくな」

れんげ「うん!」


44:2015/09/22(火) 00:20:11.47 ID:
数十分後


夏海「疲れたー」

バタ

れんげ「……」ウトウト

夏海「眠いの?」

れんげ「……大丈夫なん」ウトウト

夏海「もう寝ようぜ」

れんげ「ん……」ゴシ

夏海「ゼロ距離枕投げの勝負は後日に持ち越しだ」

れんげ「……」コテン

夏海「おりょ?」

れんげ「すぴー……」

夏海「っしょ」

グイっ
ズルズル

夏海「おわ、重たいっ……いつの間にこんなに太った」

れんげ「すぴー……」

ボフっ

カチカチ

夏海「おやすー」

れんげ「すぴー……」


45:2015/09/22(火) 00:30:37.46 ID:
19、

越谷家

ガラガラ

ひかげ「ういっす」

トタトタ―ピタっ

夏海「やだ」

ひかげ「いや、まだ何も言ってないんだが」

夏海「ウチ、これから蛍ん家行くから」

ひかげ「そこを何とか」

夏海「どうせ、またろくでもないことだろ」

ひかげ「お前が言う台詞じゃないな」

夏海「で、なんなのさ」

ひかげ「……」

ザザっ
ゴンっ

夏海「しょっぱなで、伝家の宝刀の土下座を使うあたり……また、やばそうなネタを持ってきたな」

ひかげ「じ、実は……」


46:2015/09/22(火) 00:35:49.40 ID:
数分後


夏海「彼氏ができたって……なんで、れんちょんにそんな嘘をつく必要があるのかわからん」

ひかげ「その場の勢いだったんだよ。ノリだよ、流れだよ」

夏海「で、今日一日、ウチに彼氏役になれって?」

ひかげ「後生だ! お前しか頼めるやつがいない!」

夏海「それは、どういう意味かそこんとこ詳しく」

ひかげ「理由とかいいから、れんちょんに今すぐ連れてくるって言っちゃったからっ」

夏海「つってもさ、普通に行ってももろばれすると思うんだ」

ひかげ「……」パチン

ススっ

このみ「はあい」

夏海「げえ」

このみ「何よ、げえって」

夏海(この二人が揃うとろくなことがない……)


47:2015/09/22(火) 00:41:00.52 ID:
このみ「メイク道具と、カツラと、眼鏡君の服借りてきたよ」

ひかげ「さすが!」

このみ「こういう時だけ、頼るんだから。でも、なんでもするって約束……忘れないでね?」

ひかげ「……は、はい」

夏海「あの、その金髪のは」

このみ「これ、被るの」

夏海「……あの、こういうのは駄菓子屋が似合うと思うんだ」

ひかげ「だめ。あれは、絶対断るから。というか、れんげが匂いでわかっちゃうから」

夏海「イヌかい……」

このみ「はい、じゃ始めようか」


48:2015/09/22(火) 00:51:54.46 ID:
このみ「髪をしっかり止めて……」

夏海「……」

このみ「固めて」

夏海「はあ……」

ひかげ「後で、なんでもするからさ」

夏海「じゃ、駄菓子奢って」

ひかげ「そんなんでいいの?」

夏海「うん」

このみ「ちょっとまゆげきりっとさせて。まつげふせて」

夏海「へーい」

このみ「ふんふん♪」

ひかげ「なんか楽しそうだね」

このみ「楽しいよー?」

夏海「でもさでもさ、中一の彼氏ってどうなの高校生的に」

ひかげ「……」

このみ「……」

ひかげ「あり?」

このみ「ありだと思う」

夏海「……」

このみ「ま、年は偽ればいいから」

夏海「さらっと言うない」


49:2015/09/22(火) 01:09:25.82 ID:
数十分後

このみ「でーきた」

ひかげ「おー、男前じゃん」

このみ「かっこいいよ、夏海ちゃん」

ひかげ「これなら騙せる」

このみ「ひかげちゃんの用事が済んだら、私とデート行こうよ」

夏海「……誰これ?」

ひかげ「誰って、夏海じゃん」

夏海「……」

ペタペタ

夏海「めっちゃイケメンじゃん! えー!? えー!? すっご!? うちって、兄ちゃんに似てやっぱイケメンの素質があったんだ」

このみ「確実にれんげちゃんは騙せるよ」

夏海「このみ姉すげー!」

ダキっ

このみ「わっ」

ひかげ「仕草とか喋り方とかはそのまんまで、ちょっと声低くしてみ」

夏海「あー、あー……我々は宇宙人だ」

ひかげ「そんな感じでいこう」

このみ「もお、いつまで抱き着いてるの」

夏海「ごめんごめん」

パっ

このみ「……もう」

ひかげ「さ、蛍ちゃん家に行くぞ」

夏海「っしゃあ!」


50:2015/09/22(火) 01:15:36.70 ID:
一条家

ピンポーン

蛍「はーい」

ガチャ

ひかげ「おっす」

夏海「めっす」

ドスっ

夏海「うっ……」

ひかげ(くだらんギャグをはさむなって。ばれるだろ)ボソボソ

夏海(ご、ごめん体が勝手に)ボソボソ

蛍「ひかげ先輩……?」

ひかげ「あ、れんげいる? 連れてきたからって言ったらわかる」

蛍「は、はあ。ちなみに、その方は?」

夏海(あれ、蛍も分かってない)

ひかげ「彼氏!」ドンっ

蛍「え、ええ?!」



51:2015/09/22(火) 01:19:59.46 ID:
夏海(ほたるん……攻略!)

蛍「えと、えと……」

ひかげ「ま、東京にいれば、彼氏の二人や三人ですぐにできちゃうんだな、これが」

夏海(よく言うよ)

トタタっ

小鞠「蛍? どうかした?」

蛍「あ、小鞠先輩っ……ひ、ひかげさんが」

小鞠「ひか姉が、どうしたの……よ?」

ピタっ

小鞠「……が」

ひかげ「紹介しよう! 彼氏の……な、夏次郎君だ」

小鞠「夏、次郎……?」ジっ

夏海(……な、なんでそんなにじっと見るんだ、姉ちゃん)ドキっ

トタタタ

れんげ「みんな、どしたん」



55:2015/09/22(火) 10:42:37.83 ID:
ひかげ「お、来たなれんげ」

れんげ「……」ジっ

ひかげ「ほら、いただろ彼氏」

夏海「あ、ごほんっ……夏次郎です」

れんげ「どんな馬の骨つれてくるかと思ったん……合格なん」グッ

ひかげ「いやー、私向こうじゃもてまくりだからさッ」

夏海(おいおい)

小鞠「……」ジッ

夏海「な、何?」

小鞠「いえ、兄によく似てるなと思って……」

ひかげ「そ、そうかな」

夏海「そ、そうだ。ぼ、僕は眼鏡のお兄さんなんて知らない」

小鞠「なんで眼鏡だって知ってるんですか」

ひかげ(おいいい!)

夏海(ごみいいん!)

ひかげ「私がたまにこっちのこと話すんだよ。夏次郎に似てるって紹介したんだ」

夏海(ナイス機転ッ)

蛍「あ、せっかくなのでアイス食べていきません?」

ひかげ「え、まじで! じゃ、お言葉に甘えて」

夏海(ちょ、長居は無用じゃん)

ひかげ(アイス食ったら帰るよ)

夏海(こ、こいつ調子に乗り追って……)

れんげ「夏にい、夏にい」

ぐいぐい

れんげ「案内するん」

ぎゅッ

夏海「……」

夏海(なんか、懐かしい)



56:2015/09/22(火) 10:59:49.52 ID:
トタトタ

れんげ「なあなあ」

夏海「うん?」

れんげ「夏にいは、ひか姉のいったいどこに惚れたん」

蛍「あ、私も気になります」

ひかげ「……」

クルッ

ひかげ(なんか言え)

夏海(無茶苦茶言うなよ)

ひかげ(なんでもいいから、私の好きなとこ言っておけばいいんだ)

夏海(ない。それに、気にしたこともないのに、急に出るかい)

小鞠「でも、これって本人の前だとけっこう答えにくい質問だよね」

夏海(姉ちゃん、ナイスフォロー!)

れんげ「でも、知りたいん」キラキラ

夏海(ぬはッ、純粋な好奇心には勝てん)

夏海「えっと、ひかげの……」

ひかげ(早く終われ……)

夏海「なんだかんだ言って、相手に合わせてくれる優しい所が好きかな……」

ひかげ「……」カア

ひかげ(何、真面目に答えとんじゃい!)

夏海「あと、若干クズなところ」

れんげ「よく分かってるんな」


57:2015/09/22(火) 11:05:41.06 ID:

ぺろぺろ


ひかげ「うまし……」

夏海「それ、チョコ? うちにもちょうだい」

ひかげ「えー、いいけど。はい」

ヒョイ
パクッ

ひかげ「おまッ、ちょ、とりすぎ」

夏海「……上手いッ」

蛍「……な、ナチュラルにイチャイチャ」

小鞠「都会の人は進んでるね……」ペロペロ

れんげ「ちょっと寂しい気もするんな」ペロペロ

ひかげ(はッ、しまったいつもノリでやってしまった)

夏海(いや、これくらい仲良いところ見せておいたら、もう疑うこともないじゃん)

ひかげ(確かに)

れんげ「ちゅーはしたん?」

小鞠「ぶッ、ごほごほッ」

蛍「先輩大丈夫ですかッ」

サスサス


58:2015/09/22(火) 11:16:16.74 ID:
ひかげ「ませがきめ……」

夏海「したよ」

ひかげ「ぶふッ……」

蛍「へえ……」

小鞠「す、すごい……」

ひかげ(ちょ、夏海……)

夏海(こうなったら、いくところまでいこうッ)

ひかげ(くッ……)

れんげ「なんでするん?」

夏海「……」

ひかげ「……」

蛍「れ、れんちょんあんまり込み合った話は」

小鞠「そ、そうだよ。あんまり困らせちゃだめだよ」

れんげ「……これがラストなん。これが答えれたら、ひか姉を安心してゆだねられるん」

ひかげ「れ、れんげ。そういうのは、小学生にはまだ早いから」

れんげ「ひか姉は口はさまないでなん。うちは、夏にいに聞いてるのん」

ひかげ(姑かお前は)

夏海「……えっと」

夏海(つまり、この問いしだいでは認められないってことか。ここまで来たら後には引けないぜ……)



59:2015/09/22(火) 11:36:22.34 ID:
蛍・小鞠「……」ゴク

夏海「……ごほん」

ひかげ(な、何を言うつもりだ……)

夏海(任せろ! ひか姉!)

夏海「こうやって、誰かに手で触ったり話しかけたり」

ポンポン

れんげ「……ぬ」

夏海「ってのは誰にでもできるだろ?」

れんげ「うん」

夏海「でもキスって、誰にでもできることじゃないだろ? そりゃ、挨拶とかでする人は別だけど。僕は、そういう風にひかげが特別だってことを知って欲しいからするんだよ」

ひかげ(くせえ……)

れんげ「……参ったんな。そんな照れもなく言われたんじゃ、認めるしかないん」

パチパチ

夏海「ありがとう」

スッ

れんげ「……」

スッ
ギュ




60:2015/09/22(火) 11:43:18.44 ID:
帰り道

夏海「あー……疲れたー」

ひかげ「いやあ、ほんと助かったよ。これからも頼むよ、マジで」

夏海「やだよ、もう彼氏と別れたことにしといてくれよ」

ひかげ「そんな冷たいこと言うなって。あ、肩でもおもみしましょうか」

モミモミ

夏海「ひか姉って、そういうの得意だよねえ」

ひかげ「なんのことだよ」

夏海「べっつにー……あ」

このみ「お疲れー。どうだったー?」

ひかげ「いやあ、お陰さまで窮地を脱しました! ありがとうごぜえます!」

このみ「いーえの」

夏海「ふわあ……」

このみ「ひかげちゃんに何をお願いしよっかなあ……」

ひかげ「うおッ……忘れてた」

夏海「都合いいな」

このみ「それじゃあ、夏次郎君をちょっと貸して欲しいなあ」

ひかげ「あ、どーぞどーぞ! って、そんなんでいいの?」

このみ「うん」


61:2015/09/22(火) 11:56:26.22 ID:
テクテク

夏海「このみさんや、このみさんや。どこへ行かれるんですか」

ニギッ

このみ「別に決まってるわけじゃないんだけどー、もう少し夏次郎君を堪能したいなあって」

夏海「ま、まさか」

このみ「うん?」

夏海「うちに惚れた? なーんて」

このみ「え、なんで分かったの?」

夏海「……」ピタッ

このみ「けっこう、ポーカーフェイスだったのに。すごいねえ」

夏海「ままたまたうちをからかうつもりなんでしょ」

このみ「そんなことないよお? 乙女系も好きだけど、こっちもかっこよくて好きかな」

夏海「このみ姉……何言ってんのさ、まったく」

このみ(今のなっつんには狼少年と同じかー……)

夏海「じゃあ、家に帰るまで彼氏役しましょうかね」

このみ「ありがとう」ニコ

ぎゅッ

夏海「うん?」

このみ「恋人繋ぎって言うんだよ」

夏海「へー」

このみ(今はこれでいっかあ)




おわり


62:2015/09/22(火) 11:57:38.24 ID:
このみendでごめんね
好きなんだ
こんな短編ssにお付き合いどうも


63:2015/09/22(火) 11:58:52.17 ID:
乙です
って、これで完結?


64:2015/09/22(火) 12:07:52.84 ID:
完結です。
ストーリーって言うストーリーがあったわけじゃないけど。
もちっとエロくしたかったけど、
この子達じゃ無理だったのん


65:2015/09/22(火) 12:23:22.46 ID:
おつなのん
書いてくれてありがとう


67:2015/09/22(火) 22:06:49.41 ID:
良かった乙

こういうのまた頼む




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