1:2013/11/18(月) 20:53:40.94 ID:1fj9Ocra0

【注意書き】

貴音「『かなさんど』が欲しいのです」

の続きとなります

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2:2013/11/18(月) 20:54:09.55 ID:1fj9Ocra0

【ある日、事務所】

P「おーい、貴音」

貴音「……はぁ」

P「貴音、聞いているのか?」

貴音「……はぁ」

P「いつまで呆けているんだ?そろそろ仕事だぞ」

貴音「プロデューサー……」

P「何だ?」

貴音「……わたくしは、嫌われてしまったのでしょうか」

P「それは、響にか?」

貴音「はい……」

3:2013/11/18(月) 20:55:41.32 ID:1fj9Ocra0

P「んー……心配しなくてもいいと思うんだけどな」

貴音「しかし、響に『大っ嫌い』と言われてしまいました……」

貴音「意味を知らなかったとは言え、響の心を乱したのは事実……」

貴音「もう、どんな顔で会えば良いのかも分かりません……」

P「まあ、そう自分を責めなくてもいいと思うぞ?」

貴音「気休めは――」

P「気休めじゃないさ。だって、勘違いしていたとは言え、響は貴音を好きだって言ってくれたんだろう?」

貴音「それは……そうですが……」

P「だから、嫌われたって事はないと思うんだ」

P「今は気持ちの整理ができてないだけだよ。気に病む必要はないさ」

貴音「……それでは、わたくしの気が済みません」

P「なら、響に向き合ってみるといい。響が貴音にしてくれたようにな」

P「真剣に接すれば、きっと許してくれるよ」

貴音「真剣に……ですか。分かりました」

P「よし。じゃあ、そろそろ行くか」

貴音「はい!」

4:2013/11/18(月) 20:56:07.96 ID:1fj9Ocra0

【後日、事務所】

響「ただいまー!」

美希「ただいまなの!」

貴音「お帰りなさい、響」

響「う……貴音……」

貴音「何ですか?」

響「いや、その……何でもない……」

美希「おーい?貴音ー?」

貴音「それならよろしいのですが」

美希「ねぇ、貴音ってば!」

貴音「おや、美希。居たのですか」

美希「居たよ!?ていうか、さっき『ただいま』って言ったよね!?」

貴音「それは申し訳ありません。響しか目に入っておりませんでした」

美希「何なのこの扱いの差は……」

5:2013/11/18(月) 20:56:33.14 ID:1fj9Ocra0

貴音「ところで、響に少しお話が」

響「何?」

貴音「その……響の想いに真剣に向き合いたいのです」

美希「どういう事なの?」

貴音「実は、響から愛の告白を受けまして」

美希「そうなの!?うわぁ……」

響「ちょっ!?ドン引きしないで!」

美希「仲がいいのは知ってたけど、まさかここまでとは思わなかったの……」

響「だから違うんだってば!」

美希「違うの?」

貴音「違いません」

響「もー!ややこしいから貴音は黙ってて!」

貴音「はい……」

美希「亭主関白なの……」

響「話を聞け―!」

6:2013/11/18(月) 20:57:02.82 ID:1fj9Ocra0

美希「えっと……つまり勘違いが原因なんだね」

響「そういう事。自分は愛の告白なんてしてないからな」

美希「でも、勘違いとはいえ、一度は受け入れたって事になるんじゃ――」

響「勘違いだからノーカンに決まってるでしょ!」

美希「貴音、ノーカンなんだって」

貴音「たとえそうだとしても、真剣に向き合おうと決めたのです」

響「貴音……」

美希「具体的にはどうするの?」

貴音「わたくしの生涯を捧げます」

響「愛が重い!」

7:2013/11/18(月) 20:57:54.95 ID:1fj9Ocra0

貴音「これからは響を支えていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします」

響「ああ、うん……よろしく……」

美希「響、元気ないね」

響「むしろこれで元気一杯だったらヤバいぞ」

貴音「響は、わたくしが嫌いなのですか……?」

響「いや、そうじゃないよ?ただ、性別を考慮してくれたら嬉しいなーって」

貴音「覚悟はできております」

美希「爛れてるの……」

響「だから話を聞けー!」

8:2013/11/18(月) 20:58:59.35 ID:1fj9Ocra0

美希「ところで、近くに美味しそうなお店を見つけたんだけど、食べに行かない?」

貴音「はい――と言いたいところですが、響はどうするのですか?」

響「お昼もまだだし、自分は行こうかな」

貴音「では、わたくしも参ります」

美希「決まりだね。じゃあ行こっか」

9:2013/11/18(月) 20:59:31.58 ID:1fj9Ocra0

【移動後、歩道】

響「…………」

美希「…………」

貴音「…………」

美希「ねぇ、貴音」

貴音「何ですか?」

美希「どうしてミキ達の後ろを歩くの?」

貴音「三歩下がって歩くのはわたくしの務めですので」

響「いや、普通に横を歩けばいいんじゃ……」

貴音「駄目です」

美希「ふーん……そういうものなんだね」

美希「じゃ、ミキは響と――」

ゾワッ……

貴音「響と……何ですか?」

美希「ナ、ナンデモナイノー」

貴音「そうですか。それは良かったです」

響「怖いよ!」

10:2013/11/18(月) 21:00:02.93 ID:1fj9Ocra0

【移動後、レストラン】

店員「お待たせしました」

コトッ……

響「貴音の来たぞ」

美希「わぁ……美味しそうだね!」

貴音「ええ、真に」

響「……食べないのか?」

貴音「響より先に頂くなど、わたくしにはできません」

美希「でも、早くしないと冷めちゃうよ?」

貴音「いえ。たとえ空腹が極限に達し、この身がやつれ果てようとも、わたくしが先に食す訳には――」

響「いやいやいや!流石にそこまでしなくてもいいからね!?」

貴音「しかし……ジュルッ……ひび――ジュルッ――響を差し置いて頂くなジュルッ!」

響「いいから!先に食べてもいいから!」

貴音「分かりました……頂きます」

美希「予想以上にめんどくさいの……」

11:2013/11/18(月) 21:00:29.38 ID:1fj9Ocra0

店員「お待たせしました」

コトッ……コトッ……

店員「ご注文は以上でよろしいですか?」

響「あ、大丈夫です」

店員「では、ごゆっくりどうぞ」

美希「……さてと、頂きますなの!」

響「頂きます」

カチャカチャ……

貴音「…………」

響「あ、まだ食べたいなら追加で注文してもいいぞ?」

貴音「いえ……響より多く食べるなど、わたくしにはとても――」

美希「今更なの」

響「今更だぞ」

貴音「あの……わたくしはどういう人間だと思われているのでしょう?」

美希「んー……腹ペコ面妖女?」

貴音「酷いです……」

美希「ミキのおにぎりを奪った罪、まだ許してないの」

響「根に持ち過ぎだぞ……」

12:2013/11/18(月) 21:01:10.55 ID:1fj9Ocra0

響「さて……話を戻すけど、さっきのだけじゃお腹一杯にならないでしょ?」

美希「そうそう。いつもはもっと食べてるんだし、頼めばいいって思うな」

貴音「しかし……響よりも多く頂く訳には……」

響「自分は気にしないぞ?」

貴音「わたくしが気にするのです」

美希「じゃあ、響が貴音より多く食べればいいんじゃない?」

貴音「……それは名案です!」

響「殺す気なの!?」

美希「死ぬのは響の財布なの」

響「それはそれで嫌だぞ!?」

13:2013/11/18(月) 21:02:05.01 ID:1fj9Ocra0

【別の日、楽屋】

春香「ふ〜……やっと終わったぁ……」

響「そんなに疲れたのか?」

春香「体力的にはそうでもないけど、精神的にね……」

響「あー……それはあるかも」

春香「でしょ?さあ、早く帰ろう」

ガチャッ

貴音「お待ちしておりました」

春香「うわぁっ!?た、貴音さん!?」

貴音「響。荷物をお持ちします」

響「別にいいのに……」

貴音「そういう訳には参りません」

14:2013/11/18(月) 21:02:32.76 ID:1fj9Ocra0

春香「あの……貴音さんはどうしてここに?」

貴音「おや、春香。居たのですね」

春香「居ましたよ!ていうか、目の前に居たの私ですよね!?」

貴音「そうですね。では改めまして……春香、お疲れ様です」

春香「あの……リボンに話しかけるのやめて貰えます?」

貴音「分かりました。さて、事務所へ参りましょうか」

春香「雑!扱いがなんか雑なんですけど!?」

響「最近の貴音はこんな感じだから」

春香「そうなんだ……じゃあ、私だけこんな扱いじゃないんだね。よかっ――」

響「流石に他の人は人間扱いされてるぞ?」

春香「何なの!?私って何なの!?」

貴音「天海春香でしょう?」

春香「いや、そうなんですけど――」

貴音「では事務所に参りましょうか」

春香「だから扱いが雑ですって!」

15:2013/11/18(月) 21:03:30.00 ID:1fj9Ocra0

【楽屋退出後、歩道】

春香「ねぇ、響ちゃん」

響「んー?」

春香「貴音さん、何で後ろを歩いてるの?」

響「ああ、それか。えっと――」

貴音「わたくしは響を支える役目を負っておりますので」

春香「へぇ……何だか夫婦みたいですね」

貴音「『みたい』ではありませんよ」

春香「……はい?」

貴音「わたくしはそうなれれば良いと思っております」

響「もー!また貴音は紛らわしい事を言うんだから!」

貴音「紛らわしくなどありません。生涯を捧げるのですから当然です」

春香「重っ……」

貴音「軽いよりも良いではありませんか」

響「そうだな。春香みたいに軽いのはちょっとどうかと思うぞ」

春香「いや軽くないよ!?私の評価ってそんな感じだったの!?」

響「あ、これは別の話だった」

春香「私の居ないところで何の話をしてるの!?ねぇ!」

16:2013/11/18(月) 21:04:00.96 ID:1fj9Ocra0

響「冗談はさておき、今ちょっと貴音が面倒臭くなってて……」

貴音「面倒臭いとは心外です。わたくしは響が心配なだけですのに」

春香「いつも迎えに来てるんですか?」

貴音「はい。時間の許す限り、響に付き従うよう心がけておりますよ」

響「この前は家まで着いてきて困ったぞ」

春香「それストーカーですよ!」

貴音「違います。響が心配なだけです」

春香「それを世間ではストーカーと言うんです!」

貴音「春香……貴女は世間の言う事に流されて生きているのですか?」

春香「それは……」

貴音「そのような気構えだから、『リボンが本体』と言われるのですよ?」

春香「酷い!」

響「自分は春香のリボン、好きだぞ?」

春香「なんかフォローがフォローになってないんですけど」

響「そうかなぁ?」

春香「だって、それだとリボンが好きみたいじゃない?」

響「でも、春香が好きだって言うと……」

貴音「天海春香……燃やしますよ?」

春香「怖っ!何を燃やす気なんですか!?」

貴音「りぼんです」

春香「だからリボンは本体じゃないんですって!」

響「とまあ、こんな風に貴音が怒るから」

春香「意外と独占欲強いんだね……」

17:2013/11/18(月) 21:04:41.16 ID:1fj9Ocra0

春香「そういえば、気になった事があるんだけど」

響「何だ?」

春香「仮に貴音さんと響ちゃんがもう結婚したようなものだとして」

響「うん」

春香「家計って……同じにするの?」

響「えーと、同じ口座にするのかって事?」

春香「うん」

貴音「わたくしはそのつもりですが」

響「普通は同じにするんじゃないか?自分はよく分からないけど」

春香「ふーん……そっかぁ、貴音さんと同じかぁ……」

響「それがどうかしたのか?」

春香「ねぇ、響ちゃん」

響「うん?」

春香「……エンゲルドンマイ!」

響「エンゲルドンマイって何!?」

春香「いや、エンゲル係数が凄い事になりそうだなーって」

響「無駄に語呂よくてムカつくぞ……」

18:2013/11/18(月) 21:05:19.56 ID:1fj9Ocra0

【一時間後、事務所】

春香「あ、そうだ。今日はクッキー作ってきたんだよ。食べる?」

響「食べる食べる!」

春香「えーっと……はい、どうぞ――」

貴音「お待ちください」

春香「あ、貴音さんの分もありますよ」

貴音「いえ、そういう話ではなくてですね」

響「どうしたの?」

貴音「失礼ですが、毒味をさせて頂きます」

春香「いやいやいや!毒なんて入ってませんって!」

貴音「それでも、万が一があっては遅いのです」

響「過保護だなぁ……」

貴音「これもわたくしの務めです」

春香「響ちゃん、愛されてるね」

響「全然羨ましくなさそうだぞ」

春香「だって羨ましくないし……」

響「春香は素直だなぁ!」

19:2013/11/18(月) 21:05:48.16 ID:1fj9Ocra0

貴音「春香。くっきぃをお願いします」

春香「そうでした。はい、どうぞ」

貴音「ふむ……形は問題なしですね」

響「形に危険とかあるのか?」

貴音「鉄板を仕込んでいる可能性が――」

響「ある訳ないでしょ」

貴音「では、肝心の味の方を……はむ」

春香「ど、どうですか?」

貴音「いえ、まだ分かりませんね。もう一枚頂けますか?」

春香「どうぞ」

貴音「はむ……なんと、これは……!」

貴音「春香、もう一枚です」

春香「はい」

貴音「これは不味いですね……むぐ……非常に不味い事に……はむ……」

響「ちょっ!食べすぎだぞ!」

20:2013/11/18(月) 21:06:16.82 ID:1fj9Ocra0

貴音「ふう……ご馳走様でした」

春香「結局、全部食べちゃいましたね……」

響「毒味とか言って、本当は自分が食べたかっただけでしょ」

貴音「違います!春香のくっきぃには間違いなく毒が混入しておりました!」

春香「ええっ!?ちゃんと作りましたよ!?」

貴音「いいえ……現にわたくしは全て食べてしまいました……」

春香「そ、それって……」

貴音「はい。何を隠そう、わたくしは中――」

響「中毒になった、とか言わないよね?」

貴音「……駄目ですか?」

響「駄目」

貴音「申し訳ありません……」

21:2013/11/18(月) 21:07:07.76 ID:1fj9Ocra0

ガチャッ

美希「ただいまなのー」

春香「おかえり、美希」

美希「あれ?春香が居るって事は、もしかしてクッキーとか――」

響「全滅したぞ」

美希「あー……貴音が食べちゃったの?」

貴音「真っ先にわたくしを疑うというのもどうなのでしょう?」

美希「違うの?」

貴音「違いませんが」

美希「じゃあ何で反論したの!?」

貴音「反論したくなったからです」

美希「自由すぎるの……」

春香「美希も人の事は言えないと思うけどね」

22:2013/11/18(月) 21:08:27.31 ID:1fj9Ocra0

美希「まあいいの。せっかく響と貴音が居るんだし、話でも聞かせて貰おうかな」

春香「もしかして、美希も知ってるの?」

美希「まあね」

響「話す事なんて何もないぞ」

春香「まあまあ。そんな場末のバーに居るさすらいの旅人みたいな事言わずに。ね?」

響「何なのその例え……」

貴音「別に構わないではありませんか。何もやましい事などありません」

響「やましい事だらけだぞ」

美希「なになに?もうやっちゃった?」

響「やってる訳ないでしょ!春香じゃあるまいし!」

春香「ちょっ……その評価ってどこからきてるの!?」

貴音「響。それは勘違いだったのでは?」

響「あ、そうだった」

春香「だからどんな勘違いすればそんな事に――」

美希「確かに春香って安そうなの」

春香「何で!?」

美希「その辺で売ってそうだし」

春香「それ絶対リボンの事だよね!?」

美希「間違えたの」

23:2013/11/18(月) 21:09:28.82 ID:1fj9Ocra0

春香「まったく……貴音さん、美希にも何かありませんか?」

貴音「何かとは?」

春香「私みたいな勘違い話とか」

貴音「美希は……触るとすぐべたべたになると言う話がありましたね」

美希「何の話なの!?」

響「美希は敏感って話だぞ。勘違いだけど」

春香「へぇ……ほぉ……」

美希「春香……なんてゲスな顔をしてるの……」

春香「ゲスとは心外だなぁ……私は笑ってるだけだよ?」

響「おかめさんみたいな笑い方は確かに気持ち悪いな」

貴音「ふむ……春香納豆ですか?」

春香「あの、私が粘ついてるみたいな表現やめて貰えます?」

美希「でも、春香ってしつこそうなの」

響「いつまでもズルズルと引きずってそうだな」

貴音「麺が伸びてしまいますね」

春香「貴音さんは食べ物から離れてください」

貴音「いえ、時間が掛かれば掛かるほど美味しくなくなるという意味です」

春香「私に恨みでもあるんですか!?」

24:2013/11/18(月) 21:09:56.44 ID:1fj9Ocra0

春香「ていうか、話を戻そうよ」

響「どこに?」

春香「それは勿論、美希がすぐべとべとになるってところに」

美希「何でそこに戻すの!?」

春香「私ばっかり弄られて不公平じゃん!」

美希「春香はそれぐらいがお似合いなの!」

貴音「二人とも落ち着きましょう。さて、美希の話ですが」

美希「だからそこに持っていかないでってば!」

響「どうせ勘違いなんだからいいじゃないか」

美希「よくないもん!大体、ミキはもっとサラサラして――」

春香「サラサラしてるの?」

美希「……サラサラヘアーナノー」

響「その誤魔化し方は無理があるぞ」

25:2013/11/18(月) 21:11:02.03 ID:1fj9Ocra0

美希「そもそも、話を戻すって言うなら響達の話にして欲しいの」

響「今の状況以上に話す事なんてないぞ」

春香「いや、どっちが受けとか攻めとかあると思うけど?」

貴音「はて……何の事でしょう?」

春香「えーっとですね……小鳥さんの本がこの辺に……あった。はいこれ」

美希「うわぁ……」

響「要するに……その、する時の話なの?」

春香「そういう事!」

貴音「春香」

春香「はい?」

貴音「婚前交渉はいけませんよ」

響「ていうか、それ以前に結婚できないからな」

美希「えー。別に気にしなくてもいいって思うな」

響「いや、一番気にするところでしょ!?」

26:2013/11/18(月) 21:11:28.57 ID:1fj9Ocra0

春香「でも、結婚できないなら婚前交渉も何もないような」

貴音「そうですね……」

響「いやいやいや、納得してどうするの?」

貴音「……優しくしてくださいね?」

響「だから重いってば!」

美希「軽い春香よりマシでしょ?」

春香「さり気なく私を貶めるのは何なの!?」

美希「何となく?」

春香「……ちょっと触ったらべとべとになる癖に」

美希「それは違うの!」

春香「じゃあ私だって軽くないもん!」

響「自分、もう帰っていいかな?」

27:2013/11/18(月) 21:11:57.56 ID:1fj9Ocra0

春香「はぁ……はぁ……これ以上は、お互いの傷口を広げるだけだね……」

美希「同感なの……」

響「貴音、帰ろうか」

貴音「そうですね」

春香「あ、響ちゃん。ちょっと待った」

響「どうした?」

春香「今のままじゃ駄目だよ」

響「え?」

春香「気持ちに応えるか、応えないか……しっかりしないとね」

響「う、うん……」

美希「ミキも同意見なの」

貴音「美希……」

美希「二人が本気なら、ミキは応援するよ?……別の事務所から」

響「何で露骨に距離を取ろうとするの!?」

美希「だって、ミキ達にも被害が出そうだし……まあ、友達はやめないけど」

貴音「……ありがとうございます」

春香「じゃあ、また明日ね」

響「うん。また明日」

28:2013/11/18(月) 21:12:23.67 ID:1fj9Ocra0

【その後、帰り道】

響「……ねぇ、貴音」

貴音「何ですか?」

響「やっぱり、三歩後ろを歩くんだな」

貴音「それがわたくしの務めですから」

響「……ちょっと寂しいぞ」

貴音「それでも、この距離は譲れません」

響「……そっか」

29:2013/11/18(月) 21:12:53.20 ID:1fj9Ocra0

響「何度か……」

貴音「はい?」

響「貴音と一緒に居られるなら、それでもいいかなって思ったりしたけど」

貴音「はい」

響「でも、貴音とは肩を並べていたいって思うんだ」

響「競い合って、一緒に進んでいきたい」

響「もし付き合ったりして、貴音が自分に遠慮するぐらいなら――距離が遠くなるぐらいなら……」

響「自分は、友達のままでいたい……駄目かな?」

貴音「響……」

響「隣に来てよ、貴音」

響「一人で歩くのは……寂しいぞ」

貴音「……分かりました」

30:2013/11/18(月) 21:13:39.10 ID:1fj9Ocra0

響「やっといつも通りだな」

貴音「ええ。迷惑をかけましたね」

響「気にしなくてもいいぞ」

貴音「そうでしょうか……」

響「今更でしょ?」

貴音「それは……申し訳ありません」

響「そういえば、最初から迷惑かけられっぱなしだったな」

貴音「わたくしとしては、響を支えていくつもりでしたが……それも叶いませんでしたね」

響「そうだな。でも、それでいいと思うぞ」

響「貴音の考えてるような……相手を立てるだけの関係は、自分達には合わないんだよ」

貴音「やはり、恋人にはなれそうもありませんか?」

響「多分ね。だから――ずっと友達でいてよ、貴音」

貴音「――はいっ!」


――END――

31:2013/11/18(月) 21:18:57.49 ID:1fj9Ocra0

以上で完結となります。お楽しみ頂けましたら幸いです。

前作の消化不良具合が凄かったので、今作を書きました。
読み返してみれば、オチが弱いどころではなかったみたいで……申し訳ありません。

ただ、勘違いの内容が重かったので、少し中途半端な感じが今作でも漂っていますね……
終始ギャグでいければ良かったのですが、その辺りはご容赦を。

それと、前作で美希が貴音に渡した物を『イチゴババロア』だと思っている人がいらっしゃったようですが
あれは『おにぎり』です。貴音も流石にババロアを素手で食べる事はない……筈です。

32:2013/11/18(月) 21:44:35.69 ID:opaHnHvL0



ひびたかは正義

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