1:2013/04/29(月) 20:21:01.98 ID:kPuXoHvZo


マミさんが死んでしまった。

さやかちゃんも、杏子ちゃんも死んでしまった。

私の前から、皆 消えていっちゃう。

最後に残った、ほむらちゃん。

目的が今一分からないけど……
いつも私を助けてくれる。

そんなほむらちゃんだけど、
明日にはワルプルギスの夜と戦うはず。

一人で倒すのは、難しいはずの魔女。

一人で居るのを好むように見えるほむらちゃんが、協力者を探すほどに。

あの子もまた、超弩級の魔女の前に消えていってしまうのかな。

そう考えると、怖くて……怖くて仕方が無い。

遅い時間にも関わらず
私は、ほむらちゃんの居るはずのアパートの一室。

その扉を叩いてしまうのでした。

心配するふりをして、
ほむらちゃんに縋り付くために……

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367234461



2:2013/04/29(月) 20:21:50.98 ID:kPuXoHvZo


※バッドではないエンド? でも、もやもやするかもしれません。
  それでも良ければ、お付き合いください。

  20Res弱しかないので、すぐ終わります。
  後日、HTML化依頼します

以前書いたSS
都会から来た転校生・暁美ほむら
ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1363351301/




3:2013/04/29(月) 20:22:33.33 ID:kPuXoHvZo


ほむら「……まどか?」

まどか「入ってもいいかな……」


ドア越しに、無表情なほむらちゃんが静かに頷く。

こんな時間に図々しいと思いつつ、
私はほむらちゃんの部屋にあがりこむ。

不思議なお部屋。

部屋の中央には円形のソファー、天井からは大きな振り子。

時計をイメージしているのかなぁ。

あちこちにタブレットPCのようなものや、
なにかを計算したような紙の束がある。

馬鹿な私には、分からないけど……。

一つのPCに映し出された、巨大な逆さ吊りの人形のような魔女。

もしかして、これが……



4:2013/04/29(月) 20:24:46.85 ID:kPuXoHvZo


まどか「これが、ワルプルギスの夜? 杏子ちゃんが言っていた」

まどか「一人で倒せないほど強い魔女をやっつけるために、
     ほむらちゃんと二人で戦うんだって。ずっとここで準備してたのね」

まどか「街中が危ないの?」

ほむら「ええ、そうね。被害は地震とか竜巻とか、そういった大災害規模のものになる。
     人には見えないから、自然災害と誤解されてしまうけど」

まどか「なら……絶対にやっつけなきゃダメ……なんだよね……」

ほむら「そうね」

まどか「でも、杏子ちゃんも、死んじゃって……。
     戦える魔法少女は、もうほむらちゃんだけしか残ってない。だったら…!」

ほむら「私は一人で充分」

ほむら「佐倉杏子に協力を求めたのも、彼女の顔を立てただけ。問題ないわ」



5:2013/04/29(月) 20:27:22.78 ID:kPuXoHvZo


……私は、そんな言葉が聞きたかったんじゃないの。


まどか「何でだろ、私、ほむらちゃんのこと信じたいのに、
     嘘つきだなんて思いたくないのに」

まどか「全然大丈夫だって気持ちになれない。
     ほむらちゃんの言ってることが本当だって思えない」


だから、ね? ほむらちゃん。

もう、魔女と戦うとか、そういうのはいいから。

せめて、私と一緒に逃げて。

危ない事は、もう……


6:2013/04/29(月) 20:27:54.41 ID:kPuXoHvZo


ほむら「本当の気持ちなんて、伝えられるわけないのよ」

まどか「……ほむらちゃん?」

ほむら「だって、私は……私はまどかとは、違う時間を生きてるんだもの!!」

まどか「えっ…?」


急に泣き出して、私に縋り付くほむらちゃん。

ああ、なんだ。

ほむらちゃんも、不安で、不安で、堪らなかったんだ。


……でも、違う時間を生きているって、どういう事?



7:2013/04/29(月) 20:28:42.65 ID:kPuXoHvZo


ほむら「……私ね、未来から来たんだよ。
     何度も何度もまどかと出会って、それと同じ回数だけ、
     あなたが死ぬところを見てきたの」

まどか「わたしが、しぬ?」

ほむら「うん、数えるのを諦めるくらい繰り返して、
     数えるのを諦めるくらい、まどか、死んじゃったの」

ほむら「どうすればあなたが助かるのか、どうすれば運命を変えられるのか、
     その答えだけを探して、何度も始めからやり直して」

まどか「……」


8:2013/04/29(月) 20:29:12.37 ID:kPuXoHvZo


ほむら「ごめんね。わけわかんないよね……気持ち悪いよね」

ほむら「まどかにとっての私は、出会ってからまだ1ヶ月も経ってない転校生でしかないものね」

ほむら「だけど私は……私にとってのあなたは……」

ほむら「繰り返せば繰り返すほど、あなたと私が過ごした時間はずれていく。
     気持ちもずれて、言葉も通じなくなっていく。
     たぶん私は、もうとっくに迷子になっちゃってたんだと思う」

まどか「ほむら……ちゃん……」


9:2013/04/29(月) 20:29:48.05 ID:kPuXoHvZo


ほむら「あなたを救う。それが私の最初の気持ち。
     今となっては……たった一つだけ最後に残った、道しるべ」

ほむら「わからなくてもいい。何も伝わらなくてもいい。
     それでもどうか、お願いだから、あなたを私に守らせて」

まどか「……」

ほむら「まどか……?」

まどか「……いや……だよ。戦わないでよ」

ほむら「まどか……!」




10:2013/04/29(月) 20:30:27.86 ID:kPuXoHvZo


まどか「ほむらちゃんが言ってることが本当なら、
     何度も何度も戦って、負けてきたんでしょ?
     それなら、もういいよ。また負けちゃうよ!」

ほむら「そんな事ない! 今回は一杯考えて、一杯準備をしてきたの!
     今度こそ!」

まどか「だめだよ! 今度こそって、それで負けて死んじゃったら、それっきりなんだよ!?」

まどか「繰り返せるとか、よく分からないけど、死んじゃっても繰り返せるの?
     それに、繰り返せるとしても、私の前からは居なくなっちゃうんでしょ!?」

ほむら「……まどか……」

まどか「答えてよ! ほむらちゃん!」

ほむら「……ええ、その通り……よ。死んだら繰り返せないし。
     繰り返した場合だって、時間軸自体が変わるから、貴方の前には帰ってこない」


11:2013/04/29(月) 20:31:15.81 ID:kPuXoHvZo



まどか「……」

ほむら「……まどか……」

まどか「ね? ほむらちゃん。一緒に逃げようよ。
     魔法少女だとしても、自然災害Lvの化け物なんて、倒せないんだよ」

まどか「可能性がある私だって、もっと悪い強い魔女になるだけ……仕方が無いよ」

ほむら「……ダメなの、まどか」

ほむら「本来の貴方は、そういう事が言える人ではないの」

ほむら「本当は、他人が傷つくのが許せない、優しい人」

ほむら「貴方が私を止めたことで、多くの人が傷つき、死んだら
     貴方は自分が許せなくなる」

ほむら「そして、それを償う為に、魔法少女になろうとするわ」

ほむら「色々と、願いを工夫してね」



12:2013/04/29(月) 20:32:46.78 ID:kPuXoHvZo


まどか「そんなこと……」

ほむら「あるのよ」

ほむら「逃げたループだって、過去にはあったのだから……」

ほむら「そして、結局、インキュベーターに魔女に堕とされる……っ!」

まどか「でも……、私の所為で、ほむらちゃんが傷つくのは嫌だよ!」

ほむら「ありがとう、優しいまどか」

ほむら「そう言って貰えるだけで、私は救われるわ」

ほむら「……そして、闘志も湧いてくる」

ほむら「きっと、きっと……、勝つから。帰ってくるから」

ほむら「いい子だから、待ってて頂戴。……ね?」



私、まどかは、どうやら最高の友達だったらしい暁美ほむらちゃんを
止めることが出来なかった。



13:2013/04/29(月) 20:33:35.71 ID:kPuXoHvZo



――圧倒的火力でワルプルギスの夜に立ち向かうほむらちゃん。

それでも、それを嘲笑うかのように、ワルプルギスの夜は耐え抜き、
私の大事なほむらちゃんを傷つける。

ビルを投げつけ、深刻なダメージを負っちゃった。

そして、ついに心が折れたほむらちゃんの前に、
私は姿を見せた。



14:2013/04/29(月) 20:34:54.68 ID:kPuXoHvZo


まどか「もういい。もういいんだよ、ほむらちゃん」

ほむら「まどか…? 何でここに! 避難所にいるはずじゃ!」

ほむら「まどか…まさか…!?」

まどか「ほむらちゃん、ごめんね」

まどか「私、魔法少女になる」

ほむら「まどかっ……! 馬鹿な真似はやめて頂戴!」

まどか「ごめんね、ほむらちゃん。馬鹿だって分かってる。でも……」

まどか「来てよ、インキュベーター! いるんでしょ!?」


15:2013/04/29(月) 20:36:15.89 ID:kPuXoHvZo


QB「……僕が説得するまでも無く、魔法少女になろうとしてくれるとは」

QB「本当にありがたいよ。鹿目まどか」

まどか「やっぱり居たのね……。インキュベーター」

QB「さあ、願いは決まっているんだろう?
   君ならどんな途方も無い願いも叶えられるよ」

QB「言ってくれ。そして、最悪の魔女になっておくれよ!」

まどか「……いい? きゅうべぇ。私の願いは……」

ほむら「やめてっ! まどかぁーー!!!!」



16:2013/04/29(月) 20:37:09.28 ID:kPuXoHvZo



まどか「ほむらちゃんと同じ時間遡行の能力が欲しい」


まどか「そして、ほむらちゃんが時間遡行を行った都度、
     ほむらちゃんの飛んだ同じ時間軸に、
     私もこの鹿目まどかとして、ほむらちゃんの傍に居たい」


QB「……えっ?」

ほむら「えっ?」




17:2013/04/29(月) 20:38:05.44 ID:kPuXoHvZo


まどか「……私が独りにしたほむらちゃんを、もうこれ以上独りにしない」

まどか「それが、私の願い」

まどか「繰り返しの時間の中でもいい」

まどか「それが、ただの迷子になっただけだったとしても」

まどか「それでも、独りよりはいい」

まどか「ずっと一緒だよ、ほむらちゃん」


そして、私を独りにしないで、ほむらちゃん。


終わり


18:2013/04/29(月) 20:38:45.65 ID:kPuXoHvZo


ほむらはループの中では諦めない限り、
擬似的な不死だと思い、
そのループを永遠に二人で生きる妄想SSでした。

飛んだ時間軸の先でその都度、
さやかの魔女化を防ぎ、
マミと杏子の死亡回避、
住人の避難を徹底させれば、きっとバッドエンドではないかな?

読んでくださった方いましたら、
お付き合いありがとうございました。





19:2013/04/29(月) 20:49:54.62 ID:o2MAYYH4o

ループした後のは書かんの?


21:2013/04/29(月) 21:19:47.13 ID:YD42c8eAO


スレタイで甘々まどほむを期待してみたら・・・短めでも面白かった


22:2013/04/29(月) 21:24:53.77 ID:Hmo6hCUAo

乙乙
おもしろかった
そういえばまどかもループするSSが現行であるな


25:2013/04/30(火) 00:01:22.66 ID:BNVJ+9qUo

乙乙
面白かった


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