1:2014/10/30(木) 23:45:55.85 ID:4gW1ypW10


耕介「今日は――うぉ!?」

閑無「あ、ども」

杏果「お邪魔してます」

陽葵「こんにちはー」

玲奈「お疲れさまでーす」

耕介「お、おお……いらっしゃい」

慕「もうお風呂入れるよー」

耕介「あ、サンキューな慕……ハロウィンの仮装か? どこで用意したんだそれ……言ってくれれば俺も準備手伝ったのに……」

慕「おじさん驚かせようと思って……周藤さんのところに行ったら結構安く衣装とか小道具買えたよ?」

耕介「慕から金取ったの!?」

慕「いやいや周藤さんも商売なんだから……それにかなり安くしてもらったから! 質屋さんっていろいろ置いてるんだねー」

耕介「……まあ、それもそうか。 ローブに帽子に……魔女か、かわいいぞ」

慕「そう? えへへ……」

耕介「……その格好じゃ打ちにくくないか? 袖とか……」

慕「大丈夫だよ?」

耕介「それならいいけど……」



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2:2014/10/30(木) 23:48:16.16 ID:4gW1ypW10


耕介「……それでも、そっちのカボチャ被ってるのはそもそも麻雀打てなくないか? えっと……玲奈ちゃんか?」

玲奈「あ、これはおじさん帰ってきてから被ったんで」

耕介「あ、そうなの?」

玲奈「そりゃこんなの重いし苦しいし頭に乗せたままにする馬鹿はいませんよ」

耕介「……うん、そうだね」

閑無「玲奈は手ぇ抜きすぎなんだよ……私らが仮装してんのにカボチャ抱えてるだけじゃねぇか」

玲奈「カボチャの中身えぐり出してくり貫いたらやりきった感出ちゃってさー……つーか閑無こそ最初は『ハロウィンに仮装とかガキかよ!』とか言ってたくせしてノリノリじゃん」

耕介「ミイラ男か? のわりには包帯の量が……顔の一部と腕ぐらいしか覆ってないな」

閑無「包帯とはいえ無駄遣いしたらもったいないだろ?」

陽葵「閑無ちゃんは……ね?」

杏果「『くっ……静まれ! 俺の右腕……!』をやりたかっただけなんですよ」

玲奈「結局閑無が一番ガキなんだよねー」

閑無「なんだと!? そのお喋りな口を閉じた方がいい……もう一人の私が目覚める前に……ッ!」

玲奈「ぶふっ! やっぱりノリノリじゃん!」

閑無「どうせやるなら楽しまなきゃ損だろ?」




3:2014/10/30(木) 23:50:33.15 ID:4gW1ypW10


耕介「陽葵ちゃんは狼男か? 耳と尻尾ついてるもんな」

陽葵「はい。 あんまり派手なのもアレですし……これなら仮装してる感もありますし」

慕「でも、耳と尻尾いいよねー……もふもふしててかわいいし……」

陽葵「ふふ、実は結構気に入ってるの」

耕介(……犬でも飼ってみるか? いや、俺の収入だけだとさすがに慕と二人で生活するのに手一杯だよな……)

杏果「なんだかんだ言ってみんな結構楽しんでるんですよ」

耕介「……うん、すごい気になってたんだけどなんで杏果ちゃんだけ和風なの?」

杏果「んー……節約ですね。 白系の浴衣に天冠つけとけばお化けっぽくないですか?」

耕介「いや、お化けなのはわかるんだけど周りが西洋系だから凄く浮いてると言うか……」

閑無「やっぱりドラキュラとかでよかったんじゃないか?」

杏果「マントつけるだけで終わっちゃいそうでなんか味気なくない?」

玲奈「それはたしかに……」

慕「お揃いで魔女でもよかったと思うんだけど……」

杏果「慕ちゃんの魔女かわいいし被るのはハードル高いかな」

陽葵「杏果ちゃんも似合うと思うけどねー」




4:2014/10/30(木) 23:51:58.04 ID:4gW1ypW10


閑無「まあ、それは置いといてだな……」

慕「あ、ツモ! リーチ、タンヤオ、平和、一盃口、三色、ドラ2で4000・8000です!」

杏果「うわ、綺麗な手」

陽葵「すごーい……」

玲奈「ラッキー! 閑無親被りでラス転落じゃない?」

耕介「お、いいぞ! さすが慕!」

閑無「うぉい!? マジかよ!?」

慕「まくったー」

杏果「……で、なにを言いかけてたの?」

閑無「ん? ほら、せっかく仮装までしてきたんだからやることやんなきゃだろ?」

玲奈「やっぱり閑無はガキだよね」

閑無「ガキって言ったやつがガキなんだよ、バーカ」

玲奈「バカって言ったやつがバカとも言うよね」

陽葵「また、二人ともバカな言い合いはやめなよ……」

玲奈「あ、陽葵がバカって言った」

閑無「バカって言ったやつがバカなんだぞ?」

陽葵「えぇ……」




5:2014/10/30(木) 23:53:23.76 ID:4gW1ypW10


閑無「とにかく! trick or treatだ!」

慕「おかしをくれなきゃいたずらしちゃうぞっ!」

耕介「お、急に来たな……つか、その大量のおかしは?」

陽葵「先にみんなのおうち回ってきたんです」

杏果「これだけ人数いるから結構集まりましたね」

閑無「でさ、おじさんなんかないの?」

玲奈「外国のいたずらだと生卵投げつけたりするんですよ、おじさん」

慕「う、うちで生卵投げるのは……」

耕介「っていうかみんなでおじさんおじさん言うのはやめてくれ……まだ20半ばなんだぞ!?」

閑無「20過ぎとかおじさんだろ」

玲奈「小学生から見たらおじさんですよ」

耕介「くっ……! そりゃ俺もガキの頃は20過ぎとか大人に見えたけど……! 自分達が20過ぎでおばさん呼ばわりされたら絶対辛いからな!?」

陽葵「あはは……ほら、二人ともそんなにおじさんおじさん言ったら失礼だから……」

耕介「くっ……!」

杏果「おじ……じゃなくって、えっと、白築さん? 下の名前なんでしたっけ?」

耕介「耕介です……」

杏果「それじゃあ、耕介さんって呼びますから……」

耕介「……杏果ちゃんは優しいなぁ」

閑無「おじさんで十分だろ」

玲奈「ロリコン? ちょっとキモい……」

耕介「二人は俺のこと嫌いなの!? 俺なんかした!?」




6:2014/10/30(木) 23:55:22.33 ID:4gW1ypW10


閑無「まあ冗談は置いといて……」

玲奈「生卵出す?」

慕「……それも冗談だよね?」

耕介「とりあえずおかしはあるから待って!? ちょうど今日買ってきてるからね!?」

閑無「なんだよそのおネエっぽい口調……」

玲奈「やっぱりキモい……」

耕介「慕の口調が移っちゃったんだよ! おネエじゃねぇよ!」

杏果「はぁ……」

陽葵「二人とも、そろそろさ……」

玲奈「はいはーい」

閑無「で? 何買ってきたんだ?」

耕介「……まあいいや、ほら」

慕「わぁ……!」

閑無「ケーキだ!」

陽葵「しかもおっきいやつ……!」

玲奈「……豪華だな」

耕介「せっかくのイベントだしな。 たまには奮発してもいいだろ」

杏果「いいんですか? いただいてしまって……」

耕介「みんなに食べてもらう計算だったから気にしないで食べてくれよ……俺たちだけじゃ食べきれないし、な?」

慕「そうだね……ありがとうおじ……耕介さん?」

耕介「……別におじさんでいいぞ? 慕の叔父ではあるし」

慕「そう? 嫌じゃない?」

耕介「慕はずっとおじさん呼びだったしなー……あ、フォーク出すぞ? ケーキ切り分けてくれ」

慕「はーい」




7:2014/10/30(木) 23:58:13.47 ID:4gW1ypW10


慕「ケーキ切ったよー」

陽葵「おいしそうだね」

閑無「……おい、玲奈のちょっと大きくないか?」

杏果「気のせいでしょ」

玲奈「意地汚いやつめ……」

閑無「あ? あんまり舐めた口聞いてっと右腕の封印解くぞ?」

玲奈「ちょ、だからそのネタやめてって! 笑っちゃうから!」

耕介「あ、この時間にケーキとか出して大丈夫だったか? みんなちゃんと夕飯も食べろよ?


閑無「大丈夫だよガキじゃないんだから」

玲奈「と、一番ガキの閑無が言っておりますが」

閑無「あ? ガキって言ったやつが……」

陽葵「それはもういいから……」

慕「いただきまーす」

杏果「あ、おいしい……これ、どこのやつですか?」

耕介「ああ、今日はちょっと松江の方まで出てたからさ……ほらあの子、北堀小の……」

閑無「瑞原はやりか!? ってことはあいつんちのケーキかこれ!?」

耕介「あ、ああ……詳しいな」

閑無「た、たまたま聞いたことあっただけだっつーの! ってことはそっちのマドレーヌとかもしかしてあいつが作ったやつか!? 母親の店でおかし作って出してるんだろ!?」

玲奈「ほんとにくわしいな……」

杏果「閑無ははやりちゃんのファンだもんねー」

閑無「は、はぁ!? ちげーし! いつ私があいつのファンになったんだよ!?」




9:2014/10/30(木) 23:59:23.20 ID:4gW1ypW10


陽葵「でも、夏の時とかすごかったよねー」

慕「はやりちゃんのミニコンサート良かったよね! 大人もいっぱい見に来てたし……」

閑無「はっ! あんなの事務所の力だっつーの! 春日井真深がいなくなったからあいつに手ぇ回す余裕ができたんだろ」

陽葵「事務所とかよく知ってるね……」

杏果「いや、ちょっと本気でくわしすぎて引くな……」

玲奈「夏も大盛り上がりしてたし……やっぱり大ファンでしょ?」

閑無「違う! 絶対違うから! あ、そのマドレーヌもらっていいか?」

耕介「ほれ」

閑無「どもっす」

杏果「やっぱり気になるんだ」

閑無「ふん、どーせあいつが作ったもんならたいしたことねーだろ……今度会ったときに文句言ってやるんだよ!」

陽葵「素直じゃないなぁ……」

慕「私も食べたいな、はやりちゃんのマドレーヌ」

耕介「ああ、こっちに袋ごと置くぞ? はやりちゃんもみんなによろしくーって」

閑無「ん? あいつが店番してたのか?」

耕介「ああ、だから少し話してきたんだけど……」

玲奈「会いたかったのかー」

閑無「ばっ!? ちげーよ!」

慕「あ、私も今度行きたいなー……はやりちゃんにおいしかったよーって言いたいし」

耕介「じゃあ今度は休みの日に車出して行くか……」




10:2014/10/31(金) 00:01:16.70 ID:bYbu8uWR0


慕「ケーキだと次はクリスマスかな?」

耕介「そうだな……まあ用事あるときについでで寄ってもいいと思うけど……一緒に行くか?」

閑無「は!? な、なんで私があいつに会いに行かなきゃいけないんだよ!」

耕介「いや、すげー行きたそうにしてたし……」

陽葵「普通におかし買いに行けばいいんじゃないかな……?」

杏果「素直に行っておけばいいじゃん」

閑無「……ま、まあケーキは普通にうまかったしな! 買い物ぐらい行ってやってもいいかもな」

玲奈「はいはい」

耕介「と言うか、閑無ちゃんだけじゃなくてみんなも行きたければ乗せてくぞ? 夏は杏果ちゃんのとこに車出してもらったし……」

陽葵「いいんですか?」

杏果「それじゃあ私も……」

玲奈「閑無じゃないけどたしかにおいしいのよね……私も乗せてってもらおうかな」

耕介「じゃあ週末にでももう一回行くか」

慕「なにもないのにケーキなんて贅沢じゃない?」

耕介「んー……じゃあ、第二次ハロウィンパーティーってことで」

閑無「また仮装するか?」

玲奈「じゃあカボチャあげるから閑無が被ってよ」

閑無「そんなん被ったら私の美しい顔が見えなくなるじゃねぇか」

玲奈「あっはは! どんだけナルなの!」

慕「そしたら今度は杏果ちゃんが魔女やりなよ。 みんなで衣装交換しよ?」

杏果「そう? じゃあせっかくだし借りようかなー」

陽葵「やっぱりみんな洋風だし和装するのはちょっと辛いかなぁ……」




11:2014/10/31(金) 00:03:16.59 ID:bYbu8uWR0


――――――

耕介「それじゃあみんな、親御さんにちゃんと伝えといてくれな」

陽葵「はい、ありがとうございます」

閑無「日曜だな、オッケーオッケー」

玲奈「よかったじゃん、はやりちゃんに会えるよ」

閑無「だからあいつに会いに行くわけじゃねぇって! それにあいつも出掛けてるかもしれねぇし!」

慕「あ、そっか……お休みだしはやりちゃんがお出掛けしてる可能性も……」

杏果「むしろ休日だからこそ家のお店の手伝いしてるかもしれないよ?」

閑無「……そうだな、残念ながら会っちまうかもしれねぇかもな……まあそしたら今日のマドレーヌの文句言ってやれるし」

玲奈「一人であれだけ食べといて文句言うわけ?」

閑無「べ、別にうまかったからじゃなくて! あいつのクソマドレーヌの味を舌に覚え込ませて端から端まできっちり文句言ってやろうと思っただけだ!」

陽葵「さすがに無理あるよ閑無ちゃん……」

慕「あ、ハロウィンのおかしいっぱいもらっちゃったしなにか持ってった方がいいかな?」

閑無「あいつよりおいしいおかし作って持ってくか!」

玲奈「作ったこともないのにすごい自信だな……」

陽葵「はやりちゃんが作ったのお店に置いてるんでしょ? そしたら一応プロだよ?」

杏果「洋菓子屋におかし作って持ってくのはハードル高くない?」

耕介「いいんじゃないか? 大事なのは気持ちだろ……慕は料理上手だし、みんなでなにか作ってったらどうだ?」

杏果「おかしって分量とか間違えなければ平気って言うよね? クッキーとかなら大丈夫かな?」

閑無「それじゃあ明日準備して日曜に突撃だな!」

玲奈「お昼過ぎからで平気かな?」

陽葵「それじゃあ午前中に材料とかみんなで買いに行って……」

慕「場所は……」

耕介「ああ、うちでいいぞ?」




12:2014/10/31(金) 00:04:03.84 ID:bYbu8uWR0


閑無「よし、半端なもんは作らねぇぞ! 絶対にあいつのクソマドレーヌを越えるものを作ってだな……」

玲奈「燃えてますなぁ」

閑無「これ以上あいつに負けるわけにはいかねぇからな! とりあえず麻雀以外は全部勝つ!」

陽葵「麻雀は?」

閑無「来年の大会で勝つ! そしたら実質全勝で私のパーフェクトゲームだ!」

杏果「いやもう負けついてる以上パーフェクトじゃないでしょ」

耕介「明日も車出そうか?」

慕「近所のスーパーで材料揃うと思うから大丈夫!」

閑無「それじゃあまた明日な! ご馳走さま!」

杏果「ご馳走さまでした、土日はよろしくお願いします」

陽葵「お邪魔しました」

玲奈「ありがとうございましたー」

慕「また明日ね!」

耕介「気をつけて帰れよー」




13:2014/10/31(金) 00:04:55.30 ID:bYbu8uWR0


慕「ごめんね、おじさん……お仕事もあるのに」

耕介「ん? そんなこと気にすんなよ……まだ小学生なんだし遊びたいように遊べって」

慕「でも、車まで出してもらうことになっちゃったし……」

耕介「だから、そんなの気にしなくていいの! ケーキうまかったし、俺もまたあの店行きたいし……」

慕「そんなにいいお店だったの?」

耕介「おう! なんたって女の子いっぱいだったしな!」

慕「…………」

耕介「いや、ケーキ屋とかさすがに女の子のお客さん多いよなー……つーか、はやりちゃんのお母さんも美人だったぞ? はやりちゃんはお母さん似だったんだなぁ……こう、かわいい系の……」

慕「……へー」

耕介「あー俺もモテたいなぁ……彼女の一人や二人……あ、いや一人でいいんだけど! 欲しいよなぁ……やっぱり30前ぐらいには結婚とかも……」

慕「……おじさんのえっち」

耕介「ん? なんか言ったか?」

慕「……私ご飯作っとくから先にお風呂済ましちゃって!」

耕介「ああ、そうだな……じゃあ悪いけど頼むわ」




14:2014/10/31(金) 00:06:11.81 ID:bYbu8uWR0


――――――


耕介「あがったぞー」

慕「はい! 今日はハロウィンだしトマトづくしだよ!」

耕介「カボチャじゃないの!? ハロウィンとトマトは関係ないよ!?」

慕「さっきケーキも食べちゃったし、ちゃんと残さず食べてね!」

耕介「え、いやでもトマトは……」

慕「……おじさんは、私のお料理食べるの嫌?」

耕介「……い、いただきます」



カン!



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