3:2015/12/07(月) 04:51:05.03 ID:jtxk8UwAO

【とある居酒屋のカウンター席】

[1杯目]

「かんぱーい!!」カンッ

ゴクゴクゴク…

「ぷはぁっ!」ゴトッ

「かぁーっ、美味しい!一仕事した後のビールはやっぱり最高だわ」ジュル

「ふふっ、Pくんもお疲れさま。今日のライブの為に一生懸命仕事してたもんね」

「さあ、今日はガンガン飲んでじゃんじゃん盛り上がるわよー!おじちゃん、ビールおかわり!」



4:2015/12/07(月) 04:55:56.80 ID:jtxk8UwAO

[2杯目]

「はぁ…でも本当に凄かったわ…。私がステージに出ていった途端、サイリウムの色が一斉に変わって…」

「オレンジや黄色、青い光が飛び交うの中で、私は歌って、みんながコールに応えてくれて…」

「ぐすっ…あれ、やばい…。思い出したら、泣けてきちゃった…」

スッ

「あ…ありがとう、ハンカチ…」グシグシ

「んっ…んっ…」グビグビ

「…ふぅっ!おじちゃん、ビールもう一杯!あと枝豆も頂戴!」



5:2015/12/07(月) 05:02:02.95 ID:jtxk8UwAO

[3杯目]

「私さ…今日のステージすごく不安だったんだよねえ…」

「だって楓ちゃんの後よ、楓ちゃん!その次とか凄いプレッシャーじゃん!」

「…まぁ、結果として私の心配は杞憂に終わった訳だけど…一体どういう意図であんなプログラムにしたんだか…」



「…ん?私なら絶対大丈夫だと思った…?」

「こいつー、そういう事言えばお姉さんのご機嫌を取れるとでも思ったのかー?うりうりー♪」グリグリ

「うん、その生意気な根性気に入った!なんでも好きな物頼んで!お姉さんが奢ってあげる♪」

「おじちゃーん、ビールお願ーい♪あとこの人に…」



6:2015/12/07(月) 05:08:30.62 ID:jtxk8UwAO

[4杯目]

「…しかし、冷や奴って…。また通な物頼むわね、君は…」

「いや、別に悪いって意味じゃないんだけど…男ならもっとガツンとした物頼みなさいよって思っただけ」

「ふーん、ここの冷や奴そんなに美味しいんだ。知らなかった…」

「………」ジー

「ねえ、お姉さんも一口貰っていい?」

「いいじゃない、これ私が奢ってあげたヤツでしょー!ねっ、一口だけ!おねがーい♪」パンッ

「やった!それじゃ、お箸借りるわね」ヒョイッ

スッ
パクッ



7:2015/12/07(月) 05:14:42.24 ID:jtxk8UwAO


「…なるほど、君が頼みたくなる理由も分かるわ。私も好きになりそうだもん」

「…ん?どうしたの、Pくん?」



「…えっ?箸?」

「なになに〜、Pくんそんな事気にしてたわけ〜?もしかしてお姉さんの事意識しちゃってる感じ〜?」ツンツン

「…えっ、私?私は別に…」

「………」



「……っ///」カァッ…

「…もうっ!!Pくんのせいで私も変に意識しちゃったじゃない!///」バシバシ!

「はあっ!?顔が赤い!?酔いよ、酔い!酔っ払って顔が赤くなっただけよ!」

グビグビ
ゴトッ

「はぁ〜熱い…!おじちゃん、ビールおかわり!キンキンッに冷えたヤツ、一杯ちょうだい!」



8:2015/12/07(月) 05:22:22.02 ID:jtxk8UwAO

[5杯目]

バキューン、バキューン♪

「あ、メール…」ピッ


「……へぇ…」クスッ

「ん…?ああ、今日のライブ私の元同僚も見に来てたんだって」

「そう、警察の人たち。ほら、この写真見て」ヒョイ

「スゴいでしょ。とても公務員とは思えない格好してるよね」

「ふふっ、みんなすごく楽しかったって。良かったね、P君♪」

「『早苗ちゃん可愛かったよー☆』だって。もうっ、そんな事言われなくても分かってるよーだ♪早苗お姉さんはいつだってキュートでセクシーな女の子なんですー」



9:2015/12/07(月) 05:26:18.54 ID:jtxk8UwAO


「…あ、〇〇ちゃんも来てくれてたんだ…」

「んとね、私の後輩。ちょっと臆病な子だけど、芯はしっかりしてる頼もしい婦警さんだよ」

「はぁ〜、懐かしいなぁ…」





「……むっ」ピタッ

「…ねぇP君、ちょっとこれ見てよ…」

「……ねっ、してるよね。絶対してるよねこれ…」




「 指 輪 」




「…そうかぁ…。〇〇ちゃん結婚したんだ…」


「………結婚、か…」



10:2015/12/07(月) 05:30:39.53 ID:jtxk8UwAO

[6杯目]

「そりゃーできることなら私も結婚したいわよ。親にも耳が痛くなるほど言われてる事だし、もうすぐ…さ、30になるし…」

「でもさ、私だってまだまだ仕事したい訳じゃない?そもそも今アイドルだし恋愛とかタブーじゃない?ていうか私に釣り合うような男とか周りに居ないじゃない?居るのはPくんくらいじゃない?」



「あ、ついでにビールもおかわりするじゃない?」



11:2015/12/07(月) 05:35:42.65 ID:jtxk8UwAO

[7杯目]

バンッ

「だいたい今の男が貧弱すぎるのよ!ちょっと叩いたり技かけたくらいで別れるとか何なのよ!」

「あんた達『男』でしょ!男なら女に力で負かされてないで、女を守れるくらいの力を身に付けるべきでしょ!」

「それが何よ!こんなに可愛い女の子に対して……か…『怪力ゴリラ』とか…言いやがってぇ…」プルプル

「うわーん!飲まなきゃやってられないわよもうっ!おじちゃん、ビールもっとよこせーっ!」



12:2015/12/07(月) 05:41:20.94 ID:jtxk8UwAO

[8杯目]

「本当はP君らって私の事嫌いなんれしょ!?こんな暴力女の担当なんかすぐ外れたいとか思ってるんれしょ!?」グテーン


「…またそんな事を軽々しく言うー。私知ってるんらよ。P君は女の人なら、そうやって誰にでも優しくするタラシらってことはー」

「本当に私の事好きだって言うなら証拠を見せなさいよー!キスの一つくらいしてみなさいよー!」



「ほら、できないじゃない!やっぱり私の事が嫌いなんだー!」ウワーン

「…アイドルとプロデューサーの関係?知るかっ!!今は私が一人の女のして見れるかどうかの話をしてんだよっ!」

「嫌いなら『嫌い』ってはっきり言いなさいよ!なあなあにされるのが一番傷付くのよ!さあ早く!早く言いな…」

チュッ



13:2015/12/07(月) 05:44:30.71 ID:jtxk8UwAO




「…何、今の?馬鹿にしてる?」

「当たり前でしょ!ほっぺなんてノーカンよ、ノーカン!やるならしっかりと唇に…」



「はっ!?唇は私がトップアイドルになったら…って…」





「………えっ…それって、つまり…」

「はえっ!?…あ、ビール?…じゃあ私も貰おうかな…」

「…って、違う違う!!肝心な所はぐらかさないでよ!ちょっと、P君!ねえっ!」



14:2015/12/07(月) 05:49:44.83 ID:jtxk8UwAO

[9杯目]

「ふーん、P君って私の事そういう風に見てたんだー」

「そっか…私だけじゃなかったんだ…」

「しかし、プロデューサーが担当アイドルに恋愛感情抱くのはどうかと思うよ?まあ、私が言えた義理じゃないけど…」

「あーあ、どうせならボイスレコーダーでも持ってくればよかったなー」

「ん?言質は取っておこうと思って。いや、P君を信用してない訳じゃないけど、この歳になるとやっぱり色々と不安があるのよ…」

「そうだ、おじちゃんが証人になってくれればいいんだ!これでもうP君は私から逃げられないよー?」

「あっ、でもこの事は外部には漏らさないでね。一応、私もアイドルだから…」

「ふふっ、分かってる。口止め料はちゃんと払から」



「おじちゃん、ビールおかわりーっ!」



15:2015/12/07(月) 05:59:09.18 ID:jtxk8UwAO

[10杯目]

「えへへ〜…逮捕しちゃうぞ〜……」ムフフ…

ガタ…

「んっ…?P君どこ行くのー?」

「え〜お会計!?もう帰るのーっ!?」

「やだやだ、もう少し飲もうよー。夜はまだこれからじゃーん」


「ぶー…P君のケチー」

「はいはい、帰る準備すればいいんでしょ。まったく…」

グキッ

「およっ!?」

ガクンッ

「……あ、あはは…。足挫いちゃった…」

「ごめんP君…私、立てそうにないや。先に帰っていいよ。私は少し休んだら帰るから…」

グイッ

「…っ!」

ヨッコイショッ

「おーっ、さすがP君、力持ち!頼りになるー!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

ガラガラッ

<アリガトウゴザイヤシター

「じゃあね、おじちゃん!また来るからー!」



16:2015/12/07(月) 06:03:41.02 ID:jtxk8UwAO

【深夜 住宅街】

「はあー…外は寒いね…」

ギュッ

「でも、P君は温かいね…」

スタスタ…





「……ありがとね、P君」

「ううん。今の事もそうだけど…」

「私をアイドルにしてくれた事…今日のライブの事…」



「それと、さっきの事も…」

「私、とても嬉しかった…。今すごく幸せだよ…」

「本当にありがとう、プロデューサー」



17:2015/12/07(月) 06:08:26.57 ID:jtxk8UwAO




「……ねえPくん、もう一軒だけ寄ってかない?」

「大丈夫、高い所じゃないから。ていうかお店じゃないんだけど…」





「私の家」





「あっ、今少し警戒したでしょ。お姉さん分かっちゃうんだよなー」

「ふふっ、心配しないで。手を出したりなんかしないから。ただ、これからの事を話し合いたいだけ」

「だって約束したもん。口付けはトップアイドルになってからって…」

「Pくん…私、頑張るから。絶対にトップアイドルになってみせるから…!」

「だから…しっかりと私をお城まで導いてね」





「頼んだわよ、魔法使いさん♪」

<終>


22:2015/12/07(月) 06:40:24.02 ID:jtxk8UwAO

それではHTML化依頼出してきます




『Can't Stop!!』いい曲ですよね
わっしょい♪わっしょい♪


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