1:2018/03/30(金) 21:31:45.91 ID:IvSajPzF0

※キャラ崩壊注意だよー

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1522413105



2:2018/03/30(金) 21:33:02.71 ID:IvSajPzF0



~スタジオ楽屋~


スタッフ「すいません最上さん!リハーサルが始まるまでこちらでお待ちください。ご迷惑おかけして申し訳ないです」



静香「いえっ、私なら構いませんから」



スタッフ「ありがとうございます、それでは失礼します!」


ガチャリ



静香「ふぅ……機材トラブルで二時間撮影ストップなんて、ついてないわね」



静香「二時間も何をしたらいいかしら?置いてある雑誌なんて、すぐ読み終わっちゃうだろうし」



静香「何か……何か……あっ、そうそう!確か前に翼から面白そうなパズルゲームアプリを教えてもらったのよね」



静香「うん、時間もある事だしそれをやりましょう。早速アプリストアからダウンロードして……ん?」



静香「あなたへのオススメアプリ?なにかしら……『メイクマイ彼氏』はぁ?乙女ゲームみたいね。というか、なんで私にオススメするのよそんなの興味ないのに」



静香「えーっと、なになに……このゲームは基本無料のアプリです。アナタ好みの理想の彼を作り、その彼とアナタ好みのシチュエーションで恋愛を楽しむ事ができます?」



静香「学生時代に戻るもよし、オフィスラブに燃えるもよし。全てはアナタの選択肢しだい。さぁアナタもレッツ、メイカレ!」



3:2018/03/30(金) 21:34:34.87 ID:IvSajPzF0

静香「はぁ~~っ……くだらないっ!なによこれ、よくもまぁこんなのを私にオススメしてくれたわね」



静香「バカバカしくて、頭が痛くなりそう。さっさとパズルゲームをダウンロードしましょう」



静香「……ん?待って、理想のシチュエーションでってことは」






ー確認中ー



静香「ま、まさかと思って調べたら本当にあった……『恋愛シチュエーション07、アイドルと担当プロデューサー』」



静香「アナタは芸能界デビューした新人アイドルとなって、担当プロデューサーと共にトップアイドルを目指す事になります」



静香「攻略対象はもちろん担当プロデューサー!甘く危険な禁断の恋を今すぐメイカレでご体験ください」








静香「………」ポチッポチッ



4:2018/03/30(金) 21:36:34.62 ID:IvSajPzF0

ー数分後ー



静香「はぁ、ダウンロードがやっと終わったわ。今すぐ!とか言いつつ待たせすぎなのよまったく……」



静香「ま、まぁ、全然楽しみというわけではないのだけれど、話のネタとかにはなるわよね」



静香「別に担当プロデューサーとの恋愛を体験したいとかこれっぽっちも興味ないし、ええ、まったく」



静香「早速ゲームスタート……ん、最初は自分のキャラから作っていく感じか、年齢まで選べるのね、じゃあ14歳っと、次は容姿に性格、口調まで!?」



静香「うーん、これは時間かかりそう」





ー数十分後ー





静香「ふぅ、出来た!まぁ完璧とまでは言わないけれど、ほぼ私と言っても良いのではないかしら?ふふっ、なんだかこういうのも新鮮で楽しいかも」



静香「じゃあいよいよ次は、シチュエーションと理想の彼氏……ごほん。い、いえっ、担当プロデューサーの作成ねっ!」



5:2018/03/30(金) 21:39:36.99 ID:IvSajPzF0

静香「シチュエーションはアイドルとプロデューサーで、っと……次はプロデューサーの作成を、ええっ!なにこれ!?」



静香「容姿、性格、声のトーン、細かな身体の特徴や仕草、ついつい出てしまうくせ、実家の家族構成、口調…etc」



静香「な、なるほど、流石はメイクマイ彼氏と言ったところかしら?キャラメイクはこだわっていると」



静香「でも流石に全部を同じにするのは無理ね、うん。プロデューサーの容姿とかはわかるとしても、他の項目はわからないものも多いし……くっ、こんな事なら聞いておけばよかった」



静香「……って、なんでプロデューサーと、このゲームのプロデューサーの容姿とかを一緒にしようとしてるのよ私!!」



静香「あー違う、違うの。もっとこう大人っぽい感じがいいわよね」



静香「渋くヒゲとかも生やしたら、うーんでも無い方がいいかも、ホクロ?えーと、どうだったかしら」









静香「ぜぇ……はぁ……で、出来たわ!これが、これがゲームの私のプロデューサーよ!」



6:2018/03/30(金) 21:40:57.26 ID:IvSajPzF0

ゲームP『やぁ、これからよろしくな』



静香「……」



静香「くっ……ダメっ、ダメだわ!プロデューサーってなると、どうしてもプロデューサーの事が頭をよぎってしまって、私は別のプロデューサーを作ろうとしているのに、プロデューサーがプロデューサーを作るのを邪魔して、これもプロデューサーが全部悪いのよ!まったくもうっ」



静香「はぁ……もういいわよ、口調も性格も声のトーンも容姿も仕草もくせもプロデューサーとまったく一緒な別人と思うことにしましょう」



静香「これでスタートする。あっ、ちょっと待って!R-18シーン再生のONとOFF?なにこれ、そういうシーンもあるの?」



静香「R-18ってことは……アレよね?え、えっちな感じの?ふ、ふーん、デフォルトではONになってるのね」



7:2018/03/30(金) 21:42:56.32 ID:IvSajPzF0

静香「……どうしよう、やめようかしら?常識的に考えて中学二年の私がやったらダメなやあーっと!手が滑ったぁぁっ!!」ポチッ






静香「あっ、つい手が滑ってスタート押しちゃったわね。はぁ、仕方ない。もうこれはこのままR-18シーン(エッチシーンONモード)で始めましょう、ふふっ♪」








8:2018/03/30(金) 21:45:31.52 ID:IvSajPzF0

【第1週】


ゲーム静香『私の名前は最上静香、今日からアイドルになる14歳』



ゲーム静香『絶対トップアイドルになって、アイドルになる事を反対した父を見返してやるわ!』






静香「うーん、ちょっと気合い入り過ぎて怖いけど、まぁこれくらいの負けん気がある方がいいのもしれないわね」






ゲーム静香『今日から私に担当プロデューサーが付くみたいね、正直……どんな人かは知らないけど興味ないわ。私は大人の手なんて借りなくても自分の力で成り上がってみせる』






静香「ち、ちょっと、生意気に設定し過ぎたかも?まぁゲームだし、これくらいわかりやすい方がいいか。うん、実際、本当の私はもう少し可愛いげがあったはず……よね?」






ゲームP『君が最上静香さんだね?はじめまして、俺が今日から君のプロデューサーになる者です。これからよろしくね!』



ゲーム静香『あなたが?ふーん……』ジ-ッ



ゲームP『な、なにかな?俺の顔に何かついてる?』



ゲーム静香『いえ、別に。ただ、不安に思ってただけです』



ゲームP『不安って?』



ゲーム静香『こんな人が私のプロデューサーで大丈夫かなと、正直言って頼りなさそうですし』



ゲームP『あ、あはは…そっか。じゃあ君に早く認めて貰えるように頑張るよ!』



ゲーム静香『(ふぅ、本当に頼りなさそう……こんな人が担当プロデューサーなんて、私のアイドル人生幸先悪いわね)』



9:2018/03/30(金) 21:48:51.01 ID:IvSajPzF0

静香「はぁ?何?はっ倒すわよ、この女!私が一生懸命作ったプロデューサーに向かって……あっ」



静香「ま、まぁ、ゲームだし、イライラしてもしょうがないわよね。うんうん」




【行動を選んでください!】



静香「ここから自分で操作ね。えーっと、まず説明を見ましょう……ふむふむ、ゲームの最終週までに彼の好感度をマックスにしておけばいいのね」



静香「好感度を上げていくと、徐々にイベントが解放されていきます。季節限定のイベントもあるので、それまでに必要な好感度ポイントを稼いでおく必要があります、ねぇ」



静香「とりあえず好感度を上げるコマンドは、『話す』と『デート』か」



静香「まずは、話してみましょう」ポチッ





ゲーム静香『プロデューサーちょっといいですか?』



ゲームP『うん、どうかしたか?』



ゲーム静香『(プロデューサーと他愛ない話をした)』



【好感度5アップ】



10:2018/03/30(金) 21:50:52.24 ID:IvSajPzF0

静香「えっ、5しか上がらないの?貴重なスタミナを消費して5?うーん、これじゃあ、好感度カンストなんてかなり時間のかかる作業ね」




静香「じゃあ次はデートをしてみましょう、会ったその日からデートなんてあり得ないけど、ゲームなんだし突っ込んだら負けよね」ポチッ




ゲームP『出かけるのか、いいよ。どこに行こうか?』




ゲーム静香『えっと……』



【デート場所を選んでください】




静香「むぅ、どこに行こうか?じゃなくてそこは、大人の男性として、エスコートするべきじゃないですか?」



静香「まったくもう……でもまぁ、頼られてるみたいで悪い気はしないかも」



静香「デートの場所ね、うーん……まぁ、無難に公園とかにしておきましょう」ポチッ




ゲーム静香『公園なんてどうですか?』



ゲームP『ああ、じゃあ行こうか』



ゲーム静香『(プロデューサーと二人で公園を散策した)』



【好感度50アップ】



11:2018/03/30(金) 21:53:12.88 ID:IvSajPzF0

静香「50!?話すコマンドの10倍じゃないの!しかもこれスタミナ消費無いし、デートコマンドばっか選べばすぐに好感度なんて……あっ、なるほど」



静香「デートコマンドはスタミナ消費の無い代わりに一日一回だけなのね……むむっ、じゃあ話すコマンドでこまめに好感度アップしていくしかないか」



静香「うぅん、めんどくさい!もっと手っ取り早く好感度上げる方法はないの!?」



静香「……ん?この『シンミツトーク』って何かしら」



静香「ええと、シンミツトークは意中の彼と親密な時間を過ごすコマンドです。お互いの気持ちを打ち明けることで、『話す』『デート』よりも多くの好感度を獲得できます」



静香「80も好感度プラス!?ふふっ、こんなの使わない手はないわね、早速使いましょう」ポチッ



静香「あれっ、どうしてかしら?プロデューサーとシンミツトークしたいのに出来ないわね、あっこれもしかして課金しないとダメなやつなの?」



ー確認中ー



静香「ふぅ、やっぱりね、確認したらシンミツトークには100カレポイントが必要となります。カレポイントはストアでいつでも購入できます。だって」



静香「つまり、早く好感度上げてイベント見たきゃ課金しろってことね。まぁよくある事だけど」



12:2018/03/30(金) 21:57:39.00 ID:IvSajPzF0

静香「ふんっ、運営してる所には申し訳ないけど、私は無課金で行くわよ。第一に携帯ゲームに課金なんてお金の無駄の極みじゃない」※個人の感想です



静香「はぁ……時間は少しかかってしまうけど、好感度は地道に上げていくことにしましょう」



コンコンッ 



スタッフ「すいません最上さん、機材のトラブルが治りましたのでお呼びに来ました。そろそろリハ始まりますので、よろしくお願いしますーっ」



静香「あ、は、はーいっ!今行きます!」



静香「もうこんな時間になってたんだ?ふぅ、キャラ作成とかで時間使い過ぎたわね」



静香「まぁ、いい時間潰しにはなったかしら」



13:2018/03/30(金) 21:59:47.99 ID:IvSajPzF0

ー撮影終了後ー



静香「さて、撮影も無事に終わった事だし事務所に連絡して帰りましょう。えっと、スマホは……あら通知?なにかしら?」



静香「ああ、さっきダウンロードしたアプリからね!確かメイクマイ彼氏だったかな?」



静香「いったい、何の通知が?えーっと、彼からメールが届いてます?へぇ、こんな機能もあるんだ」



静香「なになに?」




from ゲームP
件名 体調管理

こんばんは静香。
業務連絡って訳じゃないが、この時期は夜と昼間との寒暖差で体調を崩す人も多いらしいぞ、ってニュースでやってたんだ。
だから体調管理には気をつけてな!
……なんて、それっぽい事言ってるけど実のところ静香の事が気になってメールしただけなんだ。職権濫用だって怒るなよ?(笑)
またメールする、おやすみ





静香「ふーん、まぁそれっぽく書けてるんじゃないかしら?」



14:2018/03/30(金) 22:00:52.51 ID:IvSajPzF0

静香「えっ、課金するとボイスで再生されます?これは別にいいわね」



静香「ほ、本当のプロデューサーの声で再生されるなら課金したかもだけど……」ボソッ



静香「はぁ、それにしてもこんなゲームダウンロードしたなんて知られたら、未来とか翼に茶化される事必至ね」



静香(まぁ、みんなにバレるくらい私がこのゲームにハマるとも思えないけど)



15:2018/03/30(金) 22:02:50.63 ID:IvSajPzF0

ー数週間後ー

~劇場~



静香「……」ポチッポチッ


静香(あれから数週間、毎日効率よくスタミナ消費をして好感度を稼いではいるけど、カンストまではまだまだね)ポチッポチッ



静香(それでも……)ポチッ







ゲーム静香『ふふっ、ほらここ口元にクリーム、取ってあげますからジッとしててください』フキフキ



ゲームP『えっ?あ、ああ…ありがとう。静香』ドキッ






静香(随分とゲームの私は打ち解けてきたみたいね。まったく、感謝して欲しいわよ!誰のおかげでそんなに仲良くなったと思ってるんだか…)ニヤニヤ



静香(この前の浴衣イベントもなかなか良かったわね、プロデューサーったらあんなに慌てちゃって、うふふっ)ニヤニヤ



未来「ね、ねぇ、翼?最近の静香ちゃんちょっと変じゃない?」ボソボソ



翼「うんうんっ、それ私も思ってた。最近ずーっと、スマホばっかり気にしてる感じ」ボソボソ



未来「もしかして……彼氏と連絡してるとか!?」



16:2018/03/30(金) 22:05:34.34 ID:IvSajPzF0

翼「きゃーっ♪もしそうなら相手は誰だろう?やっぱ同級生とかかなぁ?」



未来「いやいや、静香ちゃんの事だし高校生とかっ?」



静香「聞こえてるわよ、二人とも」



二人「ぎくりっ」



未来「あ、あはは~、静香ちゃん耳良いね」



静香「こほん、誤解のないように言っておくけど、恋人が出来たとかじゃないからね」



翼「えぇ~っ?でもぉ、最近なんか妙にニヤついてるっていうか、浮かれてるっていうか」



静香「に、ニヤついてる!?」



未来「そうそう、そんな感じ。だから本当なにがあったのかなーって」



翼「ほんとーに、彼氏とかじゃないの~?」



17:2018/03/30(金) 22:07:18.78 ID:IvSajPzF0

静香「だ、だからまだ彼氏じゃないって言ってるでしょ!



二人「まだ……だと?」



静香「あ…やっ、ちがっ、今のは言葉のあやで」



静香「と、とにかく彼氏なんかじゃないんだからーっ!!」シュタタッ




未来「あっ、待ってよ静香ちゃーん!?さっきの話しもう少し詳しくー!!」



静香(危ない危ない、これからは劇場でプレイするのは控えて方が良さそうね)



静香(それにしても、私がここまでハマってしまうなんて不覚だわ……)



静香(……でも、良いわねゲームの私は)



静香(仕事も順調そうだし、プロデューサーとも親密になりつつあるし)



静香(私だって仕事は順調にきていると思うけれど、プロデューサーとは……はぁ)



静香(ライバルも多いし、おまけに相手は鈍感だし……)



静香(プロデューサーのばか……)



静香「もうっ、良いわよ!こうなったら徹底的にゲームのプロデューサーを攻略してやるんだからっ」



18:2018/03/30(金) 22:09:03.94 ID:IvSajPzF0






語り部、中谷育さん
(こうして、ドップリと乙女ゲームの沼にハマってしまった静香ちゃん。毎日毎日、せっせとスタミナゲージを使ってゲームのプロデューサーさんの好感度を上げていきました。無課金を貫くという当初の意思は曲げずに、コツコツと好感度を積み重ねた結果、遂にその瞬間が訪れるのでした)



19:2018/03/30(金) 22:10:56.26 ID:IvSajPzF0

静香「遂に……遂に、好感度カンスト達成まであと少しよ!あと一回話すコマンドをすれば!長かった、ここまで本当に……」




静香「無課金だし、最初はどうなる事かと思ったけど結構いけちゃうものね。根気さえ続けば」




静香「さーてと、それじゃあ行きましょう!何が起こるのかしら~……えいっ」ポチッ





【おめでとうございます、彼の好感度がマックスになりました!】



【特別なイベントが解放されました。どうぞお楽しみください】




静香「特別なイベントって何かしら?えーっと……こ、これはっ!?」



静香「エッチシーン!!」



20:2018/03/30(金) 22:13:19.83 ID:IvSajPzF0

ゲーム静香『やっ、ぷろでゅ……んっ、ちゅっ、はぁ……』



ゲームP『キスしてる時の静香、スゲェ可愛い……なぁ、もっとよく見せてくれよ』



ゲーム静香『だ、ダメぇ……あっ、また……そんな動きながら……やぁ』






静香「……」ポチッポチッ






ゲームP『昨日の夜は良かったよ静香、身体大丈夫か?ごめん、静香が可愛いすぎて加減できなくって』



ゲーム静香『うふふっ、良いんです……プロデューサーに愛されてるって、これでもかってくらい実感できましたから……』



ゲームP『静香……」ダキッ


ゲーム静香『プロデューサー……』ギュゥゥ



21:2018/03/30(金) 22:16:00.94 ID:IvSajPzF0

静香「……しちゃったわ」プルプル




静香「つ、ついに……私エッチしちゃった!」




静香「プロデューサーとらぶらぶえっち……」




静香「んー、でもそれゲームじゃん?ですって?ふふっ、わかってるわよそれくらい♪」




静香「そうそう、ゲームゲームっ♪うふふっ、ふふふっ♪」クルクルッ




静香「あー、それにしてもこれでやっとクリアしたのね。本当にお疲れ様だわ私」




静香「まぁ、本当の意味でのクリアできるかどうかはゲームの最終週でわかるらしいけど、もうクリアしたも同然よね」





静香「だって、だって、エッチしちゃったんだものっ♪これはもうっ、絶対に責任とってもらいますからね!」



22:2018/03/30(金) 22:17:07.21 ID:IvSajPzF0

静香「どんなエンドなのかしら?最後は教会でみんなに祝福されながら……やだっ、私ったらウェディングドレス似合いすぎっ♪」



静香「ふふっ、案外乙女ゲームってのも簡単ね、無課金で充分通用するじゃない」



静香「やる事はもう無いし、とりあえず最終週までまったりプレイね」



静香「はぁー、早く最終週にならないかしら♪」



29:2018/03/31(土) 08:52:04.58 ID:9zQiWiI/0

語り部、中谷育さん
(遂にゲームでプロデューサーさんとのらぶらぶえっちを経験した静香ちゃん、ですが……物語は彼女を残酷な運命へと巻き込んでいくのでした)



30:2018/03/31(土) 08:53:22.62 ID:9zQiWiI/0

静香「今日でこのゲームともお別れね。色々あったわ……初めての出会い、初めてのデート、初めての濡れ透け雨宿り、そして」




静香「らぶらぶえっち」




静香「そのどれもが星々のように輝いてみえるわ、本当に綺麗な思い出……中でも印象深いのは」




静香「らぶらぶえっち♪」




静香「ふふっ、いつまでも思い出に浸っていてもしょうがないわね。なんと言っても今日という日は二人の記念日になるのだから」




静香「さぁ、一体どんなハッピーエンドを見せてくれるのかしらっ」ポチッ



31:2018/03/31(土) 08:54:55.85 ID:9zQiWiI/0

【最終週】



ゲーム静香『……プロデューサー、今日でお別れですね』



ゲームP『ああ、俺はハリウッドに行って本場のプロデュースを学んでくるつもりだ。だから、静香と会うのもしばらくはこれっきりだな』



ゲーム静香『……プロデューサー!』ギュッ



ゲームP『静香……』



ゲーム静香『私もハリウッドへ連れて行って!私、私このままプロデューサーに会えなくなるなんて嫌……嫌なんですっ……ううっ……』



ゲームP『静香?静香はトップアイドルになるんだろ?だったら、今自分が何をすべきか静香自身が一番よくわかってるんじゃないのかい?』



ゲーム静香『でも……』



ゲームP『世界中のどこにいても、俺は静香のステージを見てるよ。ずっとね』ニコッ



ゲーム静香『プロデューサー……はいっ!ぜったい、絶対ですよ!』



ゲームP『ああ、もちろんさ』






静香「ぐすっ……ううっ、なによこれ……切ない……どうして?どうして愛し合う二人が……」



32:2018/03/31(土) 08:57:25.62 ID:9zQiWiI/0

ゲーム静香『一つだけ……わがまま言ってもいいですか?』



ゲームP『ああ、なんだい?』



ゲーム静香『わ、私が……トップアイドルになって、大人になったら……迎えに来てくれませんか?』



ゲームP『それって……』



ゲーム静香『私待ってます……どれだけの遠い時間でも……だから私を貴方のプロデューサーのお嫁さんにしてくださいっ!』





静香「えっ、あっ、このタイミングで告白!?やるわねゲームの私!それでこそ私よ!まるでヒロイン力の実体化じゃない」



静香「ふふふっ、結果はわかりきってるけどなんかドキドキしちゃうわね」



33:2018/03/31(土) 08:59:42.19 ID:9zQiWiI/0

静香「ほらほらっ♪早く私をお嫁さんにしちゃってくださーー」
ゲームP『すまない……』






静香「………」



静香「……は?」





ゲーム静香『そ、そんな……』



ゲームP『本当にすまない……』



【BADEND】



34:2018/03/31(土) 09:00:51.48 ID:9zQiWiI/0

静香「ばっど……えんど?」



【残念ながら彼にアナタの想いは伝わらなかったようです】


【また、はじめからチャレンジしてみましょう!レッツメイカレ!】




静香「いや……いやっ、えっ?何これ?バッドエンドって?意味がわからないわ」



静香「ちょ、ちょっと!どういう事!?フラれたの私?」



静香「そ、そんなバカな事……いえ、でもバッドエンドって表示されてるし、これはそう解釈するのが自然……」


静香「………………………」



静香「ふふっ、すまないですって……?」



静香「……ないでよ」



静香「……ふざけないでよ」





静香「エッチまでしたのにふざけないでよ!!」



35:2018/03/31(土) 09:02:36.04 ID:9zQiWiI/0

静香「じゃあなんでエッチしたの!?責任とってくれるからエッチしたんでしょ!?男女が身体を重ねるってそういう事じゃない!」



静香「私の初めてを奪っておいて、すまない?すまなくないわよ!なに?最初から身体だけだったわけ!?」



静香「こっちは来る日も来る日もプロデューサーの攻略に必要な好感度を上げるために頑張ってたっていうのに…!!」



静香「はぁ……はぁ……」



静香「……ちょっと待って、私なにか見落としている?」



静香「そう、そうよ。こういう時こそ落ち着いて冷静に考えましょう」






ーその後ー


静香「やっぱりね。おかしいと思ったわ、フラれた原因はこれみたい」



静香「選んだシチュエーションによって、彼の攻略には満足度が必要になる場合があります。彼の満足度を上げてみましょう。満足度を上げるにはプレゼントが最適です」



36:2018/03/31(土) 09:04:58.76 ID:9zQiWiI/0

静香「つまりプロデューサーを攻略するには好感度だけじゃなくて、満足度も必要だったのね……くっ、私ともあろう者が完全に見落としてたわね」



静香「見落としてた私も悪いけど、それにしても…」



静香「私とエッチまでしておいて、満足度0ってふざけないでよ!あんなに可愛い可愛い言ってくれてたのに!ヒドイ!」




静香「はぁ……やり直しがまた最初からなんてどんだけ鬼畜なのかしら、つまり好感度をまたコツコツと0からマックスまで上げないといけないのよね」



静香「いいわよもう。次は満足度もキチンと上げましょう、えーっと確かプレゼントを贈るのよね、プレゼントコマンドは……あった、あったこれね」



静香「えっ、ちょっ、なによこれ!?プレゼントを贈るには100カレポイント必要です?……し、信じられない、どこまで私をコケにしてくれるのよこのゲームは」



静香「傷心の私に対してこの仕打ちはあんまりよ……うぅ、じゃあもうゲームでプロデューサーを攻略するには課金するしかないってこと?そういう事よね」



37:2018/03/31(土) 09:06:18.78 ID:9zQiWiI/0

静香「……」(思い出し中)





静香『ふんっ、運営してる所には申し訳ないけど、私は無課金で行くわよ。第一に携帯ゲームに課金なんてお金の無駄の極みじゃない』





静香「……」(思い出し中)





静香『ふふっ、案外乙女ゲームってのも簡単ね、無課金で充分通用するじゃない』





静香「くっ……」




静香「私は、私は課金なんて、ゲームに課金なんて、そんな百合子みたいなダラけたお金の使い方は絶対にしない!」




静香「……ええ、そうよ。私は今からコンビニに行くけど、課金する為に行くのではないわ」




静香「ただ急に、からあげクンが食べたくなっただけよ!なので、これは課金じゃない!ただのからあげクン代よ!」



38:2018/03/31(土) 09:07:45.52 ID:9zQiWiI/0

ピロリロピロリロ~♪
アリガトウゴザイマシタ-




静香「はぁ…はぁ……高いからあげクン代だったけど、これさえ使えば」



静香「ふふっ、さっそく使いましょう、受けなさい!これが最上静香、渾身の一撃よ!」ポチッ



【カレポイントご購入ありがとうございます】



静香「そして、すかさずプレゼントを贈るわ!」ポチッ




ゲームP『俺にプレゼント?……わぁ、これ本当に貰っていいのかい?嬉しいな、ありがとう!』




【満足度が50上がりました】




静香「ふふっ、満足度が上がったわ!よーし、この調子でガンガン贈りまくりましょう」



静香「満足度はこれで問題なしっと、あとは好感度だけど、これはまた地道に上げていきましょう。全部をお金の力に頼るのは良くないし」



静香「今度こそ、今度こそ幸せになってみせるっ」



39:2018/03/31(土) 09:09:03.97 ID:9zQiWiI/0

語り部、中谷育さん
(ゲームに課金しないという、当初の誓いを破りはしたものの。好感度だけは今まで通り無課金でコツコツと上げて行く事にした静香ちゃん。目指すはプロデューサーさんとのラブラブなハッピーエンド。そんな静香ちゃんに待望の瞬間がやってくるのでした)



40:2018/03/31(土) 09:10:38.49 ID:9zQiWiI/0

静香「好感度マーックス!!」



静香「やったわ、またまた無課金でやり遂げちゃったわね私!」



静香「さぁて、それじゃあ……」ポチッ



【おめでとうございます、彼の好感度がマックスになりました!】



【特別なイベントが解放されました。どうぞお楽しみください】




静香「好感度マックス、満足度マックスなのだから、きっと今までのエッチシーンとは違うはず!」ポチポチッ



41:2018/03/31(土) 09:11:38.25 ID:9zQiWiI/0

ゲーム静香父『お前が静香をアイドルなぞに!!』ドカッ



ゲームP『ぐっ……』ドサッ



ゲーム静香『お、お父さん!もうやめて!』



ゲーム静香父『帰れ!貴様なぞに娘はやらん!』



ゲームP『いいえ、いいえっ!!静香さんのアイドル活動を認めて頂けるまで自分は一歩もここを動きません!!』



ゲーム静香『プロデューサー……』



ゲーム静香父『こいつ、どこまでまっすぐなヤツなんだ……』





静香「……」ポチッ



42:2018/03/31(土) 09:12:56.87 ID:9zQiWiI/0

ゲーム静香『私、今日はあの家に帰りたくないっ……』ギュゥゥ



ゲームP『……静香』



ゲーム静香『どうなってもいいです、今はプロデューサーと一緒にいたいの……』





静香「……」ポチッ






ゲーム静香『そ、そんなっ……ひゃっ、ダメぇ!お腹のとこ……そんなにぃ』



ゲーム静香『このままぁ……ギュってしたまま……が良いですっ……んっ、ちゅっ……』ギュウウッ




静香「……」ムラムラ



43:2018/03/31(土) 09:14:23.70 ID:9zQiWiI/0

ゲームP『……静香、昨日は良かったよ。俺、今こうして結ばれて最高に満足してる…』


ゲーム静香『私もです……ふふっ』ギュッ









静香「ふぅ……」ツヤツヤ



静香「にしても、相変わらずエッチシーンだけ凄いクオリティねこのゲーム」



静香「ふふっ、またまたプロデューサーとエッチしちゃった♪」



44:2018/03/31(土) 09:15:41.30 ID:9zQiWiI/0

静香「今度こそ本当にラブラブなヤツを♪」



静香「次は大丈夫よね、だって満足度も好感度もマックスなのだから最終週の告白が失敗するわけないし」



静香「というか、そもそもこーんなにラブラブなエッチしておいてフラれるとかありえないものっ♪」



静香「今度こそ本当にお嫁さんになっちゃうわね、うふふっ」



45:2018/03/31(土) 09:16:56.87 ID:9zQiWiI/0

語り部、中谷育さん
(プロデューサーさんと二回目のらぶらぶえっちを成功させた静香ちゃん、一回目よりボリュームのあるエッチシーンに大満足のようです。しかし運命はまたしても静香ちゃんに残酷な現実を突きつけるのでした)



52:2018/03/31(土) 23:40:18.66 ID:9zQiWiI/0

静香「さーてと、今日はガッツリやるわよ。なんて言ったって日曜日ですし!」



静香「にしても、このゲームを始めてから私、メキメキと恋愛テクニックが上がっている気がするのよね」



静香「もう、恋のレッスン銀河級編くらいまでの知識はあると思うのだけれど?」



静香「でも実践する勇気が……はぁ」



静香「……このゲームの告白が成功したら、私も少し勇気を出してみようかな?」



静香「行動に起こさなければ何も変えられないし……う、うんっ、がんばらなきゃ!」



静香「ふふっ、でもゲームの告白が成功したら~とか言ってしまったけど、成功するに決まってるわよね!」



静香「だって好感度も満足度もマックスで、らぶらぶエッチもした訳だし?」



静香「あー、ドキドキしてきたっ。どんな教会でどんなウェディングドレスを着ているのかしら?それとも白無垢姿とか?」



静香「どちらにせよ、私はあの悪夢を乗り越えて幸せになるのよ。今度こそね!」



静香「えいっ」ポチッポチ



53:2018/03/31(土) 23:41:44.90 ID:9zQiWiI/0

【最終週】



ゲーム静香『……プロデューサー、今日でお別れですね』



ゲームP『ああ、俺はハリウッドに行って本場のプロデュースを学んでくるつもりだ。だから、静香と会うのもしばらくはこれっきりだな』



ゲーム静香『……プロデューサー!』ギュッ



ゲームP『静香……』






静香「もうここは見たから告白のところまでスキップしましょう」ポチッ



54:2018/03/31(土) 23:43:20.10 ID:9zQiWiI/0

ゲーム静香『わ、私が……トップアイドルになって、大人になったら……迎えに来てくれませんか?』



ゲームP『それって……』



ゲーム静香『私待ってます……どれだけの遠い時間でも……だから私を貴方のプロデューサーのお嫁さんにしてくださいっ!』











静香「ふふっ、まあ答えは当然決まってますけど。早く結婚しーー」

ゲームP『すまない……好きな人がいるんだ』






静香「………」



静香「……え?」



55:2018/03/31(土) 23:44:36.25 ID:9zQiWiI/0

ゲーム静香『そ、そんな……』




静香「……だれ?誰ですか、好きな人って」



静香「私の知ってる人ですか?一般の方ですか?仕事関係の方?」



静香「も、もしかして!事務所のアイドルの誰かなんですか?」




ゲームP『本当にすまない……』




静香「ちょっと、逃げないでください!私の話はまだっーー」

BADEND






静香「終わってない……」



【残念ながら彼にアナタの想いは伝わらなかったようです】


【また、はじめからチャレンジしてみましょう!レッツメイカレ!】



56:2018/03/31(土) 23:49:08.36 ID:9zQiWiI/0

静香「……好きな人がいる?すまない?バッドエンド?」







静香「……ないでよ」



静香「……ふざけないでよ」



静香「エッチまでしたのにふざけないでよ!!」



静香「ゲームの私も『そ、そんなぁ……』じゃないわよ!好きな人が誰か問い詰めて、はっきりさせてよ!」




静香「意味が……意味が……わからないわよぉ……グスッ」



静香「……二回も初めてを捧げたのに……その二回ともフラれるなんて……うぅ、あんまり過ぎよこのゲーム」



静香「……こ、こうなったらこのクソゲーと徹底抗戦よ!蒼の系譜を受け継ぐ者として、こんな所で引くわけにはいかないのっ」



静香「千早さんだって言ってたじゃない、継続的な努力に勝る才能なんてないってね」




静香「私は努力し続ける、そしてどんな手を使ってもゲームのプロデューサーをオトすわ!そう、どんな手を使ってもね、ふふふふふっ………」ポチポチッ





57:2018/03/31(土) 23:51:38.10 ID:9zQiWiI/0

静香「まずは攻略wiklを見ましょう。ここならきっと私の欲しい情報がのってるはず」



静香「あった!これがそうね…なになに?」



静香「メイクマイ彼氏には隠しパラメータの『世間の目』というものがあり、これは自分の操作キャラクターの設定年齢が低いほど世間の目パラメータも上がりやすくなります」



静香「世間の目パラメーターが上がると、たとえ好感度や満足度がマックスで告白してもフラれる可能性があります」



静香「下限の14歳に設定していると、世間の目はかなり上がりやすくなるので、攻略する上ではあまりオススメできません」



静香「世間の目を上げない為には、自分のキャラクターの設定年齢を上げるしかありません。20代に設定すれば、世間の目パラメーターは気にしなくても良くなります……なるほど!」



静香「つまり、さっきフラれたのは私が主人公を14歳に設定してたからなのね、それで世間の目パラメーターが上がってしまってフラれたと」



静香「そうか、そうだったのね!正直納得はしていないけれど、これでフラれた理由ははっきりしたわ」



58:2018/03/31(土) 23:54:11.81 ID:9zQiWiI/0

静香「ありがとう攻略wiklさん……よし、これでやる事は決まったわね!」



静香「早速準備に移りましょう」ピポパッ

プルルルッ プルルルッ




静香「………あ、もしもし百合子?ちょっと聞きたい事があって、うんそうなの。今、〇〇カードを買うとしたらどこのコンビニが良いかしら?」



静香「ファミ〇で買うと購入額の10%ボーナスが付くのね?なるほど、ありがとう百合子。良い週末を」ピッ



静香「さーてと、課金なんて興味ないけどちょっとファミチキが食べたくなってきたわね~、あー、これはもう買いに走るしかないわ」



62:2018/04/01(日) 15:24:34.74 ID:EuTlT6N90

~♪
アリガトウゴザイマシタ-



静香「はぁ……はぁ……高いファミチキ代だったわね……」



静香「でもこれで準備は整ったわね、ふふっ」



静香「まず最初の設定で年齢を20歳にしてっと、これで世間の目パラメーターは怖くないわっ」



静香「お次は不本意だけど、またこれを使うしかないようね」



【カレポイントご購入ありがとうございます】



静香「そしてプレゼント連打!」ポチポチッ



【おめでとうございます、彼の満足度がマックスになりました!】



静香「そしてシンミツトーク連打!これで手取り早く好感度も上げてしまいましょう」ポチッポチ



【おめでとうございます、彼の好感度がマックスになりました!】



63:2018/04/01(日) 15:26:41.31 ID:EuTlT6N90

静香「ふふふ……さぁ、エッチシーンを見せなさい!」





ゲーム静香『プロデューサぁ……やっ……んっ』



ゲーム静香『声っ……あっ、抑えて……なんて言われても……ひぅっ』





静香「……」ポチッ





ゲーム静香『は、はいぃ……一緒に……一緒に…ああっ……!』





静香「……」ポチポチッ





ゲーム静香『ふふっ……もう、担当アイドルに手を出しちゃうようなプロデューサーなんて、知りません♪』






静香「終わったみたいね。思ったのだけど、相変わらずエッチシーンだけ、ちょっとおかしいボリュームよね?このゲーム」


静香「それに20歳に設定したからか、今までの奴より激しかったような?つまりゲームのプロデューサーはゲームの私に夢中!」


静香「勝つわよ。ええ、この勝負、勝ってみせる!」



64:2018/04/01(日) 15:28:04.87 ID:EuTlT6N90

静香「さぁ、エッチシーンも終わった事だし、これを使いましょう」



静香「ワールドアイテム、『時をかける小鳥』これを使えば一気に最終週まで跳べるわ!」



静香「まぁ、こ、これは偶然手に入れたもので私は課金なんてしてないのだけれど?」



静香「こほん……さぁ、行きましょう。決戦にね!」



ピヨピヨピヨ♪
バサバサッ




静香「よしっ。さぁ、輝くわよ」ポチポチ



66:2018/04/01(日) 15:30:19.49 ID:EuTlT6N90

【最終週】



ゲーム静香『……プロデューサー、今日でお別れですね』



ゲームP『ああ、俺はハリウッドに行って本場のプロデュースを学んでくるつもりだ。だから、静香と会うのもしばらくはこれっきりだな』




静香「はいはい、スキップスキップ」ポチポチ




ゲームP『それって……』



ゲーム静香『私待ってます……どれだけの遠い時間でも……だから私を貴方のプロデューサーのお嫁さんにしてくださいっ!』





静香「お願い……お願い……っ」ドキドキ





ゲームP『静香……』ダキッ



ゲーム静香『あっ…』



ゲームP『ありがとう……気持ちを打ち明けてくれて』



67:2018/04/01(日) 15:31:55.08 ID:EuTlT6N90

ゲームP『俺も、正直に言うよ。もう年上ぶるのは無しだ』



ゲームP『君の事が好きだ。ハリウッドから戻ってきたら、俺と結婚してほしい』



ゲーム静香『グスッ……は……い、はいっ!私待ってますっ』



ゲーム静香『(こうして、私とプロデューサーは結ばれた。まさか出会った時はこんな事になるなんて思わなかったのに、人生って本当に何が起こるかわからない)』


ゲーム静香『(もちろんこれからも何が起こるかわからないけれど、きっと大丈夫。私はもう一人ではなく、最愛の彼と共に支えあって歩んでいくのだから)』







静香「グスッ……」ウルウルッ



静香「うぅ……やったぁ……やっと、やっと告白成功したわ……」



静香「おめでとう……ゲームの私……そして、全ての人達……」



静香「はぁ……ふふっ、当初の予定より時間はかかってしまったけど無事にクリアできたわね」



静香「あら?でも変ね、無事に結婚できたのにハッピーエンドの文字が見えないのだけど」



静香「……えっ、こ、これはっ!?」



68:2018/04/01(日) 15:32:58.43 ID:EuTlT6N90

【ご結婚おめでとうございます!彼にアナタの想いが伝わりましたね、ですがまだこの物語は終わりではありません!】



【いよいよ新婚生活編が始まります。お互いに尊重しあい、支え合いながら良き妻、良き伴侶として頑張りましょう!】




静香「新婚生活編、なるほど!そういうのもあるのねっ」



静香「もう結婚したんだもの、バッドエンドの心配はしなくていいし、思う存分楽しめるわね!」




69:2018/04/01(日) 15:34:22.83 ID:EuTlT6N90

【結婚生活、第1週】


ゲームP『おはよう。今日はどうしようか?君のしたい事、なんでも付き合うよ』




【行動を選んでください!】




静香「わっ、また自分で選べるのね。独身の時と比べて行動のコマンドが変わってたりするのかしら?」



静香「えっと、『話す』『デート』はそのままね、新しく『ベッドイン』っていうのがあるけどこれは?」



静香「……あっ、も、もしかしてこれって、そういう事?だ、だってコマンドの絵柄がベッドの周りにハートマークが浮かんでるし」



静香「つ、つまり、これは毎週の選択肢でエッチができるという事ね」



静香「じ、じゃあ早速試してみましょう。だって新婚初夜なのだし?ベッドにインするのは夫婦として自然な流れよね」



静香「話すなんて日常的にいつでも出来るだろうし」ポチポチッ



70:2018/04/01(日) 15:36:37.12 ID:EuTlT6N90

ゲーム静香『アナタ……あのっ、私……そのぅ』モジモジ


ゲームP『ふふ、わかったよ。さぁ、おいで、寝室にいこうか』


ゲーム静香『は、はいっ♪』






静香「ふふふっ、もうこれだけラブラブなら心配いらないわね」




~エッチシーン終了後~





静香「実にハレンチね……」ツヤツヤ



静香「凄かったわ……まさかあれだけした後に二回戦に突入するなんて、さすが夫婦ともなるとバリエーション豊富ね」



静香「というかエッチシーンのクオリティ上がりすぎよ!絵とかシナリオの仕上げ方が尋常じゃないし、しかも音楽やSEも良い感じで邪魔しないし」



静香「あー、もっと見たいけれど、さすがに二週連続ベッドインはダメよね?」



静香「……でも、夫婦だし?独身の時ならいざしらず、もう全てを受け入れあってる夫婦なのだから」



静香「大丈夫、大丈夫っ♪」ポチポチッ



71:2018/04/01(日) 15:38:50.07 ID:EuTlT6N90

語り部、中谷育さん
(その後も静香ちゃんは、新婚編に突入してめちゃくちゃにクオリティの上がったエッチシーンを見たさに)




静香「ベッドインっ♪」




語り部、中谷育さん
(他のコマンドには一切手をつけず、毎週の行動選択肢でベッドインを選ぶようになってしまい)



静香「よし、今週もベッドイン♪」



語り部、中谷育さん
(遂には新婚編に突入して20週連続ベッドインという暴挙にでるのでございました)



静香「ここは……そうね、やっぱり安定のベッドインかしら」



語り部、中谷育さん
(そうして、ベッドインばかり選ぶ彼女に運命は残酷な現実を突きつけるのでした)



静香「さーて、今週のベッドインは何をベッドインすればいいかしら♪」



静香「ふふっ、全てを受け入れてもらえるって素晴らしいわね。ゲームのプロデューサーもゲームの私に夢中みたいだし」



静香「これだけベッドインしてれば……ふふっ」



72:2018/04/01(日) 15:40:30.40 ID:EuTlT6N90

静香「きゃーっ♪もう、そうなったらガッツリ夫婦になっちゃうじゃない!」



静香「はぁ……でも残念な事に子育て編は無いのよね、うーんそこまであれば完璧なのに」



静香「まぁ、良いか。そこは妄想で補うから、さて早速今週もベッドインをベッドインしましょう」






ゲームP『静香、大事な話があるんだ』


ゲーム静香『大事な話?』




静香「ん?流れ変わったわね、ちょっとBGMもシリアスな感じになったけど」



静香「まぁ、心配いらないわよね。なんたって結婚してるんだし、あんなに毎週愛し合っているのだし」




73:2018/04/01(日) 15:42:21.11 ID:EuTlT6N90

静香「ふふっ、さてはサプライズのプレゼントとかーー」
ゲームP『もう、別れよう……俺たち』




静香「……」



静香「……へ?」





ゲーム静香『そ、そんな…なんで、なんでですか!?』


ゲームP『もう……俺は君の性欲にはついていけないよ』




静香「」




ゲーム静香『そ、そんなぁ……』


ゲームP『すまない……本当にすまない』



BADEND



74:2018/04/01(日) 15:43:59.35 ID:EuTlT6N90

静香「……えっ?」



静香「ばっど、えんど?」



【残念ながら彼にアナタの想いは伝わらなかったようです】


【また、はじめからチャレンジしてみましょう!レッツメイカレ!】





静香「……はじめ……から?」



静香「…………」



静香「……ないでよ」



静香「……ふざけないでよ」



75:2018/04/01(日) 15:45:15.42 ID:EuTlT6N90

静香「結婚までしたのに……」ウルウルッ



静香「わ、別れるなんてぇ……グスッ」ポロポロッ



静香「え……エッチまでしたのにぃ………う、うぅ」ガクッ





ゴロゴロッ ピカッ
ド-ンッ!!





ミリP(以下P)「うおっ、今の雷すげぇな。あれは近くに落ちたな?」



P「頼むから停電はやめてくれよ~。今、宇宙で楽譜釣り上げるのに忙しいんだから」



77:2018/04/01(日) 15:46:48.05 ID:EuTlT6N90

ピンポ-ン




P「んぁ?なんだ、こんな天気が悪い日に」



P「はーい。どなたですかー?」



静香「……プロデューサー」



P「えっ、お、おい静香!?お前どうしたんだ、こんな大雨で雷も凄い日に」



静香「……」



P「ま、待ってろ!今すぐ玄関のドア開けるから」



ガチャ



P「悪い静香、待たせたな!」



静香「いえ……こんな日に来てしまってすみません」



78:2018/04/01(日) 15:48:15.28 ID:EuTlT6N90

P「いや、それは良い……はっ!?」ピキュイ-ン!



静香「プロデューサー?」



P「…………静香」



静香「は、はい?なんですか?」



P「お前、その鞄に入ってる睡眠薬で俺を眠らせて、監禁して『ふふっ、やっぱり最初からこうすれば良かったのよ』とか言う気じゃないのか?」



静香「えっ、ど、どうして!?」アタフタ



P「やっぱりか。ふぅ、これだけプロデューサーっていう職業をやってればな、嫌でも直感スキルっていうものが身につくものさ」



P「千早とか雪歩とか、千早とか雪歩とか、たまに伊織とか、千早とか雪歩とかにそういう事をされてきたからな」



静香「う……ううっ……」ガクッ



P「大丈夫、大丈夫だから」ポンポン



P「何があった?話してみなさい」




静香「実は……」



79:2018/04/01(日) 15:49:26.31 ID:EuTlT6N90

ー説明中ー



P「なるほど……」



静香「笑っていいですよ……バカだなって……」



P「なぁ、静香」



静香「なんですか……?」



P「もしかしなくても俺は今、静香に告白されたんだよな?」



静香「な、なっ!?」



P「いや、だって理想の彼氏を作って攻略するゲームで俺っぽいやつを作ったんだろ?」



P「いくら鈍感とか頭おかしいとかバカとか言われている俺でもそれくらいはわかるぞ」



静香「う、うぅ……なんで、そういうとこだけ…」



80:2018/04/01(日) 15:50:37.75 ID:EuTlT6N90

P「……すまん」ダキッ



静香「ひゃっ、ぷ、プロデューサー!?な、なんで急に抱きしめて……や、やだっ、離してください」



静香「セクハラですっ……こんな……な事……グスッ」



静香「その気もないのにしたら……ダメなんだから……っ」



静香「わ、私が勘違いする前に……離して……く、ください……」



P「ゲームの最低な俺と一緒にするなよ?その気にさせた責任はとるさ、だからこうやって覚悟を持って静香を抱きしめてるんだからな」



静香「かく……ご?」



P「ふぅ……言うぞ?」



81:2018/04/01(日) 15:51:33.51 ID:EuTlT6N90

P「……好きです」



静香「……えっ?」



P「貴女の事を愛しています、だから」



P「僕と結婚してください」



静香「え、えっ?」





語り部、中谷育さん
(えんだああああああああああああああああいやああああああああああうぃるおおおおるうぇいずらぶゆううううううううう)



82:2018/04/01(日) 15:53:19.82 ID:EuTlT6N90

静香「……ホント?」



P「ああ、もちろん」



静香「本当に……好きって、愛してるって……」



P「ああ」



静香「う、うぅ……」



P「おいおい、まだ泣くか」



静香「だって……だってぇ……やっと、言ってもらえたから……グスッ」



P「あっ勿論、すぐにって訳じゃないけどな、常識的にお互いが一人前になったらっていう前提で」



静香「えへへ……わ、私今日からプロデューサーのお嫁さんなのね……♪」



P「あ、あれ?おーい静香?」



静香「あっ、わかってますよプロデューサー」



P「そ、そうか?」



静香「はいっ。まずは劇場のブログで結婚報告ですね」



P「わかってないじゃないか!」



83:2018/04/01(日) 15:54:44.92 ID:EuTlT6N90

静香「(こうして、私とプロデューサーは結ばれた。まさかあんなゲームを始めた時はこんな事になるなんて思わなかったのに、人生って本当に何が起こるかわからない)」


静香「(もちろんこれからも何が起こるかわからないけれど、きっと大丈夫。私はもう一人ではなく、最愛のプロデューサーと共に支えあって歩んでいくのだから)」



静香「ふふっ、私にプロポーズまでしておいてふざけないでくださいっ♪」


HAPPY END







育「はぁ~、やっと終わった!でもこの台本に書いてた『らぶらぶえっち』ってどういう意味なんだろう?」


育「うーん、桃子ちゃんなら知ってるかな?」



おわり



84:2018/04/01(日) 15:56:25.25 ID:EuTlT6N90

読んでくださってありがとうございました、もうねオチがね思いつかんかったw
見切り発車はダメですね!依頼だしてきます


85:2018/04/01(日) 15:59:44.14 ID:jXmWTcvM0

いや面白かったよ
1おつ


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元スレ:
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