1:2014/07/05(土) 01:35:10.88 ID:IfpDZwko0

にこ「ぶつかっといて謝罪の言葉もないわけ?」

花陽「あぅ...ご、ごめんなさい!」

にこ「大体なんで陸上部が廊下で走ってんのよ、危ないじゃない」

花陽「あの...今日は雨が降ってて、グラウンドが使えなくて...」

にこ「でも廊下は走るところじゃないわ」

花陽「うぅ、でも」

にこ「走っちゃだめでしょ?」

花陽「はい...ごめんなさい...あ」
花陽「と、友達が待ってるので、し、失礼します」タタタ ポトッ

にこ「あ、ちょっ、なんか落としたわよ!ちょっと!」
にこ「もう、なにこれ...お守り?」


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2:2014/07/05(土) 01:37:31.58 ID:IfpDZwko0

翌日 グラウンド


花陽「ハァッ、ハァッ、ハァッ...」

花陽「ハァッ、ハァッ」モウダメ

花陽「....ふぅ」

にこ「...ちょっとあんた」

花陽「ピャア!!こ、ここんにちは!」

にこ「今日は晴れたからグラウンドでやってるのね。ほらこれ。あんたのでしょ。」

花陽「え、あ...!!ありがとうございます!私のです!」

にこ「.....なんでお守りなんかもってんのよ」

花陽「いやなんていうか、本当にただ持ってるだけっていうか、えっと...(誰なんだろうこの人)」

にこ「....にこよ。3年生。」

花陽「は、花陽です...一年生です」

にこ「花陽...ね」

にこ「にしてもあんた、陸上部らしくないわね...。どんくさいし」

花陽「!!!」ガーン



3:2014/07/05(土) 01:38:46.51 ID:IfpDZwko0

花陽「そ、そうです...わたしは陸上部なんか向いてないんです...太ってるし、もともと運動得意じゃないし...」

にこ「じゃあなんでやってるのよ...」

花陽「友達が誘ってくれたから...あと、苦手だけど嫌いではないんです、運動....」

にこ「っへぇ~。ちなみに100mのタイムは?」

花陽「18秒07です」

にこ「おっそ....!!!本当に陸上部...?」

花陽「うぅ...で、でも、自分なりに目標は立てていて、三年間で3秒タイムを縮めるのが目標なんです...」

にこ「さ、3秒....あんたの三年間をたった3秒に捧げるのね...」

花陽「はい!」

にこ「....」

にこ「ま、まあ頑張りなさいよ。応援し
花陽「あっ、友達が呼んでるので失礼します!」

にこ「えっあっ、お、うん....じゃあね」


にこ「....部活行かなきゃ」

にこ「と言っても一人じゃ特にやることないけど...」

にこ「....」



希「にこっちが図書室くるなんて珍しいね」

にこ「うるさいわよ」


希「(陸上の本読み漁っとる...アイ活に取り入れるんかな...)」




4:2014/07/05(土) 01:43:00.80 ID:IfpDZwko0

翌週 グラウンド



花陽「うぅ、うぅーーっ....」ストレッチ

花陽「ふぅ、ふぅ、アイテテテ」

花陽「うぅ~~.....」

にこ「ちょっとあんた」

花陽「ピャア!!...あ、にこ先輩」

にこ「本当に陸上部らしくないわね...ストレッチにどんだけ苦戦してんのよ...」

花陽「えへへ....あれ、今日はどうしたんですか?」

にこ「いやあの、....ホラこれ!」

花陽「...?この、ファイルはなんですか?」

にこ「タイム!タイムを、縮めるために必要なコツとか、練習法とか、調べておいたから!」

花陽「え...あ、すごい」

にこ「特に重要なところは赤で囲っといたわ...あんたまず走るフォームとかがダメな気がしたから」

花陽「ほぇー...って、あれ?もしかしてこれって、私のために?」

にこ「か、勘違いすんじゃないわよ!ついでよついで!」

花陽「...ふふ、ありがとうございますっ!」



6:2014/07/05(土) 01:52:56.43 ID:IfpDZwko0

にこ「あんたのペースじゃ3年間で3秒は無理そうだし!だからよ!」

花陽「えへへ、確かにそうかも。
にこ先輩は優しいんですね。」

にこ「そんなんじゃないわよ....」

花陽「そんなことあります」ニコニコ

にこ「な、ないっていってんでしょぉ!」

花陽「ふふ」ニコニコ

にこ「...!!!」

にこ「...あ、あんたアイドルって好
花陽「あっ、ミーティングなんで失礼しますね!ありがとうございました!」

にこ「ああっ、あの、日曜日、今度、アライズのライブ....」

にこ「いなくなる時は速いわね...」



7:2014/07/05(土) 01:54:30.03 ID:IfpDZwko0

にこ「ただいまー」

にこ母「おかえりにこ」

にこ「あ、ママ!今日は早いのね!」

にこ母「ちょっとにこに話があってね」

にこ「え?」

にこ母「まあちょっとこっちに来なさい」

にこ「うん....」


にこ「転勤....?」


にこ母「そう、ちょっと職場の方でそういうことになっちゃって、少し遠くまで越すことになるわ」

にこ「そ、そんな!急に...!!」

にこ母「ごめんねにこ、でも仕方がないことなの。もちろんにこは転校ってことになってしまうわ....」

にこ「....!!」

にこ母「にこにも音ノ木坂の友達がいるだろうし、そこは本当に申し訳ないと思ってるけど....」

にこ「いやそれは....(ほとんどいないし....)」

にこ「....!!」


にこ先輩は優しいんですね

ふふ、ありがとうございます

3年で3秒タイムを縮めるのが目標なんです!


にこ「....3年....」

にこ母「2週間後には出発するわ。
ごめんねにこ...」

にこ「....」



8:2014/07/05(土) 01:59:53.41 ID:IfpDZwko0

次の日 廊下



希「あちゃー、やっぱりかー。
なんか昨日嫌な予感してたんよね」

にこ「テキトー言うんじゃないわよまったく...」

希「あははバレたか。でも、急やね」

にこ「仕方ないけどね。にこも3年生だしあんまり変わりないわよ。すこし早くここを去るだけ」

「にこっち...」


9:2014/07/05(土) 02:00:53.61 ID:IfpDZwko0

希「もうにこっち、また強がって~」

にこ「強がってなんかないわよ!」

希「...寂しくなるね」

にこ「....ちょくちょくあたしに構ってくれてありがとね。」

希「うちがそうしたくてしたんや。お礼なんていらんよ」

にこ「...そう」

花陽「あ!にこ先輩!」


10:2014/07/05(土) 02:02:55.32 ID:IfpDZwko0

にこ「!?....ああ、なによ、花陽じゃない」

花陽「こ、こんにちは!」

希「? 誰?」

にこ「あ、えっと、後輩...いや、あの陸上部の」

希「...にこっち顔真っ赤やで?」

にこ「なっ!んなわけないでしょ!」

花陽「...?」

希「...あーなるほど。ふふふ。じゃあウチはお邪魔やね。かーえろ」ニヤニヤ

にこ「ちょっとなんなのよ!!」

希「はなよちゃん!にこっちをよろしくやでー!」

花陽「....?は、はい」

にこ「何いってんのよ!あんたも何返事してんのよ!!」

花陽「えええぇ...?」


11:2014/07/05(土) 02:04:50.80 ID:IfpDZwko0

にこ「そ、それより、なんか用?」

花陽「あっ、はい!にこ先輩に
報告があって!」

花陽「わたし!先輩のファイルにある通りに練習してみて、腕の振り方をですね...こう、変えて見たんです!」

花陽「そしたらなんと、0.4秒もタイムが縮まりました!」

花陽「にこ先輩のおかげです!」

にこ「(すごいじゃない....)」



12:2014/07/05(土) 02:05:23.48 ID:IfpDZwko0

にこ「....」


にこ「(あと2週間....)」



にこ「たったそれっぽっちなの?」

花陽「え....?」



13:2014/07/05(土) 02:05:51.07 ID:IfpDZwko0

にこ「いい?花陽!」ガシッ

花陽「きゃ!?」

あと2週間でタイムを3秒縮めなさい!」

花陽「え、ええっ!?
む、無理ですぅ!そんなの...」

にこ「あんたのペースじゃ、一人だけ取り残されちゃうわよ!いい?2週間よ!」

花陽「な、なんでいきなり...!」

にこ「...二週間後の深夜。グラウンドに来なさい。」

花陽「えええええっっ?」

にこ「絶対よ!!」
にこ「...じゃ。」


花陽「....どうしたんだろう」

希「....」コソッ



14:2014/07/05(土) 02:06:35.96 ID:IfpDZwko0

2週間後 グラウンド


花陽「うぅ、先輩...大丈夫なんですか、勝手に入って....」

にこ「大丈夫よ。なんか知らないけど鍵壊れてたし。」

花陽「まるで超能力でも使ったような壊れ方でしたよね....。どうやったらああなるんでしょう....。」


にこ「よし、花陽。あんたここで走って見なさい」

花陽「...え?」

にこ「にこがタイムを計ってあげるわ。」

にこ「タイム。縮まってんでしょうね?」


花陽「...はいっ」



15:2014/07/05(土) 02:07:06.85 ID:IfpDZwko0

花陽「ハァッハァッハァッ....」

にこ「....ダメね。もう一回よ。」

花陽「先輩...私もう」

にこ「もうちょっとよ。頑張りましょ。」

花陽「.....」ウルウル

花陽「なんでこんなことしなくちゃいけないんですか?」

花陽「なんでグラウンドに忍び込んで、今日中に3秒縮めろなんて言うんですか?」

にこ「....今のタイム、16秒07。
あなたの今までの自己ベストは?」

花陽「17秒02です...」

にこ「この2週間で1秒、今だけでまた1秒縮んだのよ?いけるはずよ!」

花陽「にこ先輩は陸上を知らないからそんなこと言えるんです!」



16:2014/07/05(土) 02:08:43.88 ID:IfpDZwko0

花陽「陸上選手にとって、タイムを1秒縮めることはすごく大変なことなんです!プロの選手でも血の滲むような苦労が必要なんです!!」

花陽「今日中に3秒縮めるなんて無理です!」

にこ「....」

ザァァァア

花陽「あ、雨が...、にこ先輩、むこうに行きましょう」

にこ「....そうね」



17:2014/07/05(土) 02:09:11.49 ID:IfpDZwko0

にこ「あんたってそんな大きい声出るのね。びっくりしちゃった。」

花陽「あ、いいえ、すみません....」

にこ「いいのよ。確かに私のワガママだった。一日で3秒縮めるなんて無理よね。」

にこ「ごめん....」

花陽「いやあの....でも、嬉しかったです...」

にこ「え?」



18:2014/07/05(土) 02:09:45.08 ID:IfpDZwko0

花陽「嬉しかったです。だって1日に3秒なんてできるはずないのに。にこ先輩はできるって言ってくれた。こんな私にできるって言ってくれたんです」

花陽「私に陸上なんて向いてない。誰だってそう思うし私自身もそう思ってたのに、にこ先輩は私を信じてくれてた。私以上に私を信じてくれてたから....」

花陽「だから....嬉しかったです」

にこ「.....」



19:2014/07/05(土) 02:10:31.21 ID:IfpDZwko0

にこ「....ちょっとあんた。あんたってさ、好きな人っているの?」

花陽「えっ、ええっ!!!な、なんでいきなり!!」

にこ「い、いいから答えなさいよ!」

花陽「えぇ...えっと、私なんかにはまだ恋愛は早いって言うか....私なんか好きになってくれる人いないっていうか....」

にこ「はぁー、あんたねぇ....」

花陽「にこ先輩はいるんですか?」

にこ「ウェエエ!?いやっそりゃっ、あんたそれは、あんた////」


20:2014/07/05(土) 02:11:12.00 ID:IfpDZwko0

にこ「それは、にこのその////、好きな人はあの、あんた
花陽「あっ、警備員です!!逃げましょう先輩!」タタタ

にこ「ええっ!いやあの好き、かも
花陽「先輩はやく!!」
にこ「なんなのよもう!!」タタタ


21:2014/07/05(土) 02:11:40.21 ID:IfpDZwko0

翌日 駅

にこ「.....」

にこ「はぁ。くるわけない、か」

にこ「そりゃあそうよね。伝えてないし。あの後も結局なにも言ってないし...」

にこ「....」

にこ母「にこ、そろそろ乗りなさい」

にこ「...はーい」

にこ「じゃあね、音ノ木坂」

にこ「...花陽」



22:2014/07/05(土) 02:13:14.43 ID:IfpDZwko0

花陽「ハァッハァッハァッ」

花陽「ハァッハァッ、先輩...?」





花陽「先輩!!にこ先輩!」

花陽「....いない。」

花陽「うぅ...間に合わなかった....」ポロポロ

花陽「私が走るの遅いから...にこ先輩にまで置いてかれちゃったよ....」ポロポロ

花陽「もっと速かったら....。間に合ってたのかなぁ....?」ポロポロ

花陽「うぅ....」



23:2014/07/05(土) 02:18:09.67 ID:IfpDZwko0

にこ「ちょっとあんた」

花陽「!!」



にこ「なーに泣いてんのよ。」

花陽「にこ先輩!?あれ、行っちゃったんじゃ!?」

にこ「次の電車で行くのよ....。ていうかあんた、なんで私がここにいること知ってんのよ」

花陽「なんか、今日関西弁の先輩に教えてもらって、部活を抜け出してきちゃいました....」

にこ「関西弁....そう。最後まで世話になっちゃったわね...」

花陽「先輩、私、ここに走ってくる時今までで一番はやく走れた気がするんです。」

花陽「も、もちろん!タイム計ったわけじゃないんですけどね、でもすごくはやく走れたんです。なんでだか分かりませんけど....」


24:2014/07/05(土) 02:19:04.02 ID:IfpDZwko0

にこ「....そう」

にこ「花陽、あんたオリンピック出なさいよ」

花陽「えええええっっ?いやっさすがにオリンピックはちょっと!」

にこ「そうでもしないと、あたしは走るあんたが見れないからね」

花陽「...わかりました。頑張ります」



25:2014/07/05(土) 02:19:47.47 ID:IfpDZwko0

にこ「約束よ?破ったら承知しないんだから」

花陽「じゃあ先輩。私とも約束してくれますか?」

にこ「なによ」


花陽「...スゥー」
花陽「花陽がオリンピックに出れたら、私と付き合ってください」



26:2014/07/05(土) 02:21:09.35 ID:IfpDZwko0

にこ「....!!」

にこ「.....ハッ、生意気。このタイミングでそんなこと言う?フツー....」

花陽「えへへ、でも今しかないから...」

にこ「まったく....じゃあ私はそろそろいくわね」

花陽「えっ、えええええっっ?へ、返事は.....!?」

にこ「もう、そんなの...」


にこ「OKに決まってるでしょ!」

希「めでたしめでたしやね!おっ、ここの駅弁おいしいな」

-おしまい-



31:2014/07/05(土) 02:27:15.79 ID:IfpDZwko0

バナナマンの「先輩とオマエ」っていうコント見て「かよちんはμ's誘われてなかったら凛ちゃんと陸上部入ってたのかな」とか思って書きました。
ありがとうございました。


33:2014/07/05(土) 02:39:27.20 ID:h8JG04eGO


新鮮で良かったです


34:2014/07/05(土) 09:20:23.86 ID:MHHPR/foO

にこはいい先輩
乙でした


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元スレ:
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