1: :2017/12/31(日) 01:28:34.04 ID:sOhqostl.net
―――
―
ルビィ「おはよう、お姉ちゃん」
ダイヤ「おはようございます、ルビィ」
ルビィ(お姉ちゃんは今日もいつも通り)
ルビィ(ルビィよりも先に起きて、顔を洗って、服を整えて)
ルビィ(黒沢家の長女として、立派な一日を過ごすんだ)
ルビィ(それに対して、ルビィは今日もお寝坊さん)
ルビィ(お姉ちゃんよりも一時間遅く起きて、慌てて顔を洗って、ぶっきら棒に身だしなみを整えて)
ルビィ(ああどうしよう、学校に遅れちゃうって……いつも慌ててた)
―
ルビィ「おはよう、お姉ちゃん」
ダイヤ「おはようございます、ルビィ」
ルビィ(お姉ちゃんは今日もいつも通り)
ルビィ(ルビィよりも先に起きて、顔を洗って、服を整えて)
ルビィ(黒沢家の長女として、立派な一日を過ごすんだ)
ルビィ(それに対して、ルビィは今日もお寝坊さん)
ルビィ(お姉ちゃんよりも一時間遅く起きて、慌てて顔を洗って、ぶっきら棒に身だしなみを整えて)
ルビィ(ああどうしよう、学校に遅れちゃうって……いつも慌ててた)
3: :2017/12/31(日) 01:29:09.95 ID:sOhqostl.net
ルビィ「お姉ちゃん」
ダイヤ「なに、ルビィ」
ルビィ「――東京に行く準備、できた?」
ダイヤ「ええ、当然ですわ。直前になって慌てるようではいけませんから」
ルビィ「……そっか」
ダイヤ「それだけ?」
ルビィ「うん」
ダイヤ「何か用があったんでしょう? 言ってごらんなさい」
ルビィ「……ううん、何でもないよ」
ダイヤ「そう」
ダイヤ「――ルビィ」
ルビィ「うん?」
ダイヤ「今日、時間はある?」
ルビィ「時間って、暇ってこと? ルビィは特に用事はないけど……」
ダイヤ「今日はお稽古もなく、私も暇なのです」
ルビィ「そう……なんだ」
ダイヤ「どこかへ、出かけましょうか」
ルビィ「……へ?」
ダイヤ「なに、ルビィ」
ルビィ「――東京に行く準備、できた?」
ダイヤ「ええ、当然ですわ。直前になって慌てるようではいけませんから」
ルビィ「……そっか」
ダイヤ「それだけ?」
ルビィ「うん」
ダイヤ「何か用があったんでしょう? 言ってごらんなさい」
ルビィ「……ううん、何でもないよ」
ダイヤ「そう」
ダイヤ「――ルビィ」
ルビィ「うん?」
ダイヤ「今日、時間はある?」
ルビィ「時間って、暇ってこと? ルビィは特に用事はないけど……」
ダイヤ「今日はお稽古もなく、私も暇なのです」
ルビィ「そう……なんだ」
ダイヤ「どこかへ、出かけましょうか」
ルビィ「……へ?」
4: :2017/12/31(日) 01:29:39.06 ID:sOhqostl.net
―――
―
ルビィ(お姉ちゃんから、ルビィをお出かけに誘うことは珍しい)
ルビィ(お姉ちゃんはいつも、休みの日はお稽古で忙しくて)
ルビィ(休日は暇な時間を持て余すルビィとは大違い)
ルビィ(でも、スクールアイドルを始めてから……お姉ちゃんと一緒に居られる時間はすっごく増えた)
ルビィ(だから、あんまり寂しくなくて……気づかなかった)
ルビィ(ルビィとお姉ちゃんは……2人でどこかに出かけたことは、あんまりない)
ルビィ(だからこうして、2人だけでバスに乗るってことが、なんだか新鮮で……)
―
ルビィ(お姉ちゃんから、ルビィをお出かけに誘うことは珍しい)
ルビィ(お姉ちゃんはいつも、休みの日はお稽古で忙しくて)
ルビィ(休日は暇な時間を持て余すルビィとは大違い)
ルビィ(でも、スクールアイドルを始めてから……お姉ちゃんと一緒に居られる時間はすっごく増えた)
ルビィ(だから、あんまり寂しくなくて……気づかなかった)
ルビィ(ルビィとお姉ちゃんは……2人でどこかに出かけたことは、あんまりない)
ルビィ(だからこうして、2人だけでバスに乗るってことが、なんだか新鮮で……)
6: :2017/12/31(日) 01:30:24.60 ID:sOhqostl.net
ダイヤ「楽しそうですわね」
ルビィ「そうかな?」
ダイヤ「ええ、とても」
ルビィ「お姉ちゃんも、とっても楽しそうに見えるよ?」
ダイヤ「当然ですわよ」
ルビィ「お姉ちゃん、映画とか見に行ったことないんだっけ?」
ダイヤ「少なくとも、記憶の限りでは」
ルビィ「そっか……ルビィは、花丸ちゃんと善子ちゃんと、高校に入ってから何度も見に行ったけど」
ダイヤ「お稽古や練習の関係で、どうしても時間が合わせられず……果南さんや鞠莉さんには、いつも申し訳ないと思っていたものです」
ルビィ「……本当に、よかったの?」
ダイヤ「何のことですの?」
ルビィ「今日……果南ちゃんや鞠莉ちゃんと一緒に過ごさなくて……それでよかったの?」
ダイヤ「……ええ」
ルビィ「そうかな?」
ダイヤ「ええ、とても」
ルビィ「お姉ちゃんも、とっても楽しそうに見えるよ?」
ダイヤ「当然ですわよ」
ルビィ「お姉ちゃん、映画とか見に行ったことないんだっけ?」
ダイヤ「少なくとも、記憶の限りでは」
ルビィ「そっか……ルビィは、花丸ちゃんと善子ちゃんと、高校に入ってから何度も見に行ったけど」
ダイヤ「お稽古や練習の関係で、どうしても時間が合わせられず……果南さんや鞠莉さんには、いつも申し訳ないと思っていたものです」
ルビィ「……本当に、よかったの?」
ダイヤ「何のことですの?」
ルビィ「今日……果南ちゃんや鞠莉ちゃんと一緒に過ごさなくて……それでよかったの?」
ダイヤ「……ええ」
7: :2017/12/31(日) 01:31:06.54 ID:sOhqostl.net
ルビィ(流れる景色を見つめるお姉ちゃんの表情は、なんだかとても大人っぽく見えて……お姉ちゃんなのに、なんでかドキドキした)
ダイヤ「私たちは……大丈夫だから」
ダイヤ「――ルビィ」
ルビィ「うん」
ダイヤ「今日は、楽しみましょうね」ニコッ
ルビィ「うん! えへへ……」
ダイヤ「私たちは……大丈夫だから」
ダイヤ「――ルビィ」
ルビィ「うん」
ダイヤ「今日は、楽しみましょうね」ニコッ
ルビィ「うん! えへへ……」
9: :2017/12/31(日) 01:32:36.12 ID:sOhqostl.net
―――
―
ルビィ「あー、面白かった~」
ダイヤ「ふむ……なかなか悪くないですわね」ガクガク
ルビィ「お姉ちゃん……ホラー苦手だったっけ?」
ダイヤ「にににに苦手だなんて、そんなわけないでしょう!? 黒澤家の長女たるもの、不得意なものなど……」
ルビィ「わっ!」ガバッ
ダイヤ「ピギィッ!!」ギュー
ルビィ「わわっ、お姉ちゃん……抱き着いたら恥ずかしいよぉ……///」
ダイヤ「だったら、驚かせないでくださいまし!!」
ルビィ(お姉ちゃんの意外な一面を発見しました)
―
ルビィ「あー、面白かった~」
ダイヤ「ふむ……なかなか悪くないですわね」ガクガク
ルビィ「お姉ちゃん……ホラー苦手だったっけ?」
ダイヤ「にににに苦手だなんて、そんなわけないでしょう!? 黒澤家の長女たるもの、不得意なものなど……」
ルビィ「わっ!」ガバッ
ダイヤ「ピギィッ!!」ギュー
ルビィ「わわっ、お姉ちゃん……抱き着いたら恥ずかしいよぉ……///」
ダイヤ「だったら、驚かせないでくださいまし!!」
ルビィ(お姉ちゃんの意外な一面を発見しました)
10: :2017/12/31(日) 01:33:00.43 ID:sOhqostl.net
―――
―
ルビィ「いただきまーす!」
ダイヤ「いただきます」
ルビィ「うーん! おいしー!」
ダイヤ「ルビィ、はしたないですわよ」
ルビィ「だってファミレスだよ? 家の中じゃないんだから、そんなにかしこまらなくても……」
ダイヤ「何度も言っているでしょう。誰に見られていなくとも、黒澤家たるもの……」
ルビィ「はーい、わかってまーす」
ダイヤ「……ゴホン。今日くらいは、大目に見てあげますわ」
ルビィ「え?」
ダイヤ「このエビピラフという料理……初めて見ますわね」
ルビィ(今日のお姉ちゃん、ちょっぴり変です)
―
ルビィ「いただきまーす!」
ダイヤ「いただきます」
ルビィ「うーん! おいしー!」
ダイヤ「ルビィ、はしたないですわよ」
ルビィ「だってファミレスだよ? 家の中じゃないんだから、そんなにかしこまらなくても……」
ダイヤ「何度も言っているでしょう。誰に見られていなくとも、黒澤家たるもの……」
ルビィ「はーい、わかってまーす」
ダイヤ「……ゴホン。今日くらいは、大目に見てあげますわ」
ルビィ「え?」
ダイヤ「このエビピラフという料理……初めて見ますわね」
ルビィ(今日のお姉ちゃん、ちょっぴり変です)
11: :2017/12/31(日) 01:33:42.77 ID:sOhqostl.net
―――
―
ルビィ(沼津から、内浦に帰ってきました)
ルビィ(気がつけばもう、辺りは夕焼け色に染まっていて)
ルビィ(あっという間に、お姉ちゃんと過ごす一日が終わってしまいます)
ダイヤ「……ありがとう、ルビィ」
ルビィ「へ?」
ダイヤ「楽しかったわ」
ルビィ「お姉ちゃん……」
ダイヤ「姉妹水入らずの一日を……最後にこうして過ごすことができて」
ダイヤ「お姉ちゃん、とっても満足よ」
ルビィ「お姉ちゃ……」
―
ルビィ(沼津から、内浦に帰ってきました)
ルビィ(気がつけばもう、辺りは夕焼け色に染まっていて)
ルビィ(あっという間に、お姉ちゃんと過ごす一日が終わってしまいます)
ダイヤ「……ありがとう、ルビィ」
ルビィ「へ?」
ダイヤ「楽しかったわ」
ルビィ「お姉ちゃん……」
ダイヤ「姉妹水入らずの一日を……最後にこうして過ごすことができて」
ダイヤ「お姉ちゃん、とっても満足よ」
ルビィ「お姉ちゃ……」
12: :2017/12/31(日) 01:34:55.47 ID:sOhqostl.net
ダイヤ「ルビィ」
ルビィ「……うん」
ダイヤ「寝坊に気をつけなさい」
ルビィ「あ、うん……気を付ける」
ダイヤ「あと、男の人を怖がる癖も、早めに克服すること」
ルビィ「うん……頑張る」
ダイヤ「何かあるとすぐに泣いちゃうのも、いい加減に卒業しなさい」
ルビィ「うゆ……」
ダイヤ「それも」
ルビィ「へ?」
ダイヤ「うゆ……とか、ピギィ! とか、そういう口癖も、早めに直すのよ」
ルビィ「むっ……お姉ちゃんだって、たまに言ってるよ? 今日だって」
ダイヤ「あら、そうだったかしら?」
ルビィ「ルビィ、覚えてるもん!」
ダイヤ「私は覚えていませんわね」
ルビィ「もお~、お姉ちゃん!」
ダイヤ「ウフフッ……」
ルビィ「……うん」
ダイヤ「寝坊に気をつけなさい」
ルビィ「あ、うん……気を付ける」
ダイヤ「あと、男の人を怖がる癖も、早めに克服すること」
ルビィ「うん……頑張る」
ダイヤ「何かあるとすぐに泣いちゃうのも、いい加減に卒業しなさい」
ルビィ「うゆ……」
ダイヤ「それも」
ルビィ「へ?」
ダイヤ「うゆ……とか、ピギィ! とか、そういう口癖も、早めに直すのよ」
ルビィ「むっ……お姉ちゃんだって、たまに言ってるよ? 今日だって」
ダイヤ「あら、そうだったかしら?」
ルビィ「ルビィ、覚えてるもん!」
ダイヤ「私は覚えていませんわね」
ルビィ「もお~、お姉ちゃん!」
ダイヤ「ウフフッ……」
13: :2017/12/31(日) 01:35:35.60 ID:sOhqostl.net
ダイヤ「――元気でね、ルビィ」
ルビィ「あ……うん、お姉ちゃんも」
ダイヤ「定期的に帰ってくるわ」
ルビィ「うん……」
ダイヤ「メールも、毎日……かはわからないけど、ちゃんとするから」
ルビィ「う……ん……」
ダイヤ「だから……だから……」
ダイヤ「泣かないで……ルビィ」
ルビィ「う……ぅ……あぁ……」ポロポロ
ルビィ「いやだ……イヤだよぉ……お姉ちゃんっ……!!」
ルビィ「あ……うん、お姉ちゃんも」
ダイヤ「定期的に帰ってくるわ」
ルビィ「うん……」
ダイヤ「メールも、毎日……かはわからないけど、ちゃんとするから」
ルビィ「う……ん……」
ダイヤ「だから……だから……」
ダイヤ「泣かないで……ルビィ」
ルビィ「う……ぅ……あぁ……」ポロポロ
ルビィ「いやだ……イヤだよぉ……お姉ちゃんっ……!!」
15: :2017/12/31(日) 01:38:31.16 ID:sOhqostl.net
ルビィ「ルビィ、いい子にするから……」
ルビィ「お姉ちゃんのいうこと、ちゃんと聞くから……勉強も頑張るから……」
ルビィ「お稽古もまた始めるから……勝手に辞めちゃったこと謝るから……」
ルビィ「だから……行かないでよぉ……おねえちゃん……」
ルビィ「お姉ちゃんのいうこと、ちゃんと聞くから……勉強も頑張るから……」
ルビィ「お稽古もまた始めるから……勝手に辞めちゃったこと謝るから……」
ルビィ「だから……行かないでよぉ……おねえちゃん……」
18: :2017/12/31(日) 01:43:42.21 ID:sOhqostl.net
ダイヤ「ルビィ」
ルビィ「グスッ……」
ダイヤ「ルビィ……顔を上げて?」
ルビィ「うん……」ゴシゴシ
チュッ
ルビィ「……ふぇ?」
ルビィ「今……おでこに……」
ダイヤ「……いつかのおまじないですわ」
ダイヤ『――ルビィは強い子でしょ? ほら、勇気をお出しなさい』
ルビィ「あ……」
ルビィ「グスッ……」
ダイヤ「ルビィ……顔を上げて?」
ルビィ「うん……」ゴシゴシ
チュッ
ルビィ「……ふぇ?」
ルビィ「今……おでこに……」
ダイヤ「……いつかのおまじないですわ」
ダイヤ『――ルビィは強い子でしょ? ほら、勇気をお出しなさい』
ルビィ「あ……」
20: :2017/12/31(日) 01:47:54.95 ID:sOhqostl.net
ダイヤ「ルビィ、よく聞きなさい」
ルビィ「……うん」
ダイヤ「いつの間にか……貴女は立派な子に育ちました」
ルビィ「そんな……こと……」
ダイヤ「貴女はもう、一人でやっていけるはず……そうでしょう」
ダイヤ「それとも……あの時貴女が見せてくれたものは、嘘だったのかしら?」
ルビィ「――っ」
ルビィ「……ううん、嘘じゃないよ」
ルビィ「……うん」
ダイヤ「いつの間にか……貴女は立派な子に育ちました」
ルビィ「そんな……こと……」
ダイヤ「貴女はもう、一人でやっていけるはず……そうでしょう」
ダイヤ「それとも……あの時貴女が見せてくれたものは、嘘だったのかしら?」
ルビィ「――っ」
ルビィ「……ううん、嘘じゃないよ」
21: :2017/12/31(日) 01:52:34.63 ID:sOhqostl.net
ルビィ(お姉ちゃんが安心できるようにって)
ルビィ(安心して旅立てるようにって)
ルビィ(そのために……私は決意したんだ)
ルビィ(あの時の自分に……嘘をついたら、いけないよね)
ルビィ「私……ちゃんとするから」
ルビィ「お姉ちゃんがいなくても……前を向いて、頑張るよ」
ダイヤ「ええ、それでこそ……私の妹」
ルビィ(安心して旅立てるようにって)
ルビィ(そのために……私は決意したんだ)
ルビィ(あの時の自分に……嘘をついたら、いけないよね)
ルビィ「私……ちゃんとするから」
ルビィ「お姉ちゃんがいなくても……前を向いて、頑張るよ」
ダイヤ「ええ、それでこそ……私の妹」
24: :2017/12/31(日) 01:55:23.05 ID:sOhqostl.net
ダイヤ「ルビィ……いつまでも、元気で……」
ルビィ「……お姉ちゃん?」
ダイヤ「……」ポロポロ
ダイヤ「――っ」ギュッ
ルビィ「お姉ちゃっ……!?」
ルビィ「そ……そんなに強く抱きしめたら……苦しいよ……」
ダイヤ「ルビィ……ルビィ……!」
ダイヤ「ごめんなさい……ちゃんとしていなかったのは……私の方だった……!」
ルビィ「……お姉ちゃん?」
ダイヤ「……」ポロポロ
ダイヤ「――っ」ギュッ
ルビィ「お姉ちゃっ……!?」
ルビィ「そ……そんなに強く抱きしめたら……苦しいよ……」
ダイヤ「ルビィ……ルビィ……!」
ダイヤ「ごめんなさい……ちゃんとしていなかったのは……私の方だった……!」
28: :2017/12/31(日) 02:00:38.48 ID:sOhqostl.net
ダイヤ「できることなら、貴女を連れていきたい……」
ダイヤ「貴女のためなら、なんだってできた」
ダイヤ「貴女がお稽古を辞めた時だって……貴女のためならと頑張れた……」
ダイヤ「本当に怖いのは……私なのです……!」
ダイヤ「片時だって……ルビィと離れたくなんてない……」
ルビィ「お姉ちゃん……」
ダイヤ「ごめんなさい……我儘を言ってしまって」スッ
ダイヤ「妹離れできていないのは、私の方……」ポロポロ
ダイヤ「貴女のためなら、なんだってできた」
ダイヤ「貴女がお稽古を辞めた時だって……貴女のためならと頑張れた……」
ダイヤ「本当に怖いのは……私なのです……!」
ダイヤ「片時だって……ルビィと離れたくなんてない……」
ルビィ「お姉ちゃん……」
ダイヤ「ごめんなさい……我儘を言ってしまって」スッ
ダイヤ「妹離れできていないのは、私の方……」ポロポロ
29: :2017/12/31(日) 02:05:55.62 ID:sOhqostl.net
ルビィ「お姉ちゃん」
ダイヤ「……うん」
ルビィ「ルビィね……ずっと思ってたんだ」
ルビィ「お姉ちゃんにばっか迷惑かけて……いつも困らせて……」
ルビィ「本当はお姉ちゃん、嫌だったんじゃないかって」
ダイヤ「そんなこと……!」
ルビィ「でもね……こうも思ってた」
ルビィ「お姉ちゃんがいるから、安心できるって」
ルビィ「お姉ちゃんは何でも完璧にこなせて、誰からも頼られて」
ルビィ「何もできない私とは、まるで反対だった」
ルビィ「そんなお姉ちゃんに……私は憧れてた」
ルビィ「お姉ちゃんみたいになりたいって、お姉ちゃんの背中を追いかけてたんだ」
ダイヤ「……うん」
ルビィ「ルビィね……ずっと思ってたんだ」
ルビィ「お姉ちゃんにばっか迷惑かけて……いつも困らせて……」
ルビィ「本当はお姉ちゃん、嫌だったんじゃないかって」
ダイヤ「そんなこと……!」
ルビィ「でもね……こうも思ってた」
ルビィ「お姉ちゃんがいるから、安心できるって」
ルビィ「お姉ちゃんは何でも完璧にこなせて、誰からも頼られて」
ルビィ「何もできない私とは、まるで反対だった」
ルビィ「そんなお姉ちゃんに……私は憧れてた」
ルビィ「お姉ちゃんみたいになりたいって、お姉ちゃんの背中を追いかけてたんだ」
44: :2017/12/31(日) 03:21:26.25 ID:sOhqostl.net
>>31 修正
ルビィ「でもね……スクールアイドルをやって、思ったの」
ルビィ「ああ……私のままでいいんだ……って」
ダイヤ「ルビィ……」
ルビィ「お姉ちゃん……私は今日、お姉ちゃんから卒業します」
ルビィ「今まで、本当にありがとう」
ルビィ「――ルビィのお姉ちゃんでいてくれて……ありがとうございました」
ルビィ「大好きだよ……ダイヤお姉ちゃん」
ダイヤ「……」ゴシゴシ
ダイヤ「私もよ、ルビィ」
ダイヤ「愛しています……いつまでも」
ダイヤ「私の、大切な妹」
ルビィ「でもね……スクールアイドルをやって、思ったの」
ルビィ「ああ……私のままでいいんだ……って」
ダイヤ「ルビィ……」
ルビィ「お姉ちゃん……私は今日、お姉ちゃんから卒業します」
ルビィ「今まで、本当にありがとう」
ルビィ「――ルビィのお姉ちゃんでいてくれて……ありがとうございました」
ルビィ「大好きだよ……ダイヤお姉ちゃん」
ダイヤ「……」ゴシゴシ
ダイヤ「私もよ、ルビィ」
ダイヤ「愛しています……いつまでも」
ダイヤ「私の、大切な妹」
34: :2017/12/31(日) 02:13:28.48 ID:sOhqostl.net
―――
―
1週間後
ルビィ「部室に置いてたやつ、全部持ってきたらお部屋が埋まっちゃったけど」
ルビィ「はあ……ようやく片づけ終わったよ」
ピロリン
ルビィ「ライン? 曜ちゃんからだ……なんだろう」
曜《サプライズのお知らせ》
曜《至急学校まで集合されたし》
ルビィ「サプライズ……?」
―
1週間後
ルビィ「部室に置いてたやつ、全部持ってきたらお部屋が埋まっちゃったけど」
ルビィ「はあ……ようやく片づけ終わったよ」
ピロリン
ルビィ「ライン? 曜ちゃんからだ……なんだろう」
曜《サプライズのお知らせ》
曜《至急学校まで集合されたし》
ルビィ「サプライズ……?」
36: :2017/12/31(日) 02:22:20.66 ID:sOhqostl.net
―――
―
曜「……あっ、きたきた。おーい、ルビィちゃーん!」
ルビィ「曜ちゃん……どうしたの、急に呼び出して」
善子「遅いわよ」
ルビィ「善子ちゃんも?」
花丸「まるもいるずら」
梨子「私もね」
ルビィ「……あれ、千歌ちゃんは?」
曜「えへへ……今回のサプライズは、千歌ちゃんのためなのです!」
ルビィ「千歌ちゃんの……」
梨子「Aqoursを創ったリーダーに……今度は、私たちから……ね?」
ルビィ「Aqoursを創った……」
―
曜「……あっ、きたきた。おーい、ルビィちゃーん!」
ルビィ「曜ちゃん……どうしたの、急に呼び出して」
善子「遅いわよ」
ルビィ「善子ちゃんも?」
花丸「まるもいるずら」
梨子「私もね」
ルビィ「……あれ、千歌ちゃんは?」
曜「えへへ……今回のサプライズは、千歌ちゃんのためなのです!」
ルビィ「千歌ちゃんの……」
梨子「Aqoursを創ったリーダーに……今度は、私たちから……ね?」
ルビィ「Aqoursを創った……」
37: :2017/12/31(日) 02:22:48.95 ID:sOhqostl.net
『親愛なるお姉ちゃん……ようこそ、Aqoursへ!』
ルビィ「……うん! ルビィも手伝うよ!」
ルビィ(今までの、感謝を込めて)
曜「それでね? 3年……じゃなかった、卒業生のみんなも呼ぼうと思うんだ!」
ルビィ「卒業生……お姉ちゃんも?」
善子「何言ってるのよ、当然じゃない」
花丸「1週間もしたら落ち着いて、みんなこっちに来る余裕ができたんだって」
梨子「お金もかかるだろうし、ダメ元だったんだけど……」
鞠莉《そういうことなら、マリーにまっかせーなさーい! シャイニー☆》
ルビィ「アハハ……流石鞠莉ちゃん」
ルビィ「……うん! ルビィも手伝うよ!」
ルビィ(今までの、感謝を込めて)
曜「それでね? 3年……じゃなかった、卒業生のみんなも呼ぼうと思うんだ!」
ルビィ「卒業生……お姉ちゃんも?」
善子「何言ってるのよ、当然じゃない」
花丸「1週間もしたら落ち着いて、みんなこっちに来る余裕ができたんだって」
梨子「お金もかかるだろうし、ダメ元だったんだけど……」
鞠莉《そういうことなら、マリーにまっかせーなさーい! シャイニー☆》
ルビィ「アハハ……流石鞠莉ちゃん」
38: :2017/12/31(日) 02:32:20.81 ID:sOhqostl.net
曜「具体的には、今までの振付を採用して、メロディーはシンプルに……」
ルビィ(ああ……すごいなあ)
ルビィ(最初は、たった1人だったのに)
ルビィ(いつの間にか……彼女の周りには、人がいっぱいで)
ルビィ(私も彼女のおかげで、一番大切な夢を叶えることができたんだ)
梨子「卒業生のみんなとも、本当は打ち合わせしたかったんだけど……」
善子「何よ、そんなこと言ったらこの計画そのものが根本的に間違ってるじゃない」
曜「まあ大丈夫だよ。きっと千歌ちゃん、間違いなくここに来るから!」
花丸「ダメで元々ずら。ラインでできるだけの情報を共有して、あとは……」
ルビィ(ああ……すごいなあ)
ルビィ(最初は、たった1人だったのに)
ルビィ(いつの間にか……彼女の周りには、人がいっぱいで)
ルビィ(私も彼女のおかげで、一番大切な夢を叶えることができたんだ)
梨子「卒業生のみんなとも、本当は打ち合わせしたかったんだけど……」
善子「何よ、そんなこと言ったらこの計画そのものが根本的に間違ってるじゃない」
曜「まあ大丈夫だよ。きっと千歌ちゃん、間違いなくここに来るから!」
花丸「ダメで元々ずら。ラインでできるだけの情報を共有して、あとは……」
39: :2017/12/31(日) 02:33:11.68 ID:sOhqostl.net
鞠莉『私たちは自主練ね』
果南『もー、しかたないなー』
ルビィ(なんでかな、この場にはいないはずなのに)
ルビィ(お姉ちゃんや、みんなと……繋がっている気がするんだ)
ダイヤ『――さあ、ルビィ。また一緒に踊りましょう?』
ルビィ「……うん!」
果南『もー、しかたないなー』
ルビィ(なんでかな、この場にはいないはずなのに)
ルビィ(お姉ちゃんや、みんなと……繋がっている気がするんだ)
ダイヤ『――さあ、ルビィ。また一緒に踊りましょう?』
ルビィ「……うん!」
40: :2017/12/31(日) 02:34:27.43 ID:sOhqostl.net
END
43: :2017/12/31(日) 03:06:12.82 ID:Pt81ij/X.net
素晴らしい姉妹愛
普段泣かないダイヤさんが泣くとこっちまで涙腺にくるな
普段泣かないダイヤさんが泣くとこっちまで涙腺にくるな
45: :2017/12/31(日) 04:22:33.48 ID:brGtZw0+.net
乙
姉妹愛って美しい
姉妹愛って美しい