1:2018/06/24(日) 17:25:18.98 ID:0Gj5dwD3.net

花丸「おはようズラー」ガララ

スライム「ピギー!」プルプル

ダイヤ「ンマー! ルビィは今日もかわいいでちゅねー!」ナデナデ

花丸「!?」

花丸「ダ、ダイヤさん……そ、それはなんズラ?」

ダイヤ「あら、花丸さんおはようございます。それ、とは?」

スライム「ピギー!」プルプル

花丸「ダイヤさんが抱きかかえてる青い物体のことズラ」

ダイヤ「……ブッブーですわ!!」

花丸「」ビクッ


2:2018/06/24(日) 17:28:36.61 ID:0Gj5dwD3.net

ダイヤ「見損ないましたわ花丸さん……」

花丸「え、ええ……?」

ダイヤ「貴女今、私の愛妹であり貴女の朋友でもあるかわいいかわいいルビィを捕まえて"物体"と仰いました?」

花丸「!?」

花丸「ちょ、ちょっと待って欲しいズラ! 今ルビィって言ったズラ!? まさか、それのことズラか!?」

ダイヤ「ブッブーですわ!!」

花丸「」ビクッ

ダイヤ「今度は"それ"呼ばわり……! 一度ならず二度までも……!! 貴女一夜にして人の心を忘れたのではなくて!? 世が世なら一刀のもと斬り捨てていたところですわ!!」

花丸「だってどう見てもそれはルビィちゃんじゃないズラ! 一夜で様変わりしたのはそっちの方ズラよ!」


3:2018/06/24(日) 17:32:59.22 ID:0Gj5dwD3.net

ダイヤ「何をのたまいますか!」ブッブーデスワ!

花丸「ひえっ……」ビクッ

スライム「ピギー!」プルプル

ダイヤ「この鳴き声、この震え具合、どこからどう見てもルビィではありませんの」

花丸「る、ルビィちゃんはそんな色してないし球体でもないし、気持ちの悪い半液体の身体はしてないズラ!!」

スライム「ピギー!」ウユウユ

ダイヤ「ほら、こんなに可愛くウユウユとも鳴いてますのよ? 他に証明が要りまして?」

花丸「それは身じろぎの効果音ズラ!」

花丸「はっ。そうだ……! がんばルビィ! がんばルビィどうしたズラ!! こんなゼラチン玉なんかにはできっこないズラ!!」


4:2018/06/24(日) 17:37:00.94 ID:0Gj5dwD3.net

スライム「ピギー!」ガンバルビィ!

花丸「!?」

花丸(一時的に腕を生やした……!!)

ダイヤ「ンマ-! 百点満点のかわいさですわルビィ~!!」ナデナデナデナデ

スライム「ピギー!///」ウユウユ

花丸(うう、頭が痛くなってきたズラ……おかしいズラ……絶対おかしいズラ……)

花丸(あんな物の怪がルビィちゃんのはずないズラ……)


6:2018/06/24(日) 17:40:22.70 ID:0Gj5dwD3.net

ガラララ

千歌「おっはよー! なんか騒がしくない? どしたのー?」

曜「おはヨーソロー!」

梨子「おはよう」

花丸「ああ、ああ! 三人ともアレを見るズラ!!」

スライム「ピギー!」プルプル

千歌「わ! なにあれ!!」

花丸「やっぱり変ズラよね!? おかしいズラよね!?」

千歌「ルビィちゃんリボン変えたの!? わ~! かわいいね-!」

花丸「」ズコー


8:2018/06/24(日) 17:44:08.54 ID:0Gj5dwD3.net

花丸「なんでわからないズラかああ!! そもそもあれはリボンなんてしてないズラよおおお!!」

花丸「曜ちゃん梨子ちゃん! 二人ならあの水まんじゅうが見えるズラよね!?」

梨子「水まんじゅう?」

曜「え、水まんじゅう! どこどこー? 私、水まんじゅう好きなんだあ」ヨーソロ♪

スライム「ピギー!」ガンバルビィ!

花丸「あそこでこれ見よがしにがんばルビィしてる奴のことズラ!」

曜「がんばルビィ?」

梨子「がんばルビィしてるのなら、ルビィちゃんしか居ないけど」

花丸「二人までなんてことを言うズラ!! よく見るズラ!!違うズラ! あんなのルビィちゃんとは全然違うズラあ!!」グスッ

曜「ど、どうしたの花丸ちゃん?」

梨子「いつも通りダイヤさんがルビィちゃんのことを愛でてるだけよ?」


10:2018/06/24(日) 17:48:30.41 ID:0Gj5dwD3.net

梨子「え? だって」

曜「ピギー!って鳴いてるし」

梨子「プルプル震えてるし」

曜「うゆうゆ言うし」

梨子「何かとがんばルビィしてるし」

千歌「純度100%のルビィちゃんだよねえ?」

花丸「……」アングリ

花丸(オ、オラの方がおかしいズラ……? あれは、本当はルビィちゃん……?)

スライム「ピギー!」フンバルビィ!

花丸(そんな訳ないズラ……あ、あの青畜生は……絶対オラのことをおちょくってるんズラ。みんな目を覚ますズラ……)


11:2018/06/24(日) 17:51:36.18 ID:0Gj5dwD3.net

ガラララ

鞠莉「シャイニー☆」

果南「ごめんごめん、遅くなっちゃって」

花丸「二人とも、あれを――むぐぐ」

花丸(……いや、ここは下手にオラから訴えかけるよりも、様子を見た方がいいズラ。先にオラが変人扱いされでもしたら本末転倒ズラ)

果南「? なに?」

花丸「な、なんでもないズラ……!」アワアワ

果南「――そう」

千歌「おはよー果南ちゃん。あれ、目が充血してるよ? 海水?」

果南「あはは、そうそう。大丈夫だから気にしないで」


12:2018/06/24(日) 17:54:39.71 ID:0Gj5dwD3.net

花丸(鞠莉ちゃん、果南ちゃん、オラは二人のことを信じてるズラ……)

鞠莉「シャイニー☆」

果南「! ダイヤ、それ……」

スライム「ピギー!」ウユウユ

花丸(! 果南ちゃん……!)パァア

果南「肩にホコリ付いてるよ」ヒョイ

ダイヤ「あら失敬、ありがとう果南さん」

花丸「」ズコー!!

花丸「なんでそうなるズラあああ!!!」


15:2018/06/24(日) 17:57:18.42 ID:0Gj5dwD3.net

花丸「もっと!! おかしい!! 異物を!! ダイヤさんは!! 抱えて!! いるズラよ!!!!」

梨子「ちょ、ちょっとどうしたの花丸ちゃん!?」

花丸「ルビィちゃんは!! 本物のルビィちゃんは一体どこにいるズラ!?」

曜「る、ルビィちゃんなら、そこに居るけど……」

スライム「ピギー!」プルプル

花丸「あれは!! あんな、妖怪顔だけキチガイはルビィちゃんじゃないズラ!!」

鞠莉「シャイニー☆」

花丸「うるさいズラ!! こんなのノンシャイニーズラよ!!」

鞠莉「ノンシャイニー……」

小鳥遊六花「邪王真眼」

花丸「善子ちゃんも静かにするズラ!!」


20:2018/06/24(日) 17:59:54.44 ID:0Gj5dwD3.net

ダイヤ「……花丸さん、貴女、少し疲れているのではなくて?」

花丸「オラはいたって健康ズラ。おかしいのは絶対絶対みんなのほうズラ!」

ダイヤ「ですが、これは明らかに、貴女にだけ違うものが見えていて――」

スライム「ピギー!」ガンバルビィ!

花丸「ぐぅ……」

花丸(みんなの中ではもう、完全にあれがルビィちゃんとして認識されちゃってるズラ……?)

花丸(それなら、本当のルビィちゃんはどうなってしまったズラ。あぁ、ルビィちゃん……!)

花丸「うぅ、なんで誰もわかってくれないズラ……オラ……オラは……」オーイオイオイ


21:2018/06/24(日) 18:02:34.64 ID:0Gj5dwD3.net

千歌「はわわわ、花丸ちゃん泣かないで。そ、そう! ほら、全員揃ったことだし、練習はじめない? ね、花丸ちゃん、お願いだから元気だして?」

花丸「千歌ちゃん……」ズビビ

鞠莉「シャイニー☆」

小島よしお「ピーヤ」ウィー!

花丸「鞠莉ちゃん、善子ちゃん……」グスッ

花丸(みんな、いつも通り優しいズラ。おかしなところはなにもないズラ。やっぱり、オラが狐につままれてるんズラかな)

花丸(うん、そうズラ。そうに違いないズラ。夢は覚めるのが必定ズラ。きっと明日になれば全部元通りのはずズラ)

花丸「ありがとう千歌ちゃん。オラ、みんなと一緒に練習するズラ」


24:2018/06/24(日) 18:06:10.77 ID:0Gj5dwD3.net

千歌「うん! 絶対それがいいっ! 私たちは輝きを見つけるんだ……!!」

花丸「うん! オラたち、輝こう……!!」

千歌「ようし! じゃあ、私たちだけの輝きを見つけるために! 屋上へGOだ!」

曜「ヨーソロー!」

梨子「花丸ちゃん、でも無理はしちゃダメよ?」

鞠莉「シャイニー☆」

ダイヤ「貴女に何かあれば、ルビィも悲しみますから」

スライム「ピギー!」プルプル

花丸「そ、そうズラか」

花丸(よくみると、こいつもキモかわいいズラ……? こいつは偽物ルビィちゃんだけど、だからと言ってあんまり非道い扱いをするのは可哀想ズラかな)

花丸「あ、みんな行っちゃったズラ。オラも急がないと」

果南「――ねえ、君」


26:2018/06/24(日) 18:09:47.47 ID:0Gj5dwD3.net

花丸「? オラ?」

果南「そう、君のこと」

花丸「(なんでよそよそしく"君"なんて呼ぶんズラ?)どうしたの果南ちゃん」

果南「君はさ、あのスライムが見えてたんでしょ」

花丸「!!」

花丸「き、気づいてたズラ……?」

果南「そりゃあ、気づくよ。うん、普通は気づく」

花丸「それならどうして……」

果南「もう、普通じゃないんだよね、みんな。――いや、私だけが馴染めてないって言った方がいいのかな。とにかく、みんな少しずつおかしくなってる」

果南「千歌は会話をしようとすると二言目には輝きを持ち出すし、ダイヤはブッブーを言う回数が日に日に増してる」

果南「鞠莉、鞠莉は……っ、今朝から、シャイニーとしか喋れなくなった」


29:2018/06/24(日) 18:13:10.33 ID:0Gj5dwD3.net

果南「そして、ルビィちゃんは、人間の形でさえも、なくなっていた」

花丸「ちょっと待つズラ。い、意味が、そんな……まさか、そんなことが……」

果南「ルビィちゃんにしても、ピギィって鳴いて、うゆうゆ言って、がんばルビィが出来れば、ガワなんてなんでもいいみたいなんだよね。ホント、ふざけないでって感じなんだけどさ」

果南「曜ちゃんと梨子ちゃんはまだまともだけど、周りの変化には鈍感みたいだし、明日にはどうなってるかわからない。あ、そうだ――君、善子ちゃんが全く別人になってるの、知ってる?」

花丸「――え? で、でも、善子ちゃんはちゃんと」

果南「ほら。君は今、境目に居るんだよ。だから少し、話しかけるか迷ったんだ」

果南「それで、君はあのスライムがルビィちゃんに成り代わってるのが許せないんでしょ?」


31:2018/06/24(日) 18:15:44.54 ID:0Gj5dwD3.net

花丸「う、うん。だって、絶対おかしいズラ……」

果南「私が君に話しかけたのも、同じ理由だよ。君はかろうじて意識があるみたいだから、わかってくれると思って」

花丸「ど、どういうことズラ?」

果南「はい、鏡を見てごらん」

花丸「……」

花丸「い、いやズラ」

花丸(だって、オラは、国木田花丸……)

果南「いいから、見て」

花丸「」ビクッ

花丸「わ、わかったズラ」

花丸(まさか、そんなはずないズラ。だって、まさか、まさか)ノゾキコミ


37:2018/06/24(日) 18:28:32.23 ID:0Gj5dwD3.net

花丸「……も」

花丸?「もも……」

コマさん「もんげーーー!!!!」

おしまい


39:2018/06/24(日) 18:56:26.12 ID:0Gj5dwD3.net

性格の悪いSSを書いた。すまん


38:2018/06/24(日) 18:31:22.27 ID:l2nyIsmf.net

>>37
おもしろかった


43:2018/06/24(日) 19:08:19.41 ID:Kh1k2NF/.net

ぶん投げて終わりやがった…


44:2018/06/24(日) 19:15:25.23 ID:n9lQxfcp.net

いやでも良い..これで良いんだ...