サル

2017年08月28日 14:58


 北信濃・湯田中(ゆだなか)温泉滞在中には地獄谷野猿公苑(やえんこうえん)にもお邪魔しました。世界で唯一、温泉に入るサルとして有名な野生のニホンザルのいるところです。湯田中のすぐそばですので、行かない手はありません。もっとも、出かけたのは8月4日で、サルたちは夏には「入浴」しませんが。

 野猿公苑のホームページはこちらです。野生のサルに接する際の注意点などが勉強できます。

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 手軽な行き方の一つは、長野電鉄の終点・湯田中駅から上林(かんばやし)温泉行きのバスに乗ることです。大まかに言うと、志賀高原へ行く途中で下車する感じです。なお上の写真は湯田中駅で、止まっているのは特急「スノーモンキー」です。この名称は野猿公苑のサルにちなんでいます。

 上林温泉のバス停から舗装された広い坂道をしばらく上ると、野猿公苑への遊歩道の入り口に着きます。

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 ここからサルに会える野猿公苑まで、ほぼ平坦な整備された道が続きます。

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 この日は晴れでしたが、標高800m以上で、湿度も低く、木陰のおかげもあって快適です。ここを歩くだけでも価値があります。森林浴にもなっているんでしょうね。

 写真のような急カーブも何カ所かありました。

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 左手は下方へ急な斜面になっています。植林されたものでしょうけど、数え切れない杉の木が・・・。

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 感心したのはゴミが全く落ちていなかったことです。こういう斜面には空き缶などが投げ捨てられているものですが。当たり前のこととはいえ、お客さんを含め、大勢の人の努力・協力の結果でしょう。

 たまにすれ違う観光客がいましたが、外国人が多かったです。さすが世界的に有名なサルたちです。「こんちわ〜」と挨拶すると、外国人も返礼してくれます。無反応の人もいましたが。

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 道の端に水路が設けられている所があり、澄んだ水が勢いよく流れていました。湧き水なんでしょうね。写真は振り返って撮ったものです。

 やがて森を出ると、地獄谷温泉一帯が目に入ります。

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 写真の川は横湯川、左の建物はおそらく温泉旅館。写真右端の真ん中に坂道が見えていますが、そこが野猿公苑の入り口です。

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 振り返って見上げると、いい天気でした。

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 先ほどの坂道は階段でした。これを上りきって左へしばらく行くと、「関所」みたいな建物があり、入場料を払って通り抜けて、野猿公苑に足を踏み入れます。

 そこには先ほどの遊歩道のような通路があるだけで、観光客で混んでいたので、最初は左手眼下の河原にばかり注意が向きました。流れの音が響いてきます。河原には外国人や小学生の団体客がいました。

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 対岸にサルの姿を認めてシャッターを切りましたが、上の写真などは、今見るとどこにサルがいるのか自分でも分かりません。

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 ズームしてやっととらえることが出来ました。ズームすると、私の腕とカメラでは手ぶれになりやすいので、余りやらないのです。

 ふと視線を河原から通路の進行方向に向けると、「おわっ!!」

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 い、いました。それもこんなに近くに。いきなり現れたみたいですが、観光客にさえぎられて視野に入らなかっただけなんでしょう。

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 だらしなく昼寝しているのもいれば・・・

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 こんな風にいばっているみたいなのもいて・・・

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 こちら思索にふける風情の3人?組・・・。

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 こちらは親子でしょうか。毛づくろいしていました。狭い通路の端にいたのですが、混雑していて、見えにくいので、うっかりすると、蹴飛ばしてしまいそうです。

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 ちょっと目を離したら「立場」が入れ替っていました。

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 野猿公苑の一番奥にあるのが有名な露天風呂です。人の手が加わったもののようです。周囲に余りサルはおらず、入浴しているのもいません。夏に温泉に入るのは人だけなんですね。ただ、一匹がお湯を飲むような動作をしていました。何らかの栄養があるのかもしれません。

 このとき100人はいるかと思われる小学生がやって来ました。露天風呂周辺は満員に。サングラスに日焼けした監視員らしき人はいましたが、引率の先生も子供がサルをからかったりしないか、気が気ではなかったかも。

 私はそこを離れて、河原に下りました。振り向いて撮ったのが下の写真。

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 拡大すると分かりやすくなります。橋の上にいるのが小学生たち。露天風呂はその向こうにあります。右の上方に柵が見えますが、それは私が通ってきた通路の柵です。

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 野猿公苑を出て、河原から勢いよく立ちのぼる噴気を確認。これが地獄谷という名の由来なのかもしれません。

 あとは来た道を引き返しました。遊歩道の入り口を出て少し下ると、しゃれたお店が目に入りました。

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 普段なら身分不相応ということで決して入らないのですが、「旅の恥はかき捨て」の精神でお客になってしまいました。こういうことの出来るのが旅の面白さでもあります。11時半頃でしたので、席は十分ありました。

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 信州に来たら、信州ならではのものを体験しようという方針で注文。チキンと信州産の野菜を信州産のそば粉を含んだ衣で巻いたものだそうです。ジュースのリンゴも信州産。こんなタイプの食べ物もめったに食べたことがありません。

 こんなことが頭に浮かびました。あのサルたちは、私たち観光客に警戒心も好奇心ももたずに、透明人間ででもあるかのように接していました。初めて人に会えば、そうはいかないでしょう。しかし、賢い彼らは、長年人に触れるうちに、意識しなくていい存在なのだと分かって、今に至っているのかもしれません。そう仕向けたのは多くの人の配慮でしょう。観光客とサルとの関わり方はこれでいいのかもしれません。ただそういう関係を永く保つためには、あとからやって来る私たちの不断の努力というものが必要なのでしょう。・・・

 さて私の昼ご飯。生野菜がありがたく、すべておいしく食べましたけど、やはり慣れないせいで野菜やソースをテーブルにこぼしてしまいました。レジで女性に一言謝りますと、「大丈夫ですよ」とにっこり応対してくれたので、気分よくそこをあとにしたのでした。




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