2011年08月29日

PC-9801USその4 うちのぱわふるUS紹介1

PC-9801US集中講座 第4回(笑)

第1回で紹介したとおり、PC-9801USはその存在の特異性から、自分が98シリーズの中で「一番入れ込んだ」機種です(改造的な意味で)

まぁ、すんなりアップグレードできる機種はネタにもならないってこった

最終的PC-9801US「怪」仕様
CPUIBM486SLC2 58MHz(29MHz×2 一次キャッシュ16KB)
※Windowsが動くギリギリまでクロックアップしています
メモリ14.6MB(内部増設3.6MB Cバス増設12MB=15.6MB/1MB余り)
RAMディスク用カードメモリ8MB(メルコRCS-8000)
HDDCF-IDE 4GB(最大127GBまで対応可能)
FDD3.5インチ 1.25MB 2モード×2基
背面の外付けFDDポートに時折3.5 1.44MBドライブや5インチドライブが付きます
ビデオ640×400 4096色中16色 2画面(VRAM 256KB)
アイオーデータ「GA-1280A」最大1600×1024 16M色中256色(VRAM 2MB)
拡張1PC-9801-86互換FM音源+GM互換MIDI音源(Q-Vision WaveMaster)


US怪前面US怪背面
前面:アイオーデータのアクセラレータについている「Powered by 486 with Co-PRO」のシールがちょっと誇らしい
背面:拡張スロット上段はアイオーデータのGA-1280A、下段はキュービジョンの86音源+バスマスタSCSI+GM MIDI複合ボード「WaveMaster」(内蔵音源は無効にしてます)

US怪横面US怪メモリほか
横面:CPUが結構発熱するので、排熱のため縦置き板を撤去し、40mmの空冷ファン用穴を開け、そこに排気ファンを設置しています。かなり板金硬いです

右写真:HDDがわりにコンパクトフラッシュを用いてSSD化しています
IDE-BIOSを書き換えてるので、本来の544MB上限から、28bit LBAで管理できる限界の127GBまで対応できますが、DOS機にそんな巨大容量は無用の長物なので、4GB程度に落ち着いています(それでも容量が余る)

また後述の理由により、機械駆動のディスクを使うと電源不足でHDDやFDDが挙動不審におちいるため、ディスクを半導体化したという理由もあります

RCS-8000はメルコのEMS/バンクメモリカード(プロテクトメモリ対応はRCD-8000)
プロテクトメモリは内蔵3.6MB+Cバス12MBで14.6MB上限に達しているため、それ以上は無視されます。メモリカードのスロットが空いているので、そこにプロテクトメモリ非対応のカードを挿し、RAMディスクドライバを用いてRAMディスク化しています。しかしメモリカードスロットは低速なので、内蔵HDD(SSD)よりはちょっとだけ速い程度

GA-1280AWaveMaster?

写真左:アイオーデータの「GA-1280A」
ウィンドウアクセラレータボード(この呼び方も懐かしいなぁ)唯一の国産アクセラレータチップ「ZF-16(通称ACCELA)」を搭載したアイオーデータの出世作
チップの完成度もさることながら、ドライバの性能もすばらしく、後発のS3 928やCirrus LogicのCL-GD5434と同等の能力を有してた(カノプのPowerWindow928には負けるが)

MS-DOS/Windows3/Windows95に強い、でもNT3.x系やFreeBSD(98)には弱い
姉妹品のGA-1024とはビデオメモリ容量のほかに、RAMDACのクロックも違ってました

Windows3.0Aを高解像度・多色で動かすために実装しています。Windows3.1以降という条件をつけるなら、GA-98NBが大好きです(CL-GD5434 速くて安くてうまい)

Windows3.0対応のアクセラレータは他にメルコWAB-S、カノープスPowerWindow928(初代)/同924、NECのPC-9801-85などがありましたが、いずれも初期ロットの添付ドライバにしか対応しておらず、後期ロットはWindows3.1以降となっています、もちろん今Webから落とせるドライバもWindows3.1以降です

WAB-SとPC-9801-85は論外だけど、PowerWindow928の初期ロット箱入り完品が手に入っていたら、GA-1280Aよりもこっちに転んでいたかもしれない、それくらい95年以前のカノープス神話はすさまじい(PowerWindowのハイエンドモデルは98貴族の嗜み)

写真右:キュービジョンのWaveMasterっぽいもの……?いいえ、どう見てもCバスメモリボードです

これが「Cバス増設12MB」のカラクリ、メルコのEMJ-12MというCバスメモリボードを、配線が走っている部分ギリギリまでヤスリで削り、ボードサイズを小さくして、WaveMasterの上に小亀化して載せています。まさにお手製セカンドバス

アイオーデータのセカンドバス規格でも、ベース:音源、サブ:Cバスメモリ、あるいは逆の組み合わせなんてものは存在しない!仮にあってもメモリ容量が8MB止まりだ

WaveMasterJ 12M
ちなみに、開いてみるとこんな感じ。WaveMasterにはCバス端子付近にスルーホールがあるので、そこにコネクタを埋めて(SCSI内蔵用の50ピンコネクタを少し加工して2連接着)着脱式にしています。ただメモリボードを繋ぐケーブルが普通のフラットケーブルなので、あまり開いたり閉じたりするとすぐ断線するのがダメなところ

2スロットのスペースに5スロット分の機能(GA/FM/PCM/MIDI/メモリ)に加え、CPU交換やCPUクーラーの設置による消費電力の増大により、USの電力供給能力はギリギリです。2.5inch HDD(しかも12ミリ厚などの古いやつ)でも装着しようなら、電力不足でPCが起動しないが、ディスクがカコンカコンいうか、フロッピーにアクセスした瞬間にリセットがかかるなど、まさに電力的綱渡り状態(笑)

そんな中でハードディスクのSSD化はもはや必要不可欠ともいえる

US怪メインボード
PC-9801US怪のメインボード

改造履歴は、コプロセッサ追加→クロックアップ(20MHz)→CPU張替え交換(486SLC2)→CPUクーラー追加→ケース加工→クロックアップ(Over20MHz)→ITF-ROM書き換えによるHDD容量制限撤廃…ってところですか、まさにいろんな意味でヤヴァイ

電源接続コネクタ付近から伸びる赤黒ケーブルはケースファンを回すための給電ケーブルです、DC12Vを要求します。メインボード自体はほとんど5Vで動いていますが、Cバスの拡張ボード向けに12Vを要求するため(小電力ですが)、一応12Vを取る事ができます

US怪CPU付近
CPU付近の写真

IBM486SLC2は3.6V駆動のCPUなので、5Vで動く386SX系はレギュレータなどで3.6Vに落としてやる必要があります。実際には一般に良く使われている3.3Vでも問題ないです、ただクロックアップ時にはどうかな?という感じで(OCの電圧カツ入れは常識?)

写真では、可変3端子レギュレータを使って5Vを元電圧にして3.3V~4Vくらいを目安に可変抵抗で出力電圧を調整しています。クロックアップと発熱と消費電力を適当な折り合いをつけます。電圧測定にはデジタルテスタが必須です

CPUクーラーは35mm角のものを使用。これでも386SXのサイズに比べると大きく感じる、しかしヒートシンク一体型でこれ以上小さいのは手に入らなかったので、このサイズで妥協。クーラーは12V駆動ですが12Vで回すと相当うるさいので、5Vでゆるゆる運転させてます

右の3本線が生えている部分は20MHz Overクロックアップ対策部分。MATE/FELLOW以前のPC-9801はクロック同期タイプなので(一部機種除く)、ベースクロックが上がるとシリアルやタイマなどが狂ってしまい、キーボードが効かなくなったり、時間測定系に影響が出るので、CPUへの供給クロックと他へのクロック供給を分離してやる必要があります、これが「クロック分離処理」です。まぁ、今時やる人はいないので方法はバッサリ省略しますけどね

ちなみに、PC-9801USは16MHz→20MHzへのクロックアップに関してはハードウェア的な対策が施されているので、抵抗1つの移動とクロック発信器の交換だけで済みます。20MHzを超えようとすると上記の対策が必要になるワケで

16MHz→20MHzへのクロックアップ作業も今やる人はいないので省略。とはいえ、今でもPC-9801USでググると方法を紹介しているページが引っかかるので、やってみたいと思う人は検索してみるべし

CPUのすきま

グラフィックのドーターボードを載せてみたところ。CPUクーラーにコンデンサがきれいに乗っかってます。まぁ、サブ基板がしなるよりはマシではないでしょうか?空気の取り込み口もなんとか確保できているようですし

ちなみにCPUクーラーを取った状態での撮影を試みようとしましたが、熱伝導テープの粘着力が強すぎて、無理にはがすとCPUがメイン基板からもげる可能性があるのでやりません

ITF(BIOS)の書き換えは…特殊な4Mbit UV-EPROMが読み書きできるROMライターとROMイレーサー、x86アセンブラが理解できる知識、PC-98のBIOSにアタリを付けられる人なら書き換えを試みてもいいでしょう(ほとんどの人はROMライタの部分でメゲル)

ここまでやり切ったPC-9801US、、、最後にまだ手をつけていない重大な部分(そして致命的な部分)があるんですが、これはまた次の機会にでもネタにしましょう

今回はハードウェア的な部分を扱いましたので、次はソフトウェアな部分を扱います

kokoten at 19:48コメント(0)トラックバック(0)PC-9801関連  

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