2007年09月12日

まちがいと失敗は、学びの第一歩です

夏休み、4年生にちょっとした課題を、冊子にして渡しました。

私からみて受験生に最も欠けていると思われるところを、4年生のこの時期から、少しでも意識づけしたいという意図からです。

内容は、接続語と指示語。
それから、心情を表す動詞、副詞、形容詞の用法です。

たとえば、「おもはゆい」「いたたまれない」「わびしい」などの言葉を、いくつかある例文の空欄に、正しく当てはめていけるか、という問題を並べてみました。

これは、6年生のトップクラスの女子でも、そう簡単には満点をとれないレベルのものです。(実際、同じ問題を6年生の最上位クラスでやってみたら、平均点は8割くらいでした。)

当然、4年生にとってかなり難しいものですが、問題をやることによって、「こんな言葉知らなかった!」「へぇ、こういう使い方をするんだ!」という驚きを与え、興味付けをしたいというねらいがありました。

うまくいけば、こうした言葉そのものに対するセンサーにスイッチが入り、自ら語彙を増やしていくことにもなります。

,泙困蓮⊆分の力で解くこと、必ず自己採点し、まちがえを赤で直してから提出することを表紙に明記し、その旨、説明してから配りました。

さて、2学期が始まって2週間。
4年生のお子さん達は、この課題をどう処理したでしょうか。

次のようなグループに分かれました。

A 未提出。
B  やってあるところとないところがある。
C 解答は書いてあるが、自己採点してあるところとないところがある。
D すべて正解で、きれいに全部○がついている。
E 指示されたとおり、間違いを赤で直してある。
F 自力でやった後、まちがえたり、知らなかったりした言葉の意味を、調べて書いてある。

国語の得意なお子さんほど、E・Fのタイプで、なかには、意味調べを別紙にやり、添付して提出してきたお子さんもいました。

謎が多いのがDのグループです。

この課題がパーフェクトなら、相当な実力の持ち主です。

実際、Dグループには、かなり国語のできるお子さんもいましたが、ごく標準的な実力の持ち主もまた多く、国語は苦手かな、というお子さんもいました。

本当にすべて実力でできたのであれば、こんなに喜ばしいことはありません。

私としても、お子さんを疑いたくないし、全部できたことに対し、よかったねとほめてあげたいところです。

が、中には、短文づくりまで解答例と全く同じ、というものもあり、こればかりは、すべて自力でやったと認めるのは難しいなと思いました。

一般に、お子さん達は、「答えがわからない」ことに対して、ものすごく脆弱です。

わからないと、すぐに答えを知りたがります。

自分で考えて、闘ってなんとか対処しようという根性のあるお子さんと、そうでないお子さんの差は、はっきりとしています。

テスト形式で問題を解かせても、終了時間まで格闘するお子さんと、早く終わりにして答えを教えてよ、とばかりに思考を停止していまうお子さんとがいます。

もっとも、簡単な問題であれば、ギブアップ組も、喜んで取り組むのですが…。

わからないと答えを見たくなるのはごく自然な気持ちで、まして10歳そこそこの子どもなら、仕方のないことです。

だからこそ、解答は、絶対に親が管理しなくてはなりません。

答えを見せるのは、自力で解いたあとにしなくてはだめなのです。

わからない、という不安な状態に耐えられる子にしないと、試験で、他人のものを覗く、という最悪の行為を招きかねません。

実は、学年が低いほど、無邪気に人のものを見る傾向があります。

いい点数を取ってやろうとかいう邪心や欲からではなく、純粋にわからなくて困っているからそうするのです。

わからない状態に耐えるだけの強さが十分に備わっていないことが原因です。

試験にとどまらず、大げさにいえば、人生そのものが答えのわからないことだらけ。

毎日毎日、何かしらの問題をかかえ、答えを探しながら生きていかなくてはならないわけですから、安直に答えを他から得ようとするクセは、改めたほうがいいに決まっています。

答えはお子さんに持たせない。
これは、親として最低限、しなくてはならないことです。

そして、できれば、丸つけは親がかかわって、一緒にやってあげることです。
×がたくさんついても、決して責めないことが大切です。

間違いと失敗は、学びの第一歩。

たくさんまちがえて、その分たくさん学ぼうね、という気持ちで勉強できれば理想的だと思います。



この記事へのコメント
こんばんは。
以前にもコメントした小6女児母ですが、
ハンドルネームを忘れてしまいました。

更新とても嬉しいです。
時々来ていましたが、今日は「おお!」と声が出てしまいました。
お忙しいと思いますので、またマイペースで更新していただけると
励みになります。

ご本も時折読み返しています。
貸してあげた友人は「とても良かったので早速買いました!」と
本をすぐ返してくれました。

ますますのご活躍を蔭ながらお祈り致しております。



Posted by らら at 2007年09月13日 23:39
こんにちは!
私も更新を心待ちにしていた一人でしたので、とても嬉しかったです^^

さて、続語と指示語、心情を表す動詞、副詞、形容詞の用法。。。
うちの国語苦手な娘にも、4年生頃からこうやって教えてもらってたら、と思わずにはいられません。相変わらず、国語の成績は・・・です。
娘が志望している学校は、記述が多くて語句関係も必ず出る学校です。
一方それらを苦手としている娘。無謀かな?志望校変えた方がいいのかな?と親の方が不安定になってます。が、先生のご本を読んで心いれかえる毎日です^^

ところで、今年の入試において、先生が「これはオススメ!」という本は何かありますか?もしよろしければ、何冊か教えていただけると嬉しいです。参考にさせていただきたいです。
Posted by クローバー at 2007年09月15日 17:26
私もららさんと同じく
心待ちにしておりました!
でもきっとお忙しいのだろうと、、、
ちょうど今日、国語ではなく算数ですが
子供が「できなかった、、」と泣いて
そうだよなあ、できないのってつらいんだよな
としみじみ思っていたところです。
今日の記事に励まされ、
母は淡々と助言したいと思いました。
これからも、ひそかに応援しております。
Posted by にゃん母 at 2007年09月16日 01:06
解答の管理について、実はとても悩んでいたのです。
本人に自立を促すためにも、自分で答えあわせをさせるべきか、
でも、先生のおっしゃる通り、無邪気に答えを写して、
やったつもりになっている息子がいて。

関わるところは、ここだったんだ〜と、
目からウロコが落ちる思いです。

ありがとうございました!
Posted by あかり at 2007年09月16日 03:22
私も「なにか横やりが入ったのかな?もう更新はないのか。もうお気に入りへの登録を消そう。でも最後にちょっとクリック」と思ったら、なんと更新されていたではないですか!
ビックリです!
当方、娘が三人いて、先生のご自分のお子さんへの接し方、失礼ながら先生のボケッぷりなどとても親近感を抱いていました。
また私の母校の入試時の面接の様子なども読んで「あの先生たちならこんな質問するな〜」と半ばあきれながら苦笑していました。

今はうちは受験生はいませんが、同世代の、子育てしながら働く女性の生き様をこれからも読ませてください。

このブログを教えてくれた姉にもブログ再開をさっそく知らせます。
Posted by わくわく at 2007年09月19日 11:51
私は初めて書かせていただきます

再開をずっと待っておりました。!!!!
よかったです。とても心配な気持ちでおりました。
今は、
受験生は抱えておりませんが、
母として大変楽しく、また、参考にさせていただいています。

是非これからも、ゆっくりと。。。
続けていただきたいと思っています。

ご無理のないように。。
私も影ながらお祈りいたしております。
Posted by 三字 at 2007年09月20日 14:32
以前よりひっそりと隠れファンです
今日は嬉しくて
初めて書かせていただきます

再開楽しみにまっておりました!!
何かご事情があり、もう 閉じてしまわれるのかと
心配しておりました(勝手に、、、)

私は受験生は抱えておりませんが
母として、大変参考になり、また楽しませていただいており
勉強させていただいております。

どうぞご無理なさらずに、
ゆっくりと続けて行ってくださいね!

私も影ながら、応援いたしております。
Posted by 三児の母 at 2007年09月20日 14:41
私もブログ再会を心待ちにしておりました。
お忙しいのかなぁ、でも、また再開して欲しいなぁ、と思いながら、たまにのぞかせていただいておりました。
ゆっくりでもいいので、更新を楽しみにしております。
またおじゃまさせていただきます♪
Posted by みいこ at 2007年09月23日 21:50