ハノイにある私のアパートの前には、以前、多くのタクシーが客待ちのため
駐車していました。しかし、今では、アパートの前で駐車しているタクシーは
ほとんど見かけなくなりました。

 現在、ベトナムでは、既存のタクシー会社を凌ぐ勢いで、Grabなどの配車サ
ービスの車両が増えています。この配車サービスは、既存のタクシー会社を利
用するよりも安い場合がほとんどであり、プライベートでは私も良く利用して
います(朝晩など、利用者が多い場合は、タクシー料金より高くなる場合があ
ります。)。

 この配車サービスのメリットは、行先をアプリで指定できること及び料金が
あらかじめ決まっていることです。行先をアプリで指定できることにより、難
しいベトナム語で運転手に行先を伝える必要がなくなります。また、料金があ
らかじめ決まっていることにより、運転手が遠回りして料金を上げようとする
動機付けがなくなります。

 既存タクシーにくらべてのデメリットは、運転手があまり、道を知らないこ
とでしょうか。配車アプリでは、指定された運転手が、現在、どこにいるか把
握できます。指定された運転手に対しても、ナビ画面に客が待っている場所が
表示され、経路も表示されます。しかし、そもそも地図を見たことがない運転
手も多いようで、自分が待っている場所からどんどん離れて行ってしまう場合
もあります。

 料金が安くて、既存タクシーより使いやすい面もある配車サービスの影響に
より、既存タクシー会社は、売上が大きく減少しているようです。ある既存タ
クシー会社では、2017年の売上は、前年に比べ30数%ほど売上が減少したとか。

 そのような中、既存タクシー会社は配車サービス会社の税務面でメリットが
あることから、安い配車サービスの提供が可能との主張を行い、法令上、公平
な取扱いを求めています。配車サービス会社の主な事業が運送業ではないこと
(IT関連事業)及び電子決済などにより正確な売上が不明であることを挙げい
るようです。