日本で働く外国人労働者について年末調整を行う場合、国外に住む家族につ
いて配偶者控除や扶養控除の適用を受けようとする場合には、その家族につい
ての「親族関係書類」や、実際に仕送りをしていることを証明する「送金関係
書類」といった書類を、扶養控除等申告書や配偶者控除等申告書へ添付し提出、
または提示する必要があります。
 「親族関係書類」はパスポートの写し及び戸籍謄本など、その家族の氏名、
住所、生年月日等が確認できる書類が該当します。
 「送金関係書類」は、その家族に対しての送金であることが確認できる書類
や、その家族がクレジットカードの利用により生活用品を購入し、その購入費
用を送金している場合には、そのクレジットカードの利用明細なども「送金関
係書類」に該当します。
 複数の親族について扶養控除等の適用を受けようとする場合には、その親族
ごとに送金を行う必要があり、その親族ごとに「送金関係書類」の提出、提示
をすることとなります。

 一方で、一部の外国人労働者については源泉所得税自体の取り扱いが異なる
ケースがあります。国内法の規定よりも優先される租税条約の規定により、一
定の要件を満たす大学教授や留学生等については、その支払いを受ける給与に
ついて源泉所得税の免除や軽減されることが定められています。
 大学教授については、学校教育法に規定する学校において行う教育または研
究に対して支払われる報酬が対象となります。留学生等については、学校教育
法に規定する学校の学生であり、「資格外活動」の認定によりアルバイトをし
ている場合におけるそのアルバイト料が対象となります。この場合における
「学校」には、学校教育法に規定するものが対象であるため、民間の日本語学
校等は含まれません。
 租税条約の規定により源泉所得税が免除等されるためには、その給与等の支
払者の所轄税務署長に「租税条約に関する届出書」を提出することが要件とな
ります。届出書の提出が無い場合には、通常通りの源泉徴収が必要であること
にご留意ください。

 また、上記免税等の規定は日本と租税条約を締結している国が対象となりま
す。国ごとによって租税条約の取り扱いも異なるため、適用の場合には事前確
認が必要です。