2018年3月に財政部・税務総局・税関総署より「増値税改革の深化に関する
政策の公告」(財政部 税務総局 税関総署(2019年)39号)が発表されまし
た。前回はこのうち、税率変更について報告させていただきました。

 今回は交通費の取扱についても変更されていますので、この点を報告させて
いただきます。

・交通費に係る仕入税額控除の導入
 従来は交通費に係る増値税の仕入税額については、増値税の売上税額と明確
な相関関係が認められないとして相殺できなかったところ、2019年4月1日以降、
一定条件を満たす場合には相殺することが認められることとなりました。

具体的な条件は下記のとおりです。

納税人が増値税専用発票を未取得の場合、以下の規定により仕入税額を確定す
る。

1.増値税電子普通発票の場合、発票上に明記された税額;

2.旅客の識別情報が記載された航空運輸電子行程表の場合、以下の公式により
仕入税額を計算する。

 航空旅客運輸仕入税額=(チケット代+燃油サーチャージ)÷(1+9%)×9%

3.旅客の識別情報が記載された鉄道車両チケットの場合、以下の公式により仕
入税額を計算する。

 鉄道旅客運輸仕入税額=チケット額面金額÷(1+9%)×9%

4.旅客の識別情報が記載された道路、水路輸送等のその他チケットの場合、以
下の公式により仕入税額を計算する。

 道路、水路輸送等その他旅客運輸仕入税額=チケット額面金額÷(1+3%)×3%


 ポイントは「4月1日以降」「旅客の識別情報が記載された」という2点とな
ります。出張旅費等、上記交通費の多い企業においては、上記規定に沿って管
理・計算することで増値税の納税負担を軽減することが可能です。

 一方で、事務負担の増加という側面もあるので、社内の管理状況を把握し適
切な対応が求められます。