日本・フィリピン間の租税条約では、「みなし外国税額控除」が規定されて
おりますが、この適用の期限を迎え、平成31年1月1日以後に開始する各事業年
度において日本の居住者が取得する所得から廃止されています。つまり、3月決
算だと進行期の令和2年3月期から適用がありませんので、注意が必要です。

 また、3月決算法人を前提として、平成31年3月期において収入計上した使用
料等については、その支払いが翌期の令和2年3月期において行われたとしても、
すなわち、フィリピンでの課税が翌期になったとしても、みなし外国税額控除
の適用がありますので、その点もご留意下さい。

(みなし外国税額控除とは)
 発展途上国では、経済発展や開発促進を目的に自国に先進国の企業を誘致す
るための手段として、外国企業の税金を減免する場合があります。この進出企
業にとってのメリットを外国税額控除の仕組みが帳消しにしてしまいます。そ
れは、外国税額控除が全世界の所得を一旦すべて日本の法人税の課税対象とす
る制度だからです。開発途上国で減免を受けたはずの所得に対して日本の高税
率の税金がかかってしまい、減免の効果がなくなってしまいます。そこで、租
税条約の定めにより、本来納付していない減免税額を納付したものと「みなし
て」外国税額控除を適用できる「みなし外国税額控除」という制度が定められ
ています。