税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2018年07月

 日本の書類をベトナムで有効なものとするには幾つかの手続きが必要となり
 ます。
 公証役場⇒法務局⇒外務省⇒駐日ベトナム大使館での領事認証。
  と、必要な手続きの場所だけを並べると、随分と堅苦しい印象が湧いてきま
 すが、実はご自身、若しくは代理人でも十分に実施可能です。
  いざベトナム進出、となると、最初に戸惑われる国内手続きであり、且つ、
お問い合わせも多いので、HPにPART1、2としてまとめてみました。
ご参考になりましたら幸いです。

http://blog.livedoor.jp/saburikazuhiko/archives/53524812.html
http://blog.livedoor.jp/saburikazuhiko/archives/53592329.html

 2018年4月4日に財政部・税務局より「増値税の税率の調整に関する通知」
(財税(2018)32号)が発表されました。この通知に伴い、従来貨物販売につ
いて適用されていた17%の税率が16%へと変更されることとなります。2018年
5月1日以降の適用となっているため、すでに変更がなされた後となります。

 留意をしていただきたいのは、取引先との調整となります。従来は、税抜金
額をベースに取引金額を確定していたのであれば、この変更に伴い、取引金額
が変更になります。一方、税込金額をベースに取引金額を確定していたのであ
れば、取引金額は変わらないものの、取引金額に含まれる増値税の金額が変更
となります。

例:税抜金額100をベースに取引金額を確定させていた場合
旧:100×1.17=117 ⇒ 取引金額
新:100×1.16=116 ⇒ 取引金額

例:税込金額117をベースに取引金額を確定させていた場合
旧:117÷117×17=17 ⇒ 取引金額に含まれる増値税
新:117÷116×16=16.13 ⇒ 取引金額に含まれる増値税

上記につき、取引先と打合せを行うことが肝要です。

 なお、5月1日以降も17%の増値税発票の発行を行うことは可能です。ただし、
この場合は、2018年4月分の増値税の申告において「未開票売上」として申告
していることが必要です。4月分の増値税の申告において「未開票売上」とし
て申告することなく、2018年5月以降に17%での増値税発票の発行を行う場合
には、4月分の申告以降の延滞税が発生するリスクがあるので、留意が必要です。

 日本企業の事業展開における海外市場の位置付けが高まる中で、海外進出を
機に新興国の活力を自社の成長戦略に生かしている企業が増えています。こう
して企業戦略の重要な要素となっているからこそ、リスクマネジメントについ
ての検討が重要になります。今回は検討すべきリスクの種類についてみていき
ます。

 リスクを体系的に整理すると「カントリーリスク」、「オペレーショナルリ
スク」、「セキュリティーリスク」の三つに分類することができます。

 「カントリーリスク」とはその国自体の信用度であり、政治的・経済的・社
会的要因から生じる変化が自社の事業に及ぼすリスクになります。例えば各国
の政権交代があります。

 「オペレーショナルリスク」は実際の事業運営において生じるリスクです。
貿易・投資制度・知的財産権・法務問題、雇用・労働、財務・金融・為替、生
産、営業・販売などの面においてさまざまな問題があります。このような問題
が、事業運営に支障をきたすリスクになります。

 最後に「セキュリティーリスク」とは対日抗議行動、新興感染症(SARS,MERS
等)、従業員の健康管理、情報セキュリティー、企業の社会的責任になります。
十分留意することが求められます。

 このように海外進出におけるリスクは多様にあります。まずは自社にどんな
リスクがあるのか、現状把握をしていただければと思います。

 ベトナムでは女性が積極的に社会進出しております。今回は女性従業員の権
利の一部(特に出産関連)に関して記載します。女性の権利は労働法と社会保
険法に規定されており、手厚い保護を受けることが可能です。

 労働法上、女性従業員は出産前後に連続6か月の休暇を取得することができ
ます。出産休暇終了後、必要であれば、会社との合意により女性の従業員は休
暇を延長できます。さらに、早期職場復帰を希望する場合、医師の証明書があ
れば、出産休暇終了前に出勤することができますが、最低4か月休暇を経過し
なければなりません。なお、出産後12か月は、女性の従業員は、1日につき
60分の休憩を取る権利を有し、その休憩は給与の減額に関係しないものとする
と規定されております。

 また、雇用主は企業が活動停止する場合を除き、結婚、妊娠、出産休暇、
1歳未満の子供のいる女性従業員に対して解雇または労働契約解除を行っては
ならず、雇用主は妊娠7か月目を超える女性従業員生後12か月未満の子供を養
育中の女性従業員に対し、時間外労働、深夜労働、遠距離地勤務をさせてはな
らないと規定されております。

 社会保険法上、出産手当に関して、出産休暇中の女性の従業員は社会保険料
納付額の基礎となる月給の100%に相当する出産手当を社会保険から受け取る
ことができます。また、早期職場復帰した場合、就業日に対する給与を雇用主
から支給され、同時に出産手当を引き続き受けることができます。さらに、子
供の病気の看病を理由に休暇を取る際に、社会保険納付額の基礎となる月給の
75%に相当する額の社会保険手当を受け取ることができ、対象となる休暇日数
は子供が3歳未満の場合年間20日間まで、子供が7歳未満の場合は年間15日間
までとなります。

 上記のように、女性特有の法規定があるので、職場の女性従業員への人事の
取り扱いに関しては事前に専門家に相談することをお勧めいたします。

 海外進出を検討している企業の方とお会いさせて頂く機会が増加しておりま
すが、最近の海外進出は目的が多様化しています。かつては、日本の取引先か
ら要望を受けたために進出することになった話や、安い人件費を活用するため
に進出することになった話をお聞きするケースが多かったですが、最近は、
「現地でこんなことすればニーズがあるんじゃないか」、「こんなことをすれ
ば面白いんじゃないか」といった、社長様の海外出張での経験や視察した結果
の想いから事業性を検討して進出するケースも増えています。

 日本というエリアでのマーケットに留まらず、世界のマーケットを開拓しよ
うとする意気込みをお話しいただき感銘受けますが、想いをお聞きすると、ど
うしても気になる点が出てきます。それは「誰からどのようにお金をもらうの
か」という点と、「自社の強みはどこにあるのか」の2点です。社長の想いか
ら事業性を検討し、国外のマーケットに狙いを定めることは素晴らしいことだ
と思いますが、現実問題として「売上の計上方法」と「他社と比較した優位性」
についても検討いただければと思います。

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