中国の自動車産業は現在過渡期にあるといわれ、2018年の新車販売台数の前
年割れについては、日本でも大きく報道されました。2019年においても、現状
から予測すると、2018年の新車販売台数2,808万台に対し、2,400~2,500万台
になると見込まれるなど、中国の新車製造販売の推移を不安視する声が多く
なっています。
そこで、中国での新車販売台数の落ち込みを中古車がカバーしているのでは
ないかと仮説を立て検証を行う一方、中古車の価格調査を行い、日系中古車に
ついて市場での優位性があるのか確認してみました。
検証内容の構成については、下記のとおりです。
1.中国自動車業界の現状について
2.中国の新エネルギー自動車推進政策について
3.中国の中古車市場の現状で発展の歴史について
4.中国の中古車市場での各国メーカー車の価格比較
5.検証結果を踏まえた今後の予測
4の価格比較では、総計5,291件のデータ検証を行い、結果から日系中古車
は他国中古車と比較し、新車比50%の価格となる時期(半減期)の到来が最も
遅く、中古車市場において比較的優位性が見られました。
中古車市場の優位性が、新車販売にも好影響を与えると考えられる一方で、
他国自動車メーカーに部品販売を行っていたサプライヤーが、日本自動車メー
カーに売り込みをかけてくることも考えられるため、日系自動車関連企業はそ
れを踏まえた戦略を立てることが必要と考えられます。
検証内容については、下記アドレスより確認することが可能です。
「 http://www.meinan-partners.com/files/1128.pdf 」