税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2020年04月

 令和2年度税制改正大綱で、子会社からの配当と子会社株式の譲渡を組み合
わせた租税回避への対応について明記されました。

【背景】
 改正の背景として、法人が一定の子会社から受け取る配当については、益金
不算入となり課税されません。当該子会社が外国法人であれば“25%以上の株
式を保有している”等の要件を満たせば、子会社からの配当の95%が益金不算
入となります。

 上記を利用して、下記の租税回避行為が行われていました。

1.国際的なM&A等により、外国法人の株式を取得。
2.当該外国法人から配当を95%益金不算入で受け取る。
3.配当により外国法人の純資産が減少し、外国法人の株価が下落。
4.外国法人の株価下落により、取得した外国法人の株式を取得価額よりも低
  い価額で売却し、譲渡損失を発生させる。

【改正概要】
 法人が特定関係子法人から受ける配当等の額が株式等の帳簿価額の10%相当
額を超える場合には、その対象配当金額のうち益金不算入相当額を、その株式
等の帳簿価額から引き下げることとする。
※特定関係子法人とは、配当決議日において特定支配関係を有する他の法人を
 いう。
※特定支配関係とは、一の者が他の法人の株式等又は一定の議決権の数等の50%
 超を直接又は間接に有する場合における当該一の者と他の法人との関係等を
 いう。

 ただし、下記の配当については本改正の対象から除外されます。

1.内国普通法人である特定関係子法人の設立日から特定支配関係発生日まで
  の間において、その発行済株式総数等の90%以上を内国普通法人等又は居
  住者が有する場合の対象配当金額
2.特定支配関係発生日後に増加した利益剰余金を原資とした配当等の額
3.特定支配関係発生日から10年経過日以後に受ける配当等の額
4.2,000万円以下の対象配当金額

【実務上の留意点】 
 本改正について、実務上で留意すべき点は、子会社が内国法人であっても設
立日以降の株主に外国法人又は非居住者がおり、その保有割合が10%超とな
る場合には、本改正が適用される可能性がございます。
 適用開始時期が大綱で明記されていませんが、子会社から配当を受け取って
いる場合には、留意する必要がございます。

 2020年3月10日現在、ベトナムのコロナウィルス感染者数は、32名となって
おります。うち、16人がすでに完治しています。日本の感染者数は、500名を
超えています。

 現在、ベトナムに入国するすべての人は、入国審査時に健康申告書を記入し
提出する必要があります。発熱や咳などの症状がある場合は、別途、検査を受
けることとなります。中国及び韓国から来られる人に対しては、隔離施設での
経過観察又は入国せずに帰国という対応となっております。そもそも、中国及
び韓国との直行便は、現在、運行されていないようです。

 一方、日本から入国する人については、現在、中国及び韓国から入国する人
のような措置は取られていません。健康申告書を提出すれば入国が認められる
ようです。ただし、入国後の行動の自由は制限されつつあるようです。

 ハノイ市の場合、ハノイに拠点がない出張者については、今のところ制限が
ないようです。一方、駐在者の場合、公安により所在確認や14日間の自宅待機
の指示を受けている方がおられるようです。北部のバクニン省及びハイフォン
市では、駐在者の14日間の自宅待機に加え、出張者も14日間のホテル待機になっ
ているようです。

 (追記)
 2020年3月26日現在、ベトナム政府は、すべての外国人の入国を原則、停止しています。

 新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、申告所得税(及び復興特
別所得税)、贈与税及び個人事業者の消費税(及び地方消費税)の申告期限・
納付期限が令和2年4月16日まで延長されました。これに伴って、申告所得税及
び個人事業者の消費税の振替納税の振替日についても延長されました。

 今回は個人所得税の確定申告に関連して、調査で申告漏れを指摘されやすい
外貨預金と海外預金について、お伝えしようと思います。

 外貨預金で申告漏れが発生しやすいのは、為替差益です。例えば、1ドル=
100円で1万ドルを購入し、その後1ドル=120円で1万ドルを売却した場合、1万
ドル×20円(=120円-100円)=200,000円の為替差益が生じます。この為替
差益は雑所得として確定申告が必要となりますが、通貨が変わっただけで所得
が生じているという認識が少ないため申告漏れが発生しやすい事項です。

 なお、逆に為替差損が生じた場合、他に雑所得があればそれと相殺すること
ができますので、申告した方が有利という場合もあります。

 次に、海外預金で申告漏れが発生しやすいのは、預金利息です。日本口座で
の預金利息については、入金時に所得税と住民税が源泉徴収されているため申
告不要ですが、海外口座の預金利息については、日本の所得税・住民税の源泉
徴収がされていませんので、利子所得として確定申告が必要となります。預金
利息=申告不要という感覚がありますので、申告漏れが発生しやすい事項です。

 また、海外で現地の税金が利息から源泉徴収されている場合は、確定申告に
て外国税額控除を適用することにより、二重課税を取り除くことができます。

 以上のように為替差益や海外預金利息は申告漏れが発生しやすいですが、金
額が少なければ申告不要となる場合もあります。例えば、1ヶ所給与のサラリー
マンの方は、給与所得と退職所得以外の所得合計が20万円以下の場合には確定
申告が不要となります。

 とはいえ、医療費控除やふるさと納税などにより確定申告する場合には、20
万円以下の為替差益なども含めて申告することになりますので、注意が必要で
す。

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