税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2021年05月

 日本での新型コロナワクチンの接種は2月から順次進んでおりますが、今回は
ベトナムのワクチン接種状況に関して説明いたします。

 ベトナムにおいては保健省から決定第210/QD-BYTによりワクチン接種計画を
発表しております。同決定によると、2022年中に、全人口の20%への接種を目指
すとし、最終的にはワクチンを全人口の80%に接種することを目標としており
ます。また、ワクチン接種に関しては優先順位の高い順から接種を開始する計画
としております。

 優先順位は医療従事者、隔離地域のスタッフなどの感染予防従事者、外交関係
者、税関職員、出入国管理官、軍関係者、公安職員、教員、65歳以上の高齢者の
順となっております。なお、在越外国人に対するワクチン接種に関して、具体的
な接種予定や見込みなどは出ておりません。

 また、交通運輸省のベトナム航空局は、以下の国際線定期便の運航再開計画を
提案しております。ワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)の導入とベトナム
国内の新型コロナウイルスワクチンの大量接種を想定し、

・9月からベトナムと一部の国々を結ぶ定期便を通常運航する。
・ワクチンパスポートを所持する入国者には、隔離を不要とする。

 ただし、政府が承認するか不透明な状況です。
ベトナムの新型コロナウィルス対応に関しての情報はベトナム保健省、あるいは
在越日本大使館の情報を確認することをお勧めいたします。

追記:
 5月5日(水)よりベトナムへの入国者や新型コロナ感染者と濃厚接触者の
隔離施設での隔離期間が14日から21日に延長される方針を保健省が決定しました。 
隔離期間を終了した後に新型コロナ感染が発覚する事例が出ておりそれに対応する
形となりました。
 ベトナムへの渡航を検討する際は最新の情報を収集するようご留意ください。

 国税庁は2月24日、OECDによる「新型コロナウイルス感染症の世界的感染拡大
に関する移転価格執行ガイダンス」の仮訳を公表しました。新型コロナウイルス
感染症により経済状況が大きく変わったことで、移転価格税制をどのように適用
すべきかという実務的な課題が発生しています。本ガイダンスでは、コロナ禍
における移転価格税制の適用についての指針が示されており、例えば次のような
指針があります。

 独立企業間価格を算定する際の比較対象企業については、一般的には赤字企業
を比較対象とすることは少ないです。しかし、コロナ禍においては、赤字企業で
あったとしても、類似するレベルのリスクを引き受けており、世界的感染拡大に
より同様の影響を受けてきたのであれば、比較対象企業となり得るとされていま
す。

 このような指針を受けて、移転価格税制の適用を検討するにあたり、まずは
コロナ禍における自社への影響がどれほどあるのか、可能な限り数値化して把握
する必要があります。その影響を把握したうえで、本ガイダンスに当てはめなが
ら対処方法について検討していくことになるものと考えられます。

 PEとはPermanent Establishmentの略で直訳をすると恒久的施設となります。
「PEなければ課税なし!」と言われるほど海外での課税において大切な考え方です。

 恒久的施設とは広い意味で事業を行う場所を指し、支店や事務所などが該当します。
「PEなければ課税なし」の言葉の通り、原則、事業活動から生じた所得については
その国にPEがなければその国で課税がされないこととなっております。

 たとえば、日本の本社から海外の取引先に商品を販売するケースでも、海外支店(PE)
を通じて商品を販売しているのか、現地に支店(PE)を設けずに直接販売しているのか
によって前者では現地で課税され、後者では現地で課税がされません。
反対に、外国企業から日本に向けて商品を売る場合も、日本国内にPEを有しており、
そのPEを通じて商品の販売を行っているのであれば、日本で課税する必要があり、
国内にPEがないのであれば、その利益に対して国内で課税をする必要はありません。

 支店や事務所のほかにも一定期間以上現地で工事を行う場合や、販売契約などを締結
する権限を持つ代理人がいる場合などもPEに該当することがあります。

 また、現地にPEがない場合であっても利子や配当などの投資所得については、源泉地で
課税されることが一般的です。PEがない場合でも現地で課税されますのでご注意ください。

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