税理士法人名南経営 国際部ブログ

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2022年03月

 中国現地法人は12月決算であり、間もなく年度監査報告書の完成となる時期です。お客様から、この時期になるといただくご相談が中国現地法人からの配当を受けるまでの流れとなります。
 今回はこちらを取り上げたいと思います。
1.配当可能限度額
貸借対照表の未処分利益となります。なお、その際、利益剰余金が正しく積立処理をされていることが前提となります。過去の利益剰余金の積立処理が適正に行われていない場合は、修正が求められる可能性があります。
2.時期
上記1のとおり、配当可能限度額が貸借対照表の未処分利益であるため、その根拠資料として、直近年度の年度監査報告書を用います。したがって、毎年年度監査報告書が完成した後に、配当に関する手続きが進められることとなります。
3.配当の金額決定
配当可能限度額の範囲内であれば、自由に決定いただくことが可能です。なお配当後、現地法人が資金不足となってしまった場合、増資・外債手続きのいずれかでしか資金投入できないため、現地法人の資金繰りにはご留意ください。
4.配当決議の作成
現地法人の定款において、配当の決定を行うのが、董事会もしくは株主会のいずれかと定められています。したがって、現地法人の定款を確認いただき、董事会決議もしくは株主決議を作成します。
5.税務局での源泉納付
配当決議を提示し、源泉納付を行います。日本法人に対する配当の場合、源泉税率10%となります。
6.金融機関での送金
金融機関に、監査報告書・配当決議・上記4の納税記録を持参し、配当総額から上記4で源泉納付した金額を控除した金額につき、送金手続きを行います。
 なお、配当が直近年度の利益を超えるような場合(過去の年度の利益も合わせて配当を受ける場合)には、送金の際に、会計師の専用監査の提出を求められる場合もございます。そのような場合に備え、送金予定の金融機関に事前に相談されることをお勧めします。

 これまでベトナムに入国するには入国前に入国承認申請や入国後14日間、政府指定のホテルでの隔離が必要など、ハードルが非常に高い状況でした。2022年に入ってから航空会社の定期便の再開とともに入国条件の一部条件が緩和されました。今回は大きく変わった3点を説明させていただきます。

 まず、条件を満たしている場合、入国前の入国承認申請が不要となりました。今まで、入国承認の取得に1か月程度申請期間が必要でしたが不要となりました。なお、すでにベトナムの短期滞在証明書(レジデンスカード)または有効なビザを保有していることが条件ですので、新規赴任や短期出張の場合は引き続き入国承認申請の対象となります。

 また、航空券を定期便で予約した場合、航空会社へ入国書類の事前提出が不要となりました。今まで特別便しか運航しておらず、搭乗日の9日前までに航空会社へ入国書類の提出が必要でした。なお、定期便で予約した場合、特別便での予約よりも料金を抑えられる場合があります。

 最後に、隔離期間が14日間から3日間の隔離と11日間の健康観察期間となり、政府指定のホテルでの隔離だけでなく自宅等でも可能になりました。入国にあたっての一番のハードルであった箇所かと思います。

 以上、今年から変更となった入国措置に関して説明いたしました。最新の入国状況に関しては現地の専門家に確認することをお勧めいたします。

 令和3年12月24日に令和4年度税制改正の大綱が閣議決定されました。OECDにおいて経済のデジタル化に伴う国際課税ルールの議論が進展したことを受けて、日本においても新たな国際課税制度を2022年制度化、2023年実施を目標としておりましたが、令和4年度税制改正では見送りとなっております。

 ただ、国際的な租税回避や脱税への対応・コロナ後において見込まれる国境を越えたビジネスや人の往来の再拡大を踏まえた非居住者の給与課税のあり方について、引き続き検討していく、と大綱内にも記載がございましたので、近い将来、国際課税については、大きな改正がされるものと予想されています。

 税理士法人名南経営では、令和4年度税制改正大綱を分かりやすく図解でまとめておりますので、ご参考頂けますと幸いです。

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